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「ウデヘ語」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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<th>(無し)</th><td>daŋsa</td><td>daŋsa<br>ただし、このナナイ語も[[普通話]]のdāngzi([[案|档子]])からの借用語</td><td>本</td>
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2020年8月13日 (木) 02:23時点における版

ウデゲ語
Udege
話される国 ロシア
地域 沿海州ハバロフスク地方
民族 ウデゲ族
話者数 100 (2010)
言語系統
ツングース諸語
  • 南ツングース諸語
    • ウルチ・ウデゲ語群
      • ウデゲ語
表記体系 キリル文字
言語コード
ISO 639-3 ude
消滅危険度評価
Critically endangered (Moseley 2010)
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ウデゲ語(Udege)またはウデヘ語は、ウデゲ族の言語で、ツングース諸語に属する。

語彙

ウデへ語はナナイ語から様々な語の借用をしており、以下の例のようにウデへ語の固有語彙がナナイ語、あるいは周辺の有力な言語に置き換わってしまったものもある。

代表的な借用語
元の単語現在の単語借用されたナナイ語意味
usasabanixebanixaありがとう
etetedœlbodœbo仕事
(無し)daŋsadaŋsa
ただし、このナナイ語も普通話のdāngzi(档子)からの借用語

一般的に、ウデゲ語とナナイ語の高レベルでの同化は、ビキン地方で発見されてきた。ウデゲ語もまたビキン地方のナナイ語の方言に、二重母音の短母音化、鼻音の口音化(denasalization)、減らされた最後の母音の消滅、子音で単語が終わらないように母音を最後に挿入する、母音の間にある[w]音の消滅など音韻学的な影響を与えた。

表記法

ラテン文字表記、キリル文字表記があるが、現在ロシア連邦におけるウデゲ語教育に使用されているのは後者である。

ラテン文字表記

1931にウデゲ語とウリチ語のために教科書が出版され、ユージン・R・シュナイダーはKhorの方言に基いてラテン語表記を設定した。この表記法はソビエト連邦の影響下にあったモンゴル語のラテン文字表記と同様に1931年から1937年の6年間しか使用されなかった。

A a Ā ā B в Є є D d Ӡ ӡ E e Ē ē
Æ æ F f G g H h I i Ī ī J j K k
L l M m N n Ņ ņ Ŋ ŋ O o Ō ō Ө ө
P p R r S s T t U u Ū ū W w X x
Y y Z z

キリル文字表記

1991年に教師向けのウデゲ語教育マニュアルが作成され、キリル文字母音の上下に補助符号を付けたキリル文字表記が設定されたが、「サンクトペテルブルク版」と「ハバロフスク版」の二種類表記法があり、現在はハバロフスク版を用いて教育されている。

サンクトペテルブルク版

А а, Б б, В в, W w, Г г, Д д, Ә ә, Е е, Ё ё, Ж ж, З з, Ӡ ӡ, И и, Й й, К к, Л л, М м, Н н, Ӈ ӈ, Њ њ, О о, П п, Р р, С с, Т т, У у, Ф ф, Х х, Ц ц, Ч ч, Ш ш, Щ щ, Ъ ъ, Ы ы, Ь ь, Э э, Ю ю, Я я

ハバロフスク版

А а, Б б, W w, Г г, Д д, Ә ә, е, ё, Ӡ ӡ, И и, Й й, К к, Л л, М м, Н н, Ӈ ӈ, Њ њ, О о, П п, С с, Т т, У у, ф, Х х, Ч ч, Ц ц, ю, я.

関連文献

  • アレクサンドル・カンチュガ 著、津曲敏郎 編訳『ウデヘの二つの昔話』かりん舎、2004年。ISBN 4-9980731-9-2 - ウデヘ語による民話。ウデヘ語はキリル文字で表記されている。