「ハウ・ドゥ・ユー・スリープ?」の版間の差分
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これらポールの一連の楽曲に、ジョンは怒りをぶちまける様に、同曲を書くことにより、ポールに反撃した訳だが、ジョンは後に「僕がポールに対して、憤っていたから、この曲を書いた。卑劣な当てつけを込めて書いたから、あいつもそう受け取ったんだ。ただ…あいつのにだって、当てつけはあるんだ。対象を明白にしてないから、誰も気づかないだけさ」とコメントした。 |
これらポールの一連の楽曲に、ジョンは怒りをぶちまける様に、同曲を書くことにより、ポールに反撃した訳だが、ジョンは後に「僕がポールに対して、憤っていたから、この曲を書いた。卑劣な当てつけを込めて書いたから、あいつもそう受け取ったんだ。ただ…あいつのにだって、当てつけはあるんだ。対象を明白にしてないから、誰も気づかないだけさ」とコメントした。 |
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ジョンは曲中でポールがビートルズ時代に書いた「[[サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド]]」と「[[イエスタデイ]]」、そしてファーストソロシングル「[[アナザー・デイ]]」、さらに1969年に広まった[[都市伝説]]「[[ポール死亡説]]」まで持ち出している<ref name="blaney89">{{cite book |first=John |last=Blaney |title=John Lennon: Listen To This Book |year=2005 |pages=89| publisher=Biddles Ltd. |location=Guildford, Great Britain |isbn=0-9544528-1-X}}</ref>。 |
ジョンは曲中でポールがビートルズ時代に書いた「[[サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド]]」と「[[イエスタデイ (ビートルズの曲)|イエスタデイ]]」、そしてファーストソロシングル「[[アナザー・デイ]]」、さらに1969年に広まった[[都市伝説]]「[[ポール死亡説]]」まで持ち出している<ref name="blaney89">{{cite book |first=John |last=Blaney |title=John Lennon: Listen To This Book |year=2005 |pages=89| publisher=Biddles Ltd. |location=Guildford, Great Britain |isbn=0-9544528-1-X}}</ref>。 |
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作曲の作業には、リンゴも同席していたが、歌詞が出来上がるにつれて、段々と不機嫌になり、「ジョン、もうやめておけよ」と忠告した<ref name="blaney89"/>。その場にいたOZ誌のフェリックス・デニスは「極めて幼稚極まり無い内容だった。恐らくリンゴが説得したのだろう。元の歌詞はレコードで聴けるものより、比べモノにならないくらい下品だった」と評している。 |
作曲の作業には、リンゴも同席していたが、歌詞が出来上がるにつれて、段々と不機嫌になり、「ジョン、もうやめておけよ」と忠告した<ref name="blaney89"/>。その場にいたOZ誌のフェリックス・デニスは「極めて幼稚極まり無い内容だった。恐らくリンゴが説得したのだろう。元の歌詞はレコードで聴けるものより、比べモノにならないくらい下品だった」と評している。 |
2021年9月20日 (月) 13:43時点における版
「ハウ・ドゥ・ユー・スリープ?」 | ||||||||||||||||
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ジョン・レノンの楽曲 | ||||||||||||||||
収録アルバム | 『イマジン』 | |||||||||||||||
リリース | 1971年9月9日 | |||||||||||||||
録音 | 1971年5月26日 - 7月5日 | |||||||||||||||
時間 | 5分36秒 | |||||||||||||||
レーベル | アップル・レコード | |||||||||||||||
作詞者 | ジョン・レノン | |||||||||||||||
作曲者 | ジョン・レノン | |||||||||||||||
プロデュース | ||||||||||||||||
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「ハウ・ドゥ・ユー・スリープ(眠れるかい?)」 (英語: How Do You Sleep?) は、ジョン・レノンの楽曲。1971年に発表されたスタジオ・アルバム『イマジン』のB面3曲目に収録された。内容はビートルズのメンバーだったポール・マッカートニーを痛烈に批判したものである。元来「ハウ・ドゥ・ユー・スリープ」という言葉は、ビートルズのメンバーの間で目の大きなポールを茶化すために使われていた。
背景
ジョンとポールは1970年4月10日のポール脱退表明、つまりビートルズの解散をきっかけとして不仲となっているが、とりわけ1971年当時は、大変険悪な状況であった。ポールは「ポール & リンダ・マッカートニー」名義で発表したセカンドアルバム『ラム』[注釈 1]の収録曲「3本足」や「トゥ・メニー・ピープル」で、ジョンはもちろんジョージ・ハリスンとリンゴ・スターも暗に非難していた[注釈 2][1][2]。
これらポールの一連の楽曲に、ジョンは怒りをぶちまける様に、同曲を書くことにより、ポールに反撃した訳だが、ジョンは後に「僕がポールに対して、憤っていたから、この曲を書いた。卑劣な当てつけを込めて書いたから、あいつもそう受け取ったんだ。ただ…あいつのにだって、当てつけはあるんだ。対象を明白にしてないから、誰も気づかないだけさ」とコメントした。
