「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の版間の差分
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給特法は正規教員や常勤講師に適用。非常勤講師は労働基準法で残業代支給。 タグ: 差し戻し済み ビジュアルエディター: 中途切替 |
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公立校教員の働き方改革の一環で、勤務時間を年単位で調整する[[変形労働時間制]]の導入を柱とした改正教職員給与特別措置法(給特法)が2019年12月4日に[[参議院]]本会議で可決、成立した。繁忙期の勤務時間を延長する代わりに[[夏休み]]期間の休日を増やす運用が自治体の判断で可能となるほか、[[残業]]の上限を月45時間とする[[文部科学省]]指針を法的に位置づける。残業上限時間を守らない学校の教員からの相談を受け付ける窓口設置を促す[[付帯決議]]も付けた。文部科学省の公立校教員の勤務実態調査では小学校教員の3割、中学校教員の6割が月45時間の上限を超え、[[過労死]]ラインとされる月80時間以上の残業をしているという結果。[[名古屋大学]]の[[内田良]]准教授は「講習やリポート提出が課される[[教員]]免許更新制度や[[全国学力テスト]]など、まずは多忙の原因になっている国の業務を減らすべき。」と指摘<ref>2019年12月5日中日新聞朝刊25面</ref>。 |
公立校教員の働き方改革の一環で、勤務時間を年単位で調整する[[変形労働時間制]]の導入を柱とした改正教職員給与特別措置法(給特法)が2019年12月4日に[[参議院]]本会議で可決、成立した。繁忙期の勤務時間を延長する代わりに[[夏休み]]期間の休日を増やす運用が自治体の判断で可能となるほか、[[残業]]の上限を月45時間とする[[文部科学省]]指針を法的に位置づける。残業上限時間を守らない学校の教員からの相談を受け付ける窓口設置を促す[[付帯決議]]も付けた。文部科学省の公立校教員の勤務実態調査では小学校教員の3割、中学校教員の6割が月45時間の上限を超え、[[過労死]]ラインとされる月80時間以上の残業をしているという結果。[[名古屋大学]]の[[内田良]]准教授は「講習やリポート提出が課される[[教員]]免許更新制度や[[全国学力テスト]]など、まずは多忙の原因になっている国の業務を減らすべき。」と指摘<ref>2019年12月5日中日新聞朝刊25面</ref>。 |
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正規教員や常勤講師は時間外勤務を命じないと定めた教職員給与特別措置法に従い、[[残業代]]は支給されないが、非常勤講師は対象外。代わりに[[労働基準法]]が適用され、勤務時間を超えて働いた場合、差額の賃金や残業代が支払われる。2020年11月12日、[[名古屋市教育委員会]]は、市立中学校で働く非常勤講師5人に対し、未払い賃金約130万円を支払うと決め、[[愛知労働局]]に報告。非常勤講師側は2019年11月、支払いを求めて[[労働基準監督署]]に申告。労基署は2020年2~3月、市教委と各学校に是正勧告をしていた。市教委は他の非常勤講師の労働実態については申し出がない限り調査しない考え<ref>2020年11月19日中日新聞朝刊19面、27面</ref>。 |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
2020年7月9日 (木) 11:24時点における版
公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法 | |
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日本の法令 | |
通称・略称 | 給特法[1]、給与特別法 |
法令番号 | 昭和46年法律第77号 |
効力 | 現行法 |
成立 | 1971年5月24日 |
公布 | 1971年5月28日 |
施行 | 1972年1月1日 |
所管 | 文部科学省 |
条文リンク | 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法 - e-Gov法令検索 |
公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(こうりつのぎむきょういくしょがっこうとうのきょういくしょくいんのきゅうよとうにかんするとくべつそちほう)は、公立学校教員の給与について、時間外勤務・休日勤務にかかる手当を支払わず、代わりに給料月額の4パーセントに相当する教職調整額を支給することを定めた、1971年の日本の法律である[1]。法令番号は昭和46年法律第77号、1971年(昭和46年)5月28日に公布された。
公立校教員の働き方改革の一環で、勤務時間を年単位で調整する変形労働時間制の導入を柱とした改正教職員給与特別措置法(給特法)が2019年12月4日に参議院本会議で可決、成立した。繁忙期の勤務時間を延長する代わりに夏休み期間の休日を増やす運用が自治体の判断で可能となるほか、残業の上限を月45時間とする文部科学省指針を法的に位置づける。残業上限時間を守らない学校の教員からの相談を受け付ける窓口設置を促す付帯決議も付けた。文部科学省の公立校教員の勤務実態調査では小学校教員の3割、中学校教員の6割が月45時間の上限を超え、過労死ラインとされる月80時間以上の残業をしているという結果。名古屋大学の内田良准教授は「講習やリポート提出が課される教員免許更新制度や全国学力テストなど、まずは多忙の原因になっている国の業務を減らすべき。」と指摘[2]。