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「封神演義の登場人物一覧」の版間の差分

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: 欧陽淳配下の将。霊符を持たずに下をくぐると気を失う「幽魂白骨幡」を持っていたが、密かに帰順を決意していた鄧昆と芮吉の策略によって破られる。
: 欧陽淳配下の将。霊符を持たずに下をくぐると気を失う「幽魂白骨幡」を持っていたが、密かに帰順を決意していた鄧昆と芮吉の策略によって破られる。
; 張奎(ちょう けい)
; 張奎(ちょう けい)
: 商の将軍で[[ベン池県|澠池城]]の城主。俊足の独角烏煙獣に跨り、土行孫同様、地行術を用いて地中に潜ることができる。周軍の多くの首級を挙げた。
: 商の将軍で[[池県|澠池城]]の城主。俊足の独角烏煙獣に跨り、土行孫同様、地行術を用いて地中に潜ることができる。周軍の多くの首級を挙げた。
; 高蘭英(こう らんえい)
; 高蘭英(こう らんえい)
: 張奎の妻。太陽神針を用いて敵の眼を潰す。
: 張奎の妻。太陽神針を用いて敵の眼を潰す。

2021年3月1日 (月) 05:27時点における版

封神演義 > 封神演義の登場人物一覧

封神演義の登場人物一覧は、中国の神怪小説『封神演義』に登場する架空の人物・神仙の一覧である。なお、藤崎竜の同名の漫画の登場人物に関しては、封神演義 (漫画)#登場人物を参照。

姜子牙(きょう しが) / 姜尚(きょう しょう)
本作品の主人公。元始天尊の弟子。通称は太公望(たいこうぼう)。師の命令で下山し、を助けてを討ち、三百六十五人の神を封じる。
姫昌(き しょう) / 文王(ぶんおう)
四大諸侯の一人で、西伯侯。占いの名人で、後に周の文王となり、姜子牙を迎え入れる。
散宜生(さん ぎせい)
周の大夫
史記』周本紀に記されている実在の人物。
南宮适(なんきゅう かつ)
周の将軍。
『史記』周本紀に記されている実在の人物。
「南宮适」は『竹書紀年』の表記。『史記』では「南宮括」(孔子の弟子と同姓同名)と表記されている。
武王(ぶおう) / 姫発(き はつ)
姫昌の次子。父の後を継いで周の武王を名乗り、商を討つ。
姫伯邑考(き はくゆうこう)
姫昌の長子。幽閉された父を救うために朝歌を訪れるが、妲己の策略により刑死する。封神されて中天北極紫微大帝となる。
周公旦(しゅうこう たん) / 姫旦(き たん)
姫昌の第四子。
雷震子(らいしんし)
姫昌の養子で、第百子。雲中子の弟子。杏を食べたことにより鷲のような大翼を得て、周を助けた。
武吉(ぶ きつ)
木こり。過失で人を死なせ拘束されていたところを姜子牙に救われ、彼の弟子になる。
竜鬚虎(りゅうしゅこ)
妖怪。申公豹に騙されて姜子牙の肉を食おうとしたが、杏黄旗によって収められ、姜子牙の弟子となる。大石をイナゴの大群のように飛ばすことができる。

商(殷)

