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ついで[[1801年]][[4月2日]]の[[コペンハーゲンの海戦]]でデンマーク艦隊を壊滅させた功績で{{sfn|松村赳|富田虎男|2000| p=509}}、同年[[5月22日]]に[[連合王国貴族]]爵位'''ナイルおよびノーフォーク州におけるバーナム・ソープのネルソン子爵'''(Viscount Nelson, of the Nile, and of Burnham Thorpe in the County of Norfolk)に叙された。また男子がないことを考慮され、同年[[8月18日]]には彼の男系男子についで彼の父と彼の姉妹スザンナとキャサリンへの特別継承を認めた連合王国貴族爵位'''ナイルおよびノーフォーク州におけるヒルバラのネルソン男爵'''(Baron Nelson, of the Nile and of Hillborough in the County of Norfolk)に叙された<ref name=thepeerage1/>。 |
ついで[[1801年]][[4月2日]]の[[コペンハーゲンの海戦]]でデンマーク艦隊を壊滅させた功績で{{sfn|松村赳|富田虎男|2000| p=509}}、同年[[5月22日]]に[[連合王国貴族]]爵位'''ナイルおよびノーフォーク州におけるバーナム・ソープのネルソン子爵'''(Viscount Nelson, of the Nile, and of Burnham Thorpe in the County of Norfolk)に叙された。また男子がないことを考慮され、同年[[8月18日]]には彼の男系男子についで彼の父と彼の姉妹スザンナとキャサリンへの特別継承を認めた連合王国貴族爵位'''ナイルおよびノーフォーク州におけるヒルバラのネルソン男爵'''(Baron Nelson, of the Nile and of Hillborough in the County of Norfolk)に叙された<ref name=thepeerage1/>。 |
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ホレーショは[[1805年]]10月の[[トラファルガー海戦]]でフランス・スペイン連合軍に勝利するも戦死した{{sfn|松村赳|富田虎男|2000| p=509}}。男子のないままの戦死だったため、ネルソン子爵とナイル=バーナム・ソープのネルソン男爵位は廃絶し、両シチリア王国の爵位ブロンテ公爵と特別継承規定があるナイルおよびヒルバラのネルソン男爵位のみホレーショの兄で国教会牧師の{{仮リンク|ウィリアム・ネルソン (初代ネルソン伯爵)|label=ウィリアム・ネルソン|en|William Nelson, 1st Earl Nelson}}<small>(1757–1835)</small>に継承された<ref name=thepeerage2>{{Cite web |url=http://www.thepeerage.com/p3128.htm#i31272|title=Reverend William Nelson, 1st Earl Nelson of Trafalgar and of Merton|accessdate= 2016-5-11 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。さらにウィリアムは同年11月20日に連合王国貴族爵位'''トラファルガーおよびマートンのネルソン伯爵'''(Earl Nelson, of Trafalgar and Merton)と'''サリー州におけるトラファルガー=マートンのマートン子爵'''(Viscount Merton, of Trafalgar and of Merton in the County of Surrey)に叙された。この両爵位は自身の男系男子に次いで姉妹のスザンナとキャサリンへの特別継承を認める規定が付けられていた<ref name=thepeerage2/><ref name="CP EN">{{Cite web |url=http://www.cracroftspeerage.co.uk |
ホレーショは[[1805年]]10月の[[トラファルガー海戦]]でフランス・スペイン連合軍に勝利するも戦死した{{sfn|松村赳|富田虎男|2000| p=509}}。男子のないままの戦死だったため、ネルソン子爵とナイル=バーナム・ソープのネルソン男爵位は廃絶し、両シチリア王国の爵位ブロンテ公爵と特別継承規定があるナイルおよびヒルバラのネルソン男爵位のみホレーショの兄で国教会牧師の{{仮リンク|ウィリアム・ネルソン (初代ネルソン伯爵)|label=ウィリアム・ネルソン|en|William Nelson, 1st Earl Nelson}}<small>(1757–1835)</small>に継承された<ref name=thepeerage2>{{Cite web |url=http://www.thepeerage.com/p3128.htm#i31272|title=Reverend William Nelson, 1st Earl Nelson of Trafalgar and of Merton|accessdate= 2016-5-11 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。さらにウィリアムは同年11月20日に連合王国貴族爵位'''トラファルガーおよびマートンのネルソン伯爵'''(Earl Nelson, of Trafalgar and Merton)と'''サリー州におけるトラファルガー=マートンのマートン子爵'''(Viscount Merton, of Trafalgar and of Merton in the County of Surrey)に叙された。