「公募展」の版間の差分
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'''公募展'''(こうぼてん)とは、主催者が作品を広く公募した上で、集まった作品に対し関係者および審査員などによる審査を経た入選作品を一般展示する[[展覧会]]の総称である<ref name=kotobank>{{Cite web2 |url=https://kotobank.jp/word/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E5%B1%95-1533587 |title=公募展 こうぼてん |publisher=[[コトバンク]] |author=[[日本大百科全書|日本大百科全書(ニッポニカ)]]([[小学館]]) |accessdate=2018年6月19日 }}</ref>。 |
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{{出典の明記|date=2013年11月17日 (日) 03:10 (UTC)}} |
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'''公募展'''(こうぼてん)とは、美術館で開催される展覧会の一つで、広く一般から作品を募集、審査や受賞をともなう美術展である{{要出典|date=2016年10月}}。 |
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大半の場合、特定の美術団体が主催し、審査員もまたその美術団体の構成員であり、美術団体の会員による作品と公募・審査を経た入選作品が同時に展示される形態を取る{{R|kotobank}}。[[美術展覧会]]の形態のひとつでもある<ref name=art>{{Cite web2 |url=https://kotobank.jp/word/%E7%BE%8E%E8%A1%93%E5%B1%95%E8%A6%A7%E4%BC%9A-119734 |title=美術展覧会(読み)びじゅつてんらんかい(英語表記)art exhibition |publisher=[[コトバンク]] |accessdate=2018年6月19日 }}</ref>。 |
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展覧会の種類としては他に企画展がある。 |
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また、会員推挙制度がある公募展では、会員に推挙された人物が審査員を務めている事が大半であるものの、会員推挙制度のない公募展では、外部から派遣された芸術家が審査員を務めている事が多い。 |
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==主な公募展== |
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<!--(各公募展ページを作成する場合には、院展、日展に倣いまず団体名でページを作成し、公募展ページは団体ページへのリダイレクトにしましょう)--> |
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== 歴史 == |
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=== ヨーロッパ === |
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! 公募展 !! 美術団体 !! 創設年 !! 創設者 !! 備考 |
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オランダやイタリアで16世紀から17世紀にかけて民間[[ギルド]]主催の美術展覧会が開催されていた記録が残されているものの、その展覧作品の多くはギルド所属の工房による工房作品、版画、工芸品などが主体となっていた{{R|art}}。しかし17世紀にギルドと並んで成立した[[王立アカデミー]]{{Efn|編注:原文ママ。恐らくフランスの[[芸術アカデミー]]。}}は権威の維持を目的として優れた作家の優れた美術作品を集めた美術展覧会を開催することとなった{{R|art}}。 |
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| [[二科展]] || [[二科会]] || 1914年 || ||文展より分離 |
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| [[日本美術展覧会]] || [[日展]] || 1907年 (文展として)|| 文部省(当時)|| |
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| [[院展]] || [[日本美術院]] || 1914年 (再興) || || |
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| [[二紀会|二紀展]] ||[[二紀会]] || 1947年 || || |
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| [[白日会展]] ||[[白日会]] || 1924年|| || |
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| [[国画会|国展]] || [[国画会]]|| 1926年 || || |
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| [[一水会展]] ||[[一水会 (芸術家団体)|一水会]] || || || |
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| [[光風会展]] || [[光風会]]|| 1912年 || || |
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| [[示現会|示現会展]] || [[示現会]]|| 1948年 || || |
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| [[創元展]] || 創元会 || 1941年 || || |
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| [[自由美術展]] || 自由美術協会 || 1943年 || || |
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| [[創日展]] || 創日会 || 1994年 || || |
