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2022年11月29日 (火) 00:07時点における版
ベザレル・スモトリッチ ヘブライ語: בְּצַלְאֵל יוֹאֵל סְמוֹטְרִיץ׳ | |
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生年月日 | 1980年2月7日(44歳) |
出生地 |
ハスピン ゴラン高原 |
出身校 |
ヤシュラツ高校 メルカツ・ハラヴ (ラビ学習校) オノ学術大学 |
所属政党 | 宗教シオニスト党 |
配偶者 | レヴィタル・スモトリッチ |
子女 | 7 |
親族 | アイェレト・ナーマス-ヴァービン |
クネセト議員 | |
当選回数 | 7 |
在任期間 | 2015 - |
ベザレル・ヨエル・スモトリッチ (ヘブライ語: בְּצַלְאֵל יוֹאֵל סְמוֹטְרִיץ׳、(1980年2月27日生) は、イスラエルの弁護士、右翼政治家である。また宗教シオニスト党の指導者であり[1]、以前は正当ヤミナのメンバーとして活動していた[2]。
来歴
ベゼレル・スモトリッチは、ゴラン高原の宗教的なユダヤ人入植地であるハスピンで生まれ、ヨルダン川西岸地区のベイト・エルで育った。彼の先祖はウクライナの都市型入植地であるスモトリッチにおり、それが彼の名前の由来である。[3]。彼の父親は正統派ユダヤ教の聖職者ラビであり、スモトリッチはメルカツ・ハラヴ・クーク、ヤシュラツ、ケドゥミムのラバ学習校で宗教教育を受けた。イスラエル国防軍での兵役の間には管理スタッフの業務部での任務についていた。彼はオノ学術大学で法学学士を取得して、ヘブライ大学で 公法および国際法の修士号の勉学に入ったが、中退した[4]。彼は弁護士として登録された[5]。スモトリッチは正統派ユダヤ教であり、レヴィタルと結婚して7人の子どもがいる[6]家族はヨルダン川西岸地区のケドゥミム入植地の外に居住しており、自宅は入植総合計画に反した場所に違法に建てられたものである[7][8]。
政治活動
彼は2005年のイスラエルのガザ地区等撤退への抗議中に逮捕され、3週間勾留されたが、起訴はされなかった[9]。2006年に、彼はエルサレムでのプライド・パレードに抗議する「獣のパレード」の組織づくりを支援したが、後にその出来事を後悔していることを認めている[2]。
彼はNGO組織であるレガヴィームの共同設立者であり、NGOの活動内容は、パレスチナ人、ベドウィン、その他のアラブ人がイスラエルおよびヨルダン川西岸地区においてイスラエル当局の許可なしに建築を行うことへのイスラエルの裁判制度を監視し、法的措置を求める事であった[10]。
政治経歴
第20回イスラエル議会総選挙に向けた宣伝活動の中で、彼はトゥクマの名簿の中で党首のウリ・アリエルに次ぐ2番目の位置を勝ち取った[9]。この党はユダヤ人の家と連立して選挙戦を行い、スモトリッチは合同名簿の8番目の位置になった[11]。彼は連立政党が8議席を獲得したため、クネセトのメンバーに当選した[12]。2018年には、彼は国家統一党(国民連合)の指導者に立候補し、ウリ・アリエルに挑戦すると発表した[13]。2019年1月14日に、彼はウリ・アリエルアリエルに地滑り的勝利をおさめた[14]。
彼はイスラエルの立法府において、パレスチナ人自治区の併合およびイスラエルボイコット運動の提唱をイスラエル国内で禁じる法制定において鍵となる役割を果たしていると言われている[15][16]。
スモトリッチは、立法府または裁判所では決定できない法的事項の取り扱いに際し、聖書のモーセ5書などのユダヤ教の伝統を考慮すべきだという法改正の共同提案者である。他の提案者としては、リクードのミキ・ゾハール、シャスのヨアヴ・ベン-ヅゥル、ユダヤ人の家からニッサン・スロミアンスキがいる [17]。
2019年6月には、スモトリッチはイスラエル司法省に対して、「ユダヤ法を再建する」ための大臣職を求めるキャンペーンを行なった[18]。ベンヤミン・ネタニヤフ首相はこの発言から距離を置き、ゲイであることを公表しているクネセトメンバーであるアミール・オハナを司法相に任命した[19]。チャンネル13によれば、スモトリッチはその後ディアスポラ関連相の職を要請したが、彼が離散ユダヤ人とイスラエルとの関係を悪化させるのではないかとの懸念から叶えられなかった。[20]。
スモトリッチは大臣、クネセトメンバー、裁判官、上級軍人および警官に対し、6年ごとに資産の公開を求める立法化に着手し、クネセトで承認された[21]。
批判