紂王(ちゅう おう)
商の天子。女媧宮を詣でた際、女媧の像を見て淫らな思いを起こし詩を書き残したため、女媧の怒りを買った。名君であったが、妲己を娶ってから酒色に溺れ暴政を行う。封神されて天喜星となる。
蘇妲己(そ だっき) / 千年狐狸精(せんねんこりせい)
紂王の妃。その正体は冀州侯蘇護の娘の姿に化けた(殺して体を乗っ取った、とする解釈もある)千年狐狸精で、女媧の命を受けて商王朝の命数を縮めるために紂王に近づいた。
その性格は残忍非道で狡猾。女媧の命を自分の都合の良いように解釈して残虐な行為を繰り返しては楽しんだため、最終的に女媧の怒りを買って見放され、粛清される羽目になる。
『封神演義』では、妲己を二字のと解釈した上で蘇を姓とし「蘇妲己」と表記されている。しかし、春秋以前の時代の婦女子は姓より先に字が来るのが普通であり、『史記』殷本紀の注にも「妲は字にして姓は己であり」と記されている。
聞仲(ぶん ちゅう)
商の太師。殷の最強の将の一人。商軍を率いて西岐を攻める。師である金霊聖母から「絶」の字を避けるように言われていたが、敗走中に絶竜嶺にたどり着いてしまい、そこで雲中子と燃灯道人と戦って命を落とした。額に第三の瞳を持つ。封神されて九天応元雷声普化天尊となる。
商容(しょう よう)
商の宰相。官職を辞して一時は朝歌を離れるが、後に逃亡中の殷郊が自宅を訪れたため、再び都に戻って紂王を諌めた。紂王に処刑を命じられたが、自ら石柱に頭をぶつけて自害する。
比干(ひ かん)
商の亜相。紂王の叔父。妲己の持病の治療のために紂王から「玲瓏心」を求められ、心臓を抜き取られて死亡した。
費仲(ひ ちゅう)
中諫大夫。奸臣。蘇護が賄賂を送らなかったことに怒り、その報復として彼の娘の妲己が絶世の美女であることを紂王に教え、娶るように勧めた。また妲己の密命を受け、姜皇后に紂王暗殺の濡れ衣を着せる計略を企てた。後に、文官であるにも関わらず魯雄率いる西伐軍に加わるよう聞仲から命じられ、西岐の地で命を落とした。
尤渾(ゆう こん)
奸臣。費仲同様、魯雄率いる西伐軍に加わるよう命じられ、西岐の地で命を落とした。
箕子(き し)
商の文官。紂王の叔父。王を諫めるも、投獄されて断髪される。
微子啓(びし けい)
商の文官。紂王の異母兄。王を諫めるも、妲己の言葉以外を聞き入れない王の変貌ぶりに挫折し、弟と共に商の祖廟を守って離反。
微子衍(びし えん)
商の文官。紂王の異母兄。王を諫めるも、妲己の言葉以外を聞き入れない王の変貌ぶりに挫折し、兄と共に商の祖廟を守って離反。
杜元銑(と げんせん)
商の司天台。雲中子の剣の献上の件で、宮殿を取り巻く妖気の原因が妲己であると気づく。王を諌めるも、妲己が紂王に泣き付いたことで王の怒りを買い、処刑された。
梅伯(ばい はく)
商の上大夫。杜元銑の処刑が決定した際に王を諫めるも、王の逆鱗に触れて炮烙にて処刑された。
姜妃(きょう ひ)
紂王の皇后。妲己と費仲の策略にはまって紂王暗殺の濡れ衣を着せられ、両指を焼かれ片目を抜かれるといった拷問を受けた後、死を遂げる。
殷郊(いん こう)
商の太子で紂王と姜妃の間にできた長男。処刑される直前に風にさらわれ、広成子の弟子になる。後に三面六臂の姿となり、周を援けるために下山するが、申公豹に唆されて商軍に加わった。下山前に立てた「もし過てば、鋤で頭を落とされても構わない」という誓い通りの方法で処刑される。
殷洪(いん こう)
紂王と姜妃の間にできた次男。処刑される直前に風にさらわれ、赤精子の弟子になる。周を援けるために下山するが、申公豹に唆されて商軍に加わった。下山前に立てた「もし過てば、四肢を灰にされても構わない」という誓い通りの方法で処刑される。
武庚(ぶ こう)
商の王子。紂王の子。朝歌が落城した際に周兵によって捕らえられる。諸侯と姜子牙は武庚を処刑するよう武王に勧めたが、武王は成湯の血が絶えるのを避けるため彼を殺さず一領地を与えた。
安能版では妲己の侍女・鯀捐の子とされている。
賈氏(かし / こし)
黄飛虎の妻。妲己の策略によって無実の罪を着せられ、自らの身の潔白と黄家を守るために自害した。
黄氏(こう し) / 黄貴妃(こうきひ)
紂王の妃。黄飛虎の妹。義姉に当たる賈氏とは仲が良かった。
妲己の策略によって賈氏が死んだことを嘆いて紂王に暴挙を振るい、墜落死する(作品によって死に方がまちまちだが、ありていに言えば最終的に紂王らに殺される)。
崇侯虎(すう こうこ / しゅう こうこ)
