「Florence (ゲーム)」の版間の差分
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2021年5月23日 (日) 06:37時点における版
対応機種 |
iOS Android PC(Windows, MacOS) Nintendo Switch |
---|---|
開発元 | Mountains |
発売元 | アンナプルナ・インタラクティブ |
プロデューサー | Kamina Vincent |
ディレクター | Ken Wong |
音楽 | ケビン・ペンキン |
人数 | 1人 |
発売日 |
iOS:2018年2月14日 Android:2018年3月14日 PC, Switch:2020年2月13日 |
対象年齢 |
iOS:4+ Android:3+ CERO:B(12才以上対象) ESRB:T(13歳以上) PEGI:12 USK:12(12歳未満提供禁止) |
コンテンツアイコン |
CERO:恋愛 ESRB:Suggestive Themes PEGI:Sexual Innuendo USK:Sexuelle Andeutungen |
エンジン | Unity |
『Florence[注 1]』(フローレンス)は、オーストラリアのインディーゲームスタジオMountainsが開発しアンナプルナ・インタラクティブより発売されたゲームソフト。
概要
25歳の女性フローレンス・ヨー(Florence Yeoh)の恋と成長の物語が展開される。平凡で退屈な日常を送っていたフローレンスは、ある日、屋外でチェロを演奏する男性クリシュ・ヘムラジャニ(Krish Hemrajani)に惹かれ、間もなく交際が始まる。音楽家になる夢を持つクリシュに対して後押しするフローレンスだったが、その夢に刺激されるように、彼女は幼少期に抱いていた画家への夢を膨らませていく。作品内では台詞や説明文がほとんどなく、手書き風イラストを用いたアニメーションや色彩の変化、様々なBGMにより状況が表現される。
ゲームの中で随所に挿入されるシンプルなミニゲームをクリアしていくことで物語が進行するが、これらはフローレンスたちの心情を表すメタファーにもなっている。例えば、フローレンスとクリシュの会話シーンでふきだしを組み立てるジグソーパズル形式のミニゲームでは、交際当初はピース数が多く時間がかかるが、交際を重ね会話が弾むようになるにつれてピース数が減り簡単になっていく[1]。
開発
開発元のMountainsは、イギリスのソフトウェア開発スタジオUstwo Studioで『Monument Valley』等に携わったKen Wongが独立して故郷のオーストラリアに設立したスタジオで、本作は開発第1作目として2年をかけて制作された[2][3]。開発チームは、普段ゲームをしない人を対象に、スマートフォンとタブレットの操作を用いたパズルをメタファーと結び付けて情緒的な物語を伝えようと考え、そこから、ラブストーリーの枠組みを持ち込もうという発想に至った[3]。
フローレンスは中国系オーストラリア人でクリシュはインド系オーストラリア人の設定となっている[2][4]。フローレンスという名前について、Wongは、自身のように両親がオーストラリアに移住し英語が母語でない人々は古風な名前を選びがちとの考えから、オーストラリアで古風に聞こえる「フローレンス」にしたとし、一方で「フローレンス」は「開花」の意味もあるため、若い女性が経験を積み重ねることのメタファーとして完璧と語っている[2]。また、片方の親が日本人であるプロデューサーのKamina Vincentは、オーストラリアは多文化なので私たちの経験を反映したかったとしている[4]。
受賞・ノミネート
年 | 賞 | 部門 | 結果 | 出典 |
---|---|---|---|---|
2018 | Golden Joystick Awards | Mobile Game of the Year | ノミネート | [5] |
The Game Awards 2018 | Games for Impact | ノミネート | [6] | |
Best Mobile Game | 受賞 | |||
Best Debut Indie Game | ノミネート | |||
Gamers' Choice Awards | Fan Favorite Mobile Game | ノミネート | [7] | |
Australian Games Awards | Australian Developed Game of the Year | ノミネート | [8] | |
2019 | New York Game Awards | A-Train Award for Best Mobile Game | 受賞 | [9] |
22nd Annual D.I.C.E. Awards | Outstanding Achievement in Story | ノミネート | [10] | |
Outstanding Achievement for an Independent Game | ノミネート | |||
Portable Game of the Year | 受賞 | |||
Outstanding Achievement in Game Direction | ノミネート | |||
NAVGTR Awards | Game, Original Adventure | ノミネート | [11] | |
Game, Special Class | ノミネート | |||
SXSW Gaming Awards | Excellence in Narrative | ノミネート | [12] | |
Mobile Game of the Year | ノミネート | |||
Game Developers Choice Awards | Best Debut (Mountains) | 受賞 | [13] | |
Best Mobile Game | 受賞 | |||
Innovation Award | ノミネート | |||
Best Narrative | ノミネート | |||
第15回英国アカデミー賞ゲーム部門 | Debut Game | ノミネート | [14][15] | |
Game Beyond Entertainment | ノミネート | |||
Mobile Game | 受賞 | |||
Music | ノミネート | |||
Narrative | ノミネート | |||
