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'''.su'''は、[[ソビエト連邦]]に[[1990年]]に割り当てられた[[国別コードトップレベルドメイン]](ccTLD)である<ref name="rotobo">{{cite web|url=http://www.rotobo.or.jp/publication/RTNL/2005No.5.pdf|title=ロシアにおけるインターネットの普及|publisher=社団法人ロシア東欧貿易会|date=2006-02-28|access-date=2019-03-29}}</ref>。割り当ての1年後に[[ソ連崩壊|ソ連は崩壊]]したが、.suドメインは2019年現在でも使用されており、{{仮リンク|ロシア社会ネットワーク研究所|en|Russian Institute for Public Networks}}(РосНИИРОС (RosNIIROS), RIPN)によって管理されている。 |
'''.su'''は、[[ソビエト連邦]]に[[1990年]]に割り当てられた[[国別コードトップレベルドメイン]](ccTLD)である<ref name="rotobo">{{cite web|url=http://www.rotobo.or.jp/publication/RTNL/2005No.5.pdf|title=ロシアにおけるインターネットの普及|publisher=社団法人ロシア東欧貿易会|date=2006-02-28|access-date=2019-03-29}}</ref>。割り当ての1年後に[[ソビエト連邦の崩壊|ソ連は崩壊]]したが、.suドメインは2019年現在でも使用されており、{{仮リンク|ロシア社会ネットワーク研究所|en|Russian Institute for Public Networks}}(РосНИИРОС (RosNIIROS), RIPN)によって管理されている。 |
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1989年以降、[[.pl]]([[ポーランド]])、[[.cs]]([[チェコスロバキア]])、[[.yu]]([[ユーゴスラビア]])、[[.dd]]([[東ドイツ]])などの東欧諸国のドメインが作成されたが、その中にソ連のドメイン.suもあった<ref name="rosyjski">{{cite web| url=http://rosyjski.bukwa.pl/index.php?option=com_content&task=view&id=492&Itemid=78|title=Domena internetowa SU|author=Marcin Kryska|language=pl|accessdate=11 June 2012}} {{dead link|date=March 2019}}</ref>。当初、2文字のccTLDが標準になる前に、ソビエト連邦には.ussrドメインが割り当てられることになっていた。 .suというドメイン名は、当時19歳のフィンランド人学生Petri Ojalaによって提案された<ref name="netoscop">{{cite web|url=http://netoscope.narod.ru/news/2000/09/19/312.html|title=Юбилей Рунета: 10 лет назад финн Петри Ойала зарегистрировал домен .su|language=ru|accessdate=12 January 2010|archive-url=https://web.archive.org/web/20140102191207/http://netoscope.narod.ru/news/2000/09/19/312.html|archive-date=2 January 2014|dead-url=yes|df=dmy-all}}</ref>。1991年12月26日にソ連は正式に[[ソ連崩壊|消滅]]し、[[NIS諸国|その構成共和国]]は独立を獲得した。その際に、東ドイツ、チェコスロバキア、ユーゴスラビアと同様に、.suドメインについても段階的廃止プロセスを開始させるべきだった。1993年まで<ref name="rosyjski"/>、[[ロシア]]に割り当てられたccTLDがなかったため、ロシアではソ連のドメインを使用し続けた。1993年には.suドメインを置き換える[[.ru]]ドメインが作成された<ref name="rosyjski"/>(ロシア以外の旧ソ連諸国のドメインは、1990年代半ばに相次いで作成された。しかし、ロシア地域外のドメインの使用はわずかである)。.suドメインはICANNによって撤廃されることになっていたが、ロシアの政府とインターネットユーザの要求により保留された<ref name="rosyjski"/>。 |
1989年以降、[[.pl]]([[ポーランド]])、[[.cs]]([[チェコスロバキア]])、[[.yu]]([[ユーゴスラビア]])、[[.dd]]([[東ドイツ]])などの東欧諸国のドメインが作成されたが、その中にソ連のドメイン.suもあった<ref name="rosyjski">{{cite web| url=http://rosyjski.bukwa.pl/index.php?option=com_content&task=view&id=492&Itemid=78|title=Domena internetowa SU|author=Marcin Kryska|language=pl|accessdate=11 June 2012}} {{dead link|date=March 2019}}</ref>。当初、2文字のccTLDが標準になる前に、ソビエト連邦には.ussrドメインが割り当てられることになっていた。 .suというドメイン名は、当時19歳のフィンランド人学生Petri Ojalaによって提案された<ref name="netoscop">{{cite web|url=http://netoscope.narod.ru/news/2000/09/19/312.html|title=Юбилей Рунета: 10 лет назад финн Петри Ойала зарегистрировал домен .su|language=ru|accessdate=12 January 2010|archive-url=https://web.archive.org/web/20140102191207/http://netoscope.narod.ru/news/2000/09/19/312.html|archive-date=2 January 2014|dead-url=yes|df=dmy-all}}</ref>。1991年12月26日にソ連は正式に[[ソビエト連邦の崩壊|消滅]]し、[[NIS諸国|その構成共和国]]は独立を獲得した。その際に、東ドイツ、チェコスロバキア、ユーゴスラビアと同様に、.suドメインについても段階的廃止プロセスを開始させるべきだった。1993年まで<ref name="rosyjski"/>、[[ロシア]]に割り当てられたccTLDがなかったため、ロシアではソ連のドメインを使用し続けた。1993年には.suドメインを置き換える[[.ru]]ドメインが作成された<ref name="rosyjski"/>(ロシア以外の旧ソ連諸国のドメインは、1990年代半ばに相次いで作成された。しかし、ロシア地域外のドメインの使用はわずかである)。.suドメインはICANNによって撤廃されることになっていたが、ロシアの政府とインターネットユーザの要求により保留された<ref name="rosyjski"/>。 |
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[[Internet Assigned Numbers Authority|IANA]]は.suドメインを漸次廃止する意向を表明している<ref>[http://www.iana.org/root-whois/su.htm .su Domain Delegation Data] IANA</ref>が、ロビイストは2007年9月に.suドメインを維持することについてICANNと交渉を開始したと述べた<ref>{{cite news |url=https://www.reuters.com/article/internetNews/idUSL1986480720070919 |title=USSR still alive on Internet and won't go quietly |accessdate=5 December 2007 |last=Kilner |first=James |date=19 September 2007 |agency=Reuters |quote= | archiveurl= https://web.archive.org/web/20071213152504/https://www.reuters.com/article/internetNews/idUSL1986480720070919| archivedate= 13 December 2007 <!--Added by DASHBot-->}}</ref>。2008年の第1四半期に、.suドメインの登録は45%増加した<ref>[https://www.usatoday.com/tech/products/2008-04-18-196687842_x.htm Back in the USSR: Soviet Internet domain name resists death], Mansur Mirovalev, writing for [[Associated Press]], 18 April 2008</ref>。 |
[[Internet Assigned Numbers Authority|IANA]]は.suドメインを漸次廃止する意向を表明している<ref>[http://www.iana.org/root-whois/su.htm .su Domain Delegation Data] IANA</ref>が、ロビイストは2007年9月に.suドメインを維持することについてICANNと交渉を開始したと述べた<ref>{{cite news |url=https://www.reuters.com/article/internetNews/idUSL1986480720070919 |title=USSR still alive on Internet and won't go quietly |accessdate=5 December 2007 |last=Kilner |first=James |date=19 September 2007 |agency=Reuters |quote= | archiveurl= https://web.archive.org/web/20071213152504/https://www.reuters.com/article/internetNews/idUSL1986480720070919| archivedate= 13 December 2007 <!--Added by DASHBot-->}}</ref>。2008年の第1四半期に、.suドメインの登録は45%増加した<ref>[https://www.usatoday.com/tech/products/2008-04-18-196687842_x.htm Back in the USSR: Soviet Internet domain name resists death], Mansur Mirovalev, writing for [[Associated Press]], 18 April 2008</ref>。 |
2020年12月26日 (土) 00:01時点における版
.su | |
---|---|
施行 | 1990年 |
TLDの種類 | 国別コードトップレベルドメイン |
現在の状態 | 利用可能 |
管理団体 | ロシア社会ネットワーク研究所 (РосНИИРОС) |
後援組織 | ロシア社会ネットワーク研究所 (РосНИИРОС) |
利用地域 | ソビエト連邦に関連のある団体 |
使用状況 | 旧ソ連諸国に関連のある団体によって使用されている。 |
登録の制限 | パスポートの提示が必要 |
階層構造 | セカンドレベルに直接登録が可能。 |
関連文書 | fid.su/su/docs/ |
紛争解決方針 | なし |
ウェブサイト |
fid |
