「サラ・チャン」の版間の差分
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'''サラ・チャン'''(Sarah Chang<ref>{{Cite web|title=Sarah Chang Official Website|url=http://sarahchang.com/|accessdate=2020-01-04|publisher=|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200104052612/http://sarahchang.com/|archivedate=2019-1-4}}</ref><ref name=":0">{{cite book|title=Young Musicians in World History|publisher=Greenwood Publishing Group|first=Irene|last=Earls|page=54|isbn=978-0-313-31442-1|oclc=47838282|url=https://books.google.com/books?id=0X1xlWw29ygC&pg=PA54}}</ref> |
'''サラ・チャン'''(Sarah Chang<ref>{{Cite web|title=Sarah Chang Official Website|url=http://sarahchang.com/|accessdate=2020-01-04|publisher=|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200104052612/http://sarahchang.com/|archivedate=2019-1-4}}</ref><ref name=":0">{{cite book|title=Young Musicians in World History|publisher=Greenwood Publishing Group|first=Irene|last=Earls|page=54|isbn=978-0-313-31442-1|oclc=47838282|url=https://books.google.com/books?id=0X1xlWw29ygC&pg=PA54}}</ref>、[[1980年]][[12月10日]]<ref>{{Cite web|title=Sarah Chang music, videos, stats, and photos|url=https://www.last.fm/music/Sarah+Chang|website=|accessdate=2020-01-04|language=en|publisher=[[Last.fm]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200104055109/https://www.last.fm/music/Sarah+Chang|archivedate=2020-1-4}}</ref> [[フィラデルフィア]]<ref name=":0" />- ) は、[[韓国]]系[[アメリカ合衆国#国民|アメリカ人]]の[[ヴァイオリニスト]]<ref name=":0" />。 |
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8歳のデビュー以来、北米をはじめ、ヨーロッパ、アジア圏で活動し、そのキャリアは20年以上におよぶ{{sfn|UGA|2019}}。 |
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使用ヴァイオリンは1717年製の[[グァルネリ・デル・ジェズ]]{{sfn|モルク|2017}}。 |
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1980年12月、フィラデルフィアで韓国からアメリカに渡っていた両親<ref name=":0" />、[[ヴァイオリニスト]]のチャン・ミンス(Min Soo Chang)<ref name=":0" />{{sfn|JACKSON|1994}}{{efn|チャン・ミンスは[[KBS交響楽団]]の首席を務めたことがある{{sfn|JACKSON|1994}}。}}と、同じく音楽家のチャン・ミョン(Myoung Chang)<ref name=":0" />の間に生まれる。 |
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ジュリアード音楽院では[[ドロシー・ディレイ]]とその助手{{仮リンク|ヒョウ・カン|en|Hyo Kang}}の指導を受けた{{sfn|モルク|2017}}{{sfn|Yale|2011}}。その一方で、両親はサラが普通の生活を送ることも望んだ{{sfn|Kipling|2019}}。音楽院では6歳で16歳のクラスメイトとともに指導を受け、その傍ら普通学校にも通った{{sfn|Kipling|2019}}。 |
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中学校時代には、中学校の同級生とバレーボール、サッカー、ローラーブレードなどのスポーツに興じた{{sfn|JACKSON|1994}}。そんなサラのテレビ初出演は体操選手としてのものだった{{sfn|JACKSON|1994}}。 |
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<!-- [[イツァーク・パールマン|パールマン]]や[[五嶋みどり]]、[[ギル・シャハム]]、[[諏訪内晶子]]、[[シュロモ・ミンツ]]らの妹弟子にあたる。--> |
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1999年にジュリアード音楽院を卒業{{sfn|モルク|2017}}。 |
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2004年、[[ハリウッド・ボウル]]に史上最年少で殿堂入り{{sfn|The Orchestra of the Americas}}。 |
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2005年、Harvard University Leadership Award を受賞{{sfn|UGA|2019}}。 |
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2006年、[[ニューズウィーク]]の“Women and Leadership, 20 Powerful Women Take Charge”に選出{{sfn|The Orchestra of the Americas}}。 |
