「改元のコンピュータシステムへの影響」の版間の差分

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改元のコンピュータシステムへの影響では、改元（元号の変更）に伴うコンピュータシステムへの影響について述べる。

平成への改元

1989年（昭和64年）1月7日に天皇が崩御し、昭和からの改元が実施されることとなった。同日中に新元号を「平成」とする政令が公布され、翌1月8日に施行されることとなった。昭和までの改元と異なり、翌日から施行された背景として、当時は文書事務の煩雑化・ワードプロセッサを初めとするOAに伴うコンピュータプログラムの変更等を行うためと報道された。

JIS X 0213では、「㍾」は1-13-77、「㍽」は1-13-78、「㍼」は1-13-79に収録されていたが、「㍻」は1-13-63とこれらとは離れたコードポイントに追加された。Unicodeでは、1991年（平成3年）に発表されたバージョン1.0.0で、CJK互換用文字ブロックにこれらの合字が収録されたが、コードポイントはU+337BからU+337Eと連続した領域になっている^[1]。

符号位置

記号	Unicode	JIS X 0213	文字参照	名称
㍻	`U+337B`	`1-13-63`	`㍻` `㍻`	全角平成 SQUARE ERA NAME HEISEI
㋿	`U+32FF`	`-`	`㋿` `㋿`	（全角令和） SQUARE ERA NAME REIWA

脚注

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^ “Unicode 1.0”. 2019年4月25日閲覧。

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 [[JIS X 0213]]では、「㍾」は1-13-77、「㍽」は1-13-78、「㍼」は1-13-79に収録されていたが、「㍻」は1-13-63とこれらとは離れたコードポイントに追加された。[[Unicode]]では、1991年（平成3年）に発表されたバージョン1.0.0で、[[CJK互換用文字]]ブロックにこれらの[[合字]]が収録されたが、コードポイントはU+337BからU+337Eと連続した領域になっている<ref>{{cite web|url=https://www.unicode.org/versions/Unicode1.0.0/|title=Unicode 1.0|access-date=2019-04-25}}</ref>。
-== 令和への改元 ==
-[[2019年]]（平成31年）に、[[天皇の退位等に関する皇室典範特例法|皇室典範特例法]]の規定に基づいて[[上皇明仁|明仁天皇]]の[[退位]]と[[皇太子徳仁親王]]の[[即位]]が行われることとなった<ref>[https://www.bbc.com/japanese/47746196 新元号は「令和」と日本政府発表 200年ぶりの天皇譲位] BBC NEWS JAPAN（[[英国放送協会]]） 2019年4月2日。</ref>。これに伴い、新天皇が即位する[[5月1日]]に改元が実施されることになる。
-これまでの改元時とは異なり、[[オフィス・オートメーション|OA]]化・[[インターネット]]化が進んでおり、新元号への対応準備の期間を確保する必要があることから、[[立憲主義|憲政]]史上初めて新元号を改元1か月前となる2019年[[4月1日]]に公表することが決定され、4月1日に新元号が「[[令和]]」となることが発表された。
-現代のコンピュータシステムの大半は平成時代に作られたものであり、この時代に開発されたソフトウェアの多くは、平成以前の元号にしか対応していない<ref>{{Cite web|url=https://docs.microsoft.com/en-us/windows/desktop/intl/era-handling-for-the-japanese-calendar|title=Era Handling for the Japanese Calendar - Windows applications|last=|first=|date=|website=docs.microsoft.com|language=en-us|archive-url=|archive-date=|dead-url=|access-date=2019-01-31}}</ref>。改元はめったにないことであるため、ほとんどのソフトウェアは改元後も正しく動作することを保証するためのテストがされていない。コンピュータやソフトウェアのメーカーは、新元号が正しく処理されるようにするために、改元前にシステムをテストする必要がある。これを確実にするために、いくつかのシステムでは前もって新元号をシミュレートするためのテストメカニズムを提供した<ref name=":0">{{cite web|url=https://blogs.msdn.microsoft.com/shawnste/2018/04/12/the-japanese-calendars-y2k-moment/|title=The Japanese Calendar's Y2K Moment|access-date=2019-04-24}}</ref>。
-Windows 10 Spring Releaseには、新元号に関するプレースホルダー情報を含むレジストリエントリが含まれている。これは、ユーザーが改元に関するソフトウェアの制限を発見できるようにするためのものである<ref name=":0" />。
-[[Unicode]]では、新元号を表す[[合字]]のためにコードポイントU+32FFが予約され<ref>{{Cite web|url=http://blog.unicode.org/2018/09/new-japanese-era.html|title=New Japanese Era|last=|first=|date=|website=|archive-url=|archive-date=|dead-url=|access-date=2019-01-31}}</ref>、2019年5月7日リリースのUnicode 12.1で正式に追加された。これは他の元号の合字とは異なる[[囲みCJK文字・月]]ブロックであるが、CJK互換用文字ブロックに隣接している。なお、「令」の文字についてはU+4EE4のほか、[[CJK互換漢字]]ブロックのU+F9A8にも収録されているが、これは韓国の文字コード[[KS X 1001]]との後方互換性のために収録されているものであり、元号の表記には使用しないよう[[経済産業省]]が周知している<ref>{{cite web|url=https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/kaigen/20190405_kaigen_code.pdf|title=新元号名で使用する文字コードについて（周知）|publisher=[[経済産業省]]|date=2019-04-05|access-date=2019-05-05}}</ref>。
-年4月29日、コンビニエンスストアに設置されたATMで一部の銀行の口座からの振込を行うと、振込予約日が1989年（平成元年）5月7日と表示されるという不具合が発生した<ref>{{cite news|url=https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/news/18/04881/|title=振込予定日がなぜか「1989年」に、コンビニATMで不具合|publisher=日経xTECH|date=2019-04-29|access-date=2019-05-06}}</ref>。
 == 符号位置 ==

表話編歴年問題
技術的な問題	1999年8月21日問題 2000年問題（Y2K） 2001年9月9日問題 2010年問題民国100年問題（2011年） 2019年4月7日問題昭和100年問題（2025年）旧暦2033年問題 2036年問題 2038年問題 10000年問題
社会問題	1953年問題 2007年問題 2009年問題 2010年問題 2011年問題大阪2011年問題 2012年問題 2014年問題（新幹線、造船、Windows XP） 2015年問題 2016年問題 2018年問題 2024年問題 2025年問題 2030年問題 2045年問題 2531年問題
算術オーバーフローカウンターストップコンピュータと社会日時の表現法に起因するバグ（英語版）

「改元のコンピュータシステムへの影響」の版間の差分

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参考文献

関連項目