「ガス置換包装」の版間の差分
コンビニのお惣菜のガス置換の目的を追加。卓上ガス置換システムのサイトを脚注に追加 |
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「ガス置換包装」はModified Atmosphere Packaging(MAP)とも称され、対応英語は「gas exchange packaging」<ref name="JIS Z 0108:2012"/>や「gas flush packaging」とされている。 |
「ガス置換包装」はModified Atmosphere Packaging(MAP)とも称され、対応英語は「gas exchange packaging」<ref name="JIS Z 0108:2012"/>や「gas flush packaging」とされている。 |
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飲食品のガス置換包装に使用される不活性ガスはその目的によって使い分けられており、風味維持、酸化・変色抑制には窒素ガスが、酸化抑制、カビを含む微生物や害虫の防止には炭酸ガスが<ref name="Jpn. J. Food Microbiol., 13(1), 1-8, 1996>『日本食品微生物学会雑誌』vol13,no.1,1996年</ref>、またその両方を目的とする場合は窒素ガスと炭酸ガスの混合使用、そして肉の赤みを増すためには酸素ガスを使用されることが多い。 |
飲食品のガス置換包装に使用される不活性ガスはその目的によって使い分けられており、風味維持、酸化・変色抑制には窒素ガスが、酸化抑制、カビを含む微生物や害虫の防止には炭酸ガスが<ref name="Jpn. J. Food Microbiol., 13(1), 1-8, 1996">『日本食品微生物学会雑誌』vol13,no.1,1996年</ref>、またその両方を目的とする場合は窒素ガスと炭酸ガスの混合使用、そして肉の赤みを増すためには酸素ガスを使用されることが多い。 |
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使用用途は[[ポテトチップス]]などの油菓子、[[削り節]]、[[洋菓子]]、[[ワイン]]、[[コーヒー豆]]など、広く飲食品の包装に用いられている<ref name="housounojiten_p170"/><ref name="Nippon Suisan Gakkaishi 61(1), 97-98 (1995)">『日本水産学会誌』vol.61 p.97 1995年</ref>。 |
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また近年、コンビニエンスストアのお惣菜にも賞味期限の延長やそれに伴う食品ロスの削減(SDG12.3)のため、ガス置換包装が使用されている<ref name="ryuutsuunews">『流通ニュース』https://www.ryutsuu.biz/strategy/m072721.html</ref>。 |
また近年、コンビニエンスストアのお惣菜にも賞味期限の延長やそれに伴う食品ロスの削減(SDG12.3)のため、ガス置換包装が使用されている<ref name="ryuutsuunews">『流通ニュース』https://www.ryutsuu.biz/strategy/m072721.html</ref>。 |
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2021年12月29日 (水) 00:01時点における最新版
ガス置換包装(ガスちかんほうそう)とは、密封したプラスチックなどの包装内の空気を除去し他のガス(窒素、二酸化炭素(炭酸ガス)、酸素あるいはこれらの混合気)を充填するもの[1][2]。食品の酸化防止、微生物の繁殖の抑制、静菌あるいは殺菌などを目的とする[1][2]。
日本工業規格(JIS)の定義では「ガス置換包装」とは「内容物の充填時に容器から空気を吸引排気し、代わりに窒素及び二酸化炭素のような不活性ガスで置換して密封し、又は不活性ガスで強制的に容器内空気を置換して密封し、物品の変質などを防止することを目的とする包装」とされている[3]。また、「容器には、ガスバリア性の優れた包装材料を用いる」とされている[3]。 「ガス置換包装」はModified Atmosphere Packaging(MAP)とも称され、対応英語は「gas exchange packaging」[3]や「gas flush packaging」とされている。
飲食品のガス置換包装に使用される不活性ガスはその目的によって使い分けられており、風味維持、酸化・変色抑制には窒素ガスが、酸化抑制、カビを含む微生物や害虫の防止には炭酸ガスが[4]、またその両方を目的とする場合は窒素ガスと炭酸ガスの混合使用、そして肉の赤みを増すためには酸素ガスを使用されることが多い。
使用用途はポテトチップスなどの油菓子、削り節、洋菓子、ワイン、コーヒー豆など、広く飲食品の包装に用いられている[1][5]。 また近年、コンビニエンスストアのお惣菜にも賞味期限の延長やそれに伴う食品ロスの削減(SDG12.3)のため、ガス置換包装が使用されている[6]。
ガス置換包装は食品会社の製造・保存・包装などの工程で様々な飲食品に使用されているが、一度開封すると使用者側では空気保存となるため、近年では小型高圧ガス入り容器(ミニガスカートリッジ)の出現もあり、開封した食材や飲食品の保存、また調理品の包装や保存のため飲食店や一般家庭でも使用され始めている[7][8][9][10]。
脚注
[編集]- ^ a b c 日本包装学会『包装の事典』朝倉書店 p.170 2001年
- ^ a b 『丸善食品総合辞典』丸善 p.207 1998年
- ^ a b c JIS Z 0108:2012
- ^ 『日本食品微生物学会雑誌』vol13,no.1,1996年
- ^ 『日本水産学会誌』vol.61 p.97 1995年
- ^ 『流通ニュース』https://www.ryutsuu.biz/strategy/m072721.html
- ^ 『製菓製パン』青果実験社 p.241 2020年
- ^ 『ワイン王国ウェブ記事』株式会社ワイン王国 https://winekingdom.co.jp/_ct/17313156
- ^ 『ワイン王国125号』株式会社ワイン王国 p.112 2021年
- ^ 『卓上ガス置換サイト』https://lungo.click/