「ソフィテル東京」の版間の差分
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2017年9月5日 (火) 01:15時点における版
ソフィテル東京 | |
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2007年3月撮影 | |
施設情報 | |
所在地 | 東京都台東区池之端2-1-48 |
状態 | 解体済 |
着工 | 1990年11月 |
竣工 | 1994年6月 |
開業 | 1994年6月16日 |
解体 | 2008年5月 |
用途 | ホテル |
地上高 | |
最頂部 | 112.0m |
屋上 | 112.0m |
最上階 | 26階、106.0m |
各種諸元 | |
階数 | 地上26階地下3階、塔屋2階 |
延床面積 | 9,798.4 m² |
構造形式 | 鉄骨構造及び鉄骨鉄筋コンクリート構造 |
エレベーター数 | 6基 |
関連企業 | |
設計 |
菊竹清訓建築設計事務所 大林組 |
施工 | 大林組 |
ソフィテル東京(ソフィテルとうきよう)は、かつて東京都台東区に存在した超高層ホテル。[1][2]
概要
上野の不忍池のほとりに法華クラブのシティホテル「ホテルCOSIMA」として1994年6月16日に開業した[3]。名称の“COSIMA”は、法華クラブ創業家の小島家にちなんでつけられている[4]。イギリスのホスピタリティ企業と提携したバトラーサービスを導入し、同社がそれまで手がけたビジネスホテルとは一線を画する高級ホテルとして営業した[4]。
26階建てに対し客室数がわずか71室の細身の建物であり[4]、客室を含むサービスユニットが4層ごとに上野恩賜公園側と東京大学側にそれぞれ張り出した形状をしていた。菊竹清訓により設計された外観は、1本の樹木をイメージしたといわれる[4]。限られた規模の中で営業可能な面積を確保するため、都の総合設計制度を適用。容積率割り増しと斜線制限緩和を受けた事で、建物が日影規制条件内で上空に伸びている[5]。この形状について菊竹は、近隣にある寛永寺の五重塔を連想させるかも知れないと述べている[4]。最上部に設置された40トンの水が入る大型水槽が、風圧に対する制震装置となっており、消火用水としても利用する仕組みになっていた[4]。
地下に設けられた宴会場は、建具の開放によりロビーと一体で利用可能。他にも客室の会議室へ転用するなど、空間の利用効果を上げるため、さまざまな用途に利用できるようにする試みがなされていた[6]。
ホテルCOSIMAの完成当時、法華クラブは全国に13軒のホテルを展開しており順風満帆の経営状況にあったが、バブル崩壊でこの投資が重くのしかかり1997年に会社更生法の適用を申請[4]。フランス資本で当時世界最大級のホテルグループだったアコーホテルズがホテルCOSIMAを土地ごと購入し、フランス人デザイナーによる全面改装を施して、2000年に客室数83室[7]の「ソフィテル東京」として開業した[4]。上野の美術館目当ての外国人の長期滞在も見られるようになり、外国人客の比率が増したという[4]。しかし、開業してからわずか4年後には営業を終了[4]。2007年に建物は解体された。100mを超える超高層ビルとしては国内で初めて解体された例として知られる。[要出典]跡地にはパークタワー上野池之端が建設された。
脚注
- ^ “Hotel Sofitel Tokyo”. Skyscraperpage.com. 2012年3月9日閲覧。
- ^ “Hotel Sofitel Tokyo”. Emporis.com. 2012年3月9日閲覧。
- ^ “年表で見る - 国際ツーリズムの歩み” (pdf). 日本国際ツーリズム殿堂. 2014年8月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j 富田昭次 2013.
- ^ 新建築社 1994.
- ^ 建築思潮研究所 1996.
- ^ “TODAY'S HOTEL - ソフィテル東京”. ホテルアーカイブズ通信 (2005年7月19日). 2014年9月6日閲覧。
参考文献
- 新建築社「作品 ホテルCOSIMA 菊竹清訓建築設計事務所」『新建築』1994年8月、193-201頁、ISSN 13425447。
- 建築思潮研究所「実作資料編・Hotel Sofitel TOKYO(HOTEL COSIMA)」『建築設計資料59 シティホテル2 アーバンリゾート&ビジネスユース』建築資料研究社、1996年12月、63-69頁。ISBN 9784874605004。
- 富田昭次「第16話 独創的なホテルの悲しい末路」『ホテル百物語』青弓社、2013年8月14日、61-63頁。ISBN 9784787233622。
関連項目
- ホテル西洋銀座 - 同じく菊竹清訓設計により、1987年開業。2013年に閉鎖され、その後こちらも解体された。