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「エロル伯爵」の版間の差分

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その子孫のウィリアム・ド・ラ・ヘイ{{small|(William de la Hay.生年不詳-1437)}}は、[[1428年]]の[[ロード・オブ・パーラメント]]と[[バロン]]を区別する法律により、[[1430年|1429/30年]]3月以前にスコットランド貴族爵位の'''ヘイ卿'''{{small|(Lord Hay)}}に叙せられた<ref>{{Cite web |url=http://www.thepeerage.com/p10805.htm#i108041 |title=Sir William de la Haye, 1st Lord Hay|accessdate= 2019-12-1 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。
その子孫のウィリアム・ド・ラ・ヘイ{{small|(William de la Hay.生年不詳-1437)}}は、[[1428年]]の[[ロード・オブ・パーラメント]]と[[バロン]]を区別する法律により、[[1430年|1429/30年]]3月以前にスコットランド貴族爵位の'''ヘイ卿'''{{small|(Lord Hay)}}に叙せられた<ref>{{Cite web |url=http://www.thepeerage.com/p10805.htm#i108041 |title=Sir William de la Haye, 1st Lord Hay|accessdate= 2019-12-1 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。


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その子孫である11代エロル伯{{仮リンク|ギルバート・ヘイ (第11代エロル伯爵|label=ギルバート・ヘイ|en|Gilbert Hay, 11th Earl of Erroll}}{{small|(-1674)}}は、[[イングランド内戦]]中、王党派として行動し、王政復古後の1666年、スコットランド法に規定されるスコットランド貴族の特殊な制度である再交付(regrant)によって自ら爵位の継承者を決める権限を与えられ、1674年に三従兄弟 {{Refnest|group="注釈"|三従兄弟 (みいとこ) とは、[[曾祖父]]の兄弟姉妹の[[曽孫]]。}}

2020年12月4日 (金) 05:35時点における版

エロル伯爵
Earl of Erroll
創設時期1452年6月12日
創設者ジェームズ2世
貴族スコットランド貴族
初代ウィリアム・ヘイ（英語版）
現所有者マーリン・ヘイ(24代エロル伯)
相続人ハリー・ヘイ(ヘイ卿)
相続資格授与者の直系の男子・女子問わず(heirs general of the body of the grantee)
付随称号ヘイ卿、 モンクリーフの準男爵（英語版）
邸宅ウッドバリー・ハウス
旧邸宅ニュー・スレインズ城（英語版）

エロル伯爵（英語: Earl of Erroll）は、スコットランド貴族の伯爵位の一つである。1452年にヘイ氏族（英語版）のウィリアム・ヘイ（英語版）が叙位されたのに始まる。

歴史

スコットランドのヘイ氏族（英語版）(Hay clan)は、1160年頃の記録に初めて登場するスコット＝ノルマン人（英語版）の騎士Guillaume de la Haye（英語版）の子孫である[1]。

エロル伯爵家の先祖となるギルバート・ド・ラ・ヘイ（英語版）(Gilbert de la Hay, 生年不詳-1333)は、キノール伯爵家（英語版）の先祖であるウィリアム・ド・ル・ヘイの兄にあたる。ウィリアムにはスコットランド王アレグザンダー3世の了承のもと、弟から2つのカルケート（英語版）の土地が譲られた[1]。

その子孫のウィリアム・ド・ラ・ヘイ(William de la Hay.生年不詳-1437)は、1428年のロード・オブ・パーラメントとバロンを区別する法律により、1429/30年3月以前にスコットランド貴族爵位のヘイ卿(Lord Hay)に叙せられた[2]。

その孫で2代ヘイ卿を継承したウィリアム・ヘイ（英語版）(生年不詳-1462頃)は、1452年6月12日にスコットランド貴族爵位のエロル伯爵(Earl of Erroll)に叙位され、同月末にエロル伯領とスレインズ卿領を与えられた[3][4]。

その子孫である11代エロル伯ギルバート・ヘイ（英語版）(-1674)は、イングランド内戦中、王党派として行動し、王政復古後の1666年、スコットランド法に規定されるスコットランド貴族の特殊な制度である再交付(regrant)によって自ら爵位の継承者を決める権限を与えられ、1674年に三従兄弟 [注釈 1] のジョン・ヘイとその男子相続人、もしくは女子相続人を継承者に指名している[5][4]。