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2008年、[[世界経済フォーラム]]主催の[[ヤング・グローバル・リーダーズ]]に<!-- 大韓民国代表で-->選出{{sfn|The Orchestra of the Americas}}。 |
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2011年、official artistic ambassador by the United States Department of Stateに任命される{{sfn|UGA|2019}}。 |
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2012年、Harvard University Leadership Award を受賞{{sfn|UGA|2019}}。 |
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== 音楽家として == |
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8歳で[[ズービン・メータ]]指揮の[[ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団]]や[[リッカルド・ムーティ]]指揮の[[フィラデルフィア管弦楽団]]と共演した。10歳でファーストアルバムの録音を行い、それまで[[ヤッシャ・ハイフェッツ|ハイフェッツ]]が持っていた最年少記録(11歳)を塗り替えた。アルバムは翌年、[[:en:EMI Classics|EMI クラシックス]]から発売され、発売後まもなく、クラシック音楽のベストセラーとして、[[ビルボード]]チャートに入った。 |
8歳で[[ズービン・メータ]]指揮の[[ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団]]や[[リッカルド・ムーティ]]指揮の[[フィラデルフィア管弦楽団]]と共演した。10歳でファーストアルバムの録音を行い、それまで[[ヤッシャ・ハイフェッツ|ハイフェッツ]]が持っていた最年少記録(11歳)を塗り替えた。アルバムは翌年、[[:en:EMI Classics|EMI クラシックス]]から発売され、発売後まもなく、クラシック音楽のベストセラーとして、[[ビルボード]]チャートに入った。 |
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1992年にエイヴリー・フィッシャー・キャリア・グラントを史上最年少で受賞{{sfn|モルク|2017}}。 |
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[[1993年]]にグラモフォン・マガジン賞、[[1994年]]には国際クラシック音楽賞、[[1999年]]にエイヴリー・フィッシャー賞を獲得。標準的なレパートリーだけでなく[[カール・ゴルトマルク|ゴルトマルク]]の協奏曲にも早くから取り組んでいる。 |
[[1993年]]にグラモフォン・マガジン賞、[[1994年]]には国際クラシック音楽賞、[[1999年]]にエイヴリー・フィッシャー賞を獲得。標準的なレパートリーだけでなく[[カール・ゴルトマルク|ゴルトマルク]]の協奏曲にも早くから取り組んでいる。 |
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==音楽について== |
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⚫ | チャンが13歳であった[[1994年]]4月の報道によると、[[ユーディ・メニューイン]](報道時は77歳。神童ヴァイオリニストとしてデビューし、15-16歳で既に完成の域に達したと評された<ref>{{Cite book|和書|title=名曲決定盤|date=|year=1981|publisher=[[中央公論新社|中央公論社]]|volume=上巻|author=あらえびす|authorlink=野村胡堂|editor=原著は1939年刊}}</ref>。)は、チャンを「私が聴いた範囲で、もっとも素晴らしく、完全で、理想的なヴァイオリニスト」と評した<ref>{{Cite news|title=MUSIC / A talent with no strings attached: Yehudi Menuhin has called|date=1994-4-19|url=https://www.independent.co.uk/arts-entertainment/music-a-talent-with-no-strings-attached-yehudi-menuhin-has-called-sarah-chang-the-most-wonderful-1371073.html|accessdate=2018-11-04|publication-date=|language=en|archiveurl=https://web.archive.org/web/20181104071818/https://www.independent.co.uk/arts-entertainment/music-a-talent-with-no-strings-attached-yehudi-menuhin-has-called-sarah-chang-the-most-wonderful-1371073.html|archivedate=2018-11-4|work=[[インデペンデント]]}}</ref>。 |
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[[テンプル大学]]の教授でもある父が、独自の教育方針でサラに接し、育てた教育法が本として出版された。「『だめだ』という言葉は言うな」、「音楽教育は頭脳開発に役に立つ」、「早教育は必須だ」、「不必要な競争心を刺激するな」、「体力を培え」、「遠大な目標を立てよ」といった内容である<ref>[http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=82892&servcode=400§code=420 娘サラ・チャンはこうして育てた(中央日報)]</ref>。 |
[[テンプル大学]]の教授でもある父が、独自の教育方針でサラに接し、育てた教育法が本として出版された。「『だめだ』という言葉は言うな」、「音楽教育は頭脳開発に役に立つ」、「早教育は必須だ」、「不必要な競争心を刺激するな」、「体力を培え」、「遠大な目標を立てよ」といった内容である<ref>[http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=82892&servcode=400§code=420 娘サラ・チャンはこうして育てた(中央日報)]</ref>。 |
