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「毒親」の版間の差分

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'''毒親'''(どくおや、英:toxic parents)とは、[[過干渉]]や[[ネグレクト]]などによる[[児童虐待]]によって、一種の[[毒]]のような影響を子供に与える[[親]]のこと。「鬼親(おにおや)」ともいう。[[母]]の場合は'''鬼母'''(おにはは、きぼ)、'''毒母'''(どくはは、どくぼ)、'''毒ママ'''(どくママ)<ref>[http://www.nhk.or.jp/otona/p2014/141218.html うちの親、毒ママ!?]オトナへのトビラTV 、2014年12月18日 放送</ref>と称される。また、[[父]]の場合は'''鬼父'''(おにちち、きふ)、'''毒父'''(どくちち、どくふ)<ref>[[井上秀人 (心理カウンセラー)|井上秀人]]『毒父家族 親支配からの旅立ち』</ref>、'''毒パパ'''(どくパパ)と称される。毒母の別名として、'''モラ母'''(モラはは)<ref>[[熊谷早智子]]『母を棄ててもいいですか? 支配する母親、縛られる娘』</ref>と称されることもある。
'''毒親'''(どくおや、英:toxic parents)とは、[[過干渉]]や[[ネグレクト]]などによる[[児童虐待]]によって、一種の[[毒]]のような影響を子供に与える[[親]]を意味する俗語である。「鬼親(おにおや)」ともいう。[[母]]の場合は'''鬼母'''(おにはは、きぼ)、'''毒母'''(どくはは、どくぼ)、'''毒ママ'''(どくママ)<ref>[http://www.nhk.or.jp/otona/p2014/141218.html うちの親、毒ママ!?]オトナへのトビラTV 、2014年12月18日 放送</ref>と称される。また、[[父]]の場合は'''鬼父'''(おにちち、きふ)、'''毒父'''(どくちち、どくふ)<ref>[[井上秀人 (心理カウンセラー)|井上秀人]]『毒父家族 親支配からの旅立ち』</ref>、'''毒パパ'''(どくパパ)と称される。毒母の別名として、'''モラ母'''(モラはは)<ref>熊谷早智子『母を棄ててもいいですか? 支配する母親、縛られる娘』</ref>と称されることもある。


== 概要 ==
== 概要 ==
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心理学や精神医学では昔から、親が子に心理的に悪影響を与えるパターンとしては、[[共依存]]の研究は行われている。しばしば、「自分自身の世界が無く『ただひたすらに子供だけが生きがい』というような女性が、子供が自分から成長して自立することを良しとせず、子が親に依存せざるを得ないような状況を作りだしそれを保ち、子も子でそれを利用して自分の成長や自立をいつまでも遅らせようとしつづけ、双方が様々な理由づけをしてその関係性を無理やりでも正当化し、二人だけの閉じた世界ができていて外部にそれを見せることも少ないので、それが不健全だと気付いたり指摘してくれる人も滅多にでてこず、やがて心理的な歪みが子供の人生の意外な面から意外な形で噴出する」というパターンが挙げられることが多い。
心理学や精神医学では昔から、親が子に心理的に悪影響を与えるパターンとしては、[[共依存]]の研究は行われている。しばしば、「自分自身の世界が無く『ただひたすらに子供だけが生きがい』というような女性が、子供が自分から成長して自立することを良しとせず、子が親に依存せざるを得ないような状況を作りだしそれを保ち、子も子でそれを利用して自分の成長や自立をいつまでも遅らせようとしつづけ、双方が様々な理由づけをしてその関係性を無理やりでも正当化し、二人だけの閉じた世界ができていて外部にそれを見せることも少ないので、それが不健全だと気付いたり指摘してくれる人も滅多にでてこず、やがて心理的な歪みが子供の人生の意外な面から意外な形で噴出する」というパターンが挙げられることが多い。


