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2020年5月31日 (日) 05:17時点における版
キム ボクドン、キム ポットン 金 福童[1] 김 복동 | |
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| 生誕 |
1926年4月19日.svg){kind=small} 日本統治下朝鮮、慶尚南道梁山郡梁山面南部洞[1] |
| 死没 | 2019年1月28日（92歳没） |
| 受賞 | 第22回アムネスティ・インターナショナルメディア賞特別賞[2] |
金 福童（きん ふくどう、韓国語:김 복동、キム ボクドン、キム ポットン、1926年4月19日 - 2019年1月28日[3]）は、元日本軍慰安婦だったと主張する女性。韓国挺身隊問題対策協議会：略称 艇対協（現在の日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯：略称 正義連）の支援の下で、2013年9月18日フランス、パリのシャイヨー宮前で「朝鮮戦争当時日本軍に無惨に踏みにじられて悔しい思いをさせられた。」と演説し、本人自ら自身は朝鮮戦争の被害者であった事を告白した。[4]
経歴
日本統治時代の朝鮮慶尚南道梁山郡生まれ[1]。1992年、慰安婦であったことを公表[3]。1940年代に広東・香港・シンガポール・オランダ領東インドで軍人の性行為の相手をさせられていたことや、慰安所の実情などについて証言を行った[1]。慰安婦問題について日本国政府が正確な事実認識・謝罪・賠償することを求め、また、吉元玉とともに戦時性暴力被害者支援基金の設立を提唱した[1]。
2013年9月18日、フランス、パリのシャイヨー宮前で「朝鮮戦争当時日本軍に無惨に踏みにじられて悔しい思いをさせられた。日本が誤りを悔いて慰安婦被害者の問題を解決できるように助けて」と演説した[5]。
2015年4月、日本外国特派員協会で記者会見するために訪日[6]。
2018年に韓国挺身隊問題対策協議会が日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶財団と合併し、日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)を旗揚げすると、同団体に移籍した。
2019年1月28日、死去。告別式は水曜デモを行っていたソウル日本大使館の前で行われ、韓国外交部の康京和長官をはじめ、法務部の朴相基長官、潘基文元国連事務総長、文喜相韓国国会議長のほか韓国与野党の多数の議員が弔問に訪れ[7]、29日には文在寅大統領が弔問し、遺影の前で土下座をして敬意を表した[8]。
2月1日、在日本朝鮮人総聯合会傘下の在日本朝鮮人人権協会性差別撤廃部会が首相官邸前で追悼集会を開き、日本政府に抗議を続けることを報告した[9]。
8月8日、生前密着取材したドキュメンタリー映画「金福童」が公開された。
奨学事業
2016年5月、朝鮮学校の生徒を支援するために5000万ウォンを韓国挺身隊問題対策協議会（挺隊協、当時）に寄付し、それを元に「金福童奨学基金」を創設[10][11]。
2018年9月、平成30年台風第21号で被災した大阪朝鮮学校を支援するために吉元玉と共に訪日し、約100万円の寄付を行った[12][13]。同年、奨学制度を「金福童の希望」に改称[11]。
2019年3月、挺隊協の後継団体日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)は、金に対する弔慰金などを財源に「金福童奨学金」に拡大再編し、朝鮮学校生徒向けとは別に、「国内の市民・社会団体活動家の子女の大学生」に対象を限定した奨学金を新たに創設した[11]。
2020年5月、正義連に対する元慰安婦からの告発に関連して、「金福童奨学金」の受給者が、全員市民団体活動家の子女であることが判明した。正義連は、市民団体活動家の子女だけに奨学金を支給する理由として、故人の意思であると説明したが、具体的な遺言状の内容などは公表しなかった[11]。
金福童センター
ウガンダにおいて、金福童をたたえ、世界に人権と平和のメッセージを発信する目的で、正義連は2019年6月「金福童センター」建設計画を発表し、募金活動を開始した。当初の計画では、金福童の追悼施設、旧日本軍の慰安婦問題に関する歴史館、ウガンダ内戦歴史館、学校、共同耕作地などを造成するとしていた。しかし、日本側からの妨害があったことを理由に計画は白紙撤回された。新たにアメリカのワシントンにセンターを建設する計画を再推進していたが、寄付金不足や新型肺炎の影響などで、事業の目途はたっていない[14]。
脚注
- ^ a b c d e 吉見義明 (2016年3月). “ある元日本軍「自称慰安婦」の回想（6）―金 福童さんからの聞き取り―”. 中央大学論集, 第37号. 中央大学出版部. p. 207-241. 2020年5月11日閲覧。
- ^ “慰安婦被害者・故金福童さん アムネスティ特別賞受賞”. 聯合ニュース (2020年4月29日). 2020年5月11日閲覧。
- ^ a b “元慰安婦の「象徴」金福童さん死去、日本大使館前で2月1日に告別式”. 産経新聞 (2020年1月29日). 2020年5月11日閲覧。
- ^ http://www.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2013092012432151429
- ^ http://www.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2013092012432151429
- ^ “韓国の元「慰安婦」が東京で会見、今も是正を求める”. CNNニュース (2015年4月30日). 2018年7月29日閲覧。
- ^ 朝鮮日報日本語版 2019/01/30 23:08
- ^ “文大統領「歴史を正すことを忘れません”. ハンギョレ新聞 (2019年2月18日). 2020年5月11日閲覧。
- ^ “「ハルモニ、安らかにお眠りください」 東京でキム・ボクトンさんの追悼集会”. ハンギョレ (2019年2月2日). 2020年5月11日閲覧。
- ^ “김복동 장학금, 민노총·전농·진보연대 간부 자녀에 줬다” (朝鮮語). 朝鮮日報 (2020年5月11日). 2020年5月11日閲覧。
- ^ a b c d “金福童奨学金、民主労総・全農・進歩連帯の子女に支給”. 朝鮮日報 (2020年5月11日). 2020年5月11日閲覧。
- ^ “慰安婦被害者2人、台風で被害の大阪朝鮮学校を訪問”. 中央日報日本語版 (2018年9月27日). 2020年5月11日閲覧。
- ^ “［フォト］キム・ボクトンさん、キル・ウォンオクさん、台風被害受けた朝鮮学校に寄付”. ハンギョレ (2018年9月29日). 2020年5月11日閲覧。
- ^ “渦中の慰安婦支援団体 ウガンダ「金福童センター」事業も物議＝韓国”. 聯合ニュース (2020年5月20日). 2020年5月31日閲覧。
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