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直前には全11系統、123両の車両在籍数を記録した。大戦期の市電は旅客輸送に加えて各地から疎開してきた工場への物資輸送も担うようになり、[[電気機関車]]が牽引する貨物列車も多数運行された{{r|Yekaterinburg_Tram_History_0_1}}。
直前には全11系統、123両の車両在籍数を記録した。大戦期の市電は旅客輸送に加えて各地から疎開してきた工場への物資輸送も担うようになり、[[電気機関車]]が牽引する貨物列車も多数運行された{{r|Yekaterinburg_Tram_History_0_1}}。


終戦後、更に路面電車の路線網は急成長を遂げ、車庫の増設も行われた。車両面についても[[1948年]]以降、ソビエト連邦内で戦後初の新造車両となった[[ボギー車|大型ボギー車]]・[[MTV-82]]が運用に就き、[[1958年]]からは[[チェコスロバキア]]で作られた高性能路面電車の'''[[タトラカー]]'''の導入が開始された。特に[[1963年]]から営業運転を開始した[[タトラT3|タトラT3SU]]は1980年代まで長期に渡って大量生産が行われた。また、[[1960年]]からは運賃の支払い方法が[[車掌]]を介さず乗客自身の手で乗車券に刻印を行う[[信用乗車方式]]に変更された。[[ペレストロイカ]]や[[ソ連崩壊]]により経済が不安定になった時期でも市電では路線の再編が実施され、[[1992年]]には新規路線が開通している{{r|Yekaterinburg_Tram_History_0_1}}{{r|EX_14}}。
終戦後、更に路面電車の路線網は急成長を遂げ、車庫の増設も行われた。車両面についても[[1948年]]以降、ソビエト連邦内で戦後初の新造車両となった[[ボギー車|大型ボギー車]]・[[MTV-82]]が運用に就き、[[1958年]]からは[[チェコスロバキア]]で作られた高性能路面電車の'''[[タトラカー]]'''の導入が開始された。特に[[1963年]]から営業運転を開始した[[タトラT3|タトラT3SU]]は1980年代まで長期に渡って大量生産が行われた。また、[[1960年]]からは運賃の支払い方法が[[車掌]]を介さず乗客自身の手で乗車券に刻印を行う[[信用乗車方式]]に変更された。[[ペレストロイカ]]や[[ソビエト邦の崩壊]]により経済が不安定になった時期でも市電では路線の再編が実施され、[[1992年]]には新規路線が開通している{{r|Yekaterinburg_Tram_History_0_1}}{{r|EX_14}}。


2000年代以降はエカテリンブルクに工場を置く{{仮リンク|ウラルトランスマッシュ|ru|Уралтрансмаш}}製の路面電車車両を導入し近代化を進める一方、[[2017年]]には[[セントラル・スタジアム (エカテリンブルク)|エカテリンブルク・アリーナ]]への利便性を向上させるため、タチシュチュフ通り(улице Татищева)を経由する路線が開通している。この路線以外にも、エカテリンブルク市電には複数の延伸計画が存在し、幾つかは2020年代の開通を目標に建設が進んでいる{{r|Yekaterinburg_Tram_Roster_0_1}}<ref>{{cite web|url = https://www.znak.com/2017-12-11/v_ekaterinburge_zapustili_dvizhenie_tramvaev_po_ulice_taticheva |title = В Екатеринбурге запустили движение трамваев по улице Татищева|author = Лёля Мингалёва|publisher = Информационное агентство "Znak"|date = 2017-12-11|accessdate = 2020-5-11}}</ref><ref>{{cite web|url = https://www.obltv.ru/news/society/vlasti-ekaterinburga-reshili-pustit-tramvai-v-akademicheskiy-i-solnechnyy/|title = Власти Екатеринбурга решили пустить трамваи в Академический и Солнечный|publisher = Областное телевидение|date = 2019-7-18|accessdate = 2020-5-11}}</ref><ref>{{cite web|url = https://www.e1.ru/news/spool/news_id-66181807.html |title = Высокинский дал старт строительству трамвайной ветки в Академический: документ|author = Роман Марьяненко|publisher = Е1.РУ Екатеринбург Онлайн|date = 2019-8-1|accessdate = 2020-5-11}}</ref>。
2000年代以降はエカテリンブルクに工場を置く{{仮リンク|ウラルトランスマッシュ|ru|Уралтрансмаш}}製の路面電車車両を導入し近代化を進める一方、[[2017年]]には[[セントラル・スタジアム (エカテリンブルク)|エカテリンブルク・アリーナ]]への利便性を向上させるため、タチシュチュフ通り(улице Татищева)を経由する路線が開通している。この路線以外にも、エカテリンブルク市電には複数の延伸計画が存在し、幾つかは2020年代の開通を目標に建設が進んでいる{{r|Yekaterinburg_Tram_Roster_0_1}}<ref>{{cite web|url = https://www.znak.com/2017-12-11/v_ekaterinburge_zapustili_dvizhenie_tramvaev_po_ulice_taticheva |title = В Екатеринбурге запустили движение трамваев по улице Татищева|author = Лёля Мингалёва|publisher = Информационное агентство "Znak"|date = 2017-12-11|accessdate = 2020-5-11}}</ref><ref>{{cite web|url = https://www.obltv.ru/news/society/vlasti-ekaterinburga-reshili-pustit-tramvai-v-akademicheskiy-i-solnechnyy/|title = Власти Екатеринбурга решили пустить трамваи в Академический и Солнечный|publisher = Областное телевидение|date = 2019-7-18|accessdate = 2020-5-11}}</ref><ref>{{cite web|url = https://www.e1.ru/news/spool/news_id-66181807.html |title = Высокинский дал старт строительству трамвайной ветки в Академический: документ|author = Роман Марьяненко|publisher = Е1.РУ Екатеринбург Онлайн|date = 2019-8-1|accessdate = 2020-5-11}}</ref>。
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== 車両 ==
== 車両 ==
=== 現有車両 ===
=== 現有車両 ===
[[2020年]]の時点でエカテリンブルク市電の営業運転に用いられる車両は以下の通りである。ソ連時代は[[チェコスロバキア]](現:[[チェコ]])の[[ČKDタトラ]]製の車両が長期に渡って導入されていたが、[[ソ連崩壊]]以降は{{仮リンク|ウラルトランスマッシュ|ru|Уралтрансмаш}}製車両の継続的な導入が行われている{{r|Yekaterinburg_Tram_Roster_0_1}}<ref>{{cite web|url = https://transphoto.org/show.php?t=1&cid=55 |title = Статистика подвижного состава Екатеринбург, Трамвай|publisher = Администрация ТрансФото и авторы материалов|accessdate = 2020-5-11}}</ref><ref name="Uraltransmash_Tram_1">{{cite journal|author = НТ Уфа|title = ОАО «Уралтрансмаш»: трамваи нового поколения|journal = Транспорт Российской Федерации|date = 2014|volume = 53|issue = 4|url = http://www.rostransport.com/transportrf/download.php?src=/transportrf/pdf/53/52-53.pdf|accessadate = 2020-5-11|pages = 52-53}}</ref>。
[[2020年]]の時点でエカテリンブルク市電の営業運転に用いられる車両は以下の通りである。ソ連時代は[[チェコスロバキア]](現:[[チェコ]])の[[ČKDタトラ]]製の車両が長期に渡って導入されていたが、[[ソビエト邦の崩壊]]以降は{{仮リンク|ウラルトランスマッシュ|ru|Уралтрансмаш}}製車両の継続的な導入が行われている{{r|Yekaterinburg_Tram_Roster_0_1}}<ref>{{cite web|url = https://transphoto.org/show.php?t=1&cid=55 |title = Статистика подвижного состава Екатеринбург, Трамвай|publisher = Администрация ТрансФото и авторы материалов|accessdate = 2020-5-11}}</ref><ref name="Uraltransmash_Tram_1">{{cite journal|author = НТ Уфа|title = ОАО «Уралтрансмаш»: трамваи нового поколения|journal = Транспорт Российской Федерации|date = 2014|volume = 53|issue = 4|url = http://www.rostransport.com/transportrf/download.php?src=/transportrf/pdf/53/52-53.pdf|accessadate = 2020-5-11|pages = 52-53}}</ref>。


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2020年12月26日 (土) 01:16時点における版

エカテリンブルク市電
エカテリンブルク市電の電車(2017年撮影)
エカテリンブルク市電の電車(2017年撮影)
基本情報
ロシアの旗ロシア連邦
所在地 エカテリンブルク
種類 路面電車
路線網 31系統[1][2]
開業 1929年[1][3]
運営者 ETTU
(Трамвайно-троллейбусное управление Екатеринбурга、ЕМУП)[3]
路線諸元
路線距離 78 km[1]
軌間 1,524 mm
電化区間 全区間
路線図(2015年時点)
テンプレートを表示

エカテリンブルク市電ロシア語: Екатеринбургский трамвай)はロシア連邦(旧:ソビエト連邦)のエカテリンブルク(旧:スヴェルドロフスク)を走る路面電車。総延長78 kmの大規模な路線網を有し、2020年現在はトロリーバスと共にETTU(Трамвайно-троллейбусное управление Екатеринбурга、ЕМУП)によって運営されている[1][2][3]

歴史

エカテリンブルクに路面電車が開通したのは、ソビエト連邦成立後、都市名がスヴェルドロフスクであった時代の1929年であった。都市の急速な発展に伴い路線は急ピッチで建設が進み、1935年の時点で9系統にまで成長し、運行速度は当時の路面電車で世界最速となる18 km/hを記録した。それ以降も更に路線網は膨れ上がり、第二次世界大戦 直前には全11系統、123両の車両在籍数を記録した。大戦期の市電は旅客輸送に加えて各地から疎開してきた工場への物資輸送も担うようになり、電気機関車が牽引する貨物列車も多数運行された[3]

終戦後、更に路面電車の路線網は急成長を遂げ、車庫の増設も行われた。車両面についても1948年以降、ソビエト連邦内で戦後初の新造車両となった大型ボギー車MTV-82が運用に就き、1958年からはチェコスロバキアで作られた高性能路面電車のタトラカーの導入が開始された。特に1963年から営業運転を開始したタトラT3SUは1980年代まで長期に渡って大量生産が行われた。また、1960年からは運賃の支払い方法が車掌を介さず乗客自身の手で乗車券に刻印を行う信用乗車方式に変更された。ペレストロイカソビエト連邦の崩壊により経済が不安定になった時期でも市電では路線の再編が実施され、1992年には新規路線が開通している[3][4]

2000年代以降はエカテリンブルクに工場を置くウラルトランスマッシュ製の路面電車車両を導入し近代化を進める一方、2017年にはエカテリンブルク・アリーナへの利便性を向上させるため、タチシュチュフ通り(улице Татищева)を経由する路線が開通している。この路線以外にも、エカテリンブルク市電には複数の延伸計画が存在し、幾つかは2020年代の開通を目標に建設が進んでいる[5][6][7][8]

運行

2020年現在、エカテリンブルク市電で運行している系統は以下の通りである。運賃の支払いは非接触式ICカードおよびスマートフォン用アプリのエカルタロシア語版(ЕКАРТА)を用いる信用乗車方式が用いられており、プリペイド機能付きの通常のカードは路線バストロリーバスと共に1回の乗車につき26ルーブルが支払われる一方、これらの交通機関の乗り換えが指定時間以内なら何度でも可能な時間制の電子切符も存在し、30分(28ルーブル)、60分(40ルーブル)の2種類が発売されている[注釈 1][2][9][10]

系統番号 起点 終点 営業キロ 備考
1 ВИЗ Вторчермет 32.2km 行先によって停車しない電停あり
2 ВИЗ Фрезеровщиков 28.0km 行先によって停車しない電停あり
3 ЦПКиО ЦПКиО 22.9km 環状系統
4 Метро «Ботаническая» Шарташ 21.6km 行先によって停車しない電停あり
5 Пл. 1-й Пятилетки 40 лет ВЛКСМ 30.7km
5A Пл. 1-й Пятилетки Шарташ 18.6km 平日ラッシュ時のみ運行
6 ЦПКиО Машиностроителей 28.4km 行先によって停車しない電停あり
7 Эльмаш 7 Ключей 39.2km 行先によって停車しない電停あり
8 40 лет ВЛКСМ Машиностроителей 38.7km
9 Керамическая ЦПКиО 26.4km
10 ЦПКиО 7 Ключей 28.0km
11 ВИЗ Зелёный остров 8.7km 行先によって停車しない電停あり
12 7 Ключей ВИЗ 7.38km
13 40 лет ВЛКСМ 7 Ключей 32.8km 行先によって停車しない電停あり
14 Керамическая Эльмаш 43.5km 行先によって停車しない電停あり
15 40 лет ВЛКСМ Вторчермет 35.7km 行先によって停車しない電停あり
16 Эльмаш Шарташ 22.5km
17 Эльмаш Машиностроителей 26.4km
18 Волгоградская Шарташ 27.3km 行先によって停車しない電停あり
19 Машиностроителей Волгоградская 24.6km 行先によって停車しない電停あり
20 ЦПКиО ул. Московская 20.2km 行先によって停車しない電停あり
21 ЦПКиО ул. Кирова 19.7km 行先によって停車しない電停あり
22 Машиностроителей Машиностроителей 29.7km 環状系統
23 40 лет ВЛКСМ Машиностроителей 39.4km 行先によって停車しない電停あり
24 Пл. 1-й Пятилетки 7 Ключей 27.1km
25 Керамическая Фрезеровщиков 43.6km 行先によって停車しない電停あり
26 Волгоградская Волгоградская 18.8km 環状系統
27 Керамическая Кушвинская 31.5km
32 40 лет ВЛКСМ Дворец Спорта 29.1km 行先によって経由路線が異なる
33 Дворец Спорта ЦПКиО 12.8km
34 Керамическая Метро «Ботаническая» 12.8km

車両

現有車両

2020年の時点でエカテリンブルク市電の営業運転に用いられる車両は以下の通りである。ソ連時代はチェコスロバキア(現:チェコ)のČKDタトラ製の車両が長期に渡って導入されていたが、ソビエト連邦の崩壊以降はウラルトランスマッシュ製車両の継続的な導入が行われている[5][11][12]

形式 両数
(2020年現在)
製造メーカー 備考
T-3(T3SU) 2扉 73両 ČKDタトラ [13][14]
3扉 244両 [13][14]
T-3M(T6B5SU) 70両 一部はウファ市電ウラジカフカス市電ミンスク市電からの譲渡車両[15]
71-402 19両 ウラルトランスマッシュ
71-403 9両
71-405 71-405 26両
71-405-11 8両
71-407 71-407-01 5両 部分超低床電車
71-418 1両 部分超低床電車

過去の車両

かつてエカテリンブルク市電で使用された車両の一部は、1998年に開設されたエカテリンブルク路面電車・トロリーバス歴史博物館(Музей истории развития Трамвайно-транспортного управления)で保存されている[16]

脚注

注釈

  1. ^ エカテリンブルク地下鉄とは通常のカードのみ共用可能である他、運賃は市電、路線バス、トロリーバスよりも高い32ルーブルに設定されている。

出典

  1. ^ a b c d YEKATERINBURG”. UrbanRail.Net. 2020年5月11日閲覧。
  2. ^ a b c СХЕМА ТРАМВАЙНЫХ МАРШРУТОВ г. ЕКАТЕРИНБУРГА”. ЕМУП «Трамвайно-троллейбусное управление». 2020年5月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j ИСТОРИЯ”. ЕМУП «Трамвайно-троллейбусное управление». 2020年5月11日閲覧。
  4. ^ a b 服部重敬「定点撮影で振り返る路面電車からLRTへの道程 トラムいま・むかし 第10回 ロシア」『路面電車EX 2019 vol.14』、イカロス出版、2019年11月19日、97頁、ISBN 978-4802207621 
  5. ^ a b С.Н. Нугаев (18 June 2018). ПАСПОРТ ДОСТУПНОСТИ № 1 (Report). ЕМУП «Трамвайно-троллейбусное управление». 2020年5月11日閲覧
  6. ^ Лёля Мингалёва (2017年12月11日). “В Екатеринбурге запустили движение трамваев по улице Татищева”. Информационное агентство "Znak". 2020年5月11日閲覧。
  7. ^ Власти Екатеринбурга решили пустить трамваи в Академический и Солнечный”. Областное телевидение (2019年7月18日). 2020年5月11日閲覧。
  8. ^ Роман Марьяненко (2019年8月1日). “Высокинский дал старт строительству трамвайной ветки в Академический: документ”. Е1.РУ Екатеринбург Онлайн. 2020年5月11日閲覧。
  9. ^ Расписание”. ЕМУП «Трамвайно-троллейбусное управление». 2020年5月11日閲覧。
  10. ^ Тарифы”. ЕМУП «Трамвайно-троллейбусное управление». 2020年5月11日閲覧。
  11. ^ Статистика подвижного состава Екатеринбург, Трамвай”. Администрация ТрансФото и авторы материалов. 2020年5月11日閲覧。
  12. ^ НТ Уфа (2014). “ОАО «Уралтрансмаш»: трамваи нового поколения”. Транспорт Российской Федерации 53 (4): 52-53. http://www.rostransport.com/transportrf/download.php?src=/transportrf/pdf/53/52-53.pdf. 
  13. ^ a b c d e f g 80-е: на пороге «перестройки»”. ЕМУП «Трамвайно-троллейбусное управление» (2019年7月30日). 2020年5月11日閲覧。
  14. ^ a b Трамвай Т-3 – основа екатеринбургского парка ГЭТ”. ЕМУП «Трамвайно-троллейбусное управление» (2019年7月30日). 2020年5月11日閲覧。
  15. ^ Вагоны из столицы Белоруссии пополнили трамвайный парк Екатеринбурга”. Информационный портал Екатеринбурга (2011年4月5日). 2020年5月11日閲覧。
  16. ^ EKATERINBURG TRAM AND TROLLEY TRAFFIC HISTORY MUSEUM” (英語). Информационно-туристическая служба Екатеринбурга. 2020年5月11日閲覧。

外部リンク