「リビンスク RD-41」の版間の差分

削除された内容追加された内容

インライン

2021年4月15日 (木) 23:48時点における版

RD-41（ロシア語: Рыбинск РД-41）は、ルイビンスクエンジン設計局で開発された、推力偏向制御を備える単軸ターボジェットエンジン。浮上用としてYak-141の試作機の垂直離着陸に使用された。いくつかの情報源では、このエンジンはRD-48とも呼ばれる。

概要

単軸のエンジンで以下の要素で構成される。

給気口
軸流式圧縮機（7段）
環状燃焼室
タービン（1段）
調節可能な臨界断面積を持つ軸対称旋回ノズル
ノズルの端部には回転ノズルがあり、これはエンジンの長手方向軸から±12.5°の角度で長手方向垂直面内の推力偏向をもたらす^[1]。エンジンは浮上用のみを目的としていたので、専用の燃料供給装置を備えずに浮上前進用のエンジンであるソユーズ R-79V-300と燃料供給システムを共用していた^[2]。RD-41は2.5 km以下の高度と550 km/hを超えない飛行速度で使用された。

開発

このエンジンは1975年から1984年にかけて、リビンスク設計局(RKBM)でNikolay Sergey Novikovの指示の下で設計と開発された。1984年からYak-141開発計画の完了まで、約 25-30基のエンジンが生産された。

RD-41の機能と構造は、ソビエト海軍の戦闘機であるYak-38で使用された同じくRKBMで設計されたRD-36-35浮上用エンジンと同様だったが、RD-36-35とは異なり、RD-41は推力偏向用の油圧駆動ノズルを備えていた。これにより、浮上用エンジンの推力ベクトル（±12°）をわずかに変更することが可能になり、浮上時の安定性が向上した。Yak-141では、旋回ノズル付きの主エンジンが機体の後部に配置され、2基の浮上用エンジンが操縦席の後部に設置された。

エンジンは一軸で圧縮機ハウジング、燃焼室、タービンハウジングおよびノズルの外側ケーシングは軽量化のためにチタン合金が多用された。タービンディスクやタービンブレードは耐熱ニッケル合金製だった。軸流式圧縮機は7段でそれらを駆動するタービンは単段でアニュラ型燃焼室を備えていた。ノズルの臨界断面積は制御することができた。

搭載機

エンジン（各2個）は、垂直離着陸機であるYak-141の試作機（製品48-1、48-2、および48-3）に搭載された。

諸元

設計者 - アレクサンダー・セルジーヴィッチ・ノビコフ
開発期間 - 1975年から1984年まで
運用期間 - 1984年から1992年まで
生産期間 - 1984年以降
乾燥重量 - 290 kg^[2]
全長 - 1594 mm^[2]
直径 - 635 mm^[2]
離陸時推力 - 4,100kgf^[2]
タービン温度 - 1,207℃^[2]
圧力上昇の程度 - 6.28^[2]
制御 - 3重系統の電子式^[2]
空気流量 - 53.5 kg / s
推力毎の燃料消費量 - 1.4 kg / kgf・h^[3]

参考文献

Двигатель (по две штуки) устанавливался на опытные образцы СВВП Як-141 (изделия 48-1, 48-2 и 48-3).

Yefim Gordon: Yakovlev Yak-36, Yak-38 & Yak-41: The Soviet 'Jump Jets', Hinckley, England, UK, Midland Publishing, 2008, ISBN 978-1-85780-287-0, p. 145

出典

РД-41 на airwar.ru. オリジナルの2012-05-14時点におけるアーカイブ。 2011年7月15日閲覧。.

脚注

^ Берне Л. (1994). "Як-141 — сверхзвуковая «вертикалка»" (ロシア語) (5) (Крылья Родины ed.). М.: 1–2. ISSN 0130-2701。 {{cite journal}}: Cite journalテンプレートでは|journal=引数は必須です。 (説明)
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h Yefim Gordon (2008). Yakovlev Yak-36, Yak-38 & Yak-41: The Soviet 'Jump Jets'. Hinckley, England, UK: Midland Publishing. ISBN 978-1-85780-287-0
^ Во взлётном режиме

外部リンク

Ugolok nyebaによるRD–41のRD-41（ロシア語）

[Berne5-1] Берне Л. (1994). "Як-141 — сверхзвуковая «вертикалка»" (ロシア語) (5) (Крылья Родины ed.). М.: 1–2. ISSN 0130-2701。 {{cite journal}}: Cite journalテンプレートでは|journal=引数は必須です。 (説明)

[Gordon-2] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h Yefim Gordon (2008). Yakovlev Yak-36, Yak-38 & Yak-41: The Soviet 'Jump Jets'. Hinckley, England, UK: Midland Publishing. ISBN 978-1-85780-287-0

[3] Во взлётном режиме

[1]

[2]

[3]

@@ 10行目: / 10行目: @@
 * タービン（1段）
 * 調節可能な臨界断面積を持つ軸対称旋回ノズル
-* ノズルの端部には回転ノズルがあり、これはエンジンの長手方向軸から±12.5°の角度で長手方向垂直面内の推力偏向をもたらす<ref name="Berne5">{{статья|автор=Берне Л.|заглавие=Як-141 — сверхзвуковая «вертикалка»|язык=ru|издание=[[Крылья Родины]]|место={{М.}}|год=1994|номер=5|страницы=1-2|issn=0130-2701}}</ref>。エンジンは浮上用のみを目的としていたので、専用の燃料供給装置を備えずに浮上前進用のエンジンである[[ソユーズ R-79V-300]]と燃料供給システムを共用していた<ref name="Gordon" />。RD-41は2.5 km以下の高度と550 km/hを超えない飛行速度で使用された。
+* ノズルの端部には回転ノズルがあり、これはエンジンの長手方向軸から±12.5°の角度で長手方向垂直面内の推力偏向をもたらす<ref name="Berne5">{{Cite journal2 |author = Берне Л. |editor=  |format= |url=  |title= Як-141 — сверхзвуковая «вертикалка» |type=  |orig-year= | agency =  |edition= [[Крылья Родины]]  |location= {{М.}} |date=  1994 |year= 1994 |publisher=  |at=  |volume=  |issue=  |number= 5|pages = 1-2 |page=  |series=  |isbn =  |issn = 0130-2701 |doi =  |bibcode =  |arxiv =  |pmid =  |ref=  |archive-url =  |archive-date =  |language= ru |quote=  }}</ref>。エンジンは浮上用のみを目的としていたので、専用の燃料供給装置を備えずに浮上前進用のエンジンである[[ソユーズ R-79V-300]]と燃料供給システムを共用していた<ref name="Gordon" />。RD-41は2.5 km以下の高度と550 km/hを超えない飛行速度で使用された。
 == 開発 ==