これにより11代伯の死後、ジョン・ヘイが12代伯を継承。彼の死後はその息子チャールズ・ヘイ(-1717)が13代伯を継承したが、子供のない13代伯の死後、12代伯の娘メアリー(-1758)が14代伯を継承した。彼女にも子供はなかったため、彼女の死後はその妹マーガレットの娘アンと第4代キルマーノック伯爵（英語版）ウィリアム・ボイド（英語版）の間の子であるジェイムズ(1726–1778)が15代伯を継承した。彼の父である4代キルマーノック伯はジャコバイトに加担したことで大逆罪により処刑のうえ爵位剥奪となったのでキルマーノック伯位は継承されなかったが（父の保有していたキルマーノックの土地は継承した）、母方からエロル伯爵位を継承した形だった。継承に際して姓名をボイドからヘイに改めた[6][4]。

18代エロル伯ウィリアム・ヘイ(1801–1846)は、1831年6月17日に連合王国貴族のエア州におけるキルマーノックのキルマーノック男爵(Baron Kilmarnock, of Kilmarnock in the County of Ayr)に叙位された[7][4]。

22代エロル伯ジョスリン・ヴィクター・ヘイ(1901–1941)は、イギリス植民地ケニアで快楽主義的な生活を送っていたが、迷宮入り殺人事件「エロル事件」の被害者となったことで知られる[8][9]。

彼の死後、エロル伯位とヘイ卿位は娘のダイアナ（英語版）(1926–1978)が継承したが[10]、男系男子に限定される連合王国貴族のキルマーノック男爵位は弟のギルバートに継承された（ギルバートはこれを機に姓名をボイドに改姓している[11]）。23代エロル女伯を継承したダイアナは、第11代準男爵（英語版）イアン・モンクリーフ（英語版）と結婚。その間の子マーリン・セレルド・ヴィクター・ギルバート・ヘイ(1948-)は、1978年に死去した母から第24代エロル伯位と第25代ヘイ卿位を、1985年に死去した父から第12代準男爵位を継承した。2019年現在の当主も彼である[4][12]。

現当主の保有爵位/準男爵位

現当主マーリン・ヘイは以下の爵位/準男爵位を保有している[4][12]。

エロル伯爵 (1452年)

系図

エロル伯爵ヘイ家系図
 
 
 
 
ヘイ卿
 
 
 
 
初代ヘイ卿
ウィリアム・ヘイ
(不詳-1437)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ギルバート・ヘイ
(不詳-1436)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1452年エロル伯
 
 
 
 
初代エロル伯
2代ヘイ卿
ウィリアム・ヘイ（英語版）
(不詳-1462頃)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2代エロル伯
3代ヘイ卿
ニコラス・ヘイ
(不詳-1470)
 
3代エロル伯
4代ヘイ卿
ウィリアム・ヘイ（英語版）
(不詳-1507)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
4代エロル伯
5代ヘイ卿
ウィリアム・ヘイ（英語版）
(不詳-1513)
 
トマス・ヘイ
(不詳-1513)
 
 
 
 
 
 
 
 
5代エロル伯
6代ヘイ卿
ウィリアム・ヘイ
(不詳-1522)
 
7代エロル伯
8代ヘイ卿
ジョージ・ヘイ（英語版）
(不詳-1573)
 
 
 
 
 
 
 
 
6代エロル伯
7代ヘイ卿
ウィリアム・ヘイ
(1521頃–1541)
 
8代エロル伯
9代ヘイ卿
アンドルー・ヘイ（英語版）
(不詳-1585)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
9代エロル伯
10代ヘイ卿
フランシス・ヘイ（英語版）
(不詳-1631)
 
ジョージ・ヘイ
(生没年不詳)
 
 
 
 
 
 
 
 
10代エロル伯
11代ヘイ卿
ウィリアム・ヘイ
(不詳-1636)
 
アンドルー・ヘイ
(不詳-1672頃)
 
 
 
 
 
 
 
 
11代エロル伯
12代ヘイ卿
ギルバート・ヘイ（英語版）
(不詳–1674)
 
12代エロル伯
13代ヘイ卿
ジョン・ヘイ
(不詳-1704)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
13代エロル伯
14代ヘイ卿
チャールズ・ヘイ
(不詳–1717)
 
