「オシメルチニブ」の版間の差分
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重大な副作用に設定されているものは、間質性肺疾患(2.7%)([[間質性肺炎]]、肺臓炎等)、[[QT延長症候群|QT間隔延長]](2.9%)、血小板減少(12.7%)、好中球減少(8.0%)、白血球減少(9.2%)、貧血(5.1%)、肝機能障害(7.8%)である<ref name="pi">{{Cite web|date=2016-05|url=http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4291045F1027_1_02/|title=タグリッソ錠40mg/タグリッソ錠80mg 添付文書|accessdate=2016-07-11}}</ref>。 |
重大な副作用に設定されているものは、間質性肺疾患(2.7%)([[間質性肺炎]]、肺臓炎等)、[[QT延長症候群|QT間隔延長]](2.9%)、血小板減少(12.7%)、好中球減少(8.0%)、白血球減少(9.2%)、貧血(5.1%)、肝機能障害(7.8%)である<ref name="pi">{{Cite web|date=2016-05|url=http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4291045F1027_1_02/|title=タグリッソ錠40mg/タグリッソ錠80mg 添付文書|accessdate=2016-07-11}}</ref>。 |
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臨床試験での副作用発現率は86.4%であり、主な内訳は、発疹・[[痤瘡]]等155例(37.7%)、下痢150例(36.5%)、皮膚乾燥・湿疹等117例(28.5%)、爪障害(爪囲炎を含む)96例(23.4%)等であった。また日本人のみについて見た場合、間質性肺疾患が'''6.3%'''に起こっている<ref name=pi/>。 |
臨床試験での副作用発現率は86.4%であり、主な内訳は、発疹・[[尋常性痤瘡|痤瘡]]等155例(37.7%)、下痢150例(36.5%)、皮膚乾燥・湿疹等117例(28.5%)、爪障害(爪囲炎を含む)96例(23.4%)等であった。また日本人のみについて見た場合、間質性肺疾患が'''6.3%'''に起こっている<ref name=pi/>。 |
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==出典== |
==出典== |
2020年8月25日 (火) 00:07時点における版
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
Drugs.com | entry |
法的規制 |
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薬物動態データ | |
血漿タンパク結合 | Probably high[1] |
代謝 | Oxidation (CYP3A) |
半減期 | 48 hours |
排泄 | Feces (68%), urine (14%) |
データベースID | |
CAS番号 | 1421373-65-0 |
PubChem | CID: 71496458 |
DrugBank | DB09330 |
ChemSpider | 31042598 |
UNII | 3C06JJ0Z2O |
KEGG | D10766 |
ChEBI | CHEBI:90943 |
別名 | AZD9291 |
化学的データ | |
化学式 | C28H33N7O2 |
分子量 | 499.62 g·mol−1 |
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オシメルチニブ(Osimertinib、旧名:メレレチニブ、mereletinib[2])は、第三世代の上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)である[3][4]。従来のEGFR-TKIでは効果の乏しかったEGFR T790M変異陽性例に対する効果も有している。商品名タグリッソ。
効能・効果
EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
承認取得状況
2015年11月、優先審査保証の後、米国FDAはオシメルチニブをEGFRチロシンキナーゼ阻害薬治療後に増悪した転移性EGFRT790M 変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)の治療薬として迅速承認した[5][6]。
FDAの承認は承認された方法でEGFR T790M 変異が確認された患者に対する2本の臨床試験の結果に基いて与えられた[1][7]。
欧州では2016年2月に2本の第II相臨床試験(AURA延長試験およびAURA2試験)に基いて承認された[8]。
日本では2016年3月に欧州と同じ試験の結果を根拠にして承認された[9]。
それまでは他のEGFR-TKI治療歴がありかつT790M変異を有する症例のみが投与対象であったが、2018年8月にFLAURA試験の結果を受けて、T790Mの有無にかかわらず初回治療における適応を取得した[10]。
副作用
重大な副作用に設定されているものは、間質性肺疾患(2.7%)(間質性肺炎、肺臓炎等)、QT間隔延長(2.9%)、血小板減少(12.7%)、好中球減少(8.0%)、白血球減少(9.2%)、貧血(5.1%)、肝機能障害(7.8%)である[11]。
臨床試験での副作用発現率は86.4%であり、主な内訳は、発疹・痤瘡等155例(37.7%)、下痢150例(36.5%)、皮膚乾燥・湿疹等117例(28.5%)、爪障害(爪囲炎を含む)96例(23.4%)等であった。また日本人のみについて見た場合、間質性肺疾患が6.3%に起こっている[11]。
出典
- ^ a b “Tagrisso (osimertinib) Tablet, for Oral Use. Full Prescribing Information”. AstraZeneca Pharmaceuticals LP, Wilmington, DE 19850. 16 November 2015閲覧。
- ^ “Proposed INN: List 113”. International Nonproprietary Names for Pharmaceutical Substances (INN) 29 (2): 285. (2015) 16 November 2015閲覧。.
- ^ Ayeni D, Politi K, Goldberg SB (2015). “Emerging Agents and New Mutations in EGFR-Mutant Lung Cancer”. Clin. Cancer Res. 21 (17): 3818–20. doi:10.1158/1078-0432.CCR-15-1211. PMID 26169963.
- ^ Tan CS, Gilligan D, Pacey S (2015). “Treatment approaches for EGFR-inhibitor-resistant patients with non-small-cell lung cancer”. Lancet Oncol. 16 (9): e447–59. doi:10.1016/S1470-2045(15)00246-6. PMID 26370354.
- ^ U.S. Food and Drug Administration. Hematology/Oncology (Cancer) Approvals & Safety Notifications. [1]
- ^ Xu M, Xie Y, Ni S, Liu H (2015). “The latest therapeutic strategies after resistance to first generation epidermal growth factor receptor tyrosine kinase inhibitors (EGFR TKIs) in patients with non-small cell lung cancer (NSCLC)”. Ann Transl Med 3 (7): 96. doi:10.3978/j.issn.2305-5839.2015.03.60. PMC 4430733. PMID 26015938 .
- ^ U.S. Food and Drug Administration. "Osimertinib". [2]
- ^ Tagrisso (osimertinib) approved in EU as first-in-class treatment for patients with EGFR T790M mutation-positive metastatic non-small cell lung cancer
- ^ “アストラゼネカのタグリッソ(オシメルチニブ) 、EGFR T790M変異陽性転移非小細胞肺がん治療薬として国内における製造販売承認を取得”. アストラゼネカ (2016年3月28日). 2016年6月13日閲覧。
- ^ “アストラゼネカのタグリッソ®(オシメルチニブ)、EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん1次治療の適応拡大承認を取得”. www.astrazeneca.co.jp. 2019年4月16日閲覧。
- ^ a b “タグリッソ錠40mg/タグリッソ錠80mg 添付文書” (2016年5月). 2016年7月11日閲覧。