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<ref name="チーム">藤村能光 (2013年10月21日). “[https://team-work.jp/2013/2138.html ロボカップ大会で世界一、阪大・大工大の学生チーム「JoiTech」を頂点に押し上げた「技術力を超えるチーム力」]”. ベストチーム・オブ・ザ・イヤー実行委員会. 2018年6月17日閲覧。</ref> |
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ロボカップ大会で世界一、阪大・大工大の学生チーム「JoiTech」を頂点に押し上げた「技術力を超えるチーム力」]”. ベストチーム・オブ・ザ・イヤー実行委員会. 2018年6月17日閲覧。</ref> |
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2018年6月29日 (金) 00:04時点における版
人物情報 | |
---|---|
生誕 |
1953年10月1日(71歳) 滋賀県[1][2][3][4] |
出身校 | 大阪大学 |
学問 | |
研究分野 | コンピュータビジョン、ロボティクス |
研究機関 |
大阪大学基礎工学部 大阪大学工学部 メリーランド大学 脳情報通信融合研究センター |
博士課程指導教員 | 辻三郎[5] |
博士課程指導学生 | 中村恭之[6] 内部英治[7] 高橋泰岳[8] 光永法明[9]、宮下敬宏[10] 長井志江[11] 港隆史[12] 吉川雄一郎[13] 荻野正樹[14]、高椋慎也[15] 武村紀子[16] 河合祐司[17] |
主な指導学生 | 山崎文敬 |
学位 | 工学博士 |
特筆すべき概念 | 認知発達ロボティクス |
主な業績 | ロボカップ創立 |
主要な作品 | CB2、レオナルドダヴィンチ |
影響を受けた人物 | 白井良明、北野宏明、石黒浩、國吉康夫 |
影響を与えた人物 | 細田耕、ラファエロ・アンドレア[18] |
学会 | IEEE、日本ロボット学会、情報処理学会、日本機械学会、など |
主な受賞歴 | 文部科学大臣表彰、立石賞、日本ロボット学会論文賞、日本機械学会学術業績賞 |
公式サイト | |
Asada Laboratory - Emergent Robotics Laboratory |
浅田 稔(あさだ みのる、1953年10月1日[19] - )は、日本のロボット研究者。大阪大学工学博士。大阪大学大学院工学研究科知能・機能創成工学専攻教授。認知発達ロボティクスを推進し、北野宏明とともにロボカップを創立。赤ちゃんロボットやレオナルド・ダ・ヴィンチを模したアンドロイドでも知られる[20][21][22]。JSTERATO浅田共創知能システムプロジェクト総括、ロボカップ国際委員会プレジデント、日本赤ちゃん学会理事、大阪大学先導的学際研究機構システム知能学部門長などを歴任。IEEEフェロー[23]、第5回立石賞受賞者[24]。
来歴・人物
1953年[19]、滋賀県出身[1]。手塚治虫の『火の鳥』を読み、影響を受ける[21]。
大阪大学基礎工学部制御工学科を1977年3月に卒業。大学院に進学し、1979年に修士課程を修了、1982年に博士後期課程修了、工学博士[24]。この時点で既婚、2児の父[25]。同年4月、基礎工学部制御工学科助手に着任。この間、辻三郎のもとでコンピュータビジョンの研究に取り組み、線画や3次元運動の解釈、運動の表現などを実現させる[26][5]。
1986年8月から翌年10月まで、メリーランド大学客員研究員。1988年3月、大阪大学工学部電子制御機械工学科の講師に就任し、翌年に助教授。ここでは教授の白井良明のもとでコンピュータビジョン、ロボット研究に従事[19]。1995年には教授に昇進[24]。1997年には大学院重点化により、同大学院工学研究科知能・機能創成工学専攻教授。
この間、1994年に石黒浩や國吉康夫らと「けいはんな社会的知能発生学研究会」を設立[21]。また、北野宏明らとロボカップを構想し、1996年にプレ大会、1997年に第1回大会を開催(#解説のロボカップ関係の文献参照)。浅田の研究室からも、チーム「Trakies」が出場し、活躍した[27]。
2005年から科学技術振興機構(JST)ERATO「浅田共創知能システムプロジェクト」研究総括[28]。歩行を学習する子供のヒューマノイドロボット「CB2」を開発[21]。人間とロボットとの共創都市「ロボシティ」も提唱した[29]。赤ちゃんロボットも開発し、認知発達ロボティクスの第一人者として活躍する[1][3]。2011年に情報通信研究機構と大阪大学が設立した「脳情報通信融合研究センター」にも籍を置く[30][31]。