Original Property | ノミネート | |||
Italian Video Game Awards | Best Mobile Game | 受賞 | [16] | |
Game Beyond Entertainment | ノミネート | |||
2019 Webby Awards | Best Art Direction | ノミネート | [17] | |
Best Game Design | 受賞 | |||
Best Music/Sound Design | ノミネート | |||
Best Writing | ノミネート | |||
Games for Change Awards | Best Gameplay | ノミネート | [18] |
脚注
注釈
- ^ タイトルロゴは、先頭も小文字表記の『florence』
出典
- ^ “「Hello! インディー」第32回 “体験”を通して『Florence』の世界へ引き込まれる”. 任天堂 (2020年2月13日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ a b c “Fall in love with Florence, the new game from Monument Valley's designer” (英語). gamesradar+ (2018年2月14日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ a b “言葉はいらない。ビジュアルだけでストーリーを伝えるには”. Made with Unity (2018年7月11日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ a b “BAFTA-winning video game Florence to feature at National Film and Sound Archive's Game Masters: The Exhibition” (英語). The Canberra Times (2019年9月20日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ “『フォートナイト』がGOTY!「2018 Golden Joystick Awards」受賞作品リスト―生涯功労賞は宮崎英高氏”. Game*Spark (2018年11月17日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ ““The Game Awards 2018”全アワードの受賞作品を紹介、日本からは『モンスターハンター:ワールド』や『ASTRO BOT』が受賞【The Game Awards 2018】”. ファミ通.com (2018年12月7日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ Glyer, Mike (2018年11月19日). “2018 Gamers' Choice Awards Nominees” (英語). File 770. 2020年2月16日閲覧。
- ^ “Your 2018 Winners” (英語). Australian Games Awards (2018年12月19日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ Meitzler, Ryan (2019年1月23日). “The New York Game Awards Reveals 2019 Winners; God of War Earns the Top Prize” (英語). DualShockers. 2020年2月16日閲覧。
- ^ “「God of War」が第22回“DICE Awards”のGOTYを含む9部門を制覇、“Celeste”の2冠を含む部門別受賞作品まとめ”. doope! (2019年2月14日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ “Nominee List for 2018”. National Academy of Video Game Trade Reviewers. 2019年8月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年2月16日閲覧。
- ^ “Here Are Your 2019 SXSW Gaming Awards Finalists!”. SXSW Gaming (2019年2月11日). 2019年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年2月16日閲覧。
- ^ “GDCアワードのGOTYは『ゴッド・オブ・ウォー』! 日本からは『Nintendo Labo』が革新賞、セガの小玉理恵子氏がパイオニア賞を受賞【GDC 2019】”. ファミ通.com (2019年3月21日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ “2019年英国アカデミー賞ゲーム部門のノミネート作品が発表”. GameBusiness.jp (2019年3月15日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ “2019英国アカデミー賞ゲーム部門受賞作発表!Best Gameは『ゴッド・オブ・ウォー』に”. GameBusiness.jp (2019年4月6日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ “Italian Video Game Awards Nominees and Winners” (英語). Italian Video Game Awards (2019年4月11日). 2020年2月16日閲覧。
- ^ “The Webby Award Gallery + Archive” (英語). The Webby Awards. 2020年2月16日閲覧。
- ^ McAloon, Alissa (2019年5月30日). “Detroit: Become Human, Nintendo Labo among Games for Change Awards finalists” (英語). Gamasutra. 2020年2月16日閲覧。
外部リンク
- 公式サイト(英語)