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[[File:Metamorphosis insectorum Surinamensium LXXI.jpg|thumb|アベコベガエルの成長]] |
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'''アベコベガエル''' |
'''アベコベガエル'''(''Pseudis paradoxa'')は、南米に生息する[[カエル]]の一種である<ref name=frost>{{cite web |url=http://research.amnh.org/vz/herpetology/amphibia/?action=names&taxon=Pseudis+paradoxa |title=''Pseudis paradoxa'' (Linnaeus, 1758) |author=Frost, Darrel R. |year=2013 |work=Amphibian Species of the World 5.6, an Online Reference |publisher=American Museum of Natural History |accessdate=24 October 2013}}</ref>。[[幼生]]の[[オタマジャクシ]]は、体長約25cmと非常に大きいが、成体であるカエルは、オタマジャクシと比較するとわずか約4分の1の大きさ(体長約5〜6cm)となる。アベコベガエルという名前は、この奇妙な現象に由来している<ref>{{Cite journal | last1 = Emerson | first1 = S. B. | title = The giant tadpole of ''Pseudis paradoxa'' | doi = 10.1111/j.1095-8312.1988.tb01951.x | journal = Biological Journal of the Linnean Society | volume = 34 | issue = 2 | pages = 93–104 | year = 1988 | pmid = | pmc = }}</ref>。 |
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アベコベガエルの体色は、緑色で濃緑色またはオリーブ色の縞模様がある。[[アルゼンチン]]北部から[[パンタナル]]、[[アマゾン]]や[[ギアナ地方]]を経て、ベネズエラと[[トリニダード島]]までの地域の池、湖やラグーンに生息しているほか、[[コロンビア]]の[[マグダレナ川]]流域に[[隔離分布]]している。雌のカエルは水生植物に産卵する。 |
アベコベガエルの体色は、緑色で濃緑色またはオリーブ色の縞模様がある。[[アルゼンチン]]北部から[[パンタナル]]、[[アマゾン]]や[[ギアナ地方]]を経て、ベネズエラと[[トリニダード島]]までの地域の池、湖やラグーンに生息しているほか、[[コロンビア]]の[[マグダレナ川]]流域に[[隔離分布]]している。雌のカエルは水生植物に産卵する。 |
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これらの両生類は、幼虫、小型の昆虫、無脊椎動物を食べる。夜行性で、生活の大部分を水中で過ごす。危険を察知すると、頑丈なつま先と関節を使って泥に潜って身を隠す。また、このメカニズムを使って、湖と池の底から食物を獲物を見つけ出す。 |
これらの両生類は、幼虫、小型の昆虫、無脊椎動物を食べる。夜行性で、生活の大部分を水中で過ごす。危険を察知すると、頑丈なつま先と関節を使って泥に潜って身を隠す。また、このメカニズムを使って、湖と池の底から食物を獲物を見つけ出す。 |
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2008年3月、アルスター大学(イギリス)とUAE大学(アラブ首長国連邦)は、アベコベカエルが感染から身を守る働きをする皮膚に存在する成分であるpseudin-2に関する研究結果を発表した<ref>{{cite journal |last1=Abdel-Wahab |first1=Y.H.A. |last2=Power |first2=G.J. |last3=Ng |first3=M.T. |last4=Flatt |first4=P.R. |last5=Conlon |first5=J.M. |date=2008 |title=Insulin-releasing properties of the frog skin peptide pseudin-2 and its [Lys<sup>18</sup>]-substituted analogue |journal=Biological Chemistry |publisher= |volume=389 |issue=2 |pages=143–148 |doi=10.1515/BC.2008.018 |pmid=18163889}}</ref>。pseudin-2は、実験室条件下では膵細胞を刺激し[[インスリン]]を分泌させる働きがあり、それに伴う毒性がないことを発見した <ref>{{cite web|url=http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/7270714.stm |title=Health | Frog skin diabetes treatment hope |publisher=BBC News |date=2008-03-03 |accessdate=2013-10-09}}</ref>。pseudin-2は、[[2型糖尿病]]の治療に役立つ可能性がある。 |
