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2020年7月8日 (水) 05:14時点における版
勝尾 金弥(かつお きんや、1927年9月20日[1] -2020年4月4日 [2])は、日本の児童文学者。愛知県立大学名誉教授。
経歴
- 1927年 警察官であった林弥三郎の四男、九番目の子として石川県金沢市に生まれる。父の仕事の関係で石川県七尾市、茨城県へと移り住む。
- 1937年 当時旅順に住んでいた叔父夫婦の勝尾貞蔵・栄子の養子となり、勝尾姓となる。
- 1953年 金沢大学教育学部卒業。金沢市内の中学校教諭を経て、愛知県立大学教授(91年定年退官、現在は名誉教授)、梅花女子大学教授(1999年退職)を勤める。この間、数々の児童文学を著す。現在は金沢市に在住。
受賞歴
- 1969年 『天保の人びと』で第16回サンケイ児童出版文化賞
- 1973年『能登のお池づくり』で第1回泉鏡花記念金沢市民文学賞
- 1977年『黎明期の歴史児童文学』で日本児童文学学会賞奨励賞
- 1981年『七つばなし百万石』で第21回日本児童文学者協会賞
- 2000年『伝記児童文学のあゆみ』で第24回日本児童文学学会賞。石川テレビ賞
- 2001年 巖谷小波文芸賞特別賞
- 2003年 中日文化賞
著書
(多くは「かつおきんや」名義、漢字表記は記す)
- 『天保の人びと』牧書店 1968 のち偕成社文庫
- 『井戸掘吉左衛門』牧書店 1969
- 『安政五年七月十一日』牧書店 1970
- 『かつおきんや作品集』牧書店、のちアリス書房牧神社、1971-
- 1 辰巳用水をさぐる ナゾの人板屋兵四郎 牧書店 1971
- 2 らくだは空をとんだか
- 3 白いにぎりめし 短編集 1972
- 4 五箇山ぐらし 続天保の人びと
- 5 平六ものがたり
- 6 おりょう三郎平 能登の民話五編
- 7 能登のお池づくり 1973
- 8 へそ取り徳平
- 9 百万石のうらばなし 短編集
- 10 まぼろしの木橋 1974
- 11、14 大野弁吉 1975-76
- 12 井戸掘吉左衛門 アリス館牧新社 1975
- 13 おふゆ捕物帳短編集
- 15 天保の人びと 1976
- 16 安政五年七月十一日
- 『太郎のみたゆめ』アリス館牧新社 1974
- 『鼻かけじぞうさん』講談社 1975
- 『ひまか島のたいっ子』アリス館牧新社 1975
- 『かさまいじいさん』アリス館牧新社 1976
- 『あるく金沢・能登 ― 越中・越前 トラベルシリーズ』(新声社 1977)
- 『黎明期の歴史児童文学 「歴史読本」から「日本お伽噺」まで』勝尾金弥 アリス館 1977
- 『歴史と歴史文学の本』勝尾金弥 いづみ書房 1977 くさぶえ文庫
- 『燃えよ高尾城』PHP研究所 1979
- 『七つばなし百万石』偕成社 1980
- 『見えない敵を追え 続・燃えよ高尾城』PHP研究所 1980
- 『山から声が降ってくる』偕成社 1980
- 『あらしの中の十七年 長屋八内のご一新』偕成社 1981
- 『大陸にかけた友情の橋 中国と日本をむすんだ内山完造』PHP研究所 1981 PHPこころのノンフィクション
- 『かつおきんや作品集』全18巻(偕成社 1982-83)
- 1 天保の人々
- 2 五箇山ぐらし 続天保の人々
- 3 雪の人くい谷 続五箇山ぐらし
- 4 井戸掘吉左衛門
- 5 辰巳用水をさぐる
- 6 まぼろしの木橋
- 7 安政五年七月十一日
- 8 能登のお池づくり
- 9 山から声が降ってくる
- 10 あらしの中の十七年
- 11 雪のともしび 金沢にいた高山右近
- 12 らくだは空をとんだか
- 13 白いにぎりめし
- 14 おふゆ捕物帳
- 15 百万石のうらばなし
