「獅子吼高原」の版間の差分
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2020年7月13日 (月) 20:20時点における版
獅子吼高原(ししくこうげん)とは、石川県金沢市と同県白山市にまたがる後高山(しりたかやま)周辺を、旧石川郡鶴来町が観光開発のため名付け宣伝し周知した地域名である。 ここで言う「高原」とは一般的に定義される「高原」とは違い、標高650mの後高山ならびにその周辺のことを「高原」と称している。
歴史
「獅子吼」の名は、泰澄が白山開山に向かう途中、後高山周辺の4カ所で宿泊したことにちなんでいる。当初は「ししゅく」と呼ばれ「四宿」または「止宿」と表記したが、のちに仏教の経典にある「獅子吼」の文字を当てて「ししく」と呼ぶようになった。
獅子吼高原の観光開発は、大正末期に設定された「町営鶴来スキー場」から始まった。それは、次の4つのスロープ(加えて1955年に宮様スロープが開設されるも数年後に閉鎖)を持ち、総面積100万坪に及んだ。
- 小原(おはら):1928年(昭和3年)完成。昭和40年代から昭和50年代頃は学童のスキー遠足や授業などに使われた。現在はパラグライダーの初心者講習用に芝が敷かれ整備されている。 現在は使用されていない。
- 後高:のちに「獅子吼高原スキー場」となる。現在はスキー場は休業中である。
- 風吹峠
- 獅子吼
1955年(昭和30年)、中部日本スキー大会がこの地で開催された時、臨席していた高松宮にスロープを賞賛されたことをきっかけに、ロープウエイ架設の機運が高まり、1959年(昭和34年)にロープウエイが完成、翌1960年(昭和35年)に「獅子吼高原スキー場」として本格的な営業をスタートした。
当時石川県唯一のスキー場として、また夏シーズンには学校遠足の目的地や手取川扇状地を見渡せる景勝地として、最盛期の1969年(昭和44年)にはロープウエイの利用者数が片道換算で19万人を数えた。しかしこれ以降白山麓に新しいスキー場が次々とオープンしたことや、折からの雪不足により当スキー場の目玉商品でもあった山頂から麓まで滑降する「日本海コース」に雪が付かなくなった事もあり、利用者が激減した。
冬季スポーツ施設として低迷する一方、1980年代はじめ頃からハンググライダーなどスカイスポーツの需要が高まり、徐々に関連施設が整備されていった。そんななかロープウエイやリフト等の施設を管理運営する第3セクターに出資していた名古屋鉄道が資本提携の解消を決め、それに伴い老朽化しつつあったロープウエイの廃止が決定的となる。観光産業の衰退を憂慮した旧鶴来町は、伝統的地場産業の育成と獅子吼高原を中心とする観光産業の再開発を目的として、1996年(平成8年)4月、獅子吼高原山麓に産業公園「パーク獅子吼」を開園。同年6月には新たに4人乗りゴンドラを敷設し、夏でもスキーが楽しめる人工芝スロープと、パラグライダーの離陸場を兼ね備えたレジャー施設「スカイ獅子吼」が山頂にオープンした。
スカイ獅子吼
概要
1996年(平成8年)に旧鶴来町と名古屋鉄道合弁企業であった鶴来観光開発の解散に伴い「獅子吼高原スキー場」が日本コカコーラの運送会社であるアトム運輸に経営を委託し、同年6月に再オープンした総合レジャー施設である。主に冬季シーズンはスキー場として、夏季シーズンには人工芝ゲレンデ・高原カートなどのレジャー施設や、パラグライダーなどスカイスポーツの基地等として利用されている。
旧「獅子吼高原スキー場」にあった「日本海コース」・「北沢ゲレンデ」の滑降スロープは廃止され、現在の滑降コースは、スノーボード専用コースとファミリーゲレンデを兼ねた旧「南沢ゲレンデ」のスロープのみとなっている。
スカイスポーツの競技大会「バードマンカップ獅子吼」が毎年開催されている。 2016年をもってアトム運輸は撤退し、現在は白山市が管理運営している。 パーク獅子吼は、白山市地域振興公社が運営。
スカイ獅子吼 | |
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所在地 | 石川県白山市八幡町 |
標高 | 600 m - 535 m |
標高差 | 65 m |
最長滑走距離 | 350 m |
最大傾斜 | 13度 |
コース数 | 2本 |
索道数 | 2本 |
公式サイト | 獅子吼高原 |
主な施設
- 4人乗りゴンドラ:山麓と山頂を連絡するゴンドラ
- 獅子吼高原スキー場
- ナイター設備
- レンタルショップ
- 休憩所
- スキー&スノーボードスクール
- スカイスポーツ施設
- 離陸場
- 「高原のレストラン」
- 「高原カート」: 山頂を一周する自動運転カート
- 獅子吼高原キャンプ場
- スカイ獅子吼バーベキュー場
- 獅子吼白山比咩神社…白山比咩神社の分社
- 奥獅子吼山への登山道
パーク獅子吼
概要
地場産業の育成と観光事業の再開発を目的として、旧鶴来町が1996年(平成8年)4月に開園した産業公園である。ゴンドラ山麓駅周辺を囲むようにして、鶴来の伝統的な地場産業や風習などを紹介する施設や、イベント施設などが点在する。
2016年春より、白山市地域振興公社が指定管理者となっている。
主な施設
- 獅子ワールド館 … 世界各地の獅子頭や獅子舞が紹介されている
- ふれあい館 … カフェ「7☆cafe(ナナホシカフェ)」、各種イベント施設
- ふるさと館 … 鶴来の名産品販売、各種イベント施設
- 造り物の館 … ほうらい祭りの造り物が展示されている
- バーベキュー広場
- 「知田工房」… 加賀獅子頭 の工房
- 「泰夢」… 食事・甘味処
- 「もく遊りん」… 木の雑貨屋・ピッツェリア
- 駐車場(250台収容、無料)
交通アクセス
関連項目
外部リンク
- 獅子吼高原 - 白山市地域振興公社(公式サイト)
- ほっと石川旅ねっと 獅子吼高原 - 石川県観光連盟
- スカイ獅子吼パラグライダースクール
- もく遊りん