四大諸侯の一人で北伯侯。四大諸侯の中では唯一、紂王に取り入っている悪役である。『史記』殷本紀では文王を紂王に密告し周に歯向かった諸侯。
安能版では、崇虎ではなく崇虎と表記されている。
崇応彪(すう おうひょう)
崇侯虎の嗣子。
魔家四将(まかよんしょう)
佳夢関を守る四兄弟。聞仲の命により守備を胡昇と交代し、西岐を攻めた。
魔礼青(ま れいせい)
長兄。青雲剣と呼ばれる剣を持ち、これを振って、何万もの刃と矛を巻き起こす黒風を発生させる。
魔礼紅(ま れいこう)
次兄。混元傘と呼ばれる傘を持ち、これを開いて、天地を揺るがし炎を発生させる。
魔礼紅は第九十九回で広目天王に封じられるが、そのときの記述では琵琶を用いて調を司るとあり、最初の設定と矛盾が生じている。
魔礼海(ま れいかい)
三兄。地・水・火・風を司る四弦が張られた琵琶を持ち、これをかき鳴らして、風火を発生させる。
魔礼海は第九十九回で多文天王に封じられるが、そのときの記述では傘を用いて雨を司るとあり、最初の設定と矛盾が生じている。また、多「聞」天王ではなく多「文」天王と記述されているのは、多聞天毘沙門天(托塔李天王である李靖)と重なる神格であり、作品内で同一人物が登場する不自然さを避けるための作者の作為的な書き換えとする説がある。
魔礼寿(ま れいじゅ)
末弟。花狐貂と呼ばれる白い鼠のような生物を持ち、これを放つと、白象ほどの大きさになって敵に食らいつく。
孔宣(こう せん)
商の西伐軍の将。殷の最強の将の一人。正体は孔雀。五色の神光を放って洪錦、、雷震子、黄飛虎ら五岳、李靖、金、木など周将を次々と捕らえて苦戦させた。陸圧道人や燃灯道人が出陣しても何者であるかわからなかったが、準提道人によって正体が暴かれ、西方に連れて行かれた。
高継能(こう けいのう)
孔宣配下の将。蜂の大群を操って戦う。封神されて黒殺星となる。
胡昇(こ しょう)
佳夢関の総兵。弟の胡雷を失って一度は周軍に投降の文書を送るが、火霊聖母が味方についたことで帰順を撤回した。火霊聖母が戦死した後に再び投降を申し出るが、姜子牙に受け入れられず、処刑された。
胡雷(こ らい)
胡昇の弟。火霊聖母の弟子。身代わりの術を用いるが、竜吉公主に破られて処刑された。
丘引(きゅう いん)
青竜関の総兵。頭上から紅珠を出現させて敵を気絶させる。黄天祥に傷を負わせられたことを深く恨み、彼を捕らえると風化の刑に処した。青竜関の戦いで敗走するが、後に万仙陣で陸圧道人に倒される。正体は蚯蚓
陳奇(ちん き)
丘引配下の将。口から黄気を吐いて敵を気絶させるという、鄭倫と似た術を用いる。
韓栄(かん えい)
汜水関の総兵。
韓昇・韓変(かん しょう・かん へん)
韓栄の二人の息子。万刃車と呼ばれる紙の風車を使って風と炎を起こし、周軍を阻んだ。
余化(よ か)
韓栄配下の将。七首将軍と呼ばれる。余元の弟子。
黄飛虎が造反を起こした際、汜水関で彼を捕らえるが、と戦って敗走した。後に周軍が汜水関を攻めた際に、猛毒を仕込んだ化血神刀をもって戦った。
余化竜(よかりゅう)
潼関の総兵。息子に余達・余兆・余光・余先・余徳がいる。
余徳(よ とく)
余化竜の第五子。兄弟の内で唯一出家していた。周軍が潼関を攻めた際父を援けるために下山し、兄たちに指示して毒をばら撒いた。封神されて中央主痘正神となる。
欧陽淳(おうよう じゅん)
臨潼関の総兵。
卞吉(べん きつ)
欧陽淳配下の将。霊符を持たずに下をくぐると気を失う「幽魂白骨幡」を持っていたが、密かに帰順を決意していた鄧昆と芮吉の策略によって破られる。
張奎(ちょう けい)
商の将軍で澠池城の城主。俊足の独角烏煙獣に跨り、土行孫同様、地行術を用いて地中に潜ることができる。周軍の多くの首級を挙げた。
高蘭英(こう らんえい)
張奎の妻。太陽神針を用いて敵の眼を潰す。
殷破敗(いん ぱばい)
殷郊・殷洪が朝歌を逃亡した際、雷開と共に二人を追った。後に商からの使者として周軍を訪れ、姜子牙を説得したが、受け入れられないとわかると死を覚悟して罵った。この口上に激怒した姜文換によって斬られ、命を落とす。
魯仁傑(ろ じんけつ)
征伐軍に加わるが、共に参戦していた梅山七怪の正体が妖怪だと気づき、商が滅びることを悟る。だが「どうせ死ぬのならば朝歌で忠義を見せ付けて死のう。妖怪と共に死にたくない」と考えて前線を離れ、殷破敗と共に朝歌に戻った。最後まで商に残り、禁城を背にして紂王と共に周軍と戦った。

