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他に、全9巻からなる初学者向けの医学書『エウスタティオスのための梗概』(Synopsis ad Eustathium filium)がある。
他に、全9巻からなる初学者向けの医学書『エウスタティオスのための梗概』(Synopsis ad Eustathium filium)がある。


聖人伝によると、オリバシウスは362年に、背教者ユリアヌスのために、当時は荒廃した[[デルポイ|デルポイの神託所]]を訪れ、皇帝の奉仕を神殿に提供し、その見返りとして、デルポイの[[ピューティアー]]から神託を受け取った。<blockquote>王様に言ってください、素晴らしいホールが地面に倒れました。</br>[[アポローン|ポイポス]]はもはや彼の家も予言する月桂樹も持っていません、</br>よく話すことも。話す水が乾きました。</br> — ''Passio Artemii'' 96.1284.45–7、 ''Cedrenus'' 1.532.8–10)</blockquote>
聖人伝によると、オリバシウスは362年に、背教者ユリアヌスのために、当時は荒廃した[[デルポイ|デルポイの神託所]]を訪れ、皇帝の奉仕を神殿に提供し、その見返りとして、デルポイの[[ピューティアー]]から神託を受け取った。<blockquote>王様に言ってください、素晴らしいホールが地面に倒れました。<br />[[アポローン|ポイポス]]はもはや彼の家も予言する月桂樹も持っていません、<br />よく話すことも。話す水が乾きました。<br /> — ''Passio Artemii'' 96.1284.45–7、 ''Cedrenus'' 1.532.8–10)</blockquote>


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2021年6月11日 (金) 01:14時点における版

ギリシア人医師ヘラクラスの説明に基づく「菱結び」(「プリンティオス・ブロコス」)の図。骨折した顎を固定する目的で使用される。オリバシウスの抜粋によって現代に伝わる。

オリバシウスラテン語:Oribasius)、オリバシオスまたはオレイバシオスギリシア語: Ὀρειβάσιος320年403年)は、ギリシアの医学者であり、ローマ皇帝背教者ユリアヌスの侍医。彼はユリアヌスに仕える前に、キュプロスの医師ゼノンの下、アレクサンドリアで勉強した。彼は361年にユリアヌスの即位に関与し、363年にユリアヌスが死ぬまでこの皇帝のもとに留まった。この出来事をきっかけに、オリバシウスはしばらくの間外国の宮廷に追放されたが、後に皇帝ワァレンスによって呼び戻された。

作品

オリバシウスの主要な作品は以下の2つである。

  • 後2世紀の医学者ガレノスの著作からの抜粋集
  • 『医学集成』(ἸατρικαὶΣυναγωγαί、 Iatrikai Synagogai ;ラテン語Collectiones medicae

『医学集成』は古代世界の医学者が執筆した作品からの抜粋を集めたものである。70巻(または72巻)から成るが、25冊しか現存していない。本書には「あやとり」についての現存する最古の記述が収められている(『医学集成』48巻「ヘラクラスから」)。これは紀元100年頃のギリシア人医師ヘラクラスが記した医学書からの抜粋で、それによればプリンティオス・ブロコス(Plinthios Brokhos」(菱結び))は骨折した顎を固定するために用いられたという[1][2][3][4]

他に、全9巻からなる初学者向けの医学書『エウスタティオスのための梗概』(Synopsis ad Eustathium filium)がある。

聖人伝によると、オリバシウスは362年に、背教者ユリアヌスのために、当時は荒廃したデルポイの神託所を訪れ、皇帝の奉仕を神殿に提供し、その見返りとして、デルポイのピューティアーから神託を受け取った。

王様に言ってください、素晴らしいホールが地面に倒れました。
ポイポスはもはや彼の家も予言する月桂樹も持っていません、
よく話すことも。話す水が乾きました。
Passio Artemii 96.1284.45–7、 Cedrenus 1.532.8–10)

脚注

  1. ^ Miller, Lawrence G. (1945). “The Earliest (?) Description of a String Figure”. American Anthropologist 47 (3): 461–462. doi:10.1525/aa.1945.47.3.02a00190. 
  2. ^ Day, Cyrus L. (1967). Quipus and Witches' Knots. Lawrence, Kansas: University of Kansas Press. pp. 86–89, 124–126. https://archive.org/details/quipuswitcheskno0000dayc 
  3. ^ https://u-lab.my-pharm.ac.jp/~toshokan/rarebooks/rarebook.pdf
  4. ^ String Figure Magazine”. www.isfa.org. 2021年5月10日閲覧。

参考文献

  • Browning, Robert and Nutton, Vivian, "Oribasius", from The Oxford Classical Dictionary, Simon Hornblower and Antony Spawforth, ed. (Oxford University Press, 2003) ISBN 0-19-866172-X
  • Grant, Mark (author and translator) and Oribasius, Dieting for an Emperor: A Translation of Books 1 and 4 of Oribasius’ „Medical Compilations“. Brill Academic Publishers, Leiden – New York – Cologne 1997; ISBN 90-04-10790-8
  • Haars, Maximilian (author and translator), Die allgemeinen Wirkungspotenziale der einfachen Arzneimittel bei Galen. Oreibasios, Collectiones medicae XV. Einleitung, Übersetzung und pharmazeutischer Kommentar. Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft, Stuttgart 2018; ISBN 978-3-8047-3899-7
  • Musgrove, Caroline Joanne. Oribasius’ Woman: Medicine, Christianity and Society in Late Antiquity. Doctoral thesis, University of Cambridge, 2017.
  • Oribasius: Collectionum Medicarum Reliquiae, I. Libri I-VIII; II; IX-XVI. By J. Raeder (Corpus Medicorum Graecorum VI.1.1–2) Leipzig & Berlin, Teubner 1928–9. (online)
  • Thompson, E.A. "The Last Delphic Oracle." CQ 40.1 (1946): 35-6.