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「イエナオプティック」の版間の差分

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* 光学式、空圧式、接触式での高精度計測機器
* 光学式、空圧式、接触式での高精度計測機器

2019年11月11日 (月) 01:11時点における版

イエナオプティック
JENOPTIK AG
種類 株式会社
本社所在地 ドイツの旗 ドイツ
テューリンゲン州イェーナ
設立 1991年(創業1846年
業種 製造業
事業内容 光学・電子機器の製造販売
代表者
  • Dr. Stefan Traeger (President and CEO)[1]
  • Hans-Dieter Schumacher (CFO)[2]
売上高 834 Mio. (2018)[3]
従業員数 4,074人
(2019年6月末時点)
外部リンク http://www.jenoptik.com/
(JENOPTIK AG)
http://www.jenoptik.co.jp/
(イエナオプティック ジャパン株式会社)
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2018年度(1 - 12月)の売上 (8億3460万ユーロ)

  光学部品・光学機器 (35%)
  測定器・計測システム + 交通管理システム (39%)
  防衛 (26%)

概要

イエナオプティックはドイツテューリンゲン州イェーナイエナ)に本社を置く世界有数の光学機器メーカーである。

ドイツ語名JENOPTIKのカタカナ表記はイェノプティーク、もしくはイェノプティックが原音に近い。イェノプティク、イエンオプティック、また英語読みのジェノプティック、ジェンオプティックの表記もインターネットでは見られる。ただ、日本法人の登記上の名称はイエナオプティック (イエナオプティック ジャパン株式会社)である。

イエナオプティックは2019年度より4事業に集約。光学事業のLight & Optics(光学部品・光学機器)、Light & Production(自動車工場向け測定器・計測システム)、Light & Safety(交通管理システム)と、機械部品事業の VINCORION(防衛)になる。世界中で展開しており、主な顧客は半導体製造装置、自動車産業、医療機器、セキュリティ、防衛産業、航空産業と多岐にわたる。[4]

本社のイェーナを含めドイツ国内に12拠点、海外では80カ国以上で活動している。その中にはアメリカフランス英国中国スイスの製造拠点、オーストラリアブラジルチェコインド日本マレーシアメキシコオランダシンガポール韓国現地法人も含まれる。[4] 全世界での従業員は2018年12月末時点で4043人。2018年度(1 - 12月)の売上は8億3460万ユーロになる。光学部品・光学機器の事業で全体の35%(2億9000万ユーロ)、自動車工場向け測定器・計測システム、交通管理システムの事業で全体の39%(3億2780万ユーロ)、防衛事業で全体の26%(2億1860万ユーロ)を占める。

1990年のドイツ統一以降、自由経済での淘汰が相次ぐ中、旧東ドイツに本社を置く企業としては例外で、1996年にフランクフルト証券取引所にも上場する。現在はドイツ株価指数 SDAX(小型株70銘柄)、TecDAX(技術系中型株30銘柄)の構成企業メンバーでもある。ちなみに SDAX 70銘柄の中で旧東ドイツに本社を置く企業はイエナオプティックのみ、TecDAX 30銘柄の中ではカールツァイスメディテックとイエナオプティックの2社のみで、残りは旧西ドイツに本社もしくは主要拠点を置く企業である。統一後、約30年が過ぎようとする現在でも厳しい東西格差の現実が垣間見える。

2017年5月より Dr. Stefan Traeger がCEOに就任。初の旧東ドイツ出身の CEO となる。旧東ドイツのイェーナに本社を置きながら、1991年の設立以来、Lothar Spaeth (1991-)、Alexander von Witzleben (2003-)、Dr. Michael Mertin (2007-) と過去の CEO は全員旧西ドイツ出身であった。[1]

ウェブサイト(www.jenoptik.com) は英語・ドイツ語のみであったが多言語化にも取り組む。2017年5月より中国語、9月より日本語、2018年1月より韓国語での公開を開始する。