この両爵位は自身の男系男子に次いで姉妹のスザンナとキャサリンへの特別継承を認める規定が付けられていた<ref name=thepeerage2/><ref name="CP EN">{{Cite web |url=http://www.cracroftspeerage.co.uk/nelson1805.htm|title=Nelson, Earl (UK, 1805)|accessdate= 2016-5-11 |last= Heraldic Media Limited |work= [http://www.cracroftspeerage.co.uk/introduction.htm Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage] |language= 英語 }}</ref>。 |
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男子のないウィリアムの死後、ブロンテ公爵位はウィリアムの娘{{仮リンク|シャーロット・フッド (第3代ブロンテ女公爵)|label=シャーロット|en|Charlotte Hood, 3rd Duchess of Bronté}}<small>(1787–1873)</small>に継承された。一方ネルソン伯爵、マートン子爵、ナイル=ヒルバラのネルソン男爵位は姉スザンナ<small>(1755–1813)</small>とトマス・ボルトン<small>(1752–1834)</small>の間の長男である{{仮リンク|トマス・ネルソン (第2代ネルソン伯爵)|label=トマス・ネルソン|en|Thomas Nelson, 2nd Earl Nelson}}<small>(1786–1835)</small>に継承された<ref name="CP EN"/><ref>{{Cite web |url=http://www.thepeerage.com/p3424.htm#i34234|title=Thomas Nelson, 2nd Earl Nelson of Trafalgar and of Merton|accessdate= 2016-5-11 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。 |
男子のないウィリアムの死後、ブロンテ公爵位はウィリアムの娘{{仮リンク|シャーロット・フッド (第3代ブロンテ女公爵)|label=シャーロット|en|Charlotte Hood, 3rd Duchess of Bronté}}<small>(1787–1873)</small>に継承された。一方ネルソン伯爵、マートン子爵、ナイル=ヒルバラのネルソン男爵位は姉スザンナ<small>(1755–1813)</small>とトマス・ボルトン<small>(1752–1834)</small>の間の長男である{{仮リンク|トマス・ネルソン (第2代ネルソン伯爵)|label=トマス・ネルソン|en|Thomas Nelson, 2nd Earl Nelson}}<small>(1786–1835)</small>に継承された<ref name="CP EN"/><ref>{{Cite web |url=http://www.thepeerage.com/p3424.htm#i34234|title=Thomas Nelson, 2nd Earl Nelson of Trafalgar and of Merton|accessdate= 2016-5-11 |last= Lundy |first= Darryl |work= [http://thepeerage.com/ thepeerage.com] |language= 英語 }}</ref>。 |
2020年12月4日 (金) 05:22時点における版
ネルソン伯爵 | |
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Arms:Or a Cross Patonce Sable surmounted by a Bend Gules, thereon another Bend engrailed of the field, charged with three Hand Grenades of the second, fired proper; a Chief of Augmentation wavy Argent, thereon Waves of the Sea, from which issuant in the centre a Palm Tree, between a disabled Ship on the dexter and a Battery in ruins on the sinister, all proper Crests:1st: Over a Naval Crown Or, the Chelenk or Diamond Plume of Triumph, presented to Admiral the Viscount Nelson by the Grand Signor, Sultan Selim III; 2nd: the Stern of the San Joseph, Spanish Man-of-war, floating in Waves of the Sea proper Supporters:On the dexter side a Sailor habited and armed with a Cutlass, with a Pair of Pistols in his belt proper, his right hand supporting a Pike also proper, thereon hoisted a Commodore's Flag Gules, and his left holding a Palm Branch, and on the sinister a Lion reguardant in his mouth two Broken Staffs, and flowing from the one the Spanish, and from the other the French Ensigns, and in the dexter forepaw a Palm Branch, all proper
