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「湯たんぽ」の版間の差分

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当該部分に記載されている行動について、変更前では「昭和時代前後」と期間が限定されている。このような行動は、「昭和時代前後」以外(少なくとも平成期)も行われていることである。
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== 歴史 ==
== 歴史 ==
[[中国]]では[[唐]]の時代に「湯婆」(tangpo)として存在していたとされる。「婆」とは「妻」の意味であり、妻の代わりに抱いて暖を取ることを意味している。「湯婆」のみで湯たんぽを表すが、そのままでは意味が通じないために日本に入ってから「湯」が付け加えられ「湯湯婆」となったとされている<ref>[http://gogen-allguide.com/yu/yutanpo.html 湯たんぽ] - 語源由来辞典</ref><ref>[http://web.archive.org/web/20111202215724/http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20111118ddm001070075000c.html 余録:「湯たんぽ」の語源について柳田国男は…] - 毎日新聞 2011年11月18日 東京朝刊(2011年12月2日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。
[[中国]]では[[唐]]の時代に「湯婆」(tangpo)として存在していたとされる。「婆」とは「妻」の意味であり、妻の代わりに抱いて暖を取ることを意味している。「湯婆」のみで湯たんぽを表すが、そのままでは意味が通じないために日本に入ってから「湯」が付け加えられ「湯湯婆」となったとされている<ref>[http://gogen-allguide.com/yu/yutanpo.html 湯たんぽ] - 語源由来辞典</ref><ref>[http://web.archive.org/web/20111202215724/http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20111118ddm001070075000c.html 余録:「湯たんぽ」の語源について柳田国男は…] - 毎日新聞 2011年11月18日 東京朝刊(2011年12月2日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。


日本では[[室町時代]]に使用されており、[[栃木県]][[日光市]]の[[輪王寺]]に、[[徳川綱吉]]が使用したという[[犬]]型の湯たんぽが存在している<ref>[http://web.archive.org/web/20081120114713/http://yutanpo.cobamode.com/ 『湯たんぽの歴史』] - 湯たんぽネット(2008年11月20日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。古くは陶器製が主で、金属製のものが現れたのは[[大正]]期以降である。戦時中は金属が貴重となったため、陶器製のものが使われるようになった。現在ではプラスチック製やポリ塩化ビニル製のものが湯たんぽの主流となっているが、金属やプラスチック製と違い、陶器製は保温性が良く[[遠赤外線|遠赤]]効果があるとされている。
日本では[[室町時代]]に使用されており、[[栃木県]][[日光市]]の[[輪王寺]]に、[[徳川綱吉]]が使用したという[[犬]]型の湯たんぽが存在している<ref>[http://web.archive.org/web/20081120114713/http://yutanpo.cobamode.com/ 『湯たんぽの歴史』] - 湯たんぽネット(2008年11月20日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。古くは陶器製が主で、金属製のものが現れたのは[[大正]]期以降である。戦時中は金属が貴重となったため、陶器製のものが使われるようになった。現在ではプラスチック製やポリ塩化ビニル製のものが湯たんぽの主流となっているが、金属やプラスチック製と違い、陶器製は保温性が良く[[遠赤外線|遠赤]]効果があるとされている。


[[1990年代]]になってから、保温性の高い液体をプラスチックの容器内に密閉し、[[電子レンジ]]で加熱することにより湯水の出し入れをしなくてもよいものが登場したが、加熱のし過ぎによって容器が破損し、内部の高温の液体が漏れ出して[[火傷]]を負う事故があったため、メーカーの[[ADEKA]]が利用者に商品の回収を呼びかけている<ref>[http://www.adeka.co.jp/news/2007/071015.html 「電子レンジで温める湯たんぽ」の商品回収について] - (株)ADEKA 2007年10月15日</ref>。
[[1990年代]]になってから、保温性の高い液体をプラスチックの容器内に密閉し、[[電子レンジ]]で加熱することにより湯水の出し入れをしなくてもよいものが登場したが、加熱のし過ぎによって容器が破損し、内部の高温の液体が漏れ出して[[火傷]]を負う事故があったため、メーカーの[[ADEKA]]が利用者に商品の回収を呼びかけている<ref>[http://www.adeka.co.jp/news/2007/071015.html 「電子レンジで温める湯たんぽ」の商品回収について] - (株)ADEKA 2007年10月15日</ref>。


[[2007年]](平成19年)からは[[原油価格]]の高騰によって[[省エネルギー]]性が注目され、商品数・売上が増加している<ref>『[http://web.archive.org/web/20071128031255/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071124-00000063-mai-bus_all &lt;湯たんぽ&gt;原油高で女性らに人気 年末ギフトにも登場]』 [[毎日新聞]] 2007年11月24日付配信(2007年11月28日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。
[[2007年]](平成19年)からは[[原油価格]]の高騰によって[[省エネルギー]]性が注目され、商品数・売上が増加している<ref>『[http://web.archive.org/web/20071128031255/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071124-00000063-mai-bus_all &lt;湯たんぽ&gt;原油高で女性らに人気 年末ギフトにも登場]』 [[毎日新聞]] 2007年11月24日付配信(2007年11月28日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。


{{独自研究範囲|date=2014年9月|[[2010年]](平成22年)からは湯が注ぎやすく、夏は[[氷]]を入れて使えるそそぎ口の広いものが増えている}}。また、停電の際の暖房としても注目され、デザインの工夫などにもよって新たに利用する人も増えている。
{{独自研究範囲|date=2014年9月|[[2010年]](平成22年)からは湯が注ぎやすく、夏は[[氷]]を入れて使えるそそぎ口の広いものが増えている}}。また、停電の際の暖房としても注目され、デザインの工夫などにもよって新たに利用する人も増えている。
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://web.archive.org/web/20120330042253/http://www.netmuseum.co.jp/satou3/his-anka.html 日本の暖房の歴史-あんか・湯たんぽ](2012年3月30日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])<!--何のサイト?-->
* [http://web.archive.org/web/20120330042253/http://www.netmuseum.co.jp/satou3/his-anka.html 日本の暖房の歴史-あんか・湯たんぽ](2012年3月30日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])<!--何のサイト?-->


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2017年9月4日 (月) 22:01時点における版

日本の金属製湯たんぽ

湯たんぽ(ゆたんぽ、湯湯婆)は、体を温めるためにを入れて使用される容器で、古くから用いられている暖房器具の一つ。容器は金属陶器樹脂製などで作られる。

手軽に使えるため広く用いられてきた道具であるが、温度を調節しにくいといった短所もある。

素材・形態

湯たんぽは、熱源となるを注入、排出するための開口部とそれを閉じるための蓋を備えた中空の容器である。

湯たんぽの素材は、古くは陶器金属であったが、現代では樹脂製(ポリエチレンプラスチック天然ゴムPVC)の容器なども使用されている。金属製、樹脂製のものは強度を確保するために表面が波型に加工されたものが一般的である。

サイズも様々で、大型のものでは容量3.5リットル程度、ごく小型のものではポケットなどに入れて携帯できる容量150ミリリットル程度のものがある。大型のものほど長時間温度を保つことができるため、布