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| [[日春展]] || 日春会 || 1965年 || || |
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| [[創画会|創画展]] ||[[創画会]] || 1948年 || || |
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| [[一陽展]] || 一陽会 || 1955年 || || |
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| '''[[日彫展]]''' || 日本彫刻会 || 1949年 || || |
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| [[独立美術協会|'''独立展''']] ||[[独立美術協会]] || 1931年 || || |
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| '''[[新制作展]]''' ||[[新制作協会]] || 1936年 || || |
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| '''[[春陽展]]''' || 春陽会 || 1923年 || || |
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| [[主体美術協会|'''主体展''']] || [[主体美術協会]] || 1965年 || || |
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| [[行動美術協会|'''行動展''']] || [[行動美術協会]] || 1946年 || || |
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| '''[[三軌展]]''' || 三軌会 || 1949年 || || |
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| '''[[日洋展]]''' || 日洋会 || 1977年 || || |
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| [[東京展]] || 東京展美術協会 || 1975年 || || |
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| [[東光展]] || 東光会 || 1933年 || || |
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| [[たぶろう展]] || たぶろう美術協会 || 1965年 || || |
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|'''群炎展''' |
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|'''群炎美術協会''' |
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|1961年 |
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| [[上野の森美術館大賞展]] || || || || |
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| [[小磯良平大賞展]] || || || || |
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| [[青木繁記念大賞西日本美術展]] || || 2009年 || || |
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| [[現代童画展]] || 現代童画会 || 1976年 || || |
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| [[現代美術家協会|現展]] || [[現代美術家協会]] || 1948年 || || |
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| [[現代美術コンクール]] || || || || |
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| [[トーキョーワンダーウォール]] || || 2000年 || || |
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| [[シェル美術賞]] || || 1956年 || || |
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| [[神奈川県美術展]] || || 1965年 || || |
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| [[丹波美術大賞展]] || || 2006年 || || |
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| [[臥龍桜日本画大賞展]] || || 1990年 || || |
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| [[福知山市佐藤太清賞公募美術展]] || || 2002年 || || |
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| [[池田満寿夫記念芸術賞]] || || 1998年 || || |
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| [[出石磁器トリエンナーレ]] || || 1994年 || || |
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| [[リキテックス アートプライズ]] || || || || |
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| [[産経国際書展]] || 産経国際書会 || 1984年 || || |
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| [[新興書道展]] || [[日本書作家協会]] || 1960年 || || |
