「名古屋金利」の版間の差分
編集の要約なし |
|||
38行目: | 38行目: | ||
== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
||
*[http://www.toonippo.co.jp/news_hyakka/hyakka2006/0103_3.html 東奥日報による解説] |
*[http://www.toonippo.co.jp/news_hyakka/hyakka2006/0103_3.html 東奥日報による解説] |
||
*[http://web.archive.org/web/20051103162415/http://www.meinan.net/column/col_keieiforum/2005_06_04.htm 名南経営センターグループによる解説](2005年11月3日時点の[[インターネット |
*[http://web.archive.org/web/20051103162415/http://www.meinan.net/column/col_keieiforum/2005_06_04.htm 名南経営センターグループによる解説](2005年11月3日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]]) |
||
*[http://www.geocities.jp/jf3xfo/newsletter14.pdf 家森「名古屋の金利はなぜ低い?」(PDF)]{{リンク切れ|date=2014-01}} |
*[http://www.geocities.jp/jf3xfo/newsletter14.pdf 家森「名古屋の金利はなぜ低い?」(PDF)]{{リンク切れ|date=2014-01}} |
||
*[http://web.archive.org/web/20060618102348/http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsme/kinyu/pdf/04f/04f124-tsutsui.pdf 大阪大学筒井義郎「地域別市場分断と地域金融」(PDF)](2006年6月18日時点の[[インターネット |
*[http://web.archive.org/web/20060618102348/http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsme/kinyu/pdf/04f/04f124-tsutsui.pdf 大阪大学筒井義郎「地域別市場分断と地域金融」(PDF)](2006年6月18日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]]) |
||
{{DEFAULTSORT:なこやきんり}} |
{{DEFAULTSORT:なこやきんり}} |
2017年9月5日 (火) 01:37時点における版
名古屋金利(なごやきんり)とは、名古屋経済圏における金融機関の平均貸出金利、またはこれが全国の平均貸出金利を大きく下回るという低金利現象の俗称[1]。名古屋金利を下回る低金利現象に、岐阜金利や三河金利がある。
実態
日本銀行名古屋支店の調査によれば、名古屋市内金融機関の2005年3月末時における既存長期及び短期融資分の平均貸出金利水準の総合比較は次の通り(カッコ内は全国平均比マイナス▲)。
- 都市銀行 - 1.270%(▲0.233%)※名古屋市内母店8カ店のみ
- 地方銀行 - 1.821%(▲0.115%)
- 第二地銀 - 1.946%(▲0.385%)
- 信用金庫 - 2.162%(▲0.426%)
背景
名古屋大学教授の家森信善は名古屋金利の原因について以下の4原因を挙げている。
無借金志向の企業が多く資金需要が小さい
企業の無借金志向は、全国的な傾向であるが、名古屋圏の企業は「将来のために借りることができる余力を残しておきたい」とする志向が、他地域よりも強い。
優良企業が多い
トヨタ自動車を始め、製造業を中心に優良企業が集まっている。トヨタは無借金経営企業の代表例である(なお、いわゆる「無借金」は単式簿記の場合であり、複式簿記の連結会計では、金融子会社などを含むため、規模相応の有利子負債が存在する)。
金融機関の競争が激しい
旧東海銀行以来、強固な経営基盤を持つ三菱東京UFJ銀行を始め、愛知県内に本店を構える地域銀行3行(愛知銀行・名古屋銀行・中京銀行)、岐阜・三重の近隣他県の地域銀行6行(旧岐阜銀行・大垣共立銀行・十六銀行・三重銀行・百五銀行・第三銀行)、さらに東海3県には、預金量約2兆3千億円の岡崎信用金庫、同約2兆1千億円の岐阜信用金庫など(この2金庫は域内の第二地銀に匹敵する規模の「マンモス信金」である)、預金量1兆円を超える信用金庫が4つ(ほかは瀬戸信用金庫・碧海信用金庫)あり、いずれも愛知県にて熾烈な競争を展開している。この激しい競合の結果、金利が低くなる。
金融機関が安全性の高い企業にしか貸出さない
東海地方に拠点を構える金融機関は、与信に関しては「保守的な判断」をする傾向にある。また他地域に比べ、「信用保証協会保証付融資の割合が高い」とする調査結果もある。いずれもデフォルト(債務不履行)の可能性が低くなり、必然的に金利も低くなる。
借り手側の意識
また個人においても同様で、借金を嫌うだけでなくクレジットカードの利用すら拒否反応を示す人が多く、実際に乗用車程度の値段までなら「現金払いで購入しよう」とする風潮がある。
そのため、企業も個人も貯蓄率が他地域より高い一方で資金需要が乏しく、金融機関の貸出競争が激化することになる。
脚注
- ^ いわゆる「名古屋金利」と管内地域銀行の経営課題 (PDF) (2011年6月30日、東海財務局)
関連項目
外部リンク
- 東奥日報による解説
- 名南経営センターグループによる解説(2005年11月3日時点のアーカイブ)
- 家森「名古屋の金利はなぜ低い?」(PDF)[リンク切れ]
- 大阪大学筒井義郎「地域別市場分断と地域金融」(PDF)(2006年6月18日時点のアーカイブ)