14代エロル女伯
15代ヘイ女卿
メアリー・ヘイ
(不詳-1758)
 
マーガレット・リヴィングストン
(不詳-1707頃)
m.5代リヴィングストン伯（英語版）
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
キルマーノック伯
ボイド家から（英語版）
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
4代キルマーノック伯
ウィリアム・ボイド（英語版）
(1705–1746)
 
アン・ボイド
(不詳-1747)
 
 
 
 
 
 
1746年キルマーノック伯剥奪
 
 
 
 
 
 
 
 
15代エロル伯
16代ヘイ卿
ジェイムズ・ヘイ
(不詳-1636)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
16代エロル伯
17代ヘイ卿
ジョージ・ヘイ
(1767–1798)
 
17代エロル伯
18代ヘイ卿
ジェイムズ・ヘイ（英語版）
(1772–1819)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1831年キルマーノック男爵
 
 
 
 
 
 
18代エロル伯
19代ヘイ卿
初代キルマーノック男爵
ウィリアム・ヘイ
(1801–1846)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
19代エロル伯
20代ヘイ卿
2代キルマーノック男爵
ウィリアム・ヘイ
(1823–1891)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
20代エロル伯
21代ヘイ卿
3代キルマーノック男爵
チャールズ・ヘイ（英語版）
(1852–1927)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
21代エロル伯
22代ヘイ卿
4代キルマーノック男爵
ヴィクター・ヘイ（英語版）
(1876–1928)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
22代エロル伯
23代ヘイ卿
5代キルマーノック男爵
ジョスリン・ヘイ
(1901–1941)
 
6代キルマーノック男爵
ギルバート・ボイド
(1903–1975)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
キルマーノック男爵ボイド家へ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
モンクリーフ準男爵家から（英語版）
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
23代エロル女伯
24代ヘイ女卿
ダイアナ・ヘイ（英語版）
(1926–1978)
 
11代準男爵
イアン・モンクリーフ（英語版）
(1919-1985)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
24代エロル伯
25代ヘイ卿
12代準男爵
マーリン・ヘイ
(1948–)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ヘイ卿(儀礼称号)
ハリー・ヘイ
(1984–)

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 三従兄弟 (みいとこ) とは、曾祖父の兄弟姉妹の曽孫。

出典

  1. ^ a b James Balfour Paul (1906). The Scots Peerage: Volume 3. D. Douglas. pp. 557-558 
  2. ^ Lundy, Darryl. “Sir William de la Haye, 1st Lord Hay” (英語). thepeerage.com. 2019年12月1日閲覧。
  3. ^ Lundy, Darryl. “William Hay, 1st Earl of Erroll” (英語). thepeerage.com. 2019年12月1日閲覧。
  4. ^ a b c d e f Heraldic Media Limited. “Erroll, Earl of (S, 1452)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2019年12月1日閲覧。
  5. ^ Lundy, Darryl. “Gilbert Hay, 11th Earl of Erroll” (英語). thepeerage.com. 2019年12月1日閲覧。
  6. ^ Lundy, Darryl. “James Hay, 15th Earl of Erroll” (英語). thepeerage.com. 2019年12月1日閲覧。
  7. ^ Lundy, Darryl. “William Hay, 1st Earl of Erroll” (英語). thepeerage.com. 2019年12月1日閲覧。
  8. ^ ウィルソン 1994, p. 180-183.
  9. ^ ゴーテ & オーデル 1986, p. 106-107.
  10. ^ Lundy, Darryl. “Diana Denyse Hay, Countess of Erroll” (英語). thepeerage.com. 2019年12月1日閲覧。
  11. ^ Lundy, Darryl. “Gilbert Allan Rowland Boyd, 6th Baron Kilmarnock” (英語). thepeerage.com. 2019年12月1日閲覧。
  12. ^ a b Lundy, Darryl. “Merlin Sereld Victor Gilbert Hay, 24th Earl of Erroll” (英語). thepeerage.com. 2019年12月1日閲覧。

参考文献

  • ゴーテ, JHH、オーデル, ロビン 著、河合修治 訳『殺人紳士録』河合総合研究所、1986年。 
  • ウィルソン, コリン 著、中山元、二木麻里 訳『殺人の迷宮』青弓社、1994年。 

関連項目

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