- 16 七つばなし百万石
- 17 おりょう三郎平
- 18 へそ取り徳平
- 『人間・新美南吉』大日本図書 1983 叢書=児童文学への招待
- 『おばあさんのゾウ』リブリオ出版 1984 はじめての海外旅行
- 『サンパイ・ベルジュンパ・ラギ』リブリオ出版 1984 はじめての海外旅行
- 『なぞのエス・コンドー』リブリオ出版 1985 はじめての海外旅行
- 『マレーシアの語り人』汐文社 1985 原爆児童文学集
- 『一乗谷のなぞ 四百年のねむりからさめた』若草書房 1986
- 『森銑三と児童文学』勝尾金弥 大日本図書 1987 叢書=児童文学への招待
- 『イモチャキによろしく』学校図書 1988
- 『ニーハオといわなかったころ』大日本図書 1988
- 『緑の島はるかに 台湾少年工物語』大日本図書 1989
- 『風をみた人 かつおきんやと読む新美南吉』民衆社 1992
- 『時をこえるロバの旅』箕田源二郎画 大日本図書 1992
- 『こんなに楽しい絵本の読み聞かせ かつおきんやと読む13の名作』民衆社 1993
- 『「ごんぎつね」をつくった新美南吉 人間・新美南吉』ゆまに書房 1998 ヒューマンブックス「児童文学」をつくった人たち
- 『トンビと千次』能登印刷出版部 1998
- 『伝記児童文学のあゆみ 1891から1945年』勝尾金弥 ミネルヴァ書房 1999 Minerva21世紀ライブラリー
- 『百万石ふしぎ話』けやき書房 1999
- 『巖谷小波お伽作家への道 日記を手がかりに』勝尾金弥 慶應義塾大学出版会 2000
- 『ゆめは野をこえ』能登印刷出版部 2002
- 『この父にして 藤岡作太郎・鈴木大拙・木村榮の幼時』勝尾金弥 梧桐書院 2004
- 『オブラート発明物語 異才・藤本吉二が行く』勝尾金弥 能登印刷出版部 2006
- 『がんばりやの作太郎 古典文学研究の開拓者・藤岡作太郎』北國新聞社 2006 ふるさと偉人絵本館
- 『長生きをした貞太郎 禅を広めた鈴木大拙』北國新聞社 2006 ふるさと偉人絵本館
- 『譲吉は行く波のりこえて タカジアスターゼを発見した化学者・高峰譲吉』北國新聞社 2007 ふるさと偉人絵本館
- 『榮は元気ないちばん星 「Z項」を発見した天文学者・木村榮』北國新聞社 2007 ふるさと偉人絵本館
- 『みんな仲よし幾多郎きょうだい 日本を代表する哲学者・西田幾多郎』北國新聞社 2007 ふるさと偉人絵本館
- 『いつも誰かがいてくれた 生い立ちの記 1』能登印刷出版部 2008
- 『かたい人の輪に守られて 生い立ちの記 2』能登印刷出版部 2009
- 『金沢ふしぎめぐり』北陸児童文学協会 2009 つのぶえ文庫
- 『七一雑報を創った人たち 日本で最初の週刊キリスト教新聞刊行の顛末』創元社、2012
- 『山へ登ろう。いろんな山へ――子どもたちへの深田久弥のメッセージ』桂書房、2012
共編著
- 『続・乳幼児の発達と教育』青木民雄,勝尾金弥編著 三和書房 1979
- 『中野重治と児童文学』勝尾金弥編著 能登印刷出版部 1994
- 『鈴木三重吉童話集』勝尾金弥編 1996 岩波文庫
- 『ブラックブラックは学校ネコ』編 ポプラ社 1996
- 『O・S・A・R・Uこちらおサルの放送局』編 ポプラ社 1997
翻訳
- 鄭開慧『ぼくは船長の子どもなんだ 中国の児童読物』牧書店 1966
- フランツ・ブランデンバーグ『おばあちゃんのたんじょうび』アリス館牧新社 1976
- フランツ・ブランデンバーグ『きょうはおやすみだよ』アリス館牧新社 1976
- フランツ・ブランデンバーグ『どろぼうだどろぼうよ』アリス館牧新社 1976
注
- ^ 『現代日本人名録』
- ^ “勝尾金弥さん死去 92歳児童文学、中日文化賞”. 中日新聞. (2020年4月6日) 2020年4月7日閲覧。