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「天国に結ぶ恋」の版間の差分

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『'''天国に結ぶ恋'''』(てんごくにむすぶこい)は、[[坂田山心中事件]]を題材に[[五所平之助]]が監督した[[1932年]](昭和7年)公開の[[松竹映画]]。また、[[徳山たまき|徳山璉]]・[[四家文子]]が歌った同名の[[主題歌]]。
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== 概要 ==
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== 主題歌 ==
== 主題歌 ==
「天国に結ぶ恋」(歌・[[徳山たまき|徳山璉]]・[[四家文子]] 作詞・柳水巴([[西條八十]]) 作曲・林純平([[松平信博]]))[[ビクターレコード]]より発売。
「天国に結ぶ恋」(歌・[[徳山璉]]・[[四家文子]] 作詞・柳水巴([[西條八十]]) 作曲・林純平([[松平信博]]))[[ビクターレコード]]より発売。


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2020年8月25日 (火) 05:14時点における版

天国に結ぶ恋
映画の一場面
監督 五所平之助
脚本 伏見晃
出演者 竹内良一
川崎弘子
主題歌 「天国に結ぶ恋」
歌:徳山璉四家文子
撮影 小原譲治
製作会社 松竹蒲田撮影所
公開 日本の旗 1932年6月10日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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天国に結ぶ恋』(てんごくにむすぶこい)は、坂田山心中事件を題材に五所平之助が監督した1932年(昭和7年)公開の松竹映画。また、徳山璉四家文子が歌った同名の主題歌

概要

映画の公開は坂田山心中事件から約1か月後の6月10日。監督の五所によれば13日間くらいで撮影を終えたという[1]。当時、『伊豆の踊り子』を製作しようと考えていた五所は、たまたま旅行中に事件のことを知り、まもなく会社から「すぐ帰れ」との連絡を受けた[1]。旅行を切り上げ、会社で映画化の話を聞いた翌日、五所らロケ隊は主演の竹内良一川崎弘子を連れて大磯を訪れ、心中の現場に花を捧げたうえで宣伝のためのスチール写真を数多く撮影した[1]。五所は「映画としては大変キワモノであったため本当はやりたくなかったが、会社から仕事を仰せつかったため引き受けた」と当時の心境を語っており、「なんだか自分の所へ来そうな気がしていた」とも述べている[1]

ストーリーは話題となった心中事件を題材にしつつも、“おぼろ月夜に死体愛撫”と新聞紙上を賑わせた死体盗難の猟奇的部分には一切触れず、松竹の看板スターによるロマンチックメロドラマに仕立てられた。事件発生の翌月に公開されたこともあってか、3週続映のヒットを飛ばした。伴奏や主題歌だけをタイトルにかぶせて聞かせるという、トーキーへの過渡期に流行したサウンド版形式で上映され、歌を聞いた全国の女性が涙したという[2]

映画を鑑賞しながら映画館の中で自殺を図る人が出たり、後追い心中が続発して、「困ったことになった」と思っていた五所のもとには、映画による悪影響であるとしてその責任を問う内容の投書が数多く寄せられた[3]。また、地方においては検閲後に上映禁止に踏み切った県もあった[3]。一方で、五所は映画がヒットする予感をもっており、実際につぶれかけの映画館が立ち直ったという話をたくさん耳にし、五所自身も次回作『恋の花咲く 伊豆の踊子』を好条件で撮影することが出来たという[1]

世の中がエロ、グロ、ナンセンス政党政治の腐敗に伴うテロ事件などと、騒然としていましたね。そんな中で、何か死よりも清いものに対する憧れのようなものがあり……この事件もとにかくロマンチックな映画にしようと、その二人の純情な清い恋をうたいあげる、ということで作りました。ほかでかなりリアリスチックな映画に仕立てた所もありましたが、それはあまり受けなかったようです。私どものが受けて、その主題歌が今でも歌われているというのは、やはり清くロマンチックに作ったからだという気がしますね。 — 五所平之助、『証言 私の昭和史 1』

キャスト

スタッフ

主題歌

「天国に結ぶ恋」(歌・徳山璉四家文子 作詞・柳水巴(西條八十) 作曲・林純平(松平信博))ビクターレコードより発売。

脚注

  1. ^ a b c d e 東京12チャンネル報道部編『証言 私の昭和史 1』學藝書林、1969年、206頁。
  2. ^ 遠藤憲昭編『流行歌と映画でみる昭和時代Ⅱ』国書刊行会、1986年、65頁。
  3. ^ a b 東京12チャンネル報道部編『証言 私の昭和史 1』學藝書林、1969年、208頁。

外部リンク