商 → 周

黄飛虎(こう ひこ) / 武成王(ぶせいおう)
商の鎮国武成王。五色神牛に跨る。妻と妹を殺された事で造反を決意し、後に周の開国武成王に就任した。三関分けでは青竜関を攻める軍の主将に任じられる。封神されて東岳泰山斉天仁聖大帝となる。
黄天化(こう てんか)
黄飛虎の長子。清虚道徳真君の弟子。玉麒麟に跨り、二本の銀鎚で戦う。造反を起こした黄飛虎が陳桐に殺された際、これを助けるために下山した。後に道徳から「高に逢ったら戦わず、能に遇ったら引き返せ」という意味の偈を与えられたが、これを気に留めなかったために、高継能と戦い命を落とした。封神されて正神炳霊公となる。安能版では黄飛虎の次子となっている。
黄天禄(こう てんろく)
黄飛虎の次子。
黄天爵(こう てんしゃく)
黄飛虎の第三子。長兄の天化が戦死、続いて青竜関で次兄の天禄も捕虜になり、その上弟の天祥が命を落としたため、一族断絶を恐れた飛虎によって東征途中で西岐に帰された。
黄天祥(こう てんしょう)
黄飛虎の第四子(末子)。青竜関で丘引を負傷させた時に彼の恨みを買い、後に捕らえられて処刑され、首の無い身体を関壁に吊るされた(風化の刑)。遺体は土行孫によって回収された後、天爵と共に西岐に帰された。享年17。
黄明(こう めい)
黄飛虎の義弟。
周紀(しゅう き)
黄飛虎の義弟。
黄滾(こう こん)
黄飛虎の老父。商を離れることに反対し、謀反を起こした黄飛虎を界牌関で捕らえようとしたが、黄明と周紀の策略にあって周に帰順する。
崇黒虎(すう こくこ)
崇侯虎の弟。封神されて南岳衡山司天昭聖大帝となる。
崇応鸞(すう おうらん)
崇黒虎の嗣子。
鄧九公(とう きゅうこう)
三山関の総兵。南伯侯の侵略を防いでいたが、後に西伐を命じられる。酒宴の席で土行孫に「西岐を破ったら娘の嬋玉を嫁にやってもいい」と約束してしまう。土行孫が西岐に捕らえられた際、土行孫と嬋玉の偽りの婚礼を行って姜子牙を暗殺しようとしたが、逆に罠にかかって敗北した。その後、嬋玉の説得を受けて帰順する。
鄧秀(とう しゅう)
鄧九公の嗣子。
鄧嬋玉(とう せんぎょく)
鄧九公の娘。投石の名人。父と共に西岐を攻めるが、土行孫と結婚して帰順する。土行孫が戦死した際に取り乱し、仇を討つために姜子牙の制止もきかず出陣するが、高蘭英によって殺された。
安能版では、鄧玉ではなく鄧玉と表記されている。
蘇護(そ ご)
冀州侯。妲己の父。紂王から娘の献上を迫られるが、これを拒否したために崇侯虎に冀州を攻められた。姫昌からの説得を受けて結局は娘を宮中に入れたが、その後は彼女の悪行を憂い、西岐討伐を命じられた際に帰順した。
蘇全忠(そ ぜんちゅう)
蘇護の嗣子。序盤では妲己の兄と記されているが、後半では妲己が彼の姉であるという矛盾した記述があるが兄(男)として育てられた姉(女)だから矛盾は無い
鄭倫(てい りん)
蘇護配下の将。鼻の穴から白光を噴出させて、相手を気絶させることができる。帰順に対し強硬に反対していたが、蘇護に説得され、周軍に加わる。
洪錦(こう きん)
己の姿を隠す旗門遁の術を使う。西岐を攻めるが、月合仙翁の導きによって竜吉公主と結婚し、周に帰順した。三関分けでは佳夢関を攻める軍の主将に任じられている。万仙陣で妻と共に没した。
楊任(よう じん)
元は商の上大夫。紂王を諌めて眼を抉り取られるが、清虚道徳真君に助けられて弟子となった。眼窩から腕を生やし、その掌に付いた眼は天庭・地穴・俗世界の全てを見ることができる。呂岳が瘟コウ陣を開いて周軍を阻んだ際、師の命令を受けて下山した。
鄧昆
黄飛虎の妻(賈氏)の妹の夫。商側の援軍として臨潼関に派遣されたが、義兄の黄飛虎が捕らえられているのを見て背反を決意し、芮吉と共に土行孫と呼応して商を裏切った。
芮吉(ぜい きつ)
鄧昆と共に援軍として臨潼関にやってきた将。周に帰順する。