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| [[毎日書道展]] || 毎日書道会 || 1948年 || || |
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| [[読売書法展]] || 読売書法会 || 1984年 || || |
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1663年にフランスで創設された[[アカデミー・ロワイヤル]]が1667年に第1回の[[サロン・ド・パリ|サロン]](サロン・カレ)を開催し、その後断絶期間を経ながらも19世紀以降に続くサロンの源流となっている{{R|art}}。このサロンは[[18世紀]]に起こった[[フランス革命]]<ref>{{Cite web2 |url=https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E9%9D%A9%E5%91%BD-126545 |title=フランス革命(読み)フランスかくめい(英語表記)Révolution Française; French Revolution |publisher=[[コトバンク]] |author=[[ブリタニカ国際大百科事典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典]] |accessdate=2018年6月20日 }}</ref>まではアカデミー会員および準会員のみが作品を発表できる限定的な展覧会であったが、革命以降は公募および審査の形を取る政府主導型公募展(官展)として開催が続けられた{{R|art}}。 |
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==関連項目== |
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*[[芸術]] |
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また一方で、官展審査での作品選考基準に不満を持つ市井の美術家たちが官展への抵抗として自由出展を原則とする[[アンデパンダン展]]を組織した{{R|kotobank}}。 |
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*[[美術]] |
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*[[書展]] |
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=== 日本 === |
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日本においては1879年(明治12年)に[[日本美術協会]]が創設され、以降、個展、各美術流派ごとの絵画、美術工芸品の展覧会が広く開催されていた事情があった<ref name=hakusho>{{Cite web2 |url=https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/others/detail/1317730.htm |title=芸術文化の行政 |publisher=[[文部科学省]] |accessdate=2018年6月19日 }}</ref>。明治末期になってこれら各美術流派全てを網羅した一大展覧会を開催する機運が高まった結果として1907年(明治40年)、日本初の[[官展]]である第1回[[日展|文展]](文部省美術展覧会)が開催されるに至り{{R|hakusho}}、以後開催母体の変遷を繰り返しつつ今日も[[日展]](日本美術展覧会)として継続、2017年時点で通算開催数は110回に及んでいる<ref name=hensen>{{Cite web2 |url=https://nitten.or.jp/vicissitudes |title=展覧会の変遷と開催年 |publisher=[[日展]] 公式サイト |accessdate=2018年6月19日 }}</ref>。 |
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*[[東京都美術館]] - 公募展の多くの会場となっている美術館 |
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*[[国立新美術館]] - 2006年度に完成した美術館。公募団体の要請に基づき建設された |
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なお、日展は1958年(昭和33年)に母体であった[[日本芸術院]]より分離、社団法人化した結果として民間団体主催の民間公募展となった{{R|hensen}}。当時から現在に至るまで日本最大規模の公募展である{{R|kotobank}}。 |
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==外部リンク== |
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また、1914年(大正2年)より開催されている[[二科展]]は文展(現日展)より[[二科会]]が分派独立した結果として開催されるようになった公募展で{{R|kotobank}}、その後、更に二科会から分派した美術団体は[[独立美術協会]]、[[一水会 (美術団体)|一水会]]、[[行動美術協会]]、[[二紀会]]、[[一陽会]]などがあり、それぞれが独自に公募展を開催している歴史を持つ{{R|kotobank}}。 |
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{{Main|二科会|独立美術協会|[[一水会 (美術団体)|一水会]]|行動美術協会|二紀会|一陽会}} |
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これらの東京都で開催される多くの美術団体による公募展は主に1926年開館の[[東京都]][[台東区]][[上野公園 (台東区)|上野公園]]に所在する[[東京都美術館]]を開催会場として使用しており、今日においても毎年200以上の公募展を開催している{{R|kotobank}}。また、2007年(平成19年)に[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[六本木]]に開館した[[国立新美術館]]も多くの公募展で利用されている{{R|kotobank}}。 |
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各都道府県の在住者を中心に行われる[[県展]]も全国で盛んに行われている。 |