沿革

イエナオプティック本社(イェーナ Carl-Zeiss-Strasse から撮影)
イエナオプティック本社(イェーナ Ernst-Abbe-Platz から撮影)。
  • 1846年 - 創業者、カール・ツァイスイェーナでレンズ工房を開設。メガネ、化学計測器、製図用具、望遠鏡、顕微鏡と事業の幅を広げる。[5]
  • 1866年 - 物理学者のエルンスト・アッベが事業に加わる。[6]
  • 1884年 - ガラス職人のオットー・ショットとアッベ、ツァイスによりJenaer Glaswerks Schott & Genossen (現在のショット) を設立。[7]
  • 1914年-1945年 - 第一次、第二次世界大戦では、ドイツ軍向けに多数の光学部品を提供。ライフルスコープ、Uボート向け潜望鏡、双眼鏡、(砲撃前に距離を正確に測定する)測距儀等で重宝される。[8]
  • 1945年
  • 1946年 - 10月4日に西ドイツオーバーコッヘンにて Opton Optische Werke Oberkochen GmbH の設立。一方、10月22日には東ドイツ・イエナではソビエトによるイエナの工場の解体が決定、92%が解体される。約245名の従業員はソビエト・レニングラード(現:サンクトペテルブルク)へ強制連行され、ソビエトでの光学産業の設立に携わる。[8][12][13]
  • 1947年 - 東ドイツ・イェーナにて VEB Carl Zeiss Jena の設立。よって、カールツァイスが東西ドイツで分裂。[12]
  • 1953年
    • 3月 - 東西分裂後も互いの交流はあったが、3月には、過去に西ドイツ・オーバーコッヘンの従業員と共同作業に携わっていた東ドイツ・イエナの従業員15人がスパイとして逮捕される。東ドイツ政府により交流も打ち切る。[12][14]
    • 10月 - 西ドイツにてCarl Zeiss の商標が登録される。翌年より東西ドイツで Carl Zeiss のロゴで訴訟合戦が始まる。[14]
  • 1960年 - 明石市立天文科学館が、プラネタリウムに当時の東ドイツ・イエナで製造された Universal23/3 を導入。現在も使用されている。なお、現在稼動しているプラネタリウム投影機の中では、日本で一番古いものである。[15]
  • 1965年 - VEB Carl Zeiss Jena、精密機械と光学機器分野で東ドイツのリーディングカンパニーとなる。[12]
  • 1971年 - 18年に及ぶ係争を経て、"Zeiss (ツァイス)" の名前またはそれを含む企業ロゴの使用について2社の間で「ロンドン合意」が取り交わされる。お互い輸出の際、西ドイツのカール・ツァイスは東側諸国では "Opton" のロゴを使用。東ドイツのカール・ツァイスは西側諸国では "Jenoptik" "aus Jena" のロゴを使用することとなる。[14]
  • 1989年 - ベルリンの壁崩壊。その時点で VEB Carl Zeiss Jena が25拠点、60000人の雇用を抱えるまで成長する。[12]
  • 1990年
    • 9月 - ベルリンの壁崩壊後、東西ドイツが再度一つになり、VEB Carl Zeiss Jena も西側諸国への輸出で使用していたロゴ "Jenoptik" を入れた Jenoptik Carl Zeiss Jena に社名変更。[13]
    • 10月 - ドイツ再統一が正式に決定。
  • 1991年 - Jenoptik Carl Zeiss Jena の事業で、顕微鏡と一部の精密光学機器を(旧西ドイツの)Carl Zeiss に移管。残された事業(オプトエレクトロニクス、システム設計、精密機器)は、新たにJenoptik GmbHを設立しそちらへ移管。[16]
  • 1992年 - 翌年の1993年までの間に、市中心部にあった戦前のカール・ツァイス、戦後の旧東ドイツカール・ツァイスの本社工場はイェーナ南部 Jena-Göschwitz に移転。イエナオプティック本社ビル以外の跡地には、エルンスト・アッベ広場 (Ernst-Abbe-Platz) を囲むようにフリードリヒ・シラー大学イェーナ(法学部、学生食堂、他)、ショッピングセンター (Goethe-Galerie)、ホテル (Steigenberger Esplanade)、オフィスビルが入居する。[17]
  • 1994年 - 旧西ドイツの MEISSNER + WURST (現:M+W Group)を買収。その後2005年に売却。[16]
  • 1996年 - 有限会社 (GmbH) から株式会社 (AG) へ変更。日本においても、レーザ輸入商社・カンタムエレクトロニクス経由で半導体レーザの販売 (現在の医療・産業機器事業) を始める。[16]
  • 1997年 - 旧西ドイツの ESW GmbH を買収。現在の防衛事業の大部分を占めることになる。[16]
  • 1998年フランクフルト証券取引所に上場。[16]
  • 1999年 - 旧西ドイツの Robot Foto und Electronic GmH を買収。現在の交通管理システム事業 (Traffic Solutions) の一部となる。[16]
  • 2000年 - 旧西ドイツの Hommelwerke GmbH を買収。表面測定器の大手であり、現在の自動車産業事業 (Automotive) の一部となる。[16]