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インターネットの発達により、YouTubeからサラの名前で検索すれば、子供の頃から現在の公演、インタビューやドキュメンタリーが視聴できるという{{sfn|dongA.com|2009}}。 |
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サラ・チャンが10才になったばかりの頃、演奏を初めて聞いて{{sfn|モルク|2017}}。 |
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サラ・チャンは私の知る限りもっとも素晴らしく、もっとも完璧で、もっとも理想的なヴァイオリニストだ |
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|[[ユーディ・メニューイン]]{{sfn|モルク|2017}}{{sfn|JACKSON|1994}} |
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メニューインは[[ヴァディム・レーピン]]にも似た賛辞を送っているという{{sfn|Hewett|2019}}。 |
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=== 受賞 === |
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* [[1992年]] エイヴリー・フィッシャー・キャリア・グラント{{sfn|モルク|2017}} |
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* [[1993年]] グラモフォン・マガジン賞 |
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* [[1994年]] 国際クラシック音楽賞 |
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* [[1999年]] エイヴリー・フィッシャー賞 |
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== 脚注 == |
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=== 注釈 === |
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=== 出典 === |
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== 参考文献 == |
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* {{cite web |author=Ivan Hewett |url=https://www.telegraph.co.uk/music/classical-music/the-most-perfect-violinist-ive-ever-heard/ |title="The most perfect violinist I've ever heard" |date=2016-02-24 |publisher=The Telegraph |
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|ref={{sfnref|JACKSON|1994}} |
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* {{cite web |author=Kay Kipling |url=https://www.sarasotamagazine.com/arts-and-entertainment/2019/11/violinist-sarah-chang-will-perform-with-sarasota-orchestra-this-winter |title=Violinist Sarah Chang Will Perform With Sarasota Orchestra This Winter |date=2019-11-01 |publisher=Sarasota Magazine |
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* {{cite web |url=http://orchestraoftheamericas.org/people/sarah-chang/ |title=Sarah Chang |date= |
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|publisher=The Orchestra of the Americas |
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* {{cite web |url=https://news.uga.edu/violinist-sarah-chang-pac/ |title=Award-winning violinist Sarah Chang coming to UGA |date=2019-08-29 |publisher=[[ジョージア大学]] |
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* {{cite web |url=https://music.yale.edu/2011/03/03/daewon-music-awards-grand-prize-given-to-hyo-kang/ |title=Daewon Music Awards Grand Prize given to Hyo Kang |date=2011-03-03 |
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|publisher=Yale School of Music |
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* {{cite book |author=ジャン=ミシェル・モルク |translator=神奈川夏子 |title=偉大なるヴァイオリニストたち 2 |year=2017 |month=4 |isbn=9784636923339 |
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|pages=303-308 |ref={{sfnref|モルク|2017}} }} |
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* {{cite web |url=http://www.donga.com/news/article/all/20090122/8687321/1 |title=공연 클래식, 사이버토피아를 꿈꾼다 |date=2009-09-23 |