ジョンは曲中でポールがビートルズ時代に書いた「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」と「イエスタデイ」、そしてファーストソロシングル「アナザー・デイ」、さらに1969年に広まった都市伝説「ポール死亡説」まで持ち出している[3]。
作曲の作業には、リンゴも同席していたが、歌詞が出来上がるにつれて、段々と不機嫌になり、「ジョン、もうやめておけよ」と忠告した[3]。その場にいたOZ誌のフェリックス・デニスは「極めて幼稚極まり無い内容だった。恐らくリンゴが説得したのだろう。元の歌詞はレコードで聴けるものより、比べモノにならないくらい下品だった」と評している。
ポールはこの曲について特に反撃はしなかった。「あの曲で“ジョンは酷い嫌な奴”とは思わないで欲しい」と発言している。
なお、ジョンはその後のインタビューで、ジョンは「あれは自分自身のことを歌ったんだよ。ポールと僕のことに、あんたらは関係ない。曲のインスピレーションを得るために(当時の)ポールへの憎しみを題材として使っただけだ。本当に憎んでいたわけじゃない」と発言している[4]。
レコーディング
本作のレコーディングは、1971年5月26日にアスコット・サウンド・スタジオで開始され、7月5日にオーバーダビングが施された[5]。レコーディングには、ビートルズ末期にポールと最も不仲だったと言われるジョージも参加し、スライドギターを演奏した[6]。このほか、クラウス・フォアマンがベース、アラン・ホワイトがドラムス、ニッキー・ホプキンスが電子ピアノ、フラックス・フィドラーズがストリングスで参加した[3]。
本作をレコーディングしている様子を記録した映像の中では、女性器を意味する卑語「cunt(「嫌な奴」、「バカな奴」の意味もある)」をもってポールを呼んでいる(「How Do You Sleep, you CUNT?」)。演奏においてもジョンは「もっと悪意を込めて演奏しろ。悪意のある曲だ」と他のメンバーに指示している場面が映像で確認できる。
2018年10月5日に発売された『イマジン:アルティメイト・コレクション』に、テイク5&6が収録された[7]。これに先立ち、同年9月21日に1971年5月26日のセッション時の映像が公開された[7][8]。
歌詞からの抜粋
- 「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」について
- 「『サージェント・ペパーズ』はお前にとって驚きだっただろうよ…」
- 「イエスタデイ」、「アナザー・デイ」について
- 「お前の傑作なんざ、「イエスタデイ」だけだ。それも消えちまった今となっては「アナザー・デイ」ってわけよ」
- 「ポール死亡説」について
- 「奴らはお前が死んだと言っていたが、そいつは正しかった…」
この他にも、
- 「その女々しい目ん玉を見開いてよく見るがいい」
- 「君を天才だとかなんとか祭り上げる俗物どもと暮らしてるんだろ」
- 「かあちゃんになんか言われるたびにビクビクしちゃってさ」
- 「かわいい顔も1、2年くらいはもつかもな。だけど、お前の才能なんざ直にみんなに暴かれるだろうよ」
- 「お前の作る音楽は僕の耳には雑音にしか聴こえない」
- 「お前の一番の失敗は、お前のその頭の中身だ」
- 「長年一緒だったから、進歩したのだと思ったのに…」
など、かなり辛辣な非難が歌われている。
演奏
- ジョン・レノン - リード・ヴォーカル、リズムギター
- フラックス・フィドラーズ - ストリングス
- ニッキー・ホプキンス - 電子ピアノ
- ジョージ・ハリスン - リード・スライドギター
- クラウス・フォアマン - ベース
- アラン・ホワイト - ドラムス
脚注
注釈
出典
- ^ Playboy Magazine (1984年). “Playboy Interview With Paul and Linda McCartney”. Playboy Press. 2020年7月18日閲覧。
- ^ Cadogan, Patrick (2008). The Revolutionary Artist: John Lennon's Radical Years. Morrisville, North Carolina: Lulu. pp. 141. ISBN 978-1-4357-1863-0
- ^ a b c Blaney, John (2005). John Lennon: Listen To This Book. Guildford, Great Britain: Biddles Ltd.. pp. 89. ISBN 0-9544528-1-X
- ^ “Insight & Sound”. Cash Box. (1971-12-11).
- ^ Madinger, Chip; Raile, Scott (2015). LENNONOLOGY Strange Days Indeed - A Scrapbook Of Madness. Chesterfield, MO: Open Your Books, LLC. pp. 239, 247. ISBN 978-1-63110-175-5
- ^ Leng, Simon (2003). The Music of George Harrison: While My Guitar Gently Weeps. London: Firefly Publishing. ISBN 0-946719-50-0
- ^ a b “ジョン・レノン『イマジン』からジョージ・ハリスンとの未発表セッション映像公開”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク). (2018年9月24日) 2020年7月18日閲覧。
- ^ John Lennon (21 September 2018). How Do You Sleep? (Takes 5 & 6, Raw Studio Mix Out-take) - John Lennon & The Plastic Ono Band. 2020年7月18日閲覧。