  • 2002年リヒテンシュタインヒルティとの提携で、レーザ距離計の生産を始める。これにより2003年に合弁会社 HILLOS GmbH を設立。現在の防衛事業 (Defense & Civil Systems) の一部となる。[16]
  • 2003年
    • 12月 - 旧西ドイツの Lechmotoren GmbH を買収、パトリオットミサイル発射装置の電源メーカーであり、現在の防衛事業の一部となる。[18]
    • 12月 – 旧東ドイツの Wahl Optoparts GmbH を買収、ポリマーを使用した光学部品の大手であり、現在の医療・産業機器事業 (Healthcare & Industry) の一部となる。[16]
  • 2005年 - 日本のカンタムエレクトロニクスとの合弁企業 JENOPTIK Japan (イエナオプティックジャパン)を設立。[19]
  • 2006年 - 旧東ドイツの PHOTONIC SENSE GmbH の大株主となる。光学部品用ゲルマニウム・シリコンブランク材のメーカーであり、現在の光学部品・光学機器事業の一部となる。[20]
    • 1月 – アメリカアラバマ州ハンツビルのMEMS Opticalを買収。グレースケールリソグラフィを使用した回折・屈折型マイクロオプティックスのメーカーであり、現在の光学部品・光学機器事業の一部となる。[21]
    • 7月 – フランスの Etamic SA を買収。測定器メーカーであり、現在の自動車産業事業の一部となる。[20]
  • 2007年
    • 7月 - Dr. Michael Mertin がCEOになる。[22]
    • 12月 - Epigap Optoelektronik GmbH を買収、現在の光学部品・光学機器事業の一部となる。[22]
  • 2008年 - 非中核事業のLDT Laser Display Technology の株の 51% を Rheinmetall Defense に売却、XTREME Technologies GmbH の株の全てをウシオ電機に売却。[23]
  • 2009年
    • 1月 – 中国のShanghai AES Auto Equipment を買収。中国での組み立て、調達機能を持つことになる。[24][25]
    • 3月 – イスラエルのDagesh との合弁企業 JENOPTIK OptiSys をイスラエルに設立。光学部品・光学機器事業の一部となる。[24][26]
    • 7月 - 韓国のTelstar-Hommel Corp. との合弁企業 JENOPTIK Korea を設立。[24][27]
  • 2010年 - 日本において、光学部品・光学機器事業 (Optical Systems) の販売を始める。
    • 2月 - イエナオプティックのRGBレーザ (WhiteLight laser) がバンクーバーオリンピックで採用される。[28]
    • 12月 - 宇宙事業を EADS 子会社 Astrium へ売却[28][29]
  • 2011年 - 中国での活動を上海の現地法人に集約[30]
  • 2012年 - ブラジルにて現地法人を設立[31]
  • 2013年
    • 1月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) にてアメリカ海兵隊 (US Marine Corp) とターゲットロケータ(目標評定器)の開発契約を結ぶ。[32]
    • 1月 - オーストラリアの DCD Systems を買収。現在の交通管理システム (Traffic Solutions) 事業の一部となる。[33]
    • 5月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) が2012年度ボーイング・パフォーマンス・エクセレンス・アワード銀賞を受賞。3年連続の受賞となる。ボーイングには民間航空機向けに防氷装置、ヒーターを納品している。[34]
    • 6月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) がドイツのラインメタル (Rheinmetall) と550万ユーロの契約を結ぶ。携帯型目標評定器、40km ±5m で距離測定するレーザ距離計が含まれる。[35]
    • 9月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) がドイツの戦車レオパルト2 向けにミラーヘッドを納入する。路面が不安定な場所での走行中でも、砲手の視界の安定性の確保が可能となる。[36]
    • 10月 - 交通管理システム事業部 (Traffic Solutions) がオーストラリア・ニューサウスウェールズ州でのスピード監視カメラシステムの受注をする。[33]
  • 2014年
    • 5月 - 日本において、防衛事業 (Defense & Civil Systems) の販売を始める。
    • 6月 - インドにて現地法人を設立[37]
