「ウスチ=カタフスキー車両製造工場」の版間の差分
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[[1758年]]に製鉄会社として創設され、[[1901年]]に製造された[[トビリシ市電]]向けの電車を皮切りに路面電車車両市場に参入した。[[1925年]]には初の標準型車両として{{仮リンク|Kh (路面電車車両)|label=Kh形・M形|ru|Х (трамвайный вагон)}}が開発され、1960年代には当時の[[ソビエト連邦]]で最大級の路面電車車両メーカーとなった。特に[[1963年]]から長期に渡って製造された[[KTM-5]]は15,000両近くもの大量生産が実施され、'''世界で最も生産された路面電車車両'''として[[ギネスブック]]にも認定されている。[[ソ連崩壊]]後も[[ロシア連邦]]を始めとする各都市へ向けて車両の生産が続いており、[[2006年]]に公開された試作車の{{仮リンク|71-630|ru|71-630 (трамвайный вагон)}}以降は[[超低床電車]]の製造も行っている{{r|UKCP_History_1}}{{r|EX_14}}。 |
[[1758年]]に製鉄会社として創設され、[[1901年]]に製造された[[トビリシ市電]]向けの電車を皮切りに路面電車車両市場に参入した。[[1925年]]には初の標準型車両として{{仮リンク|Kh (路面電車車両)|label=Kh形・M形|ru|Х (трамвайный вагон)}}が開発され、1960年代には当時の[[ソビエト連邦]]で最大級の路面電車車両メーカーとなった。特に[[1963年]]から長期に渡って製造された[[KTM-5]]は15,000両近くもの大量生産が実施され、'''世界で最も生産された路面電車車両'''として[[ギネスブック]]にも認定されている。[[ソビエト連邦の崩壊]]後も[[ロシア連邦]]を始めとする各都市へ向けて車両の生産が続いており、[[2006年]]に公開された試作車の{{仮リンク|71-630|ru|71-630 (трамвайный вагон)}}以降は[[超低床電車]]の製造も行っている{{r|UKCP_History_1}}{{r|EX_14}}。 |
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また、路面電車に加えてガス減圧装置、[[継手#管継手|管継手]]、ポンプなどの製造も行っている他、[[ロケット]]を始めとする[[宇宙産業]]に関連した事業にも参加している。[[2012年]]から[[2020年]]までは[[クルニチェフ国家研究生産宇宙センター]]の子会社であったが、国営企業の[[ロスコスモス]]が進める宇宙関連事業の多様化の一環から同年[[2月]]以降は[[国営企業統一ロケット・宇宙会社]]の子会社へ移行している<ref name="UKVZ_71-142_0_1">{{cite web|url = https://www.ukvz.ru/media/novosti/glavnoe/ust-katavskiy-vagonostroitelnyy-zavod-voshyel-v-strukturu-ao-orkk/ |title = Усть-Катавский вагоностроительный завод вошёл в структуру АО «ОРКК» |publisher = Усть-Катавский вагоностроительный завод имени С. М. Кирова |date = 2020-2-3|accessdate = 2020-3-24}}</ref>。 |
また、路面電車に加えてガス減圧装置、[[継手#管継手|管継手]]、ポンプなどの製造も行っている他、[[ロケット]]を始めとする[[宇宙産業]]に関連した事業にも参加している。[[2012年]]から[[2020年]]までは[[クルニチェフ国家研究生産宇宙センター]]の子会社であったが、国営企業の[[ロスコスモス]]が進める宇宙関連事業の多様化の一環から同年[[2月]]以降は[[国営企業統一ロケット・宇宙会社]]の子会社へ移行している<ref name="UKVZ_71-142_0_1">{{cite web|url = https://www.ukvz.ru/media/novosti/glavnoe/ust-katavskiy-vagonostroitelnyy-zavod-voshyel-v-strukturu-ao-orkk/ |title = Усть-Катавский вагоностроительный завод вошёл в структуру АО «ОРКК» |publisher = Усть-Катавский вагоностроительный завод имени С. М. Кирова |date = 2020-2-3|accessdate = 2020-3-24}}</ref>。 |
2020年12月26日 (土) 01:04時点における版
種類 | 連邦国営単一企業 |
---|---|
略称 | UKWS(УКВЗ) |
本社所在地 |
ロシア連邦 ウスチ=カタフ |
設立 | 1758年[1] |
業種 | 輸送用機器 |
事業内容 | 鉄道車両(路面電車車両)の製造、整備など |
外部リンク | http://ukvz.ru/ |
ウスチ=カタフスキー車両製造工場(ロシア語: ФГУП Усть-Катавский вагоностроительный завод имени С. М. Кирова、英語: Ust-Katav car-building plant)は、ロシア連邦(旧:ソビエト連邦)のウスチ=カタフに存在する、主に路面電車用の車両の製造を手掛ける連邦国営単一企業(国営企業)の鉄道車両メーカーである。社名の「С. М. Кирова」および製造車両の「K(К)」は、ソビエト連邦の政治家のセルゲイ・キーロフに敬意を示して名づけられたものである[1][2][3]。
概要
1758年に製鉄会社として創設され、1901年に製造されたトビリシ市電向けの電車を皮切りに路面電車車両市場に参入した。1925年には初の標準型車両としてKh形・M形が開発され、1960年代には当時のソビエト連邦で最大級の路面電車車両メーカーとなった。特に1963年から長期に渡って製造されたKTM-5は15,000両近くもの大量生産が実施され、世界で最も生産された路面電車車両としてギネスブックにも認定されている。ソビエト連邦の崩壊後もロシア連邦を始めとする各都市へ向けて車両の生産が続いており、2006年に公開された試作車の71-630以降は超低床電車の製造も行っている[1][2]。
また、路面電車に加えてガス減圧装置、管継手、ポンプなどの製造も行っている他、ロケットを始めとする宇宙産業に関連した事業にも参加している。2012年から2020年まではクルニチェフ国家研究生産宇宙センターの子会社であったが、国営企業のロスコスモスが進める宇宙関連事業の多様化の一環から同年2月以降は国営企業統一ロケット・宇宙会社の子会社へ移行している[4]。
主要製品
形式名 | 製造年 | 総数 | 全長 | 全高 | 全幅 | 自重 | 最高速度 | 出力 | 歯車比 | 定員 | 軌間 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Kh | 1928-41 | 2,000両以上 | 10,270mm | 3,274mm | 2,464mm | 22.2t | 40km/h | 104.6kw 110kw |
? | 100人 (座席16-24人) |
1,524mm 1,435mm 1,000mm |
|
M | ? | 40km/h | 付随車 | |||||||||
KTM-1 | 1948-61 | 約2,280両 | 10,250mm | 3,060mm | 2,530mm | 12.5t | 40km/h | 92kw | 7.98 | 139人 (座席16人) |
1,524mm | |
KTP-1 | 10,230mm | 3,050mm | 2,530mm | 8.0t | 40km/h | 143人 (座席15人) |
1,524mm | 付随車 | ||||
KTM-2 | 1958、60-69 | 3,430両 | 10,250mm | 3,085mm | 2,550mm | 11.0t | 40km/h | 108kw | 7.98 | 115人 (座席20人) |
1,524mm | |
KTP-2 | 7.0t | 40km/h | 123人 (座席23人) |
1,524mm | 付随車 | |||||||
KTM-5 (71-605) |
1963-92 | 14,991両 | 15,094mm | 3,120mm | 2,550mm | 18.6t | 75km/h | 180kw | ? | 224人 (座席32-35人) |
1,524mm 1,435mm |
|
KTM-8 (71-608) |
1988-2007 | 1479両 | 15,210mm | 3,090mm | 2,622mm | 20.0t | 75km/h | 200kw | ? | 197人 (座席32人) |
1,524mm 1,000mm |
|
KTM-11 (71-611) |
1992-95 | 13両 | 15,250mm | 3,090mm | 2,620mm | 20.0t | 75km/h | 200kw | ? | 202人 (座席37人) |
1,524mm | 両方向形 |
KTM-15 (71-615) |
1995-98 | 11両 | 15,250mm | 3,100mm | 2,500mm | 19.9t | 75km/h | 180kw | ? | 183人 (座席32人) |
1,000mm | |
KTM-17 (71-617) |
1994-99 | 12両 | 15,210mm | 3,090mm | 2,622mm | ? | ? | ? | ? | ? | 1,524mm | |
KTM-19 (71-619) |
1999-2012 | 831両 | 15,400mm | 3,160mm | 2,500mm | 19.5t | 75km/h | 200kw | 7.143 | 184人 (座席30人) |
1,524mm 1,435mm 1,000mm |
|
KTM-23 (71-623) |
2009- | 314両 | 16,400mm | 3,700mm[注釈 1] | 2,500mm | 22.0t | 75km/h | 200kw | 6.224 | 187人 (座席33人) |
1,524mm | 部分超低床電車 |
KTM-31 (71-631) |
2011-14、16- | 57両 | 28,050mm | 3,700mm[注釈 1] | 2,500mm | 37.0t | 75km/h | 500kw | 6.224 | 291人 (座席48人) |
1,524mm | 3車体連接車 部分超低床電車 |
ギャラリー
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Kh
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KTM-1
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KTM-5(71-605)
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KTM-8(71-608)
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KTM-11(71-611)
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KTM-15(71-615)
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KTM-17(71-617)
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KTM-19(71-619)
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KTM-23(71-623)
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KTM-31(71-631)
実験線
ウスチ=カタフスキー車両製造工場は1973年以降工場で生産した車両のテスト走行を行う全長4 km、最大112 ‰(6.39°)の勾配を有する実験線を有しており、1997年までは工場関係者を対象にした旅客営業も実施していた[5]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c “History”. Ust-Katav Wagon-Building Plant. 2020年2月22日閲覧。
- ^ a b 服部重敬「定点撮影で振り返る路面電車からLRTへの道程 トラムいま・むかし 第10回 ロシア」『路面電車EX 2019 vol.14』、イカロス出版、2019年11月19日、97-98頁、ISBN 978-4802207621。
- ^ 坂口泉 (2008). "第1部 ロシア 第2章 工作機械を需要する資本財". In 水野順子 編 (ed.). WTO加盟と資本財市場の誕生 —ロシアとベトナムの事例— (PDF) (Report). 日本貿易振興機構. p. 39. 2020年2月22日閲覧。
- ^ “Усть-Катавский вагоностроительный завод вошёл в структуру АО «ОРКК»”. Усть-Катавский вагоностроительный завод имени С. М. Кирова (2020年2月3日). 2020年3月24日閲覧。
- ^ Тархов С.А.; Розалиев В.В.; Мерзлов Д.С.; Оландер А.; Климов К.А. (2007). Городской электрический транспорт в России, СССР и Российской Федерации: География, история, статистика. Энциклопедический справочник. Нижний Новгород: Штрих-Н. ISBN 978-5-91099-009-2