2013年には浅田が指導する大阪大学と大阪工業大学の合同チームがロボカップヒューマノイドリーグアダルトサイズで優勝[32]。2015年にはレオナルドダヴィンチ型のアンドロイドを開発し、イタリアにも出展した[1]。2017年4月より、大阪大学先導的学際研究機構システム知能学部門で部門長を務める[33][24]。
主な受賞歴
- 1989年 - 情報処理学会研究賞[19]
- 1992年 - IEEE/RSJ IROS Best Paper Award[19]
- 1996年 - 日本ロボット学会 第10回論文賞[注釈 1]
- 1999年 - 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門 部門貢献表彰[34]
- 2001年 - 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門 部門学術業績賞[35]
- 2001年 - 文部科学大臣賞(科学技術普及啓発功績者の表彰)[36]
- 2008年 - グッドデザイン賞(コミュニケーション発話知能ロボット [Vo-Cal])[37][注釈 2]
- 2009年 - 日本ロボット学会 第23回論文賞[注釈 3]
- 2013年 - 第17回ロボカップ世界大会ヒューマノイドリーグアダルトサイズ部門優勝、ベストヒューマノイドロボット賞[24]
- 2013年 - 上記ロボカップの成績で「ベストチーム・オブ・ザ・イヤー」受賞[32]
- 2018年 - 第5回立石賞(立石科学技術振興財団)[24]
社会的活動
(学術団体)
ほか、情報処理学会や電子情報通信学会[19]、システム制御情報学会、計測自動制御学会[27]、日本こども学会、などの会員[41]。
主な著作
学位論文
- 『Understanding of three-dimensional motions in trihedral world』大阪大学〈博士学位論文(甲第2834号)〉、1982年3月25日。 NAID 500000264538 。『三面世界における三次元運動の理解』
解説
- 「行動獲得のためのリアルタイムビジョン」『日本ロボット学会誌』第13巻第3号、1995年、351-354頁。
- 「ロボットの行動学習」『日本機械学会論文集C編』第62巻第602号、1996年、3746-3751頁。
- 「学習によるロボットの行動獲得」『電気学会誌』第118巻第1号、1998年、21-24頁。
- 「研究活動とロボットコンテスト (RoboCup)」『日本ロボット学会誌』第15巻第1号、1997年、13-16頁。
- 「手は口ほどに物をいい...」『日本ロボット学会誌』第18巻第6号、2000年、807-808頁。
- 「ロボカップ戦略 ―研究プロジェクトとしての意義と価値―」『日本ロボット学会誌』第18巻第8号、2000年、1081-1084頁。
- 「ロボカップの歴史と2002年への展望」『日本ロボット学会誌』第20巻第1号、2002年、2-6頁。
- 「RoboCup中型リーグ研究事例紹介 ―阪大Trackies―」『日本ロボット学会誌』第20巻第1号、2002年、43-44頁。
- 「知能化技術とロボット新産業創出の取り組み」『エレクトロニクス実装学会誌』第6巻第6号、2003年、468-471頁。
- 「運動学習から行動学習・認知発達へ」『日本ロボット学会誌』第22巻第2号、2004年、150-155頁。
- 「共創知能から共創都市へ」『日本ロボット学会誌』第23巻第8号、2005年、942-945頁。
- 「人工システムのココロ」『知能と情報』第21巻第5号、2009年、627頁。
- 「《第16回》内発的動機付けによるエージェントの学習と発達」『計測と制御』第52巻第12号、2013年、1129-1135頁。
著書
(単著)
- 『ダイナミックシーンの理解』 電子情報通信学会 編、コロナ社、1994年、ISBN 4885521238
- 『ロボット未来世紀』 日本放送出版協会〈NHK 知るを楽しむ〉、2008年、ISBN 9784141895084。
- 『ロボットという思想 ―脳と知能の謎に挑む―』 日本放送出版協会〈NHKブックス1158〉、2010年、ISBN 9784140911587。
(共著)
- 『身近になるロボット』 白井良明との共著、大阪大学出版会〈大阪大学新世紀セミナー〉、2001年、ISBN 4872591038。