    • 11月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) が韓国の現代ロテムを通してトルコ国鉄向けに124台の電源の受注をする。1台につき 80kVA の容量になり、鉄道車両の空調、照明の用途で使われる。[38]
    • 11月 - イギリスの Vysionics を買収。自動車ナンバー自動読取装置 (ANPR) の大手であり、現在の交通管理システム事業 (Traffic Solutions) の一部となる。[39]
  • 2015年
    • 4月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) がレイセオン (Raytheon) よりパトリオットミサイル PAC-3 のレーダー、及びミサイル発射用電源の受注をする。[40]
    • 5月 - 光学部品・光学機器事業部 (Optical Systems) が顕微鏡カメラ PROGRES GRYPHAX® SUBRA を発売。USB3.0 に対応。[41]
    • 5月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) が2014年度ボーイング・パフォーマンス・エクセレンス・アワード銀賞を受賞。[42]
    • 5月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) にてユーロファイター・タイフーン向け(先端のレーダーを覆う)レドームの出荷が200台に達する。[43]
    • 8月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) がアメリカ海軍の輸送ヘリコプタ CH-53E 向けに電源コントローラーの契約を結ぶ。[44]
    • 10月 - ノースロップ・グラマンが10月の合衆国陸軍協会 (Association of the United States Army :AUSA)の展示会にて小型の偵察車両ヘルハウンド(Hellhound)を発表。この車両に防衛事業部 (Defense & Civil Systems)のモーター機能付き120kW小型発電機 (Integrated Starter Generator: ISG)が採用となる。6.5tと軽量の車両に対し、100kVAの発電が可能となる。[45]
    • 9月 - 交通管理システム事業部 (Traffic Solutions) がオーストリアの高速道路会社 Autobahnen- und Schnellstrassen-Finanzierungs-Aktiengesellschaft (ASFINAG) よりスピード監視カメラシステムを受注する。[46]
  • 2016年
    • 2月 - 医療・産業機器事業部(Healthcare & Industry)が2月のSPIE Photonics Westにて16Wのフェムト秒レーザを発表。[47]
    • 6月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) が2015年度ボーイング・パフォーマンス・エクセレンス・アワード銀賞を受賞。[48]
    • 10月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) が10月の合衆国陸軍協会 (Association of the United States Army :AUSA)の展示会にて小型レーザ距離計DLEM 20を発表。33gと小型、1コインサイズながら 5000m を ±50cm で距離測定する。レーザクラス1対応。[49]
  • 2017年
    • 1月 - 交通管理システム事業 (Traffic Solutions) が、イギリスの自動ナンバープレート認識 (ANPR) のソフトメーカー、Essa Technology を買収。[50]
    • 2月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) がパトリオットミサイル発射用電源、スペアパーツ、運用時の試験装置の追加受注をする。2016年から続く受注となる。[51]
    • 3月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) がポーランド陸軍レオパルト2 戦車の近代化改修に参画、1000万ユーロの契約を獲得する。2020年までに17kW の補助動力装置 (Auxiliary Power Unit: APU) 126 台を ZM Bumar Labedy S.A. に、APU 7 台をラインメタル (Rheinmetall Defense AG) にそれぞれ納入する。 Rheinmetall Defense AG には砲塔システム用電動式スタビライザー(空間安定装置)10台も合わせて納入する。[52]
    • 5月 - Dr. Stefan Traeger がCEOに就任。初の旧東ドイツ出身の CEO となる。[1]
    • 6月 - 交通管理システム事業部 (Traffic Solutions) にてクウェートでのスピード違反取締り装置の納品を発表。2017年3月までに納品をすませる。中東ではオマーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦に続く納品先となる。[53]