== 参考書籍 ==
==関連文献==
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*『毒になる親 一生苦しむ子供』[[スーザン・フォワード]]、[[玉置悟]]訳(1999/3)
*『毒になる親 一生苦しむ子供』[[スーザン・フォワード]]、[[玉置悟]]訳(1999/3)
*『母親よりも恵まれた結婚ができない理由―女性の「オトコ運」を母の嫉妬がくるわせる 』[[岩月謙司]](1999/9)
*『毒になる姑』スーザン・フォワード、[[白根伊登恵]]訳(2006/2/1)
*『不幸にする親 人生を奪われる子ども』[[ダン・ニューハース]]、玉置悟訳(2008/1/28)
*『母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き』[[信田さよ子]](2008/4/10)
*『母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き』[[信田さよ子]](2008/4/10)
*『母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか』[[斎藤環]](2008/5/1)
*『リベラルライフ』[[杉本彩]](2010/9/22)
*『さよなら、お母さん 墓守娘が決断する時』信田さよ子(2011/10/17)
*『母を棄ててもいいですか? 支配する母親、縛られる娘』[[熊谷早智子]](2011/11/30)
*『母を棄ててもいいですか? 支配する母親、縛られる娘』[[熊谷早智子]](2011/11/30)
*『毒になる母親』[[キャリル・マクブライド]]、[[江口泰子]]訳(2012/1/7)
*『母の呪縛から解放される方法』[[Dr.タツコ・マーティン]](2012/1/20)
*『私は私。母は母。〜あなたを苦しめる母親から自由になる本』[[加藤伊都子]](2012/3/20)
*『ポイズン・ママ―母・小川真由美との40年戦争』[[小川雅代]](2012/3)
*『母がしんどい』[[田房永子]](2012/3/24)
*『「毒になる母親」を乗り越える11のリスト』[[金盛浦子]](2012/8/8)
*『母さんがどんなに僕を嫌いでも』[[歌川たいじ]](2013/2/28)
*『一度も愛してくれなかった母へ、一度も愛せなかった男たちへ』[[遠野なぎこ]](2013/3/26)
*『断捨離で「母の呪縛」を解く』[[婦人公論]]編(2013/4/10)
*『毒親育ち』[[松本耳子]](2013/4/18)
*『毒親との戦い』[[神薫]](2013/4/28)
*『[[ハダカの美奈子]]』[[美奈子]](2013年5月2日)
*『無垢、汚れの花 -Mother sexual abused-』[[宇佐Psyche]](2013/5/7)
*『母を許せない娘、娘を愛せない母―奪われていた人生を取り戻すために』[[袰岩秀章]](2013/10/19)
*『狂った家族-毒親と天真爛漫のいらない子』[[山代深藍]](2013/11/15)
*『もしかしたら、あなたも毒親?!』[[瀬尾大]](2014/1/31)
*『解縛: しんどい親から自由になる』[[小島慶子]](2014/2/18)
*『母と娘はなぜこじれるのか』[[斎藤環]]、田房永子、[[角田光代]]、[[萩尾望都]]、信田さよ子、[[水無田気流]](2014/2/22)
*『私、あなたの人形ですか? 娘を抑圧する母親たち』[[朝日新聞]]編(2014/3/25)
*『母と娘の「しんどい関係」を見直す本』[[石原加受子]](2014/4/22)
*『うちの母ってヘンですか?』田房永子(2014/9/16)
*『毒親からの完全解放 本当の自分を取り戻して幸せになる7つのステップ』[[影宮竜也]](2014/10/6)
*『長女はなぜ「母の呪文」を消せないのか さびしい母とやさしすぎる娘』[[大美賀直子]](2014/12/3)
*『「毒親」の子どもたちへ』[[斎藤学]](2015/2/23)
*『毒母の棘 心に棘を刺されたお母さんのための子育て読本』影宮竜也(2015/4/2)
*『毒父家族 親支配からの旅立ち』[[井上秀人 (心理カウンセラー)|井上秀人]](2015/5/11)
*『毒父家族 親支配からの旅立ち』[[井上秀人 (心理カウンセラー)|井上秀人]](2015/5/11)
*『毒親こじらせ家族』松本耳子(2015/7/2)
*『ゆがみちゃん 毒家族からの脱出コミックエッセイ』[[原わた]](2015/7/17)
*『あなたを苦しめる母から自由になる本 母から離れ、自分らしい結婚を手に入れるレッスン』[[石井希尚]](2015/8/29)
*『それでも親子でいなきゃいけないの?』田房永子(2015/10/16)
*『毒親の棄て方 娘のための自信回復マニュアル』スーザン・フォワード、[[羽田詩津子]]訳(2015/10/30)
*『謎の毒親』[[姫野カオルコ]](2015/11/20)

== 脚注 ==
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== 関連項目 ==
*[[虐待]] - [[身体的虐待]] - [[心理的虐待]] - [[性的虐待]]
*[[ネグレクト]]
*[[過干渉]]
*[[スパルタ教育]]
*[[児童虐待]] - [[児童性的虐待]]
*[[機能不全家族]]
*[[モンスターペアレント]]
*[[母原病]]
*[[白雪姫コンプレックス]]
*[[インナーマザー]]
*[[アダルトチルドレン]]
*[[虐待サバイバー]]
*[[コントロールフリーク]]


