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2020年8月12日 (水) 04:45時点における版
ハロルド・ジョセフ・ラスキ(Harold Joseph Laski、1893年6月30日 - 1950年3月24日)は、多元的国家論を唱えた英国の政治学者。労働党の幹部でもあった。
生涯
マンチェスターでポーランド系ユダヤ人の家庭に生まれる。オックスフォード大学で学ぶ。カナダ・マギル大学、ハーヴァード大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)などで教鞭をとる。
1912年、フェビアン協会を通じて、労働党に入党。1934年のソ連訪問後、マルクス主義に傾倒。英国では戦時中極めて評価が高く、戦後にはロンドン・スクール・オブ・エコノミクス政治科学部長を務めた。党規約では最も地位が高い労働党全国執行委員長として大きな力を持った。ジャワハルラール・ネルーにも影響を与えている[1]。
1950年、56歳で死去した。
著書
- 『共産主義論』(聚英閣、1928年)
- 『政治学範典』(春秋社, 1932年)
- 『現代革命の考察 (上・下)』(みすず書房, 1950年)
- 『近代国家における自由』(岩波書店, 1951年/岩波文庫, 1974年)
- 『共産党宣言への歴史的序説』(法政大学出版局, 1951年)
- 『ヨーロッパ自由主義の発達』(みすず書房, 1951年)
- 『カール・マルクス』(理想社, 1952年)
- 『政治学大綱 (上・下)』(法政大学出版局, 1952年、新版1981年ほか)
- 『国家――理論と現実』(岩波書店, 1952年、復刊1992年ほか)
- 『アメリカ・デモクラシー』(みすず書房, 1952年)
- 『フランス革命と社会主義』(創文社, 1956年)
- 『危機にたつ民主主義』(ミネルヴァ書房, 1957年)
- 『信仰・理性・文明――ある歴史的分析の試みとして』(岩波書店, 1957年、復刊1992年ほか)
- 『議会・内閣・公務員制』(岩波書店, 1959年)
- 『政治学入門』(東京創元社, 1960年、新版1986年)
- 『岐路に立つ現代――歴史的論考』(法政大学出版局, 1960年)
- 『危機のなかの議会政治』(法律文化社, 1964年)
- 『マルクスと現代』(ミネルヴア書房, 1969年)
- 『議会政治の崩壊と社会主義』(法律文化社, 1978年)
- 『イギリスの議会政治――1つの評釈』(日本評論社, 1990年)
- 『ファシズムを超えて』(早稲田大学出版部, 2000年、新版2009年)
参考文献
- Jose Harris(柏野健三訳)『ウィリアム ベヴァリッジ その生涯(中)』ふくろう出版、1997年
参照
- ^ Schlesinger, Jr, Arthur. "Harold Laski: A Life on the Left". The Washington Monthly. Retrieved 2010-01-16.