- 『ロボットインテリジェンス』 國吉康夫との共著、岩波書店〈岩波講座ロボット学4〉、2006年、ISBN 4000112449。
- 『はじめてのロボット工学 ―製作を通じて学ぶ基礎と応用―』ロボット実技学習企画委員会 監修、石黒浩、大和信夫との共著、オーム社、2007年、ISBN 9784274203596。
(編著)
- RoboCup-98 : Robot Soccer World Cup II. Minoru Asada, Hiroaki Kitano eds. Springer. (1999) ISBN 3540663207. [注釈 4]
- 『ロボットの行動学習・発達・進化 ―RoboCup soccer―』 浅田稔 編著、ロボカップ日本委員会 監修、共立出版、2002年、ISBN 4320120507。
- From animals to animats 10 : 10th International Conference on Simulation of Adaptive Behavior, SAB 2008, Osaka, Japan, July 7-12, 2008 : proceedings. Minoru Asada et.Al. eds. Springer. ISBN 9783540691334. [注釈 5]
- 『ロボットイノベーション ―「動き・かたち」と「思考」のサイエンス―』 浅田稔 編、日経サイエンス〈別冊日経サイエンス179〉、2011年、ISBN 9784532511791。
- 『ロボットからヒトを識る』 河合祐司との共編著、大阪大学出版会〈大阪大学総合学術博物館叢書14〉、2018年、ISBN 9784872595246。
(分担執筆)
- 「ロボットが人間を超える日」『科学の最前線で研究者は何を見ているのか』 瀬名秀明 編集、日本経済新聞社、2004年、96-115頁。
- 『知能の謎 ―認知発達ロボティクスの挑戦―』 けいはんな社会的知能発生学研究会 編集、講談社〈ブルーバックスB1461〉、2004年、[注釈 6]
- 「2050年,サッカーロボットが人間のワールドカップチャンピオンに勝つ!」『大人のための「ロボット学」』、PHP研究所、2006年、195-223頁、ISBN 4-569-64208-X。
- 『人工知能とは』 松尾豊 編著、近代科学社、2016年、ISBN 9784764904897。
- 『進化言語学の構築 ―新しい人間科学を目指して―』 藤田耕司、岡ノ谷一夫 編、ひつじ書房、2012年、ISBN 9784894765948。
- 『これからの強化学習』 牧野貴樹、澁谷長史、白川真一 編著、森北出版、2016年、ISBN 9784627880313。
脚注
注釈
- ^ 受賞論文 - 浅田稔、野田彰一、俵積田健、細田耕「視覚に基づく強化学習によるロボットの行動獲得」、『日本ロボット学会誌』第13巻第1号、1995年、68-74頁。
- ^ 川崎和男や細田耕らの研究室との共同受賞。浅田はプロデューサー、川崎がディレクター、各研究室がデザイナーという扱い[37]。
- ^ 受賞論文 - 菊池匡晃、荻野正樹、浅田稔「顕著性に基づくロボットの能動的語彙獲得」、『日本ロボット学会誌』第26巻第3号、2008年、261-270頁。
- ^ c1999 Lecture notes in computer science 1604 . Lecture notes in artificial intelligence
- ^ c2008 Lecture notes in computer science 5040 . Lecture notes in artificial intelligence
- ^ 8-44頁、57-81頁、91-109頁。
出典
- ^ a b c d 村山浩一 (2015年10月1日). “ロボットが変える未来(1) ダビンチ・アンドロイドに託す夢”. College Cafe by NIKKEI. 2018年6月17日閲覧。
- ^ 村山浩一 (2015年10月13日). “ロボットが変える未来(2) W杯優勝チームを破ろう!”. College Cafe by NIKKEI. 2018年6月17日閲覧。
- ^ a b c 村山浩一 (2015年10月19日). “ロボットが変える未来(3) 赤ちゃんとロボットの関係”. College Cafe by NIKKEI. 2018年6月17日閲覧。
- ^ 村山浩一 (2015年10月28日). “ロボットが変える未来(4) ロボットの恋はありえるのか?”. College Cafe by NIKKEI. 2018年6月17日閲覧。
- ^ a b 浅田 1982.
