「CorelDRAW Graphics Suite」の版間の差分
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2021年10月9日 (土) 08:19時点における版
開発元 | コーレル |
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最新版 |
2019 / 2019年3月12日
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対応OS | Microsoft Windows, MacOS |
種別 | デザインツールの統合パッケージ |
ライセンス | プロプライエタリ |
公式サイト | コーレル株式会社 |
CorelDRAW Graphics Suite (コーレルドロー グラフィックス スイーツ)はコーレル株式会社が発売している Microsoft Windows と MacOS 向けデザイン用アプリケーションソフトウェアの統合パッケージである。
概要
CorelDRAW Graphics Suiteは、プロのデザイナーが必要としている機能(CMYK、カラーマネージメント、AI形式など)を搭載した、数少ないソフトウェアセット。操作は比較的簡単で右クリックメニューから呼び出せたり直観的に編集することが可能で、初心者~プロ向けとして販売されている。
DTPソフトウェア【CorelDRAW】上で各ソフトと連携ができる。配置した画像上で右クリックし「画像を編集」を選択すると【Corel PHOTO-PAINT】が起動し、画像加工やCMYK変換が可能になる。また右クリックから「輪郭トレース」などを選択すると【Corel PowerTRACE】が起動し「ラスタ画像からベクタ画像へ変換」が可能。画面キャプチャソフトウェア【Corel Capture】は単体での起動になるが、ファイルに直接保存できるほかクリップボードに保存する機能、動画で保存する機能もある。
海外ではAdobe IllustratorとPhotoshopの二つとよく比較される。(かつてあったAdobe Creative Suiteのような統合セットに類似している)
- IllustratorとPhotoshopの導入コストと比べて、CorelDRAWの方が安価で入手しやすい。
- ラスタ画像をベクタ画像へ変換する技術「Corel PowerTRACE」は、Corelが買収したmicrografx社のdesignerにあった技術であり、その他ソフトウェアより変換精度が高い。
その他はCorelDRAWの項を参照
主な同梱ソフトウェア
2020年現在の CorelDRAW Graphics Suite には以下のソフトウェアが同梱されている。
- CorelDRAW
- AI形式やCMYKにも対応しているDTPソフトウェア
- Corel PHOTO-PAINT
- CMYKに対応している画像処理(フォトレタッチ)ソフトウェア
- Corel CAPTURE
- 静止画・動画の画面キャプチャソフトウェア
- Corel PowerTRACE
- ラスター画像からベクター画像を作り出すトレースソフトウェア
- Corel CONNECT
- 素材管理ソフトウェア。ネットからフリー素材をダウンロードすることも出来る
- AfterShot
- RAW 写真編集ソフト
- Font Manager
- フォントの検索および管理ツール
歴史
CorelDRAWは、1989年にWindows OS用DTPソフトウェアとして発売され、20年以上たった現在でも販売されている数少ないソフトウェアだが、CorelDRAW Graphics Suiteという「統合パッケージ」での販売は、少なくともCorelDRAW 6の頃から存在していた。[1]。
現在では単体販売はされておらず、統合パッケージでしか入手することはできない。
- バージョンX3(2006年8月4日)
- 40以上の新機能の追加
- 【CorelDRAW】星形・多角形ツール、スマート塗りつぶしツール、ベベル効果、切り抜きツール、境界線の作成、インタラクティブなテキストパスの結合ツール、PANTONEカラーパレットの強化(印刷カラー分解時にCMYKに変換されなくなった)、オーバービュープリント(的確な印刷用オブジェクトのプレビュー)など。【PHOTO-PAINT】イメージ調整ラボ(写真の色とトーンを調整できる)【Corel PowerTRACE】機能向上。(バージョン12まであったR.A.V.E.(フラッシュ動画作成ソフト)は付属しなくなった。)
- バージョンX3 Plus(2007年8月3日)
- 最新アップデータが適用されたVista対応版。初回数量限定でオフィシャルガイドブックが付属していたり、素材大手のDesignEXchange のダウンロード優待価格サービスなどが付属されていた。
- バージョンX4(2008年8月15日)
- 【CorelDRAW】テーブルツール、ページごとのレイヤー機能、テキストのライブプレビュー(フォントをポインターで選択すると、リアルタイムで文字が変わっていく)段落テキストのミラー化【PHOTO-PAINT】RAW画像の対応強化、トーンカーブの操作性向上【Corel PowerTRACE】中心線トレース。トレース中のカラー数・ノード数の増減、削除が可能に。
- バージョンX5(2010年9月10日)
- 【CorelDRAW】新規ドキュメントダイアログ、属性スポイトツール、イメージパレット、Bスプラインツール、直線コネクタ、丸型の角(スカラップ、丸型、面取り)、ピクセルプレビュー、カラーダイアログの強化(スポイトツールが搭載、16進数カラー値で選択可能に)、「カラー校正の設定」ウィンドウ、「Webにエクスポート」ダイアログで透過PNGなどが作成しやすくなった。VSTAとの統合も行われ、ダイナミックアドインを作成できるようになった。機能強化はメッシュ塗りつぶしツール、曲線ツール、セグメント寸法線ツールなど。【PHOTO-PAINT】オブジェクトウィンドウの機能強化、フォト効果(自然な彩度、グレースケール、フォトフィルタ)【Corel PowerTRACE】トレース結果を大幅に向上。【Corel CONNECT】が新しく同梱。素材やテンプレートが管理しやすくなった。