2008年3月、{{仮リンク|アルスター大学|en|Ulster University|label=}}(イギリス)とUAE大学([[アラブ首長国連邦]])は、アベコベカエルが感染から身を守る働きをする皮膚に存在する成分であるpseudin-2に関する研究結果を発表した<ref>{{cite journal |last1=Abdel-Wahab |first1=Y.H.A. |last2=Power |first2=G.J. |last3=Ng |first3=M.T. |last4=Flatt |first4=P.R. |last5=Conlon |first5=J.M. |date=2008 |title=Insulin-releasing properties of the frog skin peptide pseudin-2 and its [Lys<sup>18</sup>]-substituted analogue |journal=Biological Chemistry |publisher= |volume=389 |issue=2 |pages=143–148 |doi=10.1515/BC.2008.018 |pmid=18163889}}</ref>。pseudin-2は、実験室条件下では膵細胞を刺激し[[インスリン]]を分泌させる働きがあり、それに伴う毒性がないことを発見した <ref>{{cite web|url=http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/7270714.stm |title=Health | Frog skin diabetes treatment hope |publisher=BBC News |date=2008-03-03 |accessdate=2013-10-09}}</ref>。pseudin-2は、[[2型糖尿病]]の治療に役立つ可能性がある。 |
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==脚注== |
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2021年2月11日 (木) 22:26時点における版
アベコベガエル | ||||||||||||||||||||||||||||||
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アベコベガエル(成体)
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Pseudis paradoxa (Linnaeus, 1758) | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
paradoxical frog |
アベコベガエル(Pseudis paradoxa)は、南米に生息するカエルの一種である[2]。幼生のオタマジャクシは、体長約25cmと非常に大きいが、成体であるカエルは、オタマジャクシと比較するとわずか約4分の1の大きさ(体長約5〜6cm)となる。アベコベガエルという名前は、この奇妙な現象に由来している[3]。
アベコベガエルの体色は、緑色で濃緑色またはオリーブ色の縞模様がある。アルゼンチン北部からパンタナル、アマゾンやギアナ地方を経て、ベネズエラとトリニダード島までの地域の池、湖やラグーンに生息しているほか、コロンビアのマグダレナ川流域に隔離分布している。雌のカエルは水生植物に産卵する。
これらの両生類は、幼虫、小型の昆虫、無脊椎動物を食べる。夜行性で、生活の大部分を水中で過ごす。危険を察知すると、頑丈なつま先と関節を使って泥に潜って身を隠す。また、このメカニズムを使って、湖と池の底から食物を獲物を見つけ出す。
2008年3月、アルスター大学(イギリス)とUAE大学(アラブ首長国連邦)は、アベコベカエルが感染から身を守る働きをする皮膚に存在する成分であるpseudin-2に関する研究結果を発表した[4]。pseudin-2は、実験室条件下では膵細胞を刺激しインスリンを分泌させる働きがあり、それに伴う毒性がないことを発見した [5]。pseudin-2は、2型糖尿病の治療に役立つ可能性がある。
脚注
- ^ Angulo, Ariadne; Baldo, Diego (2010). “Pseudis paradoxa”. The IUCN Red List of Threatened Species (IUCN) 2010: e.T55904A11385563. doi:10.2305/IUCN.UK.2010-2.RLTS.T55904A11385563.en 26 December 2017閲覧。.
- ^ Frost, Darrel R. (2013年). “Pseudis paradoxa (Linnaeus, 1758)”. Amphibian Species of the World 5.6, an Online Reference. American Museum of Natural History. 24 October 2013閲覧。
- ^ Emerson, S. B. (1988). “The giant tadpole of Pseudis paradoxa”. Biological Journal of the Linnean Society 34 (2): 93–104. doi:10.1111/j.1095-8312.1988.tb01951.x.
- ^ Abdel-Wahab, Y.H.A.; Power, G.J.; Ng, M.T.; Flatt, P.R.; Conlon, J.M. (2008). “Insulin-releasing properties of the frog skin peptide pseudin-2 and its [Lys18]-substituted analogue”. Biological Chemistry 389 (2): 143–148. doi:10.1515/BC.2008.018. PMID 18163889.
- ^ “Health | Frog skin diabetes treatment hope”. BBC News (2008年3月3日). 2013年10月9日閲覧。