「ヴォルチャンスク市電」の版間の差分
ロシア連邦のヴォルチャンスク市内に存在する路面電車。ru:Волчанский трамвай 17:38, 25 апреля 2020 UTC、ru:Волчанск (Свердловская область) 19:04, 30 января 2020 UTC、ru:Шагающий экскаватор 15:13, 18 мая 2020 UTCを翻訳および加筆。 |
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車両については、[[2020年]]時点で営業用車両として[[ウスチ=カタフスキー車両製造工場]]製の'''[[KTM-8|71-608KM]]'''([[2000年]]製)と'''[[KTM-19|71-619KT]]'''([[2007年]]製)が1両づつ在籍しており、通常は71-619KTが使用され71-608KMは予備車として車庫に待機する。それ以前に使用されていた[[ソビエト連邦]]([[ソ連]])時代の車両である[[KTM-5|71-605]]は[[事業用車両]]が1両のみ在籍しており、[[2005年]]に導入された[[ウラルトランスマッシュ]]製の[[71-402]]は[[2009年]]までの4年間しか運用されず[[2016年]]に廃車されている{{r|Volchansk_Tram_2}}{{r|Volchansk_Tram_5}}。 |
車両については、[[2020年]]時点で営業用車両として[[ウスチ=カタフスキー車両製造工場]]製の'''[[KTM-8|71-608KM]]'''([[2000年]]製)と'''[[KTM-19|71-619KT]]'''([[2007年]]製)が1両づつ在籍しており、通常は71-619KTが使用され71-608KMは予備車として車庫に待機する。それ以前に使用されていた[[ソビエト連邦]]([[ソ連]])時代の車両である[[KTM-5|71-605]]は[[事業用車両]]が1両のみ在籍しており、[[2005年]]に導入された[[ウラルトランスマッシュ]]製の[[71-402]]は[[2009年]]までの4年間しか運用されず[[2016年]]に廃車されている{{r|Volchansk_Tram_2}}{{r|Volchansk_Tram_5}}。 |
2020年12月26日 (土) 01:19時点における版
ヴォルチャンスク市電 | |||
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基本情報 | |||
国 | ロシア連邦スヴェルドロフスク州 | ||
所在地 | ヴォルチャンスク | ||
種類 | 路面電車[1][2][3] | ||
路線網 | 1系統(2020年現在)[1][2] | ||
開業 | 1951年[1][2] | ||
運営者 |
アヴトエレクトロトランスポート (Автоэлектротранспорт)[1][2] | ||
使用車両 | 71-608KM、71-619KT[2][4] | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 8 km[1][2] | ||
軌間 | 1,524 mm | ||
電化区間 | 全区間 | ||
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ヴォルチャンスク市電(ロシア語: Волчанский трамвай)は、ロシア連邦のヴォルチャンスクに存在する路面電車。2020年現在はヴォルチャンスク市の市営企業(単一企業体、МУП)であるアヴトエレクトロトランスポート(Автоэлектротранспорт)によって運営されている[1][5]。
概要
1951年に開通した、スヴェルドロフスク州の都市・ヴォルチャンスクの路面電車。ヴォルチャンスクの人口は2018年の時点で8,722人であり、ロシア連邦において路面電車が存在する最小規模の自治体となっている。2020年現在は北部のレスナヤ・ヴォルチャンスク地区(Лесной Волчанки)と南部のヴォルチャンスク地区(Волчанки)を結ぶ全長8 kmの路線を有しており、大半の区間は双方の地域の間に広がる森林・草原地帯に存在する[注釈 1]。1965年までは隣接するカルピンスクへ向かう路線、1994年までは南部の炭鉱へ向かう路線も存在したが、双方とも廃止されている[注釈 2]。運賃は片道20ルーブルである[1][2][3][5][6]。
ソビエト連邦の崩壊以降は経済の混乱などの影響で利用客の減少が続き、2017年以降は朝夕の時間帯のみ運行しており、ヴォルチャンスク市からの補助金により存続する状況となっている。また施設の老朽化も進んでいるが、資金難が影響して線路は整備が行われず走行時に大きな揺れが生じる状態となっている。そのため2011年には補助金を打ち切りする決定がヴォルチャンスク市議会で可決されたものの、ミニバスと比較しての定時制や輸送力の高さが多くのヴォルチャンスク市民から評価されており、反対署名によりその後もヴォルチャンスク市による補助が続いている。2019年には市電と並行した道路の建設に伴い同年6月から一時運休していたが、翌2020年1月4日から運行を再開している[1][2]。
車両については、2020年時点で営業用車両としてウスチ=カタフスキー車両製造工場製の71-608KM(2000年製)と71-619KT(2007年製)が1両づつ在籍しており、通常は71-619KTが使用され71-608KMは予備車として車庫に待機する。それ以前に使用されていたソビエト連邦(ソ連)時代の車両である71-605は事業用車両が1両のみ在籍しており、2005年に導入されたウラルトランスマッシュ製の71-402は2009年までの4年間しか運用されず2016年に廃車されている[2][5]。
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71-605
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71-402(左)、71-605(右)
関連項目
脚注
注釈
- ^ ソビエト連邦(ソ連)時代はヴォルチャンスクの中央通りとして大規模な都市開発が行われる予定だったがソビエト連邦の崩壊により頓挫し、2020年現在は森林や草原が広がっている。
- ^ カルピンスクへ向かう路線については大型ウォーキングショベルを移動させる際に撤去され、そのまま復旧しないまま廃止された経緯を持つ。
出典
- ^ a b c d e f g h Галина Соколова (2018年12月18日). “Покинет ли «Россель» Волчанск?”. Областная газета. 2020年9月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “Одна из самых маленьких систем трамвая в бывшем СССР возобновила работу”. Пассажирский Транспорт (2020年1月23日). 2020年9月10日閲覧。
- ^ a b c “Топ-10 необычных маршрутов общественного транспорта.”. ООО «Электротранспорт» (2014年6月24日). 2020年9月10日閲覧。
- ^ “Vehicle Statistics Volchansk, Tramway”. Urban Electric Transit. 2020年9月10日閲覧。
- ^ a b c Ростислав Журавлёв (2020年4月6日). “Трамвай съезжает с рельсов”. Octagon.media. 2020年9月10日閲覧。
- ^ “Chronology: Volchansk”. Urban Electric Transit. 2020年9月10日閲覧。