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元末明初の[[高明]]は、[[後漢]]の[[蔡邕]]を主人公とする『[[琵琶記]]』を書いた。これが傑作として世間に喧伝され、南戯の祖と称された。 |
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地方ごとに異なる曲調があり、それぞれ流派があったが、崑山(現[[江蘇省]][[蘇州市]]東部)の魏良輔が[[嘉靖]]年間に改良した[[崑曲]]が隆盛した。しかし、[[清代]]になり、[[京劇]]が隆盛すると戯文の新作は作られなくなっていった。 |
2020年8月17日 (月) 07:37時点における版
戯文(ぎぶん)とは、中国の古典的な演劇である戯曲形式の一つ。南方系の楽曲である南曲を用いる。明代に隆盛した。南曲戯文(なんきょくぎぶん)、南戯(なんぎ)ともいう。
その源流は南宋の時、浙江省温州(当時は永嘉)で行われた温州雑劇にあるという。
南宋の作品で現存しているのは『永楽大典』戯文三種に収められている「張協状元」のみである。元代は雑劇の隆盛におされていたが、次第に北上して盛行した。
元末明初の高明は、後漢の蔡邕を主人公とする『琵琶記』を書いた。これが傑作として世間に喧伝され、南戯の祖と称された。
地方ごとに異なる曲調があり、それぞれ流派があったが、崑山(現江蘇省蘇州市東部)の魏良輔が嘉靖年間に改良した崑曲が隆盛した。しかし、清代になり、京劇が隆盛すると戯文の新作は作られなくなっていった。
雑劇が曲律の厳しい制約を受けていたの対し、戯文はその制約が少なく、また時には自由に北曲を取り入れたりした。また文人が多く参加したため、元雑劇が口語の使用が多いのに比べて、文語的要素が強い。