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2020年8月5日 (水) 08:40時点における版
2012年ロンドンオリンピック バドミントン | |
会場 | ウェンブリー・アリーナ、ロンドン |
---|---|
開催日 | 7月28日 - 8月5日 |
参加選手数 | 172人 |
« 2008 | 2016 » |
2012年ロンドンオリンピック のバドミントン競技 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
シングルス | 男子 | 女子 | ||||
ダブルス | 男子 | 女子 | 混合 |
2012年ロンドンオリンピックのバドミントン競技は、ウェンブリー・アリーナで7月28日から8月5日の日程で開催された。
男子シングルス、女子シングルス、男子ダブルス、女子ダブルス、混合ダブルスの5種目に、合計172名の選手が参加した[1]。
試合形式
オリンピックのバドミントン競技としては初めて、グループリーグと決勝トーナメントの2つのステージに分けて行われた[2]。
すべての試合は2ゲーム先取の3ゲームマッチで、各ゲームで21点を先取したサイドがそのゲームの勝者となる。スコアが20点オールになった場合には、その後最初に2点リードしたサイドがそのゲームでの勝者となる。スコアが29点オールになった場合には、30点目を得点したサイドがそのゲームでの勝者となる[3]。
選考方法
オリンピック出場選手は、2012年5月3日付の世界バドミントン連盟(BWF)ランキングに基づき選出された。このランキングは、2011年5月2日から2012年4月29日までの1年間で獲得したランキングポイントにより決定された。
各国オリンピック委員会(NOC)からエントリーできる最大人数は、シングルスでは各種目3名、ダブルスでは各種目4名(2組)である。シングルスでは、ランキング1位から4位に3名以上がランクインしている場合は3名、1位から16位に2名以上がランクインしている場合は2名、順位にかかわらず1名以上がランクインしている場合は、ランキングの高い順に38名の出場枠に達するまで1名がエントリーできる。ダブルスでは、1位から8位に2組以上がランクインしている場合は2組、順位にかかわらず1組以上がランクインしている場合は、ランキングの高い順に16組の出場枠に達するまで1組がエントリーできる。5つある大陸連盟で、各種目にエントリー資格に該当する選手がいない場合は、最もランキングの高い1名あるいは1組が大陸連盟の代表として選出される[1]。
競技日程
P | 予選 | R | ラウンド16 | ¼ | 準々決勝 | ½ | 準決勝 | F | 決勝 |
日程 → | 28 | 29 | 30 | 31 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
種目 ↓ | M | A | E | M | A | E | M | A | E | M | A | E | M | A | E | M | A | E | M | A | M | A | M | A |
男子シングルス | P | R | ¼ | ½ | F | |||||||||||||||||||
男子ダブルス | P | ¼ | ½ | F | ||||||||||||||||||||
混合ダブルス | P | ¼ | ½ | F | ||||||||||||||||||||
女子シングルス | P | R | ¼ | ½ | F | |||||||||||||||||||
女子ダブルス | P | ¼ | ½ | F |
競技結果
種目 | 金 | 銀 | 銅 |
---|---|---|---|
男子シングルス 詳細 |
林丹 中国 (CHN) |
リー・チョンウェイ マレーシア (MAS) |
諶龍 中国 (CHN) |
男子ダブルス 詳細 |
中国 (CHN) 蔡贇 傅海峰 |
デンマーク (DEN) マシアス・ボー カーステン・モーゲンセン |
韓国 (KOR) 鄭在成 李龍大 |
女子シングルス 詳細 |
李雪芮 中国 (CHN) |
王儀涵 中国 (CHN) |
サイナ・ネワール インド (IND) |
女子ダブルス 詳細 |
中国 (CHN) 田卿 趙芸蕾 |
日本 (JPN) 藤井瑞希 垣岩令佳 |
ロシア (RUS) バレリー・ソロキナ ニナ・ビスローバ |
混合ダブルス 詳細 |
中国 (CHN) 張楠 趙芸蕾 |
中国 (CHN) 徐晨 馬晋 |
デンマーク (DEN) ヨアシム・フィッシャー・ニールセン クリスティナ・ペデルセン |
国・地域別のメダル獲得数
順 | 国・地域 | 金 | 銀 | 銅 | 計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 中国 (CHN) | 5 | 2 | 1 | 8 |
2 | デンマーク (DEN) | 0 | 1 | 1 | 2 |
3 | 日本 (JPN) | 0 | 1 | 0 | 1 |
マレーシア (MAS) | 0 | 1 | 0 | 1 | |
5 | インド (IND) | 0 | 0 | 1 | 1 |
ロシア (RUS) | 0 | 0 | 1 | 1 | |
韓国 (KOR) | 0 | 0 | 1 | 1 | |
合計 | 5 | 5 | 5 | 15 |
無気力プレーによる失格
女子ダブルスの1次リーグで3試合中2勝利して決勝トーナメント進出を決定していて消化試合となっていた4ペア8選手が、1次リーグ最終戦において決勝トーナメントの対戦カードを考慮して故意に試合に負けようとする無気力試合をする事態が発生した。
7月31日、世界ランキング1位の王暁理・于洋組( 中国)はA組で2勝して1次リーグ突破が決定していたが、決勝トーナメントの組み合わせにおいて、同じ中国代表でD組2位で1次リーグを通過した趙芸蕾・田卿組( 中国)と、1次リーグ1位通過だと準決勝で当たってしまうが1次リーグ2位で通過すると決勝まで当らないため、同じ中国代表と決勝まで当らない組み合わせにするために1次リーグ2位通過をすることを目的として、最終戦の鄭景銀・金ハナ組( 韓国)相手に無気力試合をした。また、鄭景銀・金ハナ組( 韓国)も世界ランキング2位の趙芸蕾・田卿組( 中国)と決勝まで当らないようにするために無気力試合をした。その結果、双方のペアが無気力試合をすることになった。この試合では、鄭景銀・金ハナ組( 韓国)が勝ち、王暁理・于洋組( 中国)が敗れた。
続いて行われたC組の試合ではメイリアナ・ジャウハリ・グレシア・ポリイ組( インドネシア)と河貞恩・金旼貞組( 韓国)の試合では、2ペアとも2勝して1次リーグ突破が決定していたが、世界ランキング1位である王暁理・于洋組と準々決勝で対決を避けるため2位で通過することを目的に双方が無気力試合をした。この試合では河貞恩・金旼貞組( 韓国)が勝ち、メイリアナ・ジャウハリ・グレシア・ポリイ組( インドネシア)が敗れた。
4ペア8人が行った無気力試合はシャトルをわざとネットに打ち込むなどして、ポイントを相手に与えるプレーを繰り返すというものであった。
世界バドミントン連盟は選手行動規範が規定する不適切行為である「勝つための努力を怠る」「スポーツ精神にもとる、明白に有害な行為」に前述の無気力試合が該当するとして、4ペア8人を失格処分とした[5]。
これにより1次リーグで敗退していたバレリー・ソロキナ・ニナ・ビスローバ組( ロシア)、アレックス・ブルース・ミシェル・リー( カナダ)、Leanne Choo・Renuga Veeran組( オーストラリア)、Michelle Edwards・Annari Viljoen組( 南アフリカ)の4ペアが繰り上がりで準々決勝に進んだ[6][7]。
これに関連して ブルガリアのペトヤ・ネデルチェワやザイチャペは「中国選手は自国選手同士の争いを回避するため、20回も勝負を操作したことがある」と語った。また ドイツのツビブラー(Marc Zwiebler)も「2008年のトーマスカップ大会で韓国が強いチームとの対戦を避けてイギリスに意図的に負けたことがある」と非難している[8]。スポーツ評論家の玉木正之も「予選リーグ制度を導入した時点で、決勝トーナメントの相手を選ぶ事態が起きることはわかっていた」とコメントした[9]。
ちなみに今回の騒動にからんで、韓国は当該選手を2年間の出場停止と厳しい処分を課すのかと思われたが騒動の沈静化後に徐々に処分を緩め、24日後に結局撤回している。[10][11][12]
関連項目
脚注
- ^ a b 2012年ロンドンオリンピック選考規定 - 日本バドミントン協会 (PDF)
- ^ 2012年ロンドンオリンピック試合形式 - 日本バドミントン協会 (PDF)
- ^ バドミントン競技規則(諸規程集)2012−2013 - 日本バドミントン協会 (PDF)
- ^ News - London 2012: Olympic Games LIVE DRAW - Badminton World Federation
- ^ 物議醸す無気力試合…「他競技でも」の異論も 読売新聞 2012年8月3日
- ^ “五輪=バドミントン「無気力試合」、ベスト8入りの4組失格”. ロイター. (2012年8月1日)
- ^ “バドミントンで“無気力試合”の4組失格…今後の対応は未定”. スポーツニッポン. (2012年8月1日)
- ^ “中国の無気力プレーを真似て恥をかいた韓国バドミントン(2)”. 中央日報 (2012年8月1日). 2012年8月2日閲覧。
- ^ “五輪バドミントン:リーグ制の副作用 故意敗戦見解分かれ”. 毎日新聞 (2012年8月1日). 2012年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年8月2日閲覧。
- ^ “2012年8月14日 無気力韓国ペアの代表剥奪、出場停止2年”
- ^ “2012年8月23日 無気力試合の韓国4選手、出場停止6か月処分”. オリジナルの2014年4月28日時点におけるアーカイブ。 2020年5月29日閲覧。
- ^ “韓国五輪委員会、「無気力試合」4選手の国内出場停止処分を解除”
外部リンク
- 国際オリンピック委員会 - 2012 バドミントン公式結果
- Badminton - London 2012
- ロンドンオリンピック2012 バドミントン - JOC
- ロンドンオリンピック - 日本バドミントン協会
- 2012 Olympics - tournamentsoftware.com
- sports-reference.com