「ノート:疎水効果」の版間の差分
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疎水水和の項への書き足しは,賛成です。 |
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--<s>PIRO</s> 2008年6月25日--<span class="autosigned" style="font-size: smaller">以上の[[Wikipedia:署名|署名]]の無いコメントは、[[利用者:133.44.1.220|133.44.1.220]]([[利用者‐会話:133.44.1.220|会話]]・[[Special:Contributions/133.44.1.220|投稿記録]])さんによるものです。</span> |
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--<s>PIRO</s> 2008年6月25日{{unsigned|133.44.1.220}} |
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初版出典は
- 疎水結合,『理化学辞典』,第5版, 1999年, 岩波書店
- E. Eisenberg and D. Crothers, Physical Chemistry with Applications to the Life Sciences, . 西本吉助, 影本彰弘, 馬場義博, 田中英次共訳, 『生物化学のための物理化学』(上), 節"4-11疎水結合は自由エネルギーの最小によりおこる",pp135-139,培風館,1988年, ISBN-4-563-04503-9.
ただし現状の本文である、エントロピー説とエンタルピー説と分けてしまう記述と本文初版出典の記述ではエントロピーによる寄与とエンタルピーによる寄与の双方の寄与による自由エネルギーの減少に起因するという記述とは意味的に相違します。したがって現状の本文の出典するのは不適当です。したがって本文には追記しません。--あら金 2007年6月26日 (火) 14:19 (UTC)
- 大学院講義 有機化学にも,疎水性分子の周りに水分子がクラスターを作ることは,エンタルピー的に有利だが,エントロピー的には不利なので,溶解しないという主旨のことが書いてありました.エンタルピー説については文献が見つけられません.反論も含めて「有機化学者のための分子間力入門」にコンパクトに纏めてあります.--Charlesy 2007年6月26日 (火) 15:30 (UTC)
- エントロピー説・エンタルピー説と、もともとの論旨と異なるように分割編集されたので、益々何と何とのあいだのエントロピーかあるいはエンタルピーかが不明確になりわかりにくくなったと考えます。 とくにエンタルピー説といっているのが何なのかよくわかりません。エンタルピー説の項目としてくくられた部分は初版では「疎水基が溶媒和しないので近傍でも溶媒は容易にクラスターを形成しうる」と述べてるにすぎません。また、溶媒(水)のクラスターと非クラスターの間のエンタルピー差がほとんど差がないことは水の物性からも当然予測される範囲です(クラスターと非クラスターの間のエンタルピー項が大であれは粘性という形で現れますから)。したがって・何と何のエンタルピーが疎水相互作用に関与するのがエンタルピー説だといっているのかがはっきりしません。溶媒間エンタルピーは無視できるし、疎水基-溶媒間は溶媒和しないのでエンタルピー項は無視できます。だとするとなになのでしょうか?繰り返しになりますがエンタルピー説といっている実態が何なのか定義が不明確なのが分かりにくくしている原因のようなので本文に書く前にノートで説明していただけますでしょうか?--あら金 2007年6月26日 (火) 16:43 (UTC)
- 分かりにくなったのはすみません.当方の理解力と文章力の不足によるものです.「熱力学的には極性物質に非極性物質が入り込んでエントロピーを増大させるよりも、極性物質でクラスター構造等を形成して静電相互作用で系のエネルギーを低減させる方が有利である為、疎水性物質は極性溶媒から排斥されると考えられている。」というのを見て,一般的に知られている「疎水性分子の周りに水分子が氷状の構造を作るのがエントロピー的には不利」という疎水効果の理由とは違うのかと思い,別項にまとめてしまいました.改悪になっていたら revert も含めて編集して下さい.
- 書きたかったのは
- 一般的には「疎水性分子の周りに iceberg が形成されるのがエントロピー的に不利」という理由が受け入れられつつある
- しかし,icebergを観測した実験結果はない.
- 上記の概念には物理学者からの批判もある.
- といった内容です.