    • 6月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) が2016年度ボーイング・パフォーマンス・エクセレンス・アワード銀賞を受賞。またレイセオン(Raytheon Integrated Defense Systems)からは4 starを受賞する。25年にわたるパトリオットミサイル発射装置向け電源システムの信頼性を評価される。約11000の納入業者から50社が4 starを受賞している。[54]
    • 8月 - 自動車産業事業部 (Automotive) で開発の3次元レーザー切断装置 (VOTAN BIM) のドイツの主要自動車メーカーの工場への納入が決まる。1000万ユーロの受注となる。自動車メーカー名は公開されていない。レーザー光がロボットアームの中を通るコンパクトな設計になっている。複数のロボットを使うことで、ガントリータイプと違い工場の設置スペースが少なくてもすむという利点がある。[55]
    • 9月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) がロンドンでの Defense and Security Equipment International (DSEI) にて小型レーザ距離計 DLEM 30, DLEM 45 を発表。DLEM 45 は 160g と小型ながら 17000m を ±1m で距離測定する。レーザクラス1対応。[56]
    • 10月 - 防衛事業部 (Defense & Civil Systems) が10月の合衆国陸軍協会 (Association of the United States Army :AUSA) の展示会にて空冷、600A の直流発電機を発表。直径 23cm、奥行き 30cm、40kg と小型軽量である。[57]
  • 2018年
    • 1月 - 光学部品・光学機器事業部 (Optical Systems) が、アメリカ・フリーモント (カリフォルニア州)に営業拠点を開設する。全社的にはアメリカでは6番目の拠点となる。[58]
    • 3月 - 交通管理システム事業部 (Traffic Solutions) にてカタールでのスピード違反取締り装置の受注契約を発表。地元のTelco社と組み、120台の装置を今年度中に納品する。[59]
    • 7月 - 自動車産業向け製造自動化ラインのシステムを手がけるカナダの Prodomax Automation Ltd. の買収を発表。イエナオプティックの 3D レーザー加工装置との組み合わせが期待される。[60]
    • 8月 - 医療・産業機器事業部 (Healthcare & Industry) が、ベルリン Adlershof にある半導体レーザー工場の拡張を発表。高出力半導体レーザーのバーの生産増強が見込まれる。[61]
    • 9月 - 2D / 3D の検査装置のメーカー、OTTO Vision Technology GmbH と OVITEC GmbH を買収。両社とも光学産業が集まるイエナにある。[62]
    • 9月 - イエナオプティックが、光学事業 (Photonics / Optoelectronics) への集中を打ち出す。それにより関連性が薄い防衛事業部 (Defense & Civil Systems) の戦車・ミサイル発射装置向け電源・発電機、航空部品の事業を新会社 (VINCORION) へ移管することを発表。2019年より実施。97年に買収した ESW、2003年に買収した Lechmotoren の事業であり、2017年の防衛事業の80%が対象となる。[63]
  • 2019年
    • 4月 - 交通管理システム事業部 (Traffic Solutions) のスピード違反無人取り締まり装置 VECTOR SR が、イギリス内務省 (HOTA: Home Office Type Approval) の認可を受ける。イエナオプティックの自動ナンバープレート読み取り装置との併用が可能になる。[64]
    • 5月 - 東京ディズニーシーのアトラクション 「ニモ&フレンズ・シーライダー」が、2019年度の第25回ティア・アワード(Thea Awards)の優秀功績賞(Thea Awards for Outstanding Achievement)を受賞。光学部品・光学機器事業部 (Optical Systems) にて開発した投影レンズユニットが使われており、この受賞に大きく貢献する。3Dメガネをかけずに高画質の映像が楽しめるのが特徴。[65]
    • 7月 - アメリカ航空宇宙局(NASA)にて2020年7月に打ち上げ予定の火星探査車マーズ2020のカメラにイエナオプティックで開発した特注レンズが採用になる。火星の環境に合わせて、真空で-135°Cにも耐えられるようになっている。早ければ2021年2月にこのレンズを通したライブ映像が見られることになる。[66]
    • 10月 - 防衛事業部 (VINCORION) が手掛けるパトリオットミサイル発射装置用電源のアラブ首長国連邦への販売を予定していたが、このたびドイツ政府より輸出許可が出る。1000万ユーロ相当。2019年度中の出荷を予定する。[67]


