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'''朱色'''(しゅいろ、しゅしょく、しゅういろ)は[[色]]の一つ。[[朱肉]]のような、やや黄を帯びた[[赤色]]について呼ばれる。[[JIS慣用色名]]では「あざやかな黄みの赤」(略号 vv-YR)と定義している<ref name="JISZ8102">[[日本産業標準調査会|日本産業標準調査会(JISC)]]、[https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?show&jisStdNo=Z8102 JISZ8102 物体色の色名(1957年10月30日制定、2001年3月20日改正)]、p20(付表1 慣用色名 色名1)。2020年1月31日閲覧。</ref><ref name="kb">{{kotobank|1=朱色|2=色名がわかる辞典}}</ref>。日本の[[伝統色名]]である。単に'''朱'''(しゅ)ともいう。[[赤]]と[[オレンジ色]]の[[中間色]]。[[赤橙]]。[[暖色]]のひとつ。


== 真朱 ==
== 真朱 ==

2021年12月4日 (土) 23:17時点における版

朱色
しゅいろ
 
16進表記 #FF4000
RGB (255, 64, 0)
HSV (15°, 100%, 100%)
表示されている色は一例です
朱色(日本の伝統色)
 
16進表記 #eb6101
RGB (235, 97, 1)
表示されている色は一例です
辰砂(cinnabar)

朱色(しゅいろ、しゅしょく、しゅういろ)はの一つ。朱肉のような、やや黄を帯びた赤色について呼ばれる。JIS慣用色名では「あざやかな黄みの赤」(略号 vv-YR)と定義している[1][2]。日本の伝統色名である。単に(しゅ)ともいう。オレンジ色中間色赤橙暖色のひとつ。

真朱

朱色とは元来は天然赤色顔料辰砂の色であり、色名としての朱色は本来この色をさす。しかし、後に硫黄と水銀から人工顔料の銀朱(バーミリオン)が作られたため、天然顔料としての朱の色であることを強調する場合には真朱(しんしゅ)・本朱(ほんしゅ)という。朱肉にも古くは真朱が用いられていた。

銀朱よりも赤みの強い深い色合いである。

銀朱

バーミリオン
vermilion
 
16進表記 #F26649
RGB (242, 102, 73)
CMYK (0, 75, 75, 0)
HSV (10°, 70%, 95%)
マンセル値 6R 5.5/14
表示されている色は一例です
朱肉

天然顔料本来の色である真朱に対して、硫黄水銀から人工的に作られた化合物としての硫化水銀(II)HgSの色を銀朱(ぎんしゅ)という。英語ではバーミリオンヴァーミリオンVermilion)とよばれ、一般的にはこちらのほうがよく知られる。また、現在「朱」とよばれる顔料も多くはこの色をしており、単に朱色といった場合もこちらの色合いをさす場合がある。朱肉の多くもこの色をしている。

真朱よりは黄色味の強い鮮やかな色である。

シナバー

シナバー (cinnabar)
 
16進表記 #e15a28

辰砂の英訳であるシナバー(cinnabar)が色名として用いられることがあるが、その色合いは実際には銀朱に近いか、さらに鮮やかなオレンジ色であることが多い。

物体色としての朱色

JIS慣用色名に、朱色およびバーミリオンが定義されている。 これらは同じ色として扱われており、真朱と銀朱の中庸的な色合いである。

朱色JIS慣用色名
  マンセル値 6R 5.5/14
バーミリオンJIS慣用色名
  マンセル値 6R 5.5/14

朱の色料

Vermilion, historical dye collection, Technical University of Dresden, Germany

顕色材として用いられる赤色硫化水銀のことである。ただし、結果「朱色」を呈する色料はさまざまある。

近年環境保護のため、水銀などの重金属を使用した顔料の製造が規制され、絵具のバーミリオンは多くが市場から消えてしまった。現在同名で発売されている絵具の多くは硫化水銀ではなく、有機顔料であり、本来の朱とは程遠い色である。

現在も、文化財の補修用などとして、リサイクルされた水銀から少量の銀朱が生産されている[3]

詳しくは赤#赤の色料硫化水銀を参照

近似色

関連項目

応用例

脚注

  1. ^ 日本産業標準調査会(JISC)JISZ8102 物体色の色名(1957年10月30日制定、2001年3月20日改正)、p20(付表1 慣用色名 色名1)。2020年1月31日閲覧。
  2. ^ 色名がわかる辞典『朱色』 - コトバンク
  3. ^ 水銀通信Vol.21 顔料(朱肉)”. 野村興産. 2021年4月16日閲覧。