2007年9月6日 匿名希望
エンタルピー効果説は,「一般に,異種粒子の混合に伴う系のエンタルピー変化は正である」ということによると思われます。Shinodaさんが提唱されたものだと思います。
「異種粒子」とは何を指すのでしょうか。「異種粒子」の混合に伴なう系のエンタルピー変化が正であるのはどういう根拠によるものでしょうか。英語版を読む限りは諸説が対立しているという印象はありません。ここは百科事典ですので、根拠となる論文が示されなければ、エンタルピー効果説なる言説を一旦削除したいと思います。--Matto 2008年6月6日 (金) 15:16 (UTC)
「いくつかの説」のいずれもが「なぜ疎水性分子が溶解するとエントロピーが減るか」を説明しているだけで、そもそも疎水効果(疎水性相互作用)の説明になっていません。「これらの熱力学から、疎水効果の分子論に関して、以下に示すいくつかの説がある。」以下を全部削除すべきだと考えます。--Matto 2008年6月6日 (金) 15:47 (UTC)
エンタルピー効果説:
http://pubs.acs.org/cgi-bin/abstract.cgi/jpchax/1977/81/i13/f-pdf/f_j100528a016.pdf?sessid=6006l3
現在,疎水効果は水の構造化で説明することはこんなんであることが指摘されています:
http://pubs.acs.org/cgi-bin/abstract.cgi/jpcbfk/2002/106/i03/abs/jp015514e.html
--PIRO 2008年6月11日 (水) 7:44 (UTC)
資料ありがとうございます。エンタルピー効果説では、icebergの形成で大きなエンタルピー利得があると言っているのですが本当でしょうか??この項の本文の内容とも矛盾しているような気がします。エンタルピー効果説は現在でも支持されているのでしょうか。
それと「疎水効果は水の構造化で説明することはこんなんであることが指摘されています」は誤解を招くように思います。水の構造化だけでは説明できない、とは書いてあります。
http://pubs.acs.org/cgi-bin/abstract.cgi/jpcbfk/1999/103/i22/abs/jp984327m.html はいかがでしょうか? Chandlerらは枯渇相互作用と疎水性相互作用のクロスオーバーを議論しています。研究者の間でもコンセンサスがまだ定まっていないなら、事典に書くべきではないと思いますが、Dillの説はChandlerのシンプルな説明を発展させたもののように思えます。その意味で、現在大きな意見の対立があるようには思わないのですがいかがでしょう。--Matto 2008年6月20日 (金) 15:27 (UTC)
これまでに提案された仮説や歴史背景をまとめるというのは非常に意義のあることだと思います。--Matto 2008年6月21日 (土) 14:06 (UTC)
確かに誤解を招き易い文章でした。すいません。
エンタルピー効果説については,iceberg形成に伴う負のエンタルピー変化と,異種粒子の混合に伴う正のエントロピー変化とが相殺して,全体のエンタルピー変化はほぼ零になるということだと思います(異種粒子の混合は殆どが吸熱反応,すなわちエントロピー駆動であることから来ているのだと思います ← 実際のデータを見たこと無いので,調べてみたいと思います)。現在も支持されているというのは聞いたことはありません。私は,iceberg説のうちの,ひとつの解釈だと思っています。
Mattoさんのおっしゃるように,Chandlerの見解はiceberg説と矛盾するものでは無いと思います。
問題は,疎水効果の起きる原因であるエントロピー変化が何に起因しているかです。 非極性分子同士が会合した状態からそれぞれが水和すると,系のエントロピーが低下します。 これは,水のエントロピー変化ですが,このエントロピー変化は,水の構造化による配向エントロピーの変化と,それ以外の並進エントロピーに起因します。室温において,この配向エントロピーの変化は非常に小さいことが分かっています (Lazaridis, T., Paulaitis, M.E. Journal of Physical Chemistry, 96:3847 (1992)). また,水の構造化(あるいは構造が崩れていると言われる場合も有るが,それもふくめて水の構造変化)によるエントロピー変化とエンタルピー変化は,大部分が相殺して,自由エネルギーへの寄与は小さいことが指摘されています (参考: Lazaridis, JPCB, 2000)。
現時点では,上に示した並進エントロピー説が有力であり,室温における正の水和自由エネルギーの根拠について,iceberg説を支持する根拠は無いと思われます。(熱容量等に関しては話は別。上の「水の構造化だけでは説明できない」はこのことを指しているのでは?) しかし,教科書の影響なのか分かりませんが,この並進エントロピー説は殆ど知られていないように感じます。
--PIRO 2008年6月23日
水の動ける空間が溶質によって制限されるために水のエントロピーが減少するという考えで私もいいと思います。(それをicebergと呼ぶのかと思っていました)
水同士の結合が強められるわけではないはずです。エントロピー変化の内訳については、配置エントロピーの寄与が小さい(ネットワークのトポロジーはそんなに変化しない)、というLazaridisの意見には異論をもっていますが、ここでその点を議論する必要はないでしょう。
いずれにしても、ここじゃなくて疎水性水和の項にまずは書き足しませんか?--Matto 2008年6月24日 (火) 15:57 (UTC)
icebergは,通常,溶質近傍の水が「再配向」することによるエントロピー減少だと言っていると思います。 それより,「水の動ける空間が溶質によって制限されるために水のエントロピーが減少する」の方が正確だと思います。
疎水水和の項への書き足しは,賛成です。
--PIRO 2008年6月25日--以上の署名の無いコメントは、133.44.1.220(会話・投稿記録)さんによるものです。