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創設時期 | 1811年10月5日 |
創設者 | ジョージ3世 |
貴族 | 連合王国貴族 |
初代 | 初代伯ウィリアム・ネルソン |
現所有者 | 10代伯サイモン・ネルソン |
相続資格 | 本文を参照。 |
付随称号 | マートン子爵 ネルソン男爵 |
現況 | 存続 |
モットー | Palmam Qui Meruit Ferat(Let him wear the palm who has deserved it) |
ネルソン伯爵(英語: Earl Nelson)は、連合王国貴族の伯爵位。
フランス革命戦争・ナポレオン戦争で活躍した海軍軍人ホレーショ・ネルソンが叙されたネルソン男爵位を前身とし、その兄で第2代ネルソン男爵を継承したウィリアム・ネルソンが1805年に叙されたのに始まる。
歴史
海軍軍人ホレーショ・ネルソン白色艦隊中将(1758–1805)は、1798年のアブキール湾の海戦に勝利してナポレオンのエジプト遠征に打撃を与えた功績で[1]、同年10月にグレートブリテン貴族爵位ナイルおよびノーフォーク州におけるバーナム・ソープのネルソン男爵(Baron Nelson, of the Nile, and of Burnham Thorpe in the County of Norfolk)に叙された[2]。また同年シチリア王国とナポリ王国(後の両シチリア王国)からブロンテ公爵位(Duca di Bronté)を与えられた[3]。
ついで1801年4月2日のコペンハーゲンの海戦でデンマーク艦隊を壊滅させた功績で[1]、同年5月22日に連合王国貴族爵位ナイルおよびノーフォーク州におけるバーナム・ソープのネルソン子爵(Viscount Nelson, of the Nile, and of Burnham Thorpe in the County of Norfolk)に叙された。また男子がないことを考慮され、同年8月18日には彼の男系男子についで彼の父と彼の姉妹スザンナとキャサリンへの特別継承を認めた連合王国貴族爵位ナイルおよびノーフォーク州におけるヒルバラのネルソン男爵(Baron Nelson, of the Nile and of Hillborough in the County of Norfolk)に叙された[3]。
ホレーショは1805年10月のトラファルガー海戦でフランス・スペイン連合軍に勝利するも戦死した[1]。男子のないままの戦死だったため、ネルソン子爵とナイル=バーナム・ソープのネルソン男爵位は廃絶し、両シチリア王国の爵位ブロンテ公爵と特別継承規定があるナイルおよびヒルバラのネルソン男爵位のみホレーショの兄で国教会牧師のウィリアム・ネルソン(1757–1835)に継承された[4]。さらにウィリアムは同年11月20日に連合王国貴族爵位トラファルガーおよびマートンのネルソン伯爵(Earl Nelson, of Trafalgar and Merton)とサリー州におけるトラファルガー=マートンのマートン子爵(Viscount Merton, of Trafalgar and of Merton in the County of Surrey)に叙された。この両爵位は自身の男系男子に次いで姉妹のスザンナとキャサリンへの特別継承を認める規定が付けられていた[4][5]。
男子のないウィリアムの死後、ブロンテ公爵位はウィリアムの娘シャーロット(1787–1873)に継承された。一方ネルソン伯爵、マートン子爵、ナイル=ヒルバラのネルソン男爵位は姉スザンナ(1755–1813)とトマス・ボルトン(1752–1834)の間の長男であるトマス・ネルソン(1786–1835)に継承された[5][6]。
以降2016年現在に至るまで彼の男系男子によって継承されている。2016年現在の当主は10代ネルソン伯爵サイモン・ネルソン(1971-)である[5][7]
一族と爵位にかかるモットーは、『相応しき者に椰子を与えよ(Palmam Qui Meruit Ferat)』。この場合の椰子は勝利の象徴を意味している[5]。
現当主の保有爵位
現当主サイモン・ネルソンは以下の爵位を保有している[5][7]
- トラファルガーおよびマートンの第10代ネルソン伯爵 (10th Earl Nelson, of Trafalgar and Merton)
- トラファルガーおよびサリー州におけるマートンの第10代マートン子爵 (10th Viscount Merton, of Trafalgar and of Merton in the County of Surrey)
- ナイルおよびノーフォーク州におけるヒルバラの第11代ネルソン男爵 (11th Baron Nelson, of the Nile and of Hilborough in the County of Norfolk)
歴代当主一覧
ネルソン子爵 (1801年)
- 初代ネルソン子爵ホレーショ・ネルソン (1758–1805) 初代ネルソン男爵
- 死去とともに廃絶
ネルソン男爵 (1801年)
- 初代ネルソン男爵ホレーショ・ネルソン (1758–1805) 初代ネルソン子爵
