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2022年10月6日 (木) 23:35時点における版
大阪教育大学附属高等学校平野校舎 | |
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北緯34度37分06秒 東経135度33分03秒 / 北緯34.618278度 東経135.550833度座標: 北緯34度37分06秒 東経135度33分03秒 / 北緯34.618278度 東経135.550833度 | |
過去の名称 | 大阪教育大学教育学部附属高等学校平野校舎 |
国公私立の別 | 国立学校 |
設置者 | 国立大学法人大阪教育大学 |
学区 | 通学時間90分以内 |
設立年月日 | 1972年(昭和47年)4月1日 |
開学記念日 | 11月1日 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
学期 | 3学期制 |
高校コード | 27003C |
所在地 | 〒547-0032 |
外部リンク | 公式サイト |
ウィキポータル 教育 ウィキプロジェクト 学校 |
大阪教育大学附属高等学校平野校舎(おおさかきょういくだいがく ふぞくこうとうがっこう ひらのこうしゃ)は、大阪府大阪市平野区にある国立高等学校。
1学年3学級の少数精鋭で社会のリーダーを育成する[1]。文部科学省スーパーグローバルハイスクール指定校。ワールドワイドラーニング (WWL) 認定校。
概要
大阪教育大学の附属学校の中では最も新しく、1972年(昭和47年)に設立された。教員養成大学の附属高校として教育研究・教育実習・教育実践の充実を図りながら、1学年3学級の「少数精鋭」を生かし、課題解決力を高め、人や社会と協働しリードしていくことのできる人材の育成を目指している。国語・数学・英語では習熟度別や少人数制の授業も導入。隔週土曜日に4限授業を行っている。校則は少なく、生徒自身で学校生活の常識を考え自律することが求められるが、アルバイトや染髪は黙認されている。
2015年(平成27年)に文部科学省のスーパーグローバルハイスクール (SGH) に指定され、普遍的な価値をもつ”いのち” をテーマに、「医療・保健」「防災・減災」「格差・貧困」の3領域から選択した課題について研究活動に取り組んでいる。学校設定科目として「生命の倫理」「公共と経済」(高1)「大阪大学セミナー」(高2)が新設され、「理科アドバンス講座」では理系大学進学希望者が京都大学化学研究所を見学したり[2]、海外研修(カナダ、タイ)を行ったりしている。国内外の学校・大学・企業との提携も行われている。
また、SGHを発展させて、「世界で活躍できるイノベーティブなグローバル人材を育成する」ための文部科学省の令和2年度(2020年度)「WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業」で「カリキュラム開発拠点校」に選ばれており[3]、「Society5.0に向かう生徒と教員のための『学びの共同体』の構築」していく[4]。
附属平野は「行事で育つ」[5]と評されるほど学校行事を大切に位置づけており、その運営のほとんどは生徒の手に任されている。
近隣に所在する附属5校園(附属幼稚園、附属平野小学校、附属平野中学校、附属特別支援学校)で連携し、ICT(情報通信技術)を活用した教育研究活動が行われており[6]、その成果として「課題研究」の指導についての学習ツール「平野メソッド」を公開している[7]。
教育方針
教育目標
- 学力の向上をめざす健全で創造性豊かな人格の育成
- 国際的視野に立ち自他を敬愛する人格の育成
沿革
略歴
大阪教育大学の附属学校は、天王寺(天王寺区・阿倍野区)・池田(池田市)にはそれぞれ小学校から高等学校まで設置されていた一方、平野には幼稚園・小学校・中学校はあったものの高等学校は併設されていなかった。併設高校の設立を求める声が1960年代に学校関係者から上がるようになり、1970年、大阪教育大学の概算要求で初めて高校設立を盛り込んだ。しかし分散していた大学キャンパス(天王寺・池田・平野)の統合問題を優先するとして、高校増設の予算は見送られた。
大学は1971年5月、高校平野校舎増設の概算要求を再度行った。大学側は当初、重点事項という扱いをしておらず、附属高校設置については「附属学校の整備」の一つと位置づけていた。高校進学率の上昇に伴う高校生急増で一貫教育が役に立つということを理由として挙げ、また科学教育振興のために理数教科重視の教育課程を組む高校の増設や、大阪教育大学の特設理科教員養成課程・特設数学教員養成課程(高校教師の教員養成課程)の学生の教育実習先とすることも、高校設置の理由として挙げられている。一方、附属平野学園(平野校地関連の附属学校の総称)関係者は、幼稚園・小学校・中学校の学級数を減らしてでも平野に附属高校の増設をという機運になった。関係者の声を反映し、大学側は重点事項として概算要求に組み込み、1971年末に文部省から高校設置の予算が付いた。
1972年開校の当初、附属平野中学校の校舎の一部を間借りし、また附属中学校の定員を一部減らす形で初年度の外部募集を実施せず、附属中学校卒業者のうち約3分の2が内部進学した。
翌1973年より同一敷地内に高校の独立校舎の建築が始まり、1974年9月に独立校舎へと移った。従来の講堂兼体育館を曳家で校内の別の場所に移動させ、その跡地に高校の独立校舎を建設している。中学校・高校の校舎を並列に配置して特別教室を共用できるようにしたことや、校舎管理部門の一本化を図ることを考慮して、校舎の位置が決められた。
年表