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|publisher=dongA.com |
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|ref={{sfnref|dongA.com|2009}} |accessdate=2020-01-13 }} |
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<!-- 後で使用する。かも |
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* {{cite web |title=Sarah Chang 마카오 리사이틀 안내 |author=大韓民国在香港総領事館 |language=zh |url=http://overseas.mofa.go.kr/hk-en/brd/m_1495/view.do?seq=638325 |publisher=[[外交部 (大韓民国)]]}} |
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* {{cite web |title=Sarah Chang Violin Recital (張永宙小提琴演奏會) |author=大韓民国在香港総領事館 |language=ko |url=http://overseas.mofa.go.kr/hk-ko/brd/m_1499/view.do?seq=890987 |publisher=[[外交部 (大韓民国)]]}} |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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{{Wikiquote|en:Sarah Chang}} |
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* [http://sarahchang.com/ サラ・チャン公式ウェブサイト] {{en icon}} |
* [http://sarahchang.com/ サラ・チャン公式ウェブサイト] {{en icon}} |
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* {{twitter|sarahchang}} {{en icon}} |
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2020年2月4日 (火) 11:07時点における版
サラ・チャン | |
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基本情報 | |
生誕 | 1980年12月10日 |
出身地 | アメリカ合衆国・フィラデルフィア |
学歴 | ジュリアード音楽院 |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | ヴァイオリニスト |
担当楽器 | ヴァイオリン |
公式サイト | 公式HP |
サラ・チャン(Sarah Chang[1][2]、1980年12月10日[3] フィラデルフィア[2]- ) は、韓国系アメリカ人のヴァイオリニスト[2]。
略歴
出生時の氏名は韓国語名の Young Joo Changであったが、母が当時師事していた作曲家のジョージ・クラムは、チャンが音楽の道に進むと信じ、英語名で Sarah Chang と名乗ることを母に提案して受け入れられた[2]。
父親(チャン・ミンス)もヴァイオリニスト。3歳のときに両親にヴァイオリンをねだり、4歳の誕生日に1/16サイズのヴァイオリンを買ってもらい、練習を始めた。6歳でジュリアード音楽院の入学試験を受け、マックス・ブルッフのヴァイオリン協奏曲を演奏して入学許可を得る。同音楽院ではドロシー・ディレイに師事。パールマンや五嶋みどり、ギル・シャハム、諏訪内晶子、シュロモ・ミンツらの妹弟子にあたる。
8歳でズービン・メータ指揮のニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団やリッカルド・ムーティ指揮のフィラデルフィア管弦楽団と共演した。10歳でファーストアルバムの録音を行い、それまでハイフェッツが持っていた最年少記録(11歳)を塗り替えた。アルバムは翌年、EMI クラシックスから発売され、発売後まもなく、クラシック音楽のベストセラーとして、ビルボードチャートに入った。
1993年にグラモフォン・マガジン賞、1994年には国際クラシック音楽賞、1999年にエイヴリー・フィッシャー賞を獲得。標準的なレパートリーだけでなくゴルトマルクの協奏曲にも早くから取り組んでいる。
音楽について
チャンが13歳であった1994年4月の報道によると、ユーディ・メニューイン(報道時は77歳。神童ヴァイオリニストとしてデビューし、15-16歳で既に完成の域に達したと評された[4]。)は、チャンを「私が聴いた範囲で、もっとも素晴らしく、完全で、理想的なヴァイオリニスト」と評した[5]。
テンプル大学の教授でもある父が、独自の教育方針でサラに接し、育てた教育法が本として出版された。「『だめだ』という言葉は言うな」、「音楽教育は頭脳開発に役に立つ」、「早教育は必須だ」、「不必要な競争心を刺激するな」、「体力を培え」、「遠大な目標を立てよ」といった内容である[6]。
外部リンク
- サラ・チャン公式ウェブサイト
- サラ・チャン (@sarahchang) - X(旧Twitter)
脚注
- ^ “Sarah Chang Official Website”. 2019年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月4日閲覧。
- ^ a b c d Earls, Irene. Young Musicians in World History. Greenwood Publishing Group. p. 54. ISBN 978-0-313-31442-1. OCLC 47838282
- ^ “Sarah Chang music, videos, stats, and photos” (英語). Last.fm. 2020年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月4日閲覧。
- ^ あらえびす 著、原著は1939年刊 編『名曲決定盤』 上巻、中央公論社、1981年。
- ^ “MUSIC / A talent with no strings attached: Yehudi Menuhin has called” (英語). インデペンデント. (1994年4月19日). オリジナルの2018年11月4日時点におけるアーカイブ。 2018年11月4日閲覧。
- ^ 娘サラ・チャンはこうして育てた(中央日報)