闡教

元始天尊(げんしてんそん)
闡教の教主。玉虚宮に住む。
老子(ろうし)
元始天尊と通天教主の兄弟子。玄都に住む。
雲中子(うんちゅうし)
終南山・玉柱洞。妲己が千年狐狸精であることに気づき、松の剣を紂王に献上して彼女を祓おうとする。剣が焼かれて失敗すると、杜元銑の壁に下山の証となる詩を記して去った。後に雷震子を弟子とした。
南極仙翁(なんきょくせんおう)
闡教の仙人。申公豹が己の頭を切って飛ばし、姜子牙を惑わして封神榜を焼かせようとしていることに気づくと、白鶴童子に命じて申公豹の頭を海に捨てさせようとした。
燃灯道人(ねんとうどうじん)
霊鷲山・元覚洞。が李靖を殺そうとした際、これを和解させ、李靖に玲瓏塔を与えて弟子にした。十天君が十絶陣を開いたときに崑崙十二大師と共に下山し、姜子牙から官印を受け取ってまとめ役を務めた。
崑崙十二大師(こんろんじゅうにたいし)
元始天尊の十二人の弟子で殺戒を受け、姜子牙に助力する。原典では、崑崙十二大師は本来、観音菩薩や文殊・普賢菩薩といった高位の神仏と同一とされている。
殺戒とは「殺生を行わなければならない」という避けられぬ宿命的な罰を指すが、安能版では「仙人が千五百年に一度殺人をしたくなる欲求」を指すとされている。
広成子(こうせいし)
九仙山・桃源洞
赤精子(せきせいし)
太華山・雲霄洞
黄竜真人(こうりゅうしんじん)
二仙山・麻枯洞
太乙真人(たいいつしんじん)
乾元山・金光洞
玉鼎真人(ぎょくていしんじん)
玉泉山・金霞洞
霊宝大法師(れいほうだいほうし)
崆峒山(こうとうさん)・元陽洞
道行天尊(どうこうてんそん)
金庭山・玉屋洞
清虚道徳真君(せいきょどうとくしんくん)
青峰山・紫陽洞
懼留孫(くりゅうそん)
夾竜山・飛雲洞
文殊広法天尊(もんじゅこうほうてんそん)
五竜山・雲霓洞
慈航道人(じこうどうじん)
普陀山・落伽洞
普賢真人(ふげんしんじん)
九功山・白鶴洞
李哪吒(り なた)
李靖の第三子。少年ながら凄まじい働きを見せる。元は金光洞の霊珠で、太乙真人の弟子。東海龍王の子を殺した罪を償うために自害したが、後に蓮華精として蘇り、姜子牙を援けた。後に三面八臂の姿を得る。
安能版では「ナタク」と読まれているが、本来という文字に「タク」という読み方は存在しない。(しかし、日本のサブカルチャーでは安能版の読みがある程度定着しており、ガンダムナタクなどの例がある。)
李靖(り せい)
の父。燃灯道人の弟子。
楊戩(よう せん)
変化の術の達人で、哮天犬という名の犬を隠し持っている。玉鼎真人の弟子であり、清源妙道真君という仙号を持つ。
安能版では「ヨウゼン」と読まれているが、戩という文字に「ゼン」という読み方は存在しない。
土行孫(ど こうそん)
懼留孫の弟子。背が低く、地下を進む「地行術」を使える。申公豹に唆されて商軍に加わったが、後に鄧嬋(蝉)玉と結ばれて帰順した。張奎の地行術を封じるのに必要な指地成鋼符を手に入れるために、飛雲洞に向かうが、途中の猛獣崖で待ち伏せしていた張奎に殺される。
韋護(い ご)
道行天尊の弟子。
竜吉公主(りゅうきつこうしゅ)
昊天上帝瑶池金母の娘。天界で犯した罪により下界に落とされていたが、羅宣と劉環が西岐城を焼いた際に、周を援けるために下山した。後に月合仙翁の導きによって洪錦と夫婦になる。万仙陣で夫と共に没した。
白鶴童子(はっかくどうじ)
南極仙翁の弟子。