主な事業・開発製造拠点・製品

イェーナ Jena-Göschwitz (Pruessingstrasse から撮影)
イェーナ Jena-Göschwitz (Göschwitzer Strasse から撮影)
Light & Optics(光学部品・光学機器事業)[68] [69]
ベルリンドレスデンアイゼナハイェーナトリップティス英語版
  • DUVからFIRの領域に対しての光学部品、カスタマイズ品
  • 半導体製造装置向けビーム整形用回折・屈折・反射型マイクロオプティックス
  • 眼科、皮膚科、医療用レーザ
  • 顕微鏡用カメラ
  • 車載用ヘッドアップディスプレイ向け光学モジュール
  • 先進運転支援システム向けレンズ
  • マシンビジョン向けレンズ
  • AR(拡張現実)向けレンズ
  • LED照明モジュール
  • 赤外サーモグラフィカメラ
  • レーザー距離計


Light & Production(自動車工場向け測定器・計測事業)[70] [71]
イェーナラティンゲン英語版シュヴェニンゲン英語版
  • 光学式、空圧式、接触式での高精度計測機器
    表面粗さ、輪郭の測定
    形状測定
    オプティカルシャフト測定
    寸法測定
    インプロセス測定
    (販売後の)アフターサービス
  • 高効率、精細、安全な3D レーザ加工機システム
    切断、溶接、穴あけ (プラスチック、金属、革製品、半導体材料向け)
    排気浄化装置 (産業用途)


Light & Safety(交通管理システム)[72] [71]
アウグスブルクイェーナモンハイム アム ライン英語版
  • 交通管理システム向け部品、カメラ、センサ
  • 赤信号監視カメラ、スピード監視カメラ、自動車ナンバー自動読取装置 (ANPR / ALPR)
  • 管理システム導入までのサービス
  • オペレータ向けソフトウェア


VINCORION(防衛、および防衛技術を利用した民生向け事業)[73] [71]
アルテンシュタット (オーバーバイエルン)エッセン、ヴェーデル[74]

日本法人

イエナオプティック ジャパン株式会社(所在地:〒224-0053 神奈川県横浜市都筑区池辺町4666)

外部リンク

脚注

  1. ^ a b c Dr. Stefan Traeger
  2. ^ Hans-Dieter Schumacher
  3. ^ Press release February 13, 2019
  4. ^ a b Jenoptik in Profile (page 2-3)
  5. ^ カールツァイス社の歴史
  6. ^ Ernst Abbe's Biography An Overview
  7. ^ The history of SCHOTT
  8. ^ a b Carl Zeiss - A History Of A Most Respected Name In Optics
  9. ^ 第二次世界大戦と東西分断ZEISS 西の寒村へ
  10. ^ 第二次世界大戦と東西分断ZEISS イエナの悲劇
  11. ^ Thuringia under American Occupation (April until July 1945)
  12. ^ a b c d e f Background Story The development of Carl Zeiss between 1945 and 1989
  13. ^ a b A passion for politics and a head for business
  14. ^ a b c Lens in a Square – The ZEISS Logo
  15. ^ 明石市立天文科学館
  16. ^ a b c d e f g h i Jenoptik in Profile 2017/2018 (page 24)
  17. ^ Die Jahre 1990 bis 1997 (1993)
  18. ^ Annual Report 2004 (page 14)
  19. ^ イエナオプティックジャパン 会社概要
  20. ^ a b Jenoptik in Profile 2015/2016 (page 29)
  21. ^ MEMS Optical Sold to Jenoptik Group
  22. ^ a b Annual report 2007
  23. ^ Annual report 2008
  24. ^ a b c Annual report 2009
  25. ^ Jenoptik strengthens presence in China
  26. ^ Jenoptik and Dagesh form joint venture
  27. ^ Jenoptik Group ramps up in Asia
  28. ^ a b Annual report 2010
  29. ^ Order boom puts Jenoptik on a strong footing
  30. ^ Annual report 2011
  31. ^ Annual report 2012
  32. ^ Jenoptik US Div. Awarded Marine Corps Contract
  33. ^ a b Jenoptik to operate monitoring systems in Australia
  34. ^ Press release May 21, 2013
  35. ^ Jenoptik Receives €5.5M Order from Rheinmetall
  36. ^ Tanks a lot
  37. ^ Annual report 2014 (page 13)
  38. ^ Jenoptik delivers gensets for over 120 passenger trains
  39. ^ Annual report 2014
  40. ^ Germany's Jenoptik and Raytheon partner to produce new generators for global Patriot
  41. ^ Jenoptik presents new microscope camera at Control 2015
  42. ^ Press release May 7, 2015
  43. ^ Annual report 2015 (page 37)
  44. ^ Jenoptik to deliver generator controllers for US Navy helicopters
  45. ^ Unleash Hellhound! Northrop Grumman boasts new military buggy has laser weapons 'we would once only see in Star Trek'
  46. ^ Annual report 2015 (page 37)
  47. ^ Jenoptik shows new laser and optic products at Photonics West 2016
  48. ^ Press release June 17, 2016
  49. ^ Press release October 4, 2016
  50. ^ Press release January 20, 2017
  51. ^ Press release February 23, 2017
  52. ^ Press release March 20, 2017
  53. ^ Press release June 16, 2017
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