「金峯山 (鳥取県)」の版間の差分
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2021年5月14日 (金) 00:35時点における版
金峯山 | |
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標高 | 328.5[1] m |
所在地 | 日本鳥取県岩美町 |
位置 | 北緯35度34分36.3秒 東経134度21分41.3秒 / 北緯35.576750度 東経134.361472度座標: 北緯35度34分36.3秒 東経134度21分41.3秒 / 北緯35.576750度 東経134.361472度 |
金峯山の位置 | |
プロジェクト 山 |
金峯山(金峰山[1]、きんぶさん[1])は、鳥取県岩美町にある孤立峰で、山頂には三等三角点「滝ノ肩」(標高328.71m[注 1])が設置されている[1]。
山頂近くには金峯神社(金峰神社)があり、狭い山頂にTVアンテナが林立している。桜並木の舗装道路が山頂まで整備されていて自動車の通行も可能だが、道中の柱状節理などの見所があり、徒歩での人気がある。山麓から山頂までは徒歩で片道1時間程度[2][1][3]。
山体は鳥取花崗岩で風化が進み、斜面では土砂の崩壊がみられる。山頂部は流紋岩や石英安山岩質凝灰岩である。1945(昭和20)年頃から、山中で石炭が発見された。埋蔵量50万トン、良質の無煙炭と見込まれて炭砿がつくられ、関西・北陸へ出荷された。しかし想定よりも質が劣り、数年で放棄された[4][5]。
自然
- 植生
標高100m以上の地域に高地性の植物としてオオイワカガミやイワナシがみられる。全体的にはアカマツの二次林に覆われているが、山頂の神社周辺ではシイやアカガシ、タブノキの林がある[1]。
かつて山頂には、航海の目印となる「灯明のマツ」と呼ばれるアイグロマツがあり、岩美町指定の天然記念物なっているた[6][3]。
- 動物
金峯神社
金峯神社 | |
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所在地 | 鳥取県岩美郡岩美町牧谷 |
主祭神 | 建葉槌命 |
社格等 | 旧郷社 |
例祭 | 4月18日[7] |
金峯神社は金峯山の山頂付近にある神社で、山名の由来になった。祭神は天水分神、国水分神、勾大兄神。近代社格制度では旧郷社である[8]。
奈良時代に大和国(奈良県)の金峰山から勧請したと伝わる。蔵王権現を祀り、牧谷村にあることから「牧谷権現」とも呼ばれていた。峰続きの牛ヶ峰山とともに修験道の地だった[8][7]。
社伝には1188(文治4)年に源頼朝、1353(文和2)年に山名氏清が領地を寄進したとされている。32坊を擁する規模があったが、豊臣秀吉の因幡侵攻に敵対して滅ぼされ、それ以前の記録を失った[8]。
1713(正徳3)年に鳥取の淳光院によって再興された。歴代の鳥取藩主池田氏の庇護を受けた。なお、このとき同時に「竹美山竜王寺」も再興され、淳光院住職が蔵王権現の神事と竜王寺の住職を掌った[8][9]。
寺は明治の神仏分離によって廃され、蔵王権現は「金峯神社」となった。1932(昭和7)年に郷社に昇格した[9][7]。
脚注・出典
注釈
- ^ 基準点コード:TR35334229802
出典
- ^ a b c d e f g 『日本地名大辞典 31 鳥取県(角川日本地名大辞典)』p289「金峰山」
- ^ 『新日本山岳誌』p1452「金峯山」
- ^ a b 『新・分県登山ガイド30 鳥取県の山』p108「金峯山」
- ^ 『鳥取県のすぐれた自然 -地形・地質編-』p36-37「金峯山」
- ^ 『岩美町誌』p556「金峯山炭鉱」
- ^ 『鳥取県大百科事典』p252-253「金峯山」
- ^ a b c 『岩美町誌』p776-777「金峯神社」
- ^ a b c d 『日本地名大辞典 31 鳥取県(角川日本地名大辞典)』p289「金峰神社」
- ^ a b 『鳥取県の地名(日本歴史地名大系)』p80-81「金峯神社」
参考文献
- 『日本地名大辞典 31 鳥取県(角川日本地名大辞典)』,角川書店,1982,ISBN 978-4040013107
- 『鳥取県大百科事典』,新日本海新聞社鳥取県大百科事典編纂委員会・編,新日本海新聞社,1984
- 『鳥取県の地名(日本歴史地名大系)』,平凡社,1992
- 『新日本山岳誌』日本山岳会・編著,2005,ISBN 978-4779500008
- 『新・分県登山ガイド30 鳥取県の山』,藤原道弘・著,山と渓谷社,2010,ISBN 978-4-635-02380-1
- 『岩美町誌』,岩美町誌刊行委員会,1968
- 『鳥取県のすぐれた自然 -地形・地質編-』,豊島吉則・赤木三郎・岡田昭明・編,鳥取県衛生環境部自然保護課,1993,1994(第2版)