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「Casio F91W」の版間の差分

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July 12, 2006</ref><ref name="SummaryOfEvidence415">[https://web.archive.org/web/20060731081044/http://www.dod.mil/pubs/foi/detainees/csrt_mar05.pdf#216 Summary of Evidence memo (.pdf)](2006年7月31日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]]) prepared for Sabri Mohammed Ebrahim Al Qurashi's ''Combatant Status Review Tribunal'' - October 13, 2004 - page 216</ref>。


2011年にウィキリークスにおいて公開された秘密資料においてもF91Wは明示されていた。「極秘、外国政府、外国人への閲覧不可」とヘッダーに記されているこの資料は、[[グアンタナモ共同機動部隊]]が作成した尋問者向けのマニュアルである<ref>[http://www.guardian.co.uk/world/2011/apr/25/what-are-guantanamo-files-explained What are the Guantánamo Bay files? Understanding the prisoner dossiers], [[The Guardian]], 25 April 2011 </ref>。
2011年にウィキリークスにおいて公開された秘密資料においてもF91Wは明示されていた。「極秘、外国政府、外国人への閲覧不可」とヘッダーに記されているこの資料は、[[グアンタナモ共同機動部隊]]が作成した尋問者向けのマニュアルである<ref>[http://www.guardian.co.uk/world/2011/apr/25/what-are-guantanamo-files-explained What are the Guantánamo Bay files? Understanding the prisoner dossiers], [[The Guardian]], 25 April 2011 </ref>。

2017年9月5日 (火) 00:23時点における版

カシオ スタンダード F-91Wカシオ計算機により1991年から製造・販売されているクオーツ駆動のデジタル腕時計である。

概要

カシオは電子計算機技術を活かして1974年からクォーツ式腕時計の市場に参入した。デジタル腕時計の多機能性を追求し、1983年に発売した「G-SHOCK」シリーズは腕時計としては破格の耐久性を備えた製品として世界的ヒットを飛ばした一方、1980年代には並行して、廉価で薄型な実用デジタル時計を低コスト量産する技術開発をも推進し、国際的な最廉価帯の腕時計市場を席巻した。F-91Wは、この低価格ラインで特に成功したカシオ製品の一つであり、細部の改良を受けながらも20年以上にわたり生産が続いている。

カシオはこれまでの販売量を公表していない。デザイン・ミュージアム・ロンドンの担当者は「地味な傑作」であると評価している。[1]

詳細

黒を基調としたプラスチック製ケースの大きさは37.5 x 33.5 x 9.5 mmで、重量は21 gである。ステンレス製の裏蓋に記載されているモデルナンバーは593で、搭載する液晶式クォーツムーブメント「QW-593」を示すものである。ベルトは薄手なウレタン製で、軽く柔軟である。

液晶画面周囲を囲むフェイス部分のパネルには、上段にブランド名と型番、下段にはWATER RESISTと記載され、実際に日常生活防水水準(3気圧相当)の防水性を確保している(「F-91W」の「W」は「WATER RESIST」の略である)。

1時間ごとのビープ、設定した時間を知らせるアラーム機能が付加されている。カレンダーは日付を設定することで自動に曜日を表示する。ただし、年は入力しないためうるう年には調節が必要になる。

ストップウオッチ機能は、1/100秒単位で59分59.99秒まで測定できる。合計時間、スプリット時間、一位・二位間の時間を計測するモードがある。この機能を備えるため、画面回りのフェイスには「Chronograph」の表記がある。

ライトはバックライトではなく、液晶基板の左端に設けられたLEDにより照らされる[2]

推奨されている標準電池はCR2016リチウム電池で、一日に20秒のアラームと1秒のライトを使用したと仮定した場合の公称寿命は7年である。メーカーによる公称の月差は±30秒。


動作

時計の機能は本体の両サイドに設けられた3つのボタンから利用できる。左上側のボタンはライトの点灯、アラームのキャンセル、設定の選択に利用される。左下のボタンはモードをアラーム→ストップウオッチ→時計の順で切り替える。右側のボタンはファンクションボタンでストップウォッチのスタート・ストップ、利用中の設定値変更に用いられる。時計表示時に押すことで12時間・24時間の変更が可能である。