- 1972年(昭和47年) - 1月16日、大阪教育大学附属高等学校平野校舎開設準備委員会が発足。4月1日、「大阪教育大学附属高等学校平野校舎」として開設
- 1973年 - 4月1日、「大阪教育大学教育学部附属高等学校平野校舎」に改称
- 1974年 - 8月31日、高校の独立校舎が落成
- 1978年 - 4月15日、校歌制定
- 1996年(平成8年) - 9月25日、新体育館が完成、竣工式
- 2002年 - 6月、第1回・中高合同体育祭を開催
- 2004年 - 4月1日、大阪教育大学の国立大学法人(独立行政法人)化に伴い、「大阪教育大学附属高等学校平野校舎」に改称
- 2014年 - 4月1日、文部科学省のスーパーグローバルハイスクール (SGH) アソシエイト校に指定。9月、中華民国(台湾)高雄師範大学附属高級中学ならびにタイのトリアムウドムスクサ高校と交流協定締結
- 2015年 - 3月、大阪大学と包括協定を締結。4月、文部科学省のスーパーグローバルハイスクール (SGH) に指定[8]
基礎データ
交通アクセス
- Osaka Metro谷町線 平野駅より南東へ約400m。
象徴
校歌
校歌は1978年に制定。1976年に校歌作成委員会が発足し、歌詞を関係者から公募。保護者が応募した原詞を元に補正を行い、大阪教育大学助教授(当時)の物部一郎名誉教授が作曲[8]した。
他の附属学校との関係
大阪教育大学附属高等学校のキャンパスが3つに分かれた「3分校の一つ」という形態であり、他校舎の天王寺校舎・池田校舎と生徒間の交流は特になく、それぞれ独自の教育方針を掲げて教育に励んでいる。教員が転勤で行き来したり、非常勤で2校ないし3校で授業を受け持つことはある。
結果、平野をはじめ3校舎での最高責任者は、校長ではなく「附属高等学校平野校舎主任」(校長代行というべき職責)である。大阪教育大学の教授に対する「校舎主任」という職名の辞令(学長発令)は、同じく教授である大阪教育大学附属高等学校長(文部科学大臣発令)の下にあるという不自然さを抱えており、この深刻な問題点は現在も解決されていない。
学校行事
- 4月 - オリエンテーション合宿(1年、2泊3日、兵庫県篠山方面)、遠足(2, 3年)
- 5月 - 球技大会
- 7月 - 修学旅行(2年、北海道や海外など)
- 9月 - 体育祭
- 10月 - 文化祭
- 12月 - スケート講習会(1年)
- 1月 - 球技大会(1, 2年)
入試
適性検査(A日程、5名)と学力試験(B日程、43名)がある。なお、1学級40名で1学年3学級に対し、附属平野中学校から72名が連絡進学する。(2022年度入試状況)
高校関係者と組織
- 大阪教育大学附属高等学校平野校舎同窓会 - 同窓会
著名な出身者
政治・行政
学者・医師
- 上村匡 - 京都大学大学院生命科学研究科教授[11]
- 荻田和秀 - 医師。漫画・テレビドラマ『コウノドリ』のモデル。りんくう総合医療センター産婦人科部長
- 貴島晴彦 - 大阪大学大学院医学系研究科脳神経外科学教授[12]
- 重里有三 - 青山学院大学理工学部教授[13]
- 武田昌則 - 琉球大学法科大学院教授
- 藤井聡 - 京都大学大学院工学研究科教授
- 辻本匡弘 - 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 准教授[14]
文学
芸能
脚注
- ^ “特色、教育課程:大阪教育大学附属高等学校平野校舎”. 大阪教育大学附属高等学校平野校舎. 2020年6月7日閲覧。
- ^ “大阪教育大学附属高等学校平野校舎 化学研究所見学”. 京都大学 化学研究所 (2013年8月9日). 2020年6月7日閲覧。
- ^ “令和2年度「WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業」カリキュラム開発拠点校 一覧” (PDF). 文部科学省. 2020年6月7日閲覧。
- ^ “WWLコンソーシアム構築支援事業、カリキュラム開発拠点校決定”. リセマム (2020年4月13日). 2020年6月7日閲覧。
- ^ “FAQ:大阪教育大学附属高等学校平野校舎”. 大阪教育大学附属高等学校平野校舎. 2020年6月7日閲覧。
- ^ “大阪教育大附属5校園、ICTを利用した小中連携などの共同研究発表会を開催”. リセマム (2014年10月28日). 2020年6月7日閲覧。
- ^ “研究学習ツール(平野メソッド):大阪教育大学附属高等学校平野校舎”. 大阪教育大学附属高等学校平野校舎. 2020年6月7日閲覧。
- ^ a b “沿革歴史:大阪教育大学附属高等学校平野校舎”. 大阪教育大学附属高等学校平野校舎. 2020年6月7日閲覧。
- ^ “毎日フォーラム・霞が関ふるさと記 大阪府(上)”. 毎日新聞. (2019年7月10日) 2020年6月7日閲覧。
- ^ “【11月10日(土)15:40】2018年秋季懇話会のご案内”. 東京待兼会(大阪大学経済学部同窓会・東京支部). 2020年6月7日閲覧。
- ^ “第48回 この人に聞く「生命に関わる仕事っておもしろいですか?」”. 中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室. 2020年6月7日閲覧。
- ^ “学校案内” (PDF). 大阪教育大学附属高等学校平野校舎. 2020年6月7日閲覧。
- ^ “重里 有三 (シゲサト ユウゾウ)”. 青山学院大学 教員情報. 2020年6月7日閲覧。
- ^ “Masahiro Tsujimoto (Ph.D.)”. astrophysicist. 2020年6月7日閲覧。
参考文献
- 大阪教育大学教育学部附属高等学校平野校舎三十年記念誌編纂委員会『附高平野創立三十年史』2001年。