截教

通天教主(つうてんきょうしゅ)
截教の教主。碧遊宮に住む。
四聖(しせい)
西海九竜島に住む四人の仙人。王魔(おう ま)、楊森(よう しん)、高友乾(こう ゆうけん)、李興覇(り こうは)。
聞仲の頼みによって商に加担する。いずれも身長は一丈五六尺で、恐ろしい容貌をしており、跨る怪獣の瘴気によって西岐の馬は黄飛虎の五色神牛以外全て倒れこんでしまった。
十天君(じってんくん)
練達の道士たちで、旧知の聞仲が窮地に陥っていることを申公豹に知らされ、参戦する。それぞれの個性に応じた陣を敷いて待ち構える。安能版では「一聖九君」と表記されているが、この呼称は原文には登場しない。
秦天君(秦完)
天絶陣を敷いたが、文殊広法天尊に倒された。
趙天君(趙江)
地烈陣を敷いたが、懼留孫に生け捕られ、他の九陣が全て破られた後に処刑された。
董天君(董全)
風吼陣を敷いたが、慈航道人に倒された。
袁天君(袁角)
寒氷陣を敷いたが、普賢真人に倒された。
金光聖母
金光陣を敷いたが、広成子に倒された。
孫天君(孫良)
化血陣を敷いたが、太乙真人に倒された。
柏天君(柏礼)
烈焔陣を敷いたが、陸圧道人に倒された。安能版では天君ではなく天君になっている。
姚天君(姚賓)
落魂陣を敷いて姜子牙の三魂七魄を奪おうとしたが、赤精子の妨害にあって失敗に終わった。後に赤精子と再戦して倒される。
王天君(王変)
紅水陣を敷いたが、清虚道徳真君に倒される。安能版では、王奕(おうえき)と言う名に変えられている。
張天君(張紹)
紅砂陣を敷き武王を殺すが、南極仙翁と白鶴童子に倒される。武王は後に復活。
趙公明(ちょう こうめい)
峨嵋山羅浮洞の仙人。黒い虎に跨り鞭を持つ。聞仲の頼みを受けて商に加担し、闡教の仙人たちと戦ったが、陸圧道人の策により釘頭七箭書で呪殺された。
陳九公・姚少司(ちん きゅうこう・よう しょうし)
趙公明の二人の弟子。師と共に下山して商に加担する。呪いをかけられ死に瀕した公明を援けるために、姜子牙から釘頭七箭書を奪い取るが、聞仲の姿に化けた楊戩に騙されて命を落とした。
三仙姑(さんせんこ)
趙公明の三人の妹たち。 申公豹によって趙公明の死を知らされ、兄の仇討ちをするために九曲黄河陣を敷く。
雲霄(うんしょう)
長女。趙公明に頼まれても金蛟剪を貸し渋るなど戦いに積極的ではなく、趙公明の死を知ったときも仇討ちには乗り気ではなかった。兄の死に激怒した妹たちが闡教の門人を無闇に傷つけることを恐れ、共に下山したが、結局戦いを止めることはできなかった。
瓊霄(けいしょう)、碧霄(へきしょう)
趙公明と雲霄の妹。兄の死に憤り、仇を討つために下山する。
安能版では碧霄が姉で瓊霄が妹としているが、原作にはどちらが年上であるかは明記されていない。なお原文の第九十九回にある封神榜では「雲霄娘娘 瓊霄娘娘 碧霄娘娘」と、瓊霄の方が先に名前が挙げられている。
呂岳(りょ がく)
申公豹に頼まれて、四人の弟子と共に商に加担し、西岐に疫病を広める。後に瘟コウ陣を敷いた。
馬元(ば げん)
