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「風俗通義」の版間の差分

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失われた20篇の題はそれぞれ「心政」「古制」「陰教」「弁惑」「析当」「恕度」「嘉号」「徽称<ref name="lxy">[[陸心源]]は「徽称」「情遇」「釈忌」をそれぞれ「穢称」「恃遇」「釈忘」とする。{{cite book|和書|author=陸心源|title=儀顧堂集|volume=巻2・風俗通義篇目攷|url=https://archive.org/stream/02106236.cn#page/n66/mode/2up}}</ref>」「情遇<ref name="lxy"/>」「姓氏」「諱篇」「釈忌<ref name="lxy"/>」「輯事」「服妖」「喪祭」「宮室」「市井」「数紀」「新秦」「獄法」であった<ref name="susong"/>。このうち、姓氏篇は類書や姓氏関係の書物に引用されて大量に残っている。『[[永楽大典]]』も姓氏篇を載せていたが、文章が節略されており、[[唐]]の馬総『意林』から取ったもののようであるという<ref name="suku">{{cite book|和書|url=http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/db-machine/ShikoTeiyo/0251201.html|title=四庫全書総目提要|volume=巻120・子部30・風俗通義10巻・附録1巻}}</ref>。ただし、現行の『意林』巻4に載せる『風俗通義』に姓氏篇は存在しない。
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失われた部分を他の書の引用から復元した輯逸書が存在する。[[盧文ショウ|盧文弨]]『群書拾補』には[[銭大キン|銭大昕]]によって輯逸された逸文を載せる<ref>{{cite book|和書|url=https://archive.org/stream/02096268.cn#page/n52/mode/2up|author=盧文弨|title=群書拾補|volume=風俗通義}}</ref><ref>{{cite book|和書|url=https://archive.org/stream/02096269.cn#page/n2/mode/2up|author=盧文弨|title=群書拾補|volume=風俗通義逸文}}</ref>。
失われた部分を他の書の引用から復元した輯逸書が存在する。[[盧文ショウ|盧文弨]]『群書拾補』には[[銭大昕]]によって輯逸された逸文を載せる<ref>{{cite book|和書|url=https://archive.org/stream/02096268.cn#page/n52/mode/2up|author=盧文弨|title=群書拾補|volume=風俗通義}}</ref><ref>{{cite book|和書|url=https://archive.org/stream/02096269.cn#page/n2/mode/2up|author=盧文弨|title=群書拾補|volume=風俗通義逸文}}</ref>。


== 日本語訳 ==
== 日本語訳 ==

2020年8月11日 (火) 09:46時点における版

風俗通義』(ふうぞくつうぎ)は、後漢末の応劭の著作。『風俗通』とも呼ぶ。さまざまな制度、習俗、伝説、民間信仰などについて述べた書物。

概要

『風俗通義』は2世紀の終わりごろに応劭によって作られた。序に述べるところによると、黄巾の乱によって世が乱れたため、文化が将来に伝わらなくなることをおそれて、この書を著したという。

不合理な伝承を「俗説」としてしばしば攻撃しており、王充論衡』と比較されることがある[1]

テキスト

『風俗通義』は部分的にしか現存していない。『隋書経籍志では雑家に入れ、31巻とする(注に録1巻と記す)。しかし、北宋にはすでに多くが散逸していた。元豊年間に残っていた諸本を蘇頌が比較して校勘したのが現在の10巻本である[2]。現存最古の本は大徳年間のものであり(中国国家図書館蔵)、『四部叢刊』に影印されている。

構成

現行本は次のような構成になっている。各篇の前に小序があり、いろいろな物事について、一般に行われている説を述べた後に応劭の案語を加えている。

  1. 皇覇
  2. 正失
  3. 愆礼
  4. 過誉
  5. 十反
  6. 声音
  7. 窮通
  8. 祀典
  9. 怪神
  10. 山沢

失われた20篇の題はそれぞれ「心政」「古制」「陰教」「弁惑」「析当」「恕度」「嘉号」「徽称[3]」「情遇[3]」「姓氏」「諱篇」「釈忌[3]」「輯事」「服妖」「喪祭」「宮室」「市井」「数紀」「新秦」「獄法」であった[2]。このうち、姓氏篇は類書や姓氏関係の書物に引用されて大量に残っている。『永楽大典』も姓氏篇を載せていたが、文章が節略されており、の馬総『意林』から取ったもののようであるという[1]。ただし、現行の『意林』巻4に載せる『風俗通義』に姓氏篇は存在しない。

失われた部分を他の書の引用から復元した輯逸書が存在する。盧文弨『群書拾補』には銭大昕によって輯逸された逸文を載せる[4][5]

日本語訳

ほかに安藤(道家)春代による『風俗通義』訳注稿が名古屋大学中国語学文学論集に発表されている。

脚注

  1. ^ a b 四庫全書総目提要』 巻120・子部30・風俗通義10巻・附録1巻http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/db-machine/ShikoTeiyo/0251201.html 
  2. ^ a b 蘇頌蘇魏公文集』 巻66・校風俗通義題序https://archive.org/stream/06049118.cn#page/n80/mode/2up 
  3. ^ a b c 陸心源は「徽称」「情遇」「釈忌」をそれぞれ「穢称」「恃遇」「釈忘」とする。陸心源『儀顧堂集』 巻2・風俗通義篇目攷https://archive.org/stream/02106236.cn#page/n66/mode/2up 
  4. ^ 盧文弨『群書拾補』 風俗通義https://archive.org/stream/02096268.cn#page/n52/mode/2up 
  5. ^ 盧文弨『群書拾補』 風俗通義逸文https://archive.org/stream/02096269.cn#page/n2/mode/2up