- バージョンX6(2012年8月24日)
- Windows8 64bitネイティブ、マルチコアCPU対応。【CorelDRAW】オブジェクトプロパティのウィンドウの再構成、ベクトルデータの整形ツール(塗り付け、旋回、引き付け、反発)、クリップマスクの作成、カラーの調和(色のバランスを保ったまま別の配色を試すことができる)、カラースタイルパレット(ベクターで構成されたグループを選択し、特定の色を任意の色に変更できる。100個バラバラの赤だけを緑に変更する等が可能になった)、マスターレイヤー機能、ページ番号付け、整列ガイド(リアルタイムで変動するガイドライン)、インタラクティブフレーム、プレースホルダ テキスト、OpenTypeのサポート【PHOTO-PAINT】スマートカーバー(PaintshopProに搭載されている、写真の不要な領域を削除すると同時に縦横比を調整する機能)パススルーマージモード(グループの下のレイヤにあるオブジェクトにもレンズなどの効果が適用される機能)【Corel Website Creator】Webサイト作成ソフトが同梱された。
- バージョンX7(2014年5月23日)
- インターフェイスの一新。【CorelDRAW】塗りつぶしの編集ダイアログボックス、グラデーション塗りつぶし、塗りつぶしピッカー、塗りつぶしの作成、ベクタオブジェクトのスムース化、ウィンドウ枠のカラーのカスタマイズ、作業領域、QRコード作成機能、補色の検索、オブジェクトの輪郭配置、オブジェクトスタイルのプレビューなど【PHOTO-PAINT】ガウスぼかし効果、液体ツール(塗り付け、旋回、引き付け、反発)、アンシャープマスクレンズ、インタラクティブブラシストロークの透明度とフェード、特殊効果(ボケぼかし、カラー化、セピア調、タイムマシンなど)、平面マスクツール、レンズ補正(糸巻型や樽型の歪曲を除去、補正)
- バージョンX8(2016年3月16日)
- 【CorelDRAW】リアルタイムスタイラス(RTS)の対応、オブジェクトの表示/非表示、5Kディスプレイ対応、マルチモニタ対応、Windows10最適化、デスクトップカラーのカスタマイズ、UIの自由度の向上(アイコンサイズは最大250%)ガウスぼかしのドロップシャドウ、【PHOTO-PAINT】遠近感の歪み補正、修復クローンツールなど
- バージョン2017(2017年4月12日)
- 【CorelDRAW】LiveSketchツール(人工知能(AI)による、スケッチを正確なベクトル曲線に変更)、スタイラス機能の向上、カスタムノード(曲線、図形の各ノードタイプに一定の図形を割り当てることが可能に。)インタラクティブスライダ(透明度やブレンド、押出、ドロップシャドウ、押し出し、等高線などの作業時に便利)【PHOTO-PAINT】スタイラス対応(修正ツールや消しゴムツールなどで筆圧、方向、傾き、回転機能)
- バージョン2018(2018年4月20日)
- 【CorelDRAW】対称描画モード(万華鏡・左右対称などのデザインの自動化)、ブロックシャドウツール(影をベクトルで作成)、整列/配置ノード、図形の罫線の、破線や輪郭の角の調整機能、インパクトツール(ベクトルオブジェクトとして勢いのある線を追加)、Postillzer(画像・図形からトーンのような点描画像に変換)、PhotoCocktail(画像からモザイクタイルの作成)、写真の傾き・遠近をインタラクティブに補正。ビットマップにエンベロープを適用、WordPressへのアップロード機能。【Corel AfterShot】が同梱され、【Corel Website Creator】は廃止になった。
- バージョン2019(2019年3月22日)
- 【CorelDRAW】非破壊的な効果、新オブジェクトドッキングウィンドウ(オブジェクトの内容が小さくサムネイル表示されるように)、ピクセルワークフロー、検索・置換ドッキングウィンドウ、差し込み印刷、PDF/Aへの対応、SharePointとの連携。【Corel PHOTO-PAINT】64ビットTWAINスキャナに対応【CorelDRAW.app】Webアプリ化。iOSでもAndroidでもデザインを開始し、続きをCorelDRAWで行うことができる。CorelDRAWで作成したデータにコメントを付けることができる。
- バージョン2020(2020年3月26日)
- 【CorelDARW】AIアートスタイル効果、ベクターフェード、内側のシャドウツール、ビットマップ効果レンズ、アップサンプリングオプション(AIをつかった高解像度化)、JPEGアーチファクトの除去、バリアブルフォント対応、番号付きリスト、コメントドッキングウィンドウ、コラボレーションのワークフロー【Corel PowerTRACE】AIを搭載。【PHOTO-PAINT】非破壊効果、スマート選択マスクツールなど
廉価版
CorelDRAW Graphics Suite が5万円台なのに対し、1万円弱で購入できるのが、CorelDRAW Essentials シリーズである。元々Essentials はCorelDRAW のみで販売されていた商品だが、2008年発売のEssentials 4 にて Photo-Paint Essentials が同梱されたことにより、GraphicsSuite の廉価版となった。
脚注
- ^ “CorelDraw7-BMSoftware”. BMSoftware. 2018年11月8日閲覧。