申公豹に頼まれて商に加担した。頭の後ろから一本の腕を伸ばして人間を食べてしまう。文殊広法天尊の計略にかかり殺されかけるが、仏縁があったため準提道人によって西方に連れて行かれた。
羽翼仙(うよくせん)
蓬莱島の大鵬鵰。商に加担するが燃灯道人の計略にあって捕らえられ、彼の弟子になった。後に孔宣との戦いで周に助力した。
羅宣・劉環(ら せん・りゅう かん)
申公豹に頼まれて商に加担し、西岐城を燃やした。
余元(よ げん)
金霊聖母の弟子。汜水関で弟子の余化を殺され、仇討ちのために商に加担する。捕らえて処刑しようとしたところ、首を斬ることができなかったため、懼留孫の提案により縄をかけたまま鉄箱に詰めて海に沈められた。だが水遁によって脱出し、碧遊宮で師の金霊と共に訴え、通天教主から法宝を授かる。その後再び周との戦いに挑むが、結局捕らえられ、陸圧道人の飛刀によって首を刎ねられた。
長耳定光仙(ちょうじていこうせん)
截教の仙人。通天教主に六魂幡を渡されたが、万仙陣で自教の不利を悟って逃げ出した。後に西方へ行った。
毘蘆仙(びるせん)
截教の仙人。万仙陣で截教より闡教の方が優れているのではないかと思い長耳定光仙と共に逃走した。後に西方へ行った。
火霊聖母(かれいせいぼ)
多宝道人の弟子で、胡雷の師。佳夢関で弟子が周軍に殺されたため、仇を討つために商に加担する。三千の兵士を火竜兵として教練し、周軍の無数の兵を焼殺した。広成子によって倒されたが、遺品である金霞冠が碧遊宮に届けられたことで截教徒の不満が高まり、誅仙陣が開かれるきっかけとなる。
多宝道人(たほうどうじん)
截教の仙人。火霊聖母の師。広成子が火霊の遺品を届けに来た際、截教は侮辱されていると通天教主に訴えたため、誅仙陣を敷くよう命じられた。
金霊聖母(きんれいせいぼ)
截教の仙人。聞仲と余元の師。広成子が火霊聖母の遺品を届けた際に憤慨し、截教徒を煽った。万仙陣で普賢真人・文殊広法天尊・慈航道人の三人と同時に戦うが、横合いから燃灯道人の攻撃を受けて命を落とした。
亀霊聖母(きれいせいぼ)
截教の仙人。広成子が火霊聖母の遺品を届けた際に憤慨し、彼に斬りかかるが、番天印を投げられて原身である亀の姿を晒し恥をかいてしまう。その後万仙陣で懼留孫と戦うが、仏縁があったため接引道人によって西方に連れて行かれようとする。だが白蓮童子のミスによって蚊の群れに血を吸われ死んでしまった。
武当聖母(ぶとうせいぼ)
截教の仙人。広成子が火霊聖母の遺品を届けた際に憤慨し、截教徒を煽った。
金箍仙(きんこせん)
截教の仙人。馬遂とも呼ばれる。孫悟空が頭に嵌めている緊箍児の様な宝貝「金箍」で黄竜真人を苦しめた。
烏雲仙(ううんせん/金の[1]または金色の鰲魚[2]
万仙陣で敗れて原身を暴かれ、西方に連れて行かれる。
霊牙仙(れいがせん/白象
万仙陣で敗れて原身を暴かれ、普賢真人の乗物となる。
虯首仙(きゅうしゅせん/青毛の獅子
万仙陣で敗れて原身を暴かれ、文殊広法天尊の乗物となる。
金光仙(きんこうせん/金毛犼
万仙陣で敗れて原身を暴かれ、慈航道人の乗物となる。
石磯娘々(せっきにゃんにゃん/
に弟子を殺され抗議するが太乙真人に殺される。

