マンチェスター・ソナタ

マンチェスター・ソナタ（Manchester Sonatas）は、アントニオ・ヴィヴァルディ作曲による12曲のヴァイオリン・ソナタのセット。

音楽学者のマイケル・トールボットがマンチェスター市立図書館の蔵書から発見したことからそう呼ばれている。

概説

アントニオ・ヴィヴァルディの「マンチェスター」ソナタは、ヴァイオリンとチェンバロのための12曲のセットであり、イギリスの都市マンチェスターと直接の関係はない。この曲集はヴィヴァルディのほかアルカンジェロ・コレッリ、アレッサンドロ・スカルラッティなどの後援者であったピエトロ・オットボーニ枢機卿に献呈されたと考えられている。 1740年に枢機卿が亡くなった後、彼の個人のコレクションから多数の写本がイギリスの古典学者エドワード・ホルズワースによって購入され、ヘンデルのメサイアの台本家であるチャールズ・ジェネンズの手に渡った。 ジェネンズのコレクションは、1918年にロンドンのサザビーズで分割されてオークションにかけられるが、その前にさらに幾人かの手に渡った。有名な音楽学者ニューマン・フラワーが、サザビーでジェネンズのコレクションからいくつかの楽譜を入手した。フラワーが1964年に亡くなったとき、彼の音楽の所蔵品はマンチェスター公立図書館に購入され、音楽学者やメディアの注目を集めた。ヘンデルの著名な学者としてのフラワーの評判は、音楽の巨人に関する重要な情報が間もなく発表されることを示唆していた。ヘンデルへの注目が高すぎた結果、ほかの音楽には注目が集まらず、1965年以降マンチェスターのヘンリーワトソン音楽図書館に収容されていたにもかかわらず、1973年に音楽学者マイケル・トールボットによって発見されるまで、ヴィヴァルディの「マンチェスター」ソナタを含むフラワーの他の原稿は無視されていた。これらの作品については当時の多くの大規模なコレクションと同様に、「マンチェスター」ソナタには、借用した音楽と新しく作曲した音楽の両方が含まれている。 12のソナタのうち8つは、少なくとも部分的には以前から存在することが知られており、5番（RV 759）、10番（RV 760）、11番（RV 756）、12番（RV 754）だけがまったく新しいものとなる。ヴィヴァルディによって新しいコレクションに合うように作り直されました。ヴィヴァルディはモードを変更し、ライン（ベースとメロディーの両方）を改訂し、音楽形式を時折変更し、ヴァイオリン・ソナタに合うように協奏曲を再構成で作曲されている。

曲リスト

• Violin Sonata in C major, RV 3
• Violin Sonata in D minor, RV 12
• Violin Sonata in G minor, RV 757
• Violin Sonata in D major, RV 755
• Violin Sonata in B-flat major, RV 759
• Violin Sonata in A major, RV 758
• Violin Sonata in C minor, RV 6
• Violin Sonata in G major, RV 22
• Violin Sonata in E minor, RV 17a
• Violin Sonata in B minor, RV 760
• Violin Sonata in E-flat major, RV 756
• Violin Sonata in C major, RV 754

参考文献

https://leafmusic-archive2.s3.us-east-2.amazonaws.com/Leaf+Music+Archive/LM229/Graphics/LM229_Booklet.pdf

関連項目

• ヴィヴァルディの楽曲一覧
• en:Template:Antonio_Vivaldi

外部リンク

• マンチェスター・ソナタの楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト。PDFとして無料で入手可能。