時間および日付の調整は左下ボタンを三回押し、時間調整モードにすることで行う。秒表示が点滅するので、左上ボタンで秒、時間、分、月、日付の順に切り替えることができる。右のボタンを押して点滅する値を変更し調整を終えたら左下ボタンを押して通常モードに戻す。

液晶ディスプレイでは、曜日、日付、時刻(時、分、秒)、12時間表示の午後には「PM」、アラーム表示、時間ごとのビープ表示が存在する。

時刻表示の時に右下のボタンを長押しすると、「CASIO」が表示される。本品は世界的に多く売られており、本物であることを証明する機能といえる。

姉妹品

Casio F84W
2007年発売。F91Wの日本国内版であり、F91Wファミリーの中でバンドが最も細い。
Casio F105W
ELバックライトを搭載しており、暗いところでも時刻表示をしっかり確認することができる。
Casio A159W
F91Wのメタルバンド版。
Casio A168
F105のメタルバンド版。

テロリズムとの関係

アルカイダ試作によるタイマー。F-91Wが使われている。

1996年のワシントン・ポストの記事ではアブドゥル・ハキム・ムラドワリ・カーン・アミン・シャーラムジ・ユセフが、広く入手できるカシオ製デジタルウオッチを用いた時限爆弾の起爆方法を開発したとされている[3]

アメリカ合衆国はキューバのグアンタナモ湾収容キャンプアフガニスタン戦争およびイラク戦争中に逮捕したテロリストの容疑者を拘束している。この法的根拠を問う裁判において2004年に下された最高裁の判決に基づいて、容疑者の弁明のためにステイタス再評価法廷が2004年7月から2005年1月にかけて行われた。情報公開法に基づき2006年に開示された法廷記録において、アメリカ合衆国軍の尋問担当者がF91Wをテロリズムに関係していると見なしていることが明らかとなった。法廷において容疑者は「安くて電池の持ちが良いから買っただけだ」、「アメリカの兵士も持っているではないか」、「収容所付属の4人の聖職者も持っている」、「何百万人も持っているのにどうして全員を逮捕しないのか」などと発言している[4][5][6]

2011年にウィキリークスにおいて公開された秘密資料においてもF91Wは明示されていた。「極秘、外国政府、外国人への閲覧不可」とヘッダーに記されているこの資料は、グアンタナモ共同機動部隊が作成した尋問者向けのマニュアルである[7]

カシオ製F-91Wモデルの腕時計およびその銀色版であるA159Wを所有していることは、即席爆発装置(IED)の製造をアルカイダが訓練していることを暗示している。グアンタナモ共同機動部隊では、このカシオ製腕時計は爆発物をつくるのに用いられる「アルカイダの兆候」であるとみなしている。このカシオ製腕時計はアフガニスタンでのアルカイダの爆発物製造訓練において講習者に与えられることが知られており、その訓練で講習生はこの時計を用いて時限式爆弾の準備に関する指示を受ける。

逮捕時にこのモデルの腕時計を所有していたグアンタナモ共同機動部隊の抑留者のおよそ3分の1は、爆発物となんらかの関係があったことが知られている。それらは爆発物の訓練への参加、IEDの製造工場もしくは爆発物訓練が行われた施設との関係、もしくは爆発物の専門家であると特定されている人物との関係である。

—JTF-GTMO(Matrix of Threat Indicators for Enemy Combatantsより)

脚注

  1. ^ Casio F-91W: The strangely ubiquitous watchBBC News、26 April 2011
  2. ^ F91W-1 - Classic - Timepiece - Products - CASIO、Casio.com
  3. ^ R. Jeffrey Smith (July 21, 1996). “New Devices May Foil Airline Security”. Washington Post. pp. A01. http://www.washingtonpost.com/wp-srv/national/longterm/twa800/bomb.htm 
  4. ^ USA v. al Qahtani” (PDF). アメリカ合衆国国防総省 (November 7, 2005). 2005年11月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年2月27日閲覧。
  5. ^ "Why Am I in Cuba?", Mother Jones, July 12, 2006
  6. ^ Summary of Evidence memo (.pdf)(2006年7月31日時点のアーカイブ) prepared for Sabri Mohammed Ebrahim Al Qurashi's Combatant Status Review Tribunal - October 13, 2004 - page 216
  7. ^ What are the Guantánamo Bay files? Understanding the prisoner dossiers, The Guardian, 25 April 2011

外部リンク