- ^ 中村恭之『Behavior Acquisition for Vision-Based Mobile Robots(視覚と行動のマッピングに基づく移動ロボットの行動獲得及び統合に関する研究)』大阪大学〈博士学位論文(甲第05609号)〉、1996-03-25
- ^ 内部英治『Cooperative Behavior Acquisition by Learning and Evolution in a Multi-Agent Environment for Mobile Robots(マルチエージェント環境における移動ロボットのための協調行動の学習および進化的手法による獲得)』大阪大学〈博士学位論文(甲第06890号)〉、1999-03-25
- ^ 高橋泰岳『Self-construction of State Spaces of Single and Multi-Layered Learning Systems for Vision-based Behavior Acquisition of A Real Mobile Robot(実移動ロボットの視覚に基づく行動獲得のための単層および階層型学習システムにおける状態空間の自律的構成)』大阪大学〈博士学位論文(甲第08651号)〉、2002-03-25
- ^ 光永法明『情報量に基づく脚式移動ロボットのための観測行動戦略』甲第09261号)〉、2003-03-25
- ^ 宮下敬宏『反射の組み合わせから創発される脚式ロボットの行動とその分類による行動レパートリの獲得』大阪大学〈博士学位論文(甲第08652号)〉、2002-03-25
- ^ 長井志江『Understanding the Development of Joint Attention from a Viewpoint of Cognitive Developmental Robotics(共同注意発達の理解-認知発達ロボティクスの視点から)』大阪大学〈博士学位論文(甲第09932号)〉、2004-03-25
- ^ 港隆史『視覚-行動学習に基づくロボットの注視制御』大阪大学〈博士学位論文(甲第10115号)〉、2004-12-22
- ^ 吉川雄一郎『Subjective Robot Imitation by Finding Invariance(不変性の発見によるロボットの主観的模倣)』大阪大学〈博士学位論文(甲第10482号)〉、2005-03-25
- ^ 荻野正樹『Embodiment Approaches to Humanoid Behavior : Energy efficient walking and visuo-motor mapping(ヒューマノイドの行動生成への身体性によるアプローチ ―歩行エネルギーの効率化と視覚運動マッピング―)』大阪大学〈博士学位論文(甲第10484号)〉、2005-03-25
- ^ 高椋慎也『Object Category Acquisition based on Physical Agent-Object Interaction 身体的相互作用に基づく対象物カテゴリの獲得』大阪大学〈博士学位論文(甲第13014号)〉、2008-09-25
- ^ 武村紀子『視覚監視システムにおける複数エージェントの経路計画法』大阪大学〈博士学位論文(甲第14551号)〉、2010-09-22
- ^ 河合祐司『幼児の言語理解と産出における文法カテゴリ獲得の計算論モデル』大阪大学〈博士学位論文(甲第19053号)〉、2017-03-22
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- ^ “フェロー”. 学会案内. 日本ロボット学会. 2018年6月17日閲覧。
- ^ “所属学会”. 大阪大学研究者総覧. 2018年6月17日閲覧。
外部リンク
- Asada Laboratory - Emergent Robotics Laboratory - 研究室公式サイト
- JST ERATO Asada Project - 浅田共創知能システムプロジェクト
- 研究者詳細 - 浅田稔 - 大阪大学研究者総覧
- 浅田稔 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
(関連動画)
- 「サイエンスフロンティア21(68) ロボットで挑む脳と知能の謎 ERATO浅田共創知能システムプロジェクト」 - (全29分) 2010年 サイエンスチャンネル
- Scienthrough (2010年11月28日). 浅田稔先生講演 - YouTube
- waokyoyo (2010年3月17日). 4/8 WAO高校生講座「ロボットで探る人間の不思議」 - YouTube
- Leonardo da Vinci Android Initiative (2015年9月16日). Leonardo da Vinci Android -Prof. ASADA presentation - YouTube