女媧とその配下

女媧(じょか)
千年狐狸精たちに紂王の元へと行き、破滅するよう命ずる。
しかし、千年狐狸精らが自分の命令をわざと曲解して残虐行為を楽しんでいることを知って怒り、姜子牙らに千年狐狸精たちも倒すよう命じることになる。
九頭雉鶏精(きゅうとうちけいせい) / 胡喜媚(こ きび)
千年狐狸精の義妹。千年狐狸精と共に紂王を惑わす。
西岐軍が朝歌に迫るとこれを迎え撃つべく甲冑をまとって戦うが、女媧の縛妖索(ばくようさく)によって捕縛され、楊戩に斬首された。
玉石琵琶精(ぎょくせきびわせい) / 王貴人(おうきじん)
千年狐狸精の義妹。一度姜子牙に調伏され琵琶に戻るが、後に復活。

その他

申公豹(しん こうひょう)
姜子牙の弟弟子。宝貝「開天珠」を持ち、自らの頭を切って飛ばすことを特技とする。
もともと闡教の道士だったが、姜子牙に恨みを抱き、十天君や殷郊・殷洪兄弟、土行孫、趙公明の三人の妹たちなど多くの仙人・道士を周に送り込んで、封神を妨害した。懼留孫に捕らえられた際、元始天尊の前で「再び子牙に害なることがあれば北海眼に押し込められても構わない」と誓いを立てる。しかし万仙陣で誓いを反故にして截教陣営に加わり、「西岐など俺が血の海と白骨の山にしてやる」と吐き捨て姜子牙を殺そうとする。最後は白鶴童子に捕らえられ、先の誓いのとおり北海眼に封じられた。後に封神されて分水将軍となる。
原作と安能版の最大の違いは申公豹の扱いにある。安能版では許由と同一人物とされ、老子の庇護を受けており、女媧に影響を与えるほどに有力者として描かれている。また、雷を発生させる宝貝「雷公鞭」を持ち、仙界の策略に憤りを覚えて仙界を妨害するアウトサイダーとして、あるいは戦いの規模の拡大を抑えるよう姜子牙に頼んだり、時には姜子牙の命を救ったりするトリックスターとして作中で重要な役割を演じる。
白額虎(はくがくこ)
申公豹が乗騎している虎。
安能版では申公豹の騎獣は「黒点虎」になっており、人間の言葉を喋る能力や、千里眼・順風耳の能力を持つ。
柏鑑(はく かん)
かつて黄帝軍の総兵官だった男。蚩尤と戦った際に火器で海に打ち落とされ、千年もの間魂が救われずにいた。姜子牙によって助けられ、百霊旗を持って封神台に魂魄を導く役目を負った。封神されて清福正神となる。
陸圧道人(りくあつどうじん)
西崑崙の閑人で、炎の精。飄然と現れては姜子牙に助力して去っていく。
準提道人(じゅんていどうじん)
西方の教主で仏教門徒。西方に縁がある者を連れて行く。
接引道人(せついんどうじん)
西方の教主で仏教門徒。西方に縁がある者を連れて行く。
瑶池金母(ようちきんぼ)
竜吉公主の母。殷郊を収める際に、南極仙翁の要請を受けて素色雲海旗を貸し出した。
黄帝伏羲神農(こうてい・ふっき・しんのう)
火雲洞の三聖大師。呂岳や余徳によって疫病が撒かれた際、周に助力した。
安能版では彼ら三人が天帝であるとしているが、これは原作には存在しない設定で、原作における天帝とは昊天上帝のことである(そもそも竜吉公主が天帝と西王母の娘であるため、安能版の設定では矛盾が生じてしまう)。また彼らが下界の政治を遠隔操作しており、その命令が「天数」(天命)であるなどとされているが、これらも安能の創作である。
鴻鈞道人(こうきんどうじん)
老子・元始天尊・通天教主の師。万仙陣の戦いを収拾させるために、三人の弟子に丹薬を飲ませ、再び争えば体内の丹薬の力で死に至るものとした。

出典

  1. ^ 『完訳 封神演義(下)』光栄、1995年、174頁。
  2. ^ 『全訳 封神演義(4)』勉誠出版、2018年、138頁。