- 2代ネルソン男爵ウィリアム・ネルソン (1757–1835)
- 1805年にネルソン伯爵に叙される
ネルソン伯爵 (1805年)
- 初代ネルソン伯爵ウィリアム・ネルソン (1757–1835)
- 2代ネルソン伯爵トマス・ネルソン (1786–1835)
- 3代ネルソン伯爵ホレーショ・ネルソン (1823–1913)
- 4代ネルソン伯爵トマス・ホレーショ・ネルソン (1857–1947)
- 5代ネルソン伯爵エドワード・エイガー・ホレーショ・ネルソン (1860–1951)
- 6代ネルソン伯爵アルバート・フランシス・ジョゼフ・ホレーショ・ネルソン (1890–1957)
- 7代ネルソン伯爵ヘンリー・エドワード・ジョゼフ・ホレーショ・ネルソン (1894–1972)
- 8代ネルソン伯爵ジョージ・ジョゼフ・ホレーショ・ネルソン (1905–1981)
- 9代ネルソン伯爵ピーター・ジョン・ホレーショ・ネルソン (1941–2009)
- 10代ネルソン伯爵サイモン・ジョン・ホレーショ・ネルソン (1971-)
- 法定推定相続人は現当主の息子マートン子爵(儀礼称号)トマス・ジョン・ホレーショ・ネルソン (2010-)
家系図
エドムンド・ネルソン (1722–1802) | |||||||||||||||||||||||||||||||
1805年ネルソン伯 | 1799年ブロンテ公 1801年ネルソン男爵・子爵 | ||||||||||||||||||||||||||||||
スザンナ・ネルソン (1755-1813) | 初代ネルソン伯 2代ネルソン男爵 2代ブロンテ公 ウィリアム・ネルソン (1757–1835) | 初代ネルソン子爵 初代ネルソン男爵 初代ブロンテ公 ホレーショ・ネルソン (1758–1805) | |||||||||||||||||||||||||||||
ネルソン子爵廃絶 | |||||||||||||||||||||||||||||||
2代ネルソン伯 3代ネルソン男爵 トマス・ネルソン (1786–1835) | 3代ブロンテ女公 シャーロット・フッド (1787–1873) | 2代ブリッドポート男爵 サミュエル・フッド (1788–1868) | |||||||||||||||||||||||||||||
1868年ブリッドポート子爵 | |||||||||||||||||||||||||||||||
3代ネルソン伯 4代ネルソン男爵 ホレーショ・ネルソン (1823–1913) | 初代ブリッドポート子爵 4代ブロンテ公 アレグザンダー・フッド (1814–1904) | ||||||||||||||||||||||||||||||
ブリッドポート子爵家へ | |||||||||||||||||||||||||||||||
4代ネルソン伯 5代ネルソン男爵 トマス・ネルソン (1857–1947) | 5代ネルソン伯 6代ネルソン男爵 エドワード・ネルソン (1860–1951) | ||||||||||||||||||||||||||||||
6代ネルソン伯 7代ネルソン男爵 アルバート・ネルソン (1890–1957) | 7代ネルソン伯 8代ネルソン男爵 ヘンリー・ネルソン (1894–1972) | 8代ネルソン伯 9代ネルソン男爵 ジョージ・ネルソン (1905–1981) | ジョン・ネルソン (1908–1970) | ||||||||||||||||||||||||||||
9代ネルソン伯 10代ネルソン男爵 ピーター・ネルソン (1941–2009) | |||||||||||||||||||||||||||||||
10代ネルソン伯 11代ネルソン男爵 サイモン・ネルソン (1971-) | |||||||||||||||||||||||||||||||
マートン子爵(儀礼称号) トマス・ネルソン (2010-) | |||||||||||||||||||||||||||||||
関連項目
出典
- ^ a b c 松村赳 & 富田虎男 2000, p. 509.
- ^ "No. 15067". The London Gazette (英語). 6 October 1798. p. 931. 2008年7月12日閲覧。
- ^ a b Lundy, Darryl. “Admiral Horatio Nelson, 1st and last Viscount Nelson of the Nile and Burnham Thorpe” (英語). thepeerage.com. 2016年5月5日閲覧。
- ^ a b Lundy, Darryl. “Reverend William Nelson, 1st Earl Nelson of Trafalgar and of Merton” (英語). thepeerage.com. 2016年5月11日閲覧。
- ^ a b c d e Heraldic Media Limited. “Nelson, Earl (UK, 1805)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2016年5月11日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “Thomas Nelson, 2nd Earl Nelson of Trafalgar and of Merton” (英語). thepeerage.com. 2016年5月11日閲覧。
- ^ a b Lundy, Darryl. “Simon John Horatio Nelson, 10th Earl Nelson of Trafalgar and of Merton” (英語). thepeerage.com. 2016年5月11日閲覧。
参考文献
- 松村赳、富田虎男『英米史辞典』研究社、2000年(平成12年)。ISBN 978-4767430478。