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=== アメリカ合衆国 === |
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[[アメリカ合衆国]]では[[アメリカ画家・彫刻家協会]]の開催する[[アーモリーショー]]が1913年2月17日から3月15日までの期間でフランス、ドイツ、イタリア、イギリスで開催された美術展の展示作品を集めてニューヨーク、ボストン、シカゴで行われ1,250点以上の絵画および300点以上の彫刻の美術作品が展示された<ref>{{Cite web2 |url=http://xroads.virginia.edu/~MUSEUM/Armory/entrance.html |title=Welcome to the 1913 Armory Show |accessdate=2018年6月25日 }}</ref>。 |
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== 脚注 == |
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=== 注釈 === |
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=== 脚注 === |
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== 関連項目 == |
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* [[美術展覧会]] |
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* [[SOMPO美術館]] - 2012年度に創設された新進作家のための公募展「FACE展」を毎年開催している。 |
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2023年2月26日 (日) 21:13時点における最新版
公募展(こうぼてん)とは、主催者が作品を広く公募した上で、集まった作品に対し関係者および審査員などによる審査を経た入選作品を一般展示する展覧会の総称である[1]。
大半の場合、特定の美術団体が主催し、審査員もまたその美術団体の構成員であり、美術団体の会員による作品と公募・審査を経た入選作品が同時に展示される形態を取る[1]。美術展覧会の形態のひとつでもある[2]。
また、会員推挙制度がある公募展では、会員に推挙された人物が審査員を務めている事が大半であるものの、会員推挙制度のない公募展では、外部から派遣された芸術家が審査員を務めている事が多い。
歴史
[編集]ヨーロッパ
[編集]オランダやイタリアで16世紀から17世紀にかけて民間ギルド主催の美術展覧会が開催されていた記録が残されているものの、その展覧作品の多くはギルド所属の工房による工房作品、版画、工芸品などが主体となっていた[2]。しかし17世紀にギルドと並んで成立した王立アカデミー[注釈 1]は権威の維持を目的として優れた作家の優れた美術作品を集めた美術展覧会を開催することとなった[2]。
1663年にフランスで創設されたアカデミー・ロワイヤルが1667年に第1回のサロン(サロン・カレ)を開催し、その後断絶期間を経ながらも19世紀以降に続くサロンの源流となっている[2]。このサロンは18世紀に起こったフランス革命[3]まではアカデミー会員および準会員のみが作品を発表できる限定的な展覧会であったが、革命以降は公募および審査の形を取る政府主導型公募展(官展)として開催が続けられた[2]。
また一方で、官展審査での作品選考基準に不満を持つ市井の美術家たちが官展への抵抗として自由出展を原則とするアンデパンダン展を組織した[1]。
日本
[編集]日本においては1879年(明治12年)に日本美術協会が創設され、以降、個展、各美術流派ごとの絵画、美術工芸品の展覧会が広く開催されていた事情があった[4]。明治末期になってこれら各美術流派全てを網羅した一大展覧会を開催する機運が高まった結果として1907年(明治40年)、日本初の官展である第1回文展(文部省美術展覧会)が開催されるに至り[4]、以後開催母体の変遷を繰り返しつつ今日も日展(日本美術展覧会)として継続、2017年時点で通算開催数は110回に及んでいる[5]。
なお、日展は1958年(昭和33年)に母体であった日本芸術院より分離、社団法人化した結果として民間団体主催の民間公募展となった[5]。当時から現在に至るまで日本最大規模の公募展である[1]。
また、1914年(大正2年)より開催されている二科展は文展(現日展)より二科会が分派独立した結果として開催されるようになった公募展で[1]、その後、更に二科会から分派した美術団体は独立美術協会、一水会、行動美術協会、二紀会、一陽会などがあり、それぞれが独自に公募展を開催している歴史を持つ[1]。
これらの東京都で開催される多くの美術団体による公募展は主に1926年開館の東京都台東区上野公園に所在する東京都美術館を開催会場として使用しており、今日においても毎年200以上の公募展を開催している[1]。また、2007年(平成19年)に東京都港区六本木に開館した国立新美術館も多くの公募展で利用されている[1]。
各都道府県の在住者を中心に行われる県展も全国で盛んに行われている。
アメリカ合衆国
[編集]アメリカ合衆国ではアメリカ画家・彫刻家協会の開催するアーモリーショーが1913年2月17日から3月15日までの期間でフランス、ドイツ、イタリア、イギリスで開催された美術展の展示作品を集めてニューヨーク、ボストン、シカゴで行われ1,250点以上の絵画および300点以上の彫刻の美術作品が展示された[6]。
脚注
[編集]注釈
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h 日本大百科全書(ニッポニカ)(小学館). "公募展 こうぼてん". コトバンク. 2018年6月19日閲覧。
- ^ a b c d e "美術展覧会(読み)びじゅつてんらんかい(英語表記)art exhibition". コトバンク. 2018年6月19日閲覧。
- ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. "フランス革命(読み)フランスかくめい(英語表記)Révolution Française; French Revolution". コトバンク. 2018年6月20日閲覧。
- ^ a b "芸術文化の行政". 文部科学省. 2018年6月19日閲覧。
- ^ a b "展覧会の変遷と開催年". 日展 公式サイト. 2018年6月19日閲覧。
- ^ "Welcome to the 1913 Armory Show". 2018年6月25日閲覧。