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2018年5月12日 (土) 16:40時点における版

毒親(どくおや、英:toxic parents)とは、過干渉ネグレクトなどによる児童虐待によって、一種ののような影響を子供に与えるを意味する俗語である。「鬼親(おにおや)」ともいう。の場合は鬼母(おにはは、きぼ)、毒母(どくはは、どくぼ)、毒ママ(どくママ)[1]と称される。また、の場合は鬼父(おにちち、きふ)、毒父(どくちち、どくふ)[2]毒パパ(どくパパ)と称される。毒母の別名として、モラ母(モラはは)[3]と称されることもある。

概要

元々は、アメリカ精神医学者、スーザン・フォワードが著した『毒になる親(原題:Toxic Parents)』[4]から生まれた俗語である[要出典]。この本は、原著が1989年にハードカバーで出版され、日本では1999年にハードカバー版が毎日新聞社から[5]、2001年に文庫版が講談社より出版された[6]。本国では2002年にペーパーバック版が出版されている[7]

日本では2013年ごろより、この言葉をタイトルに含めた本が出版されるようになった。主な意味としては「人生支配する親」のことを指し、一種の虐待親として扱われることもある。「毒親に育てられた子は、毒親からの児童虐待によって苦しみ続ける」が主なケースとなっている。なお、スーザン・フォワードは『毒になる親』にて、「毒親の子は毒親を許す必要などない」と述べている。

なお、2ちゃんねる独身男性板などで用いられるインターネットスラング身の性を意味する「毒男(独男)」があるが、ここに記述されている内容とは別の概念である。

毒母の概念

子供に悪影響を与える母親については、母原病など、以前から語られることはしばしばあった。母と娘に限って述べたものとしては、信田さよ子が書いた『母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き』などが比較的初期に当たる。作家や芸能人など、名の知られた女性たちが経験談を本や公共の場で語ったことで、反響を呼んだ[8][9][10][11]

母による同性間ならではの娘への束縛や虐待(分身としての過度な私物化やコントロール、夫婦間の不満や愚痴のはけ口としての利用など)を受けるも、娘は「母性」神話によって母親を悪者に出来ず、又は気付かずに苦しみ自身の人生を生きられなくなるとされる。支配型の毒母の場合、娘の世話を熱心にみることから、周囲からは愛情深い母親の行為として見られたり、母親の愛を得んがために、その期待に沿って猛進するため、社会的には成功する場合もあり、そのため周囲に苦しみを理解されない娘の苦悩はより深い[12]。母を負担に感じる娘の場合、摂食障害といった精神的症状が表れる事例が多いといわれている[13]

共依存との関連

心理学や精神医学では昔から、親が子に心理的に悪影響を与えるパターンとしては、共依存の研究は行われている。しばしば、「自分自身の世界が無く『ただひたすらに子供だけが生きがい』というような女性が、子供が自分から成長して自立することを良しとせず、子が親に依存せざるを得ないような状況を作りだしそれを保ち、子も子でそれを利用して自分の成長や自立をいつまでも遅らせようとしつづけ、双方が様々な理由づけをしてその関係性を無理やりでも正当化し、二人だけの閉じた世界ができていて外部にそれを見せることも少ないので、それが不健全だと気付いたり指摘してくれる人も滅多にでてこず、やがて心理的な歪みが子供の人生の意外な面から意外な形で噴出する」というパターンが挙げられることが多い。

関連文献

脚注

  1. ^ うちの親、毒ママ!?オトナへのトビラTV 、2014年12月18日 放送
  2. ^ 井上秀人『毒父家族 親支配からの旅立ち』
  3. ^ 熊谷早智子『母を棄ててもいいですか? 支配する母親、縛られる娘』
  4. ^ ISBN 978-2-7028-5249-1
  5. ^ ISBN 978-4-620-31315-3
  6. ^ ISBN 978-4-06-256558-5
  7. ^ ISBN 978-0-553-38140-5
  8. ^ 『放蕩記』著者インタビュー、楽天ブックス
  9. ^ むだにびっくり田房永子ブログ
  10. ^ 遠野なぎこが摂食障害…心の闇を激白シネマトゥデイ、2013年6月4日
  11. ^ 小島慶子、角田光代も母がしんどかった!ダ・ヴィンチNews, 2012.9.30
  12. ^ 信田さよ子『母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き』
  13. ^ 「母がしんどい」「母が重い」娘が急増中ダ・ヴィンチNews, 2012.8.22