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*''Rassentheorie und Judentum'' (''Race Theory and Judaism'', 1936)
*''Rassentheorie und Judentum'' (''Race Theory and Judaism'', 1936)
*''Franz Kafka, eine Biographie'' 1937
*''Franz Kafka, eine Biographie'' 1937
**『フランツ・カフカ』 [[辻ひかる]]・林部圭一・坂本明美訳([[みすず書房]]、1972年、再版1987年)、ISBN 4-622-00554-9。旧訳版は1955年
**『フランツ・カフカ』 [[辻]]・林部圭一・坂本明美訳([[みすず書房]]、1972年、再版1987年)、ISBN 4-622-00554-9。旧訳版は1955年
*''Franz Kafkas Glauben und Lehre'' (''Franz Kafka's Thought and Teaching'', 1948
*''Franz Kafkas Glauben und Lehre'' (''Franz Kafka's Thought and Teaching'', 1948
**『カフカ その信仰と思想』 フェリクス・ヴェルチュ共著 岡田幸一・[[川原栄峰]]共訳(パンセ書院、1954年)
**『カフカ その信仰と思想』 フェリクス・ヴェルチュ共著 岡田幸一・[[川原栄峰]]共訳(パンセ書院、1954年)

2020年8月25日 (火) 11:07時点における版

マックス・ブロート(右)とパウル・ベン=ハイムおよび彼の妻

マックス・ブロート(Max Brod、 1884年5月27日 プラハ - 1968年12月20日 イスラエルテルアビブ)はオーストリア出身のユダヤ系の作家、文芸・音楽評論家、作曲家。生前は彼自身も多産な作家であったが、現在は主にフランツ・カフカの友人・紹介者として最もよく知られている。

生涯

1884年オーストリア=ハンガリー帝国領プラハに生まれる。ピアリスト会修道士の運営する学校に通った後、1901年よりプラハ大学に入学し法学を学ぶ。大学在学中よりすぐに文筆家としての頭角を表し始めた。1902年、ここで1年上の学年にいたフランツ・カフカと出会い親交を結ぶ。1907年に大学を卒業、すぐに兵役に就く。

ブロートは若い頃からシオニストであり、1918年にチェコが独立した際、短期のあいだユダヤ評議会の副議長も勤めている。1924年からは『プラハ日刊新聞』で評論活動を行なった。1939年にナチス勢力がプラハに迫ると、妻とともにパレスチナに移住。テル・アビブにて執筆活動を継続し、また後に国立劇場となる劇団ハビマーのために働いた。1968年、テル・アビブにて死去。

カフカの友人として

ブロートがカフカと出会ったのは両者がプラハ大学に在籍していた1902年であり、このときブロートが学生組織の主催でショーペンハウアーについて講演を行い、カフカが講演内容に反駁したのが最初の交流であった。以後次第に親しくなり、ブロートは友人の文筆家などにカフカを紹介し、彼をプラハの文壇に引き入れる役割を担った。2人は1908年から1912年の間もっとも親しく交流し、この間毎日のように会い、また連れ立ってイタリアなどへ旅行した。作家として全く無名であったカフカの作品を出版社に紹介したのもブロートであった。

1924年にカフカが若くして亡くなり、ブロートはカフカの遺稿の管理人となった。カフカは遺言ですべての遺稿を焼却するようにとブロートに頼んでいたが、ブロートは自身の信念に従い、生前未発表であった長編『審判』、『』、『アメリカ(失踪者)』を始めとするカフカの遺稿を次々と公刊していった。1935年からはカフカ全集の編集・刊行を手がけ、1937年には初のカフカの伝記を発表した。

ブロートによるカフカの遺稿の編集・刊行や伝記はカフカの国際的な受容に大きく貢献したが、これらにはシオニストの立場からカフカをユダヤ教的な聖人と見なしていたブロートの解釈も反映されており、のちに批判的な研究の対象ともなった。

作品

著作

  • Schloß Nornepygge (Nornepygge Castle, 1908)
  • Weiberwirtschaft (Woman's Work, 1913)
  • Über die Schönheit häßlicher Bilder (On the Beauty of Ugly Pictures, 1913)
  • Die Höhe des Gefühls (The Height of Feeling, 1913)
  • Tycho Brahes Weg zu Gott (『ティコ・ブラーエの神への道』1916)
  • Das große Wagnis (『大いなる敢行』(『大いなる賭け』)1918)
  • Heidentum, Christentum und Judentum (Paganism, Christianity, and Judaism, 1922)
  • Reubeni, Fürst der Juden (Reubeni, Prince of the Jews, 1925)
  • Zauberreich der Liebe (The Charmed Realm of Love, 1930)
  • Biografie von Heinrich Heine (『ハインリヒ・ハイネの伝記』、 1934)
  • Die Frau, die nicht enttäuscht (The Woman Who Does Not Disappoint, 1934)
  • Novellen aus Böhmen (Novellas from Böhmen, 1936)
  • Rassentheorie und Judentum (Race Theory and Judaism, 1936)
  • Franz Kafka, eine Biographie 1937
  • Franz Kafkas Glauben und Lehre (Franz Kafka's Thought and Teaching, 1948
    • 『カフカ その信仰と思想』 フェリクス・ヴェルチュ共著 岡田幸一・川原栄峰共訳(パンセ書院、1954年)
  • Verzweiflung und Erlösung im Werke Franz Kafkas (Despair and Release in the Works of Franz Kafka, 1959)
  • Beispiel einer Deutsch-Jüdischen Symbiose (An Example of German-Jewish Symbiosis, 1961)
  • Beinahe ein Vorzugsschüler (Almost a Gifted Pupil)
  • Die Frau, nach der man sich sehnt (『憧れの女性』)
  • Annerl
  • Rebellische Herzen (Rebel Hearts)
  • Die verkaufte Braut (The Sold-Off Bride)

翻訳

ディスコグラフィ

  • マックス・ブロート室内楽作品集(チェコ・スプラフォン #11 2182 ~ 2931)
    • 14 Lieder, Op. 1, 1b, 24, 27, 32 - ハイネ・ゲーテの詩に作曲。
    • Tod und Paradies, Op. 35 [1]
    • La Mediterranee; Rapsodie pour le piano, Op. 28
    • Klavierquintett "Elegie dramatique", Op. 33 (Supraphon #11 2188; 1995)

その他の関連文献

  • Kayser, Werner, Max Brod, Hans Christians, Hamburg, 1972 (in German)
  • Pazi, Margarita (Ed.): Max Brod 1884-1984. Untersuchungen zu Max Brods literarischen und philosophischen Schriften. Peter Lang, Frankfurt am Main, 1987 (in German)
  • Lerperger, Renate, Max Brod. Talent nach vielen Seiten (exhibit catalog), Vienna, 1987 (in German)
  • Wessling, Berndt W. Max Brod: Ein Portrait. Kohlhammer, Stuttgart, Berlin, Cologne and Mainz, 1969. New edition: Max Brod: Ein Portrait zum 100. Geburtstag, Bleicher, Gerlingen, 1984 (in German)
  • 池田あいの『カフカと《民族》音楽』(水声社、2012年):(第2章「マックス・ブロートと“民族”音楽」を収録)