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変数は頭に "?" を付けることで表される("$" でもよい)。?capital と ?country がクエリ結果として返される(SELECTの部分)。SPARQL のクエリプロセッサはその全てについて4つの RDF トリプルのパターンにマッチするものを選ぶ(WHEREの部分)。[[Uniform Resource Identifier|URI]] を毎回フルに記述すると読みにくくなるので、"abc" というプレフィックスが "<nowiki>http://mynamespace.com/exampleOntologie#</nowiki>" を表すようになっている(PREFIXの部分)。 |
変数は頭に "?" を付けることで表される("$" でもよい)。?capital と ?country がクエリ結果として返される(SELECTの部分)。SPARQL のクエリプロセッサはその全てについて4つの RDF トリプルのパターンにマッチするものを選ぶ(WHEREの部分)。[[Uniform Resource Identifier|URI]] を毎回フルに記述すると読みにくくなるので、"abc" というプレフィックスが "<nowiki>http://mynamespace.com/exampleOntologie#</nowiki>" を表すようになっている(PREFIXの部分)。 |
2020年7月5日 (日) 22:54時点における版
SPARQL(スパークル[1]、SPARQL Protocol and RDF Query Languageの再帰的頭字語)は、RDF問合せ言語の1つである。RDF問合せ言語は、Resource Description Framework (RDF) で記述されたXMLやTurtleなどのRDFデータのリソースを取り扱うためのコンピュータ言語である。
SPARQL は、クエリの基本的なパターンである論理積や論理和をはじめ、文字列操作やフィルターなどのその他のパターンを指定可能であり[2]、PythonやRubyなどのプログラミング言語でSPARQLを利用できるライブラリが存在する[3]。
ティム・バーナーズ=リーは2006年5月のインタビューで「SPARQL によって大きな違いが生まれるだろう」と述べている[4]。
例
次のSPARQLクエリは、アフリカ諸国の首都のリストを返す。
PREFIX abc: <http://mynamespace.com/exampleOntologie#>
SELECT ?capital ?country
WHERE {
?x abc:cityname ?capital.
?y abc:countryname ?country.
?x abc:isCapitalOf ?y.
?y abc:isInContinent abc:africa.
}
変数は頭に "?" を付けることで表される("$" でもよい)。?capital と ?country がクエリ結果として返される(SELECTの部分)。SPARQL のクエリプロセッサはその全てについて4つの RDF トリプルのパターンにマッチするものを選ぶ(WHEREの部分)。URI を毎回フルに記述すると読みにくくなるので、"abc" というプレフィックスが "http://mynamespace.com/exampleOntologie#" を表すようになっている(PREFIXの部分)。
標準化
SPARQL は World Wide Web Consortium (W3C) の RDF Data Access Working Group (DAWG) によって標準化された。
W3C勧告に至る過程は以下の通りである
- 2006年4月 勧告候補
- 2006年10月 2つの問題により草案に戻される[5]
- 2007年6月 SPARQL 1.0 再び勧告候補[6]
- 2008年1月15日 SPARQL 1.0 W3C勧告[7]
- 2013年3月21日 SPARQL 1.1 W3C勧告[8]
SPARQL Endpoint
SPARQL Endpointは、SPARQLによるリソースの検索や分析の機能を提供するインタフェースである。
代表的な日本国内のSPARQL Endpoint
- DBpedia Japanese: http://ja.dbpedia.org/sparql
- 文献検索システムI-Scover: https://i-scover-api.ieice.org/iscover/api/sparql
- J-GLOBAL knowledge: https://stirdf.jglobal.jst.go.jp/sparql
- ジャパンサーチ: https://jpsearch.go.jp/rdf/sparql/
脚注
- ^ Jim Rapoza (2006年5月2日). “SPARQL Will Make the Web Shine”. eWeek. 2007年1月17日閲覧。
- ^ “XML and Web Services In The News”. xml.org (2006年10月6日). 2007年1月17日閲覧。
- ^ “SparqlImplementations – ESW Wiki”. Esw.w3.org. 2009年10月1日閲覧。
- ^ Reuters (2006年5月22日). “Berners-Lee looks for Web's big leap”. zdnet.co.uk 2007年1月17日閲覧。
- ^ Eric Prud'hommeaux, W3C; Andy Seaborne, Hewlett-Packard Laboratories (2006年10月4日). “SPARQL Query Language for RDF : W3C Working Draft”. 2007年1月17日閲覧。
- ^ http://www.w3.org/blog/SW/2007/06/15/sparql_is_a_candidate_recommendation
- ^ W3C Semantic Web Activity News - SPARQL is a Recommendation
- ^ “Eleven SPARQL 1.1 Specifications are W3C Recommendations”. w3.org (2013年3月21日). 2013年4月25日閲覧。
関連項目
外部リンク
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書籍
- 加藤 文彦、川島 秀一、岡別府 陽子、山本 泰智、片山 俊明 (著)『オープンデータ時代の標準Web API SPARQL』(オンデマンド (ペーパーバック))インプレスR&D、2015年11月13日。ISBN 978-4802090438。
仕様、記事、チュートリアル
- SPARQLの主な特徴
- W3C RDF Data Access Working Group
- XML.com: Introducing SPARQL: Querying the Semantic Web
- SPARQL Query language
- SPARQL Query Languageの日本語版
- SPARQL Protocol
- SPARQL Protocolの日本語版
- SPARQL Query XML Results Format
- SPARQL Query XML Results Formatの日本語版
- SPARQL Frequently Asked Questions
- SPARQL Tutorial on the Jena/ARQ site