彼が2022年2月にイギリスを訪問した際、イギリス系ユダヤ人代理委員会は、彼に「来たところに帰れ」というメッセージをツイートした[22]。 2015年7月には、スモトリッチはクネセトの内部委員会で、イスラエルの不動産開発業者はアラブ人に住宅を販売するべきではない、と宣言して議論を巻き起こした。この委員会は「ガリル住宅」がイスラエル北部の町、マアロトで、アラブ人たちに住宅を販売することを拒否したことへの非難が起こったことを受けて開催されたものであった。スモトリッチは住宅業者を弁護してこう発言した。「誰でもユダヤ人を守りたいと思い、混血に反対する者は人種差別主義者ではない。誰でもユダヤ人に非ユダヤ人のいないユダヤ的な生活を送らせてやりたいと思うものは人種差別主義者ではない。」彼はさらに付け加えてユダヤ人はイスラエル内部で権利を奪われているとし、こう発言した。「ユダヤ人はネゲヴで自由に土地を入手することが出来ないのだ。」これはベドウィンのことを念頭においての発言だった。「私は神の働きを信じる。私はユダヤ人が生活を営み、アラブ人に家を売ることがない方が好ましいと思う。」[23]。
2021年10月には、彼はアラブ人議員に向かってこう発言した「あなた方アラブ系市民は、手違いでここにいるのであって、それはベン-グリオンが自分の仕事を完成させず、あなた方アラブ系市民を1948年の第一次中東戦争の際に追い出さなかったせいだ。」[24]。
スモトリッチは同性婚に反対しており、「伝統的な家族を推進」したいと述べた[25]。2006年には、スモトリッチはエルサレムで行われたゲイ・パレードに反対するために、「獣のパレード」組織の立ち上げに参画した[25]。2015年には、彼は同性愛の人たちを異常だと呼び、こう述べた。「家の中では誰でも異常になることができる。そして、人々は自らが望む家族の形態を作ることができる。しかし、彼らは私に国家としての対応を要求することはできない。」同じ議論の中で、彼は聴衆にこう述べた。「私は自分がホモフォビアであることにプライドを持っている」[2]。彼は後に謝罪して発言を撤回してこう述べた「聴衆の誰かが叫んだので、私もうっかり無愛想な反応をしてしまった」[26][27]。2015年7月には、エルサレムでのゲイ・パレードにおける、イシャイ・シュリッセルによる刺殺事件の後で、スモトリッチはパレードのことを「忌わしい」「獣のパレード」と呼んだ[28][29]。その後の数ヶ月間、彼はLGBT団体のことを糾弾し、メディアをコントロールして自分のような保守的な価値観を持つ者を沈黙させようとしている、と発言した[30][28]。イスラエルのNGO団体「オメツ」は、クネセトの倫理委員会にスモトリッチの一連の発言について介入し調査するよう苦情を申し入れた[31]。
2016年4月には、スモトリッチは、病院の産科病棟におけるアラブ人とユダヤ人の隔離を支持するというツイートをしてこう述べた「私の妻が産んだ赤ちゃんを、20年後に殺すかも知れない赤ちゃんと、その親の隣にいさせたくない、と思うのは自然なことだ。」[32]。このツイートは複数のイスラエルの政治家から非難を浴び、非難した政治家の中には野党の指導者アイザック・ヘルツォーク、ユダヤ人の家のナフタリ・ベネットもいた[33][34]。
2016年7月には、スモトリッチは改革後の改宗と彼らの偽の宗教を認知するつもりはない」と述べた。この発言は、イスラエル最高裁判所の判決に対抗して、改宗の儀式のために非正統派ユダヤ教が公衆用のミクワー(水槽)をする事を地方の宗教的権威者が禁止することを許可する法律がクネセトで承認された時に述べられたものだった[35][36]。
スモトリッチは投石をするパレスチナ人への対処に際しては「殺すために撃つ」方針を採ることを提唱してきた。次にインティファーダが起きて、パレスチナ人の子どもが石を投げたらどうするか?と質問された際には、彼はこう答えた。「子供を撃ち殺すか、刑務者に入れるか、国外追放にするかだ。」[37][15]。
スモトリッチは、入植者によるパレスチナ人の生命・財産への攻撃に対して、元来それは犯罪なのであるが、こう定義した。「我々に対する戦争という枠組みの中で敵によって遂行される単なる暴力。」この発言はナーブルス県のドゥマという村で起こった放火襲撃事件でパレスチナ人の家族3名が殺害されたユダヤ人入植者が起訴された事件についてのコメントであり、スモトリッチはさらに、「このような行いに「テロリズム」という汚名を着せることは、人間としての、そして市民としての権利に致命的で正当化できない損害を与えるものだと述べた。」[38]。
2018年4月に、スモトリッチはツイートのメッセージで、17歳のパレスチナ人であるアヘド・タミミが兵士を襲撃したために禁錮8ヶ月の刑に服し、義務として兵士と仲裁していたことについて、「彼は弾丸を撃ち込まれるべきだ、少なくとも膝頭に。」と述べた。ツイッター社は彼のアカウントを12時間停止し、彼のこのツイートは「暴力的」であり、嫌がらせを誘発する可能性がある、と述べた。スモトリッチはツイートを削除することを拒否し、ツイッター社に対してこう述べた。「言論の自由は政治の一方の側だけが保有している。」[39][40]。
2019年6月には、前司法相が解任された直後に司法相に推されたときにこう述べている。「我々が司法相の職を望むのは聖書のモーセ5書(トーラー)の再建を行いたいからだ。」そしてイスラエルが「ダビデ王の時代」のように運営されることを熱望すべきだ、とした。[41][18][42][43]。
2019年8月には、スモトリッチはこう述べた。「我々(正統派ユダヤ教徒)は皆、トーラーおよびユダヤ法に従ってイスラエル国が運営されることを望んでおり、それができないのはただ単に我々と違う考えの人たちがおり、彼らと一緒にやっていかないといけないからというだけだ。」[44][45]。「右翼連合」(ユダヤ人の家とスモトリッチの率いるトゥクマを含む右翼政党の政治的連立)への否定的な反応に対して「メディアによるリンチ」と呼び、スモトリッチは「それを他の人たちに強制できないしするつもりもない」と論じた[45][46]。しかし、スモトリッチはこう述べた。「政府は我々の毎日の自由に影響し、妨害さえする決定を行なった。つまり、何について強制を正当化するかという問題は、単純に大衆の興味に基づいて決められるということだ… 我々も、また要求が正当であることを確信できるなら他人に我々の必要性を強制することができる、ということだ。」[47]。
2022年11月には、彼はイツハク・ラビン元首相暗殺に関する陰謀論を支持する発言を行い、暗殺者であるイガール・アミルの晩年のイツハク・ラビン元首相に対する考えは過激化しており、それがシン・ベートによる殺人を誘発した、とした。リクードのクネセトメンバーで、元シン・ベート(イスラエル総保安庁) 長官のアヴィ・ディヒターはこの発言を批判して「現実とかけ離れて錯乱している」と述べた[48]。
脚注
- ^ Lazaroff, Tovah (23 March 2021). “Israel Elections: Bezalel Smotrich defies expectations, wins 6-7 seats” (英語). The Jerusalem Post. 2021年3月25日閲覧。
- ^ a b c Pileggi, Tamar (24 February 2015). “Jewish Home hopeful boasts of being "proud homophobe"”. The Times of Israel. 6 January 2021閲覧。
- ^ “שעת שאלות בכנסת: הח"כ הסביר מה מקור השם 'סמוטריץ'?” (ヘブライ語). JDN - חדשות (6 July 2021). 2022年11月7日閲覧。
- ^ “בואו נדבר על התואר השני שאין לח"כ בצלאל סמוטריץ” (ヘブライ語). Ha'aretz. 24 January 2021閲覧。
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- ^ Asa-El, Amotz (29 August 2019). “Small following, big mouth”. The Jerusalem Post. 7 January 2021閲覧。
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- ^ The Jewish Home list Central Elections Committee
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- ^ Hoffman, Gil (29 December 2018). “Smotrich challenging Ariel for National Union head”. The Jerusalem Post. 29 December 2018閲覧。
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- ^ Milman, Omri (7 November 2016). “The Knesset Approved: Judges and Senior Officers will Submit a Declaration of Capital” (ヘブライ語) 8 November 2016閲覧。
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- ^ “Right-wing Knesset member: Reform Judaism a 'fake religion'”. Jewish Telegraphic Agency. (28 July 2016)
- ^ T.O.I. staff (28 July 2016). “Jewish Home MK: Reform Judaism is a 'fake religion'”. The Times of Israel
- ^ Hecht, Ravit (3 December 2016). “The Face of Israel's Far Right Wants to 'Abort' Palestinian Hope”. Haaretz. 6 January 2021閲覧。
- ^ “Habayit Hayehudi MK: The Duma Murders Are Not Terrorism”. Haaretz (10 December 2015). 6 January 2021閲覧。
- ^ Lis, Jonathan (23 April 2018). “Twitter Temporarily Suspended Israeli Lawmaker Who Said Palestinian Teen Should've Been Shot”. Haaretz
- ^ Bachner, Michael (24 April 2018). “Twitter suspends MK who said Palestinian teen 'deserved a bullet'”. The Times of Israel
- ^ Magid, Jacob (3 June 2019). “Netanyahu rejects MK's call to run Israel according to Jewish religious law”. The Times of Israel 6 January 2021閲覧。
- ^ “Far-right leader itching for justice post to restore Torah law in Israel”. i24NEWS. (3 June 2019) 19 October 2022閲覧。
- ^ “Far Right Lawmaker Calls for Israel to Follow Biblical Law” (英語). Haaretz. (3 June 2019) 7 January 2021閲覧。
- ^ Sharon, Jeremy (7 August 2019). “Smotrich says again he wants a Torah-run state”. The Jerusalem Post 7 January 2021閲覧。
- ^ a b Oster, Marcy (6 August 2019). “Israeli right-wing lawmaker wants nation to be governed by Jewish law. He acknowledges it won't happen soon.”. Jewish Telegraphic Agency
- ^ Tress, Luke; staff, T. O. I. (6 August 2019). “Smotrich says Israel should follow Torah law, drawing ire of Liberman”. The Times of Israel 7 January 2021閲覧。
- ^ Azulai, Moran (8 June 2019). “Smotrich softens stance on Israel being ruled by Jewish law” (英語). Ynetnews
- ^ staff, T. O. I.. “Smotrich comes under fire after blaming Shin Bet for Rabin killing” (英語). www.timesofisrael.com. 2022年11月7日閲覧。