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「オオバキスミレ」の版間の差分

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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書 |author=[[白史朗]] |year=1996 |month=9 |title=増補新版 カラー高山植物 |publisher=[[山と渓谷|山と溪谷社]] |isbn=4808305739 |pages=312-313}}
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2020年7月24日 (金) 07:12時点における版

オオバキスミレ
オオバキスミレ (三ノ峰・2009年6月)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: スミレ目 Violales
: スミレ科 Violaceae
: スミレ属 Viola
: オオバキスミレ V. brevistipulata
学名
Viola brevistipulata (Franch. & Sav.) W.Becker
和名
オオバキスミレ

オオバキスミレ大葉黄菫 学名:Viola brevistipulata (Franch. & Sav.) W.Becker)は、スミレ科スミレ属多年草の一種。積雪量の多い日本海側の山地に広く分布する日本の特産で、変種が多い。

概要

分布域は北海道南西部から本州近畿地方以北の日本海側の山地帯から亜高山帯で、林縁や草地に生育する。高さは5-30 cm程。花期は4月中旬-7月。直径1.5 cm程黄色の花弁で、紫色の線が入っている。心形の根生葉(1~2枚)と広卵状形の茎葉(3~4枚)があり、長さは2-8 cm。葉の縁は、ギザギザの形状。和名の由来は、他のスミレと比べて葉が大きく黄色の花であることによる[1]フランスのフランシェとサバチェが白山で採取したものを基準標本とし、Viola pubescens var. brevistipulataと命名されたが、1916年ドイツのベッカーにより独立種 Viola brevistipulata とされた[2]

 (西穂高岳・2011年7月)

全体像 (奈良岳・2011年6月)

種の保全状況評価

日本の以下の都道府県で、レッドリストの指定を受けている[3]

近縁種

  • 変種 - 以下のような多くの変種亜種があるが、中間型のものもあり分類には多説ある。
    • ミヤマキスミレ(深山黄菫 学名:Viola brevistipulata var. acuminata)、オオバキスミレ亜高山帯、草地
    • フギレオオバキスミレ(斑切大葉黄菫 学名:Viola brevistipulata var. laciniata)、北海道南西部の亜高山帯
    • フチゲオオバキスミレ(縁毛大葉黄菫 学名:Viola brevistipulata var. ciliata)、北海道南部と北日本の太平洋側
    • ナエバキスミレ(苗場黄菫 学名:Viola brevistipulata var. kishidae)、飯豊山地から苗場山北アルプス北部にかけての山地帯~亜高山帯
    • ダイセンキスミレ(大山黄菫 学名:Viola brevistipulata var. minor)、大山周辺
    • エゾキスミレ(蝦夷黄菫 学名:Viola brevistipulata ssp. hidakana)、北海道のアポイ岳など

以下の似た種がある。高山帯のスミレには、黄色の花を咲かせる種が多い[5]

画像 和名 学名 分布
三ノ峰(両白山地)、2009年6月25日 オオバキスミレ
大葉黄菫
Viola brevistipulata 本州の近畿以北
山地帯~亜高山帯
スミレ属
Viola
スミレ科
Violaceae
2006年7月13日 タカネスミレ
高嶺菫
Viola crassa 東北地方の高山
爺ヶ岳(飛騨山脈)、2003年8月10日 クモマスミレ
雲間菫
Viola crassa ssp. alpicola 北アルプス
中央アルプス
木曽駒ヶ岳(木曽山脈)、2011年7月3日 キバナノコマノツメ
黄花の駒の爪
Viola biflora 日本全国
亜高山帯より上部
弓張山地、2013年3月23日 キスミレ
黄菫
Viola orientalis 本州の関東以西、四国九州
低地から山地

脚注

  1. ^ 高橋良孝『野草・雑草観察図鑑』成美堂出版、2004年7月、154頁。ISBN 4415024114 
  2. ^ Viola brevistipulata information from NPGS/GRIN” (English). アメリカ合衆国農務省. 2011年7月13日閲覧。
  3. ^ 日本のレッドデータ検索システム「オオバキスミレ」”. (エンビジョン環境保全事務局). 2012年11月7日閲覧。 - 「都道府県指定状況を一覧表で表示」をクリックすると、出典元の各都道府県のレッドデータブックのカテゴリー名が一覧表示される。
  4. ^ 京都府レッドデータブック”. 京都府 (2002年). 2012年11月7日閲覧。
  5. ^ 青山潤三『決定版 山の花1200-山麓から高山まで』平凡社、2003年8月、227頁。ISBN 4582542336 

参考文献

  • 白簱史朗『増補新版 カラー高山植物』山と溪谷社、1996年9月、312-313頁。ISBN 4808305739 
  • いがりまさし『日本のスミレ 増補改訂第2版』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑6〉、2005年1月、8-39頁。ISBN 4-635-07006-9 
  • 豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月、315-322頁。ISBN 4-635-09019-1 

外部リンク