DNSSEC | 利用可能 |
.suは、ソビエト連邦に1990年に割り当てられた国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)である[1]。割り当ての1年後にソ連は崩壊したが、.suドメインは2019年現在でも使用されており、ロシア社会ネットワーク研究所(РосНИИРОС (RosNIIROS), RIPN)によって管理されている。
歴史
1989年以降、.pl(ポーランド)、.cs(チェコスロバキア)、.yu(ユーゴスラビア)、.dd(東ドイツ)などの東欧諸国のドメインが作成されたが、その中にソ連のドメイン.suもあった[2]。当初、2文字のccTLDが標準になる前に、ソビエト連邦には.ussrドメインが割り当てられることになっていた。 .suというドメイン名は、当時19歳のフィンランド人学生Petri Ojalaによって提案された[3]。1991年12月26日にソ連は正式に消滅し、その構成共和国は独立を獲得した。その際に、東ドイツ、チェコスロバキア、ユーゴスラビアと同様に、.suドメインについても段階的廃止プロセスを開始させるべきだった。1993年まで[2]、ロシアに割り当てられたccTLDがなかったため、ロシアではソ連のドメインを使用し続けた。1993年には.suドメインを置き換える.ruドメインが作成された[2](ロシア以外の旧ソ連諸国のドメインは、1990年代半ばに相次いで作成された。しかし、ロシア地域外のドメインの使用はわずかである)。.suドメインはICANNによって撤廃されることになっていたが、ロシアの政府とインターネットユーザの要求により保留された[2]。
IANAは.suドメインを漸次廃止する意向を表明している[4]が、ロビイストは2007年9月に.suドメインを維持することについてICANNと交渉を開始したと述べた[5]。2008年の第1四半期に、.suドメインの登録は45%増加した[6]。
利用
このドメインは、ソ連の機関や企業によって使用されることを意図していた。ソ連崩壊に伴い独立を獲得した諸国にccTLDが割り当てられたにも関わらず、.suドメインは依然として使用されている。2001年、ドメイン管理者は、新たな.su下の登録を受け入れることを宣言したが、この行動が、ICANNの方針に適合するものか明確ではない。ほとんどの.suドメインは、ロシアとアメリカ合衆国で登録されている[7]。RU-CENTERの2010年5月のデータによれば、.suドメインには93,500件以上のドメインが登録されている(.ruドメインの登録数は280万件以上である)[8]。.suドメインを使用している団体には、ロシアの親プーチン青少年組織のナーシ[9]や、ウクライナ東部の親ロシア武装反乱組織[10]などがある。ソ連にルーツを持つ組織も、.suドメインを依然として使用している[11]。
このドメインは、ゆるやかで時代遅れの利用規約などから、多くのサイバー犯罪活動の発信源になっていると報告されている[12][13]。2013年以降、悪意のあるドメインを即時に停止する規則[14]が実施されている[13]。
関連項目
脚注
- ^ “ロシアにおけるインターネットの普及”. 社団法人ロシア東欧貿易会 (2006年2月28日). 2019年3月29日閲覧。
- ^ a b c d Marcin Kryska. “Domena internetowa SU” (ポーランド語). 11 June 2012閲覧。 [リンク切れ]
- ^ “Юбилей Рунета: 10 лет назад финн Петри Ойала зарегистрировал домен .su” (ロシア語). 2 January 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。12 January 2010閲覧。
- ^ .su Domain Delegation Data IANA
- ^ Kilner, James (19 September 2007). “USSR still alive on Internet and won't go quietly”. Reuters. オリジナルの13 December 2007時点におけるアーカイブ。 5 December 2007閲覧。
- ^ Back in the USSR: Soviet Internet domain name resists death, Mansur Mirovalev, writing for Associated Press, 18 April 2008
- ^ “Domena .su wciąż używana, chociaż ZSRR już nie ma” (ポーランド語). 12 January 2010閲覧。
- ^ “RU TLD: Registration and Delegation Statistics”. 27 May 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。11 May 2010閲覧。
- ^ Nashi. “Акция” (ロシア語). 23 April 2006時点のオリジナルよりアーカイブ。12 January 2010閲覧。
- ^ “Новороссия” (ロシア語). novorossia.su. 2019年3月29日閲覧。
- ^ “Tons of Hackers are Hanging out in old Soviet Cyberspace”. Gizmodo. 2019年3月29日閲覧。
- ^ “Old Soviet Union domain name attracts cybercriminal interest”. (31 May 2013) 31 August 2015閲覧。
- ^ a b “Group-IB and Foundation for Internet Development sign an agreement to combat cyber threats in the .SU domain zone”. 13 January 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。26 November 2018閲覧。
- ^ “Генеральная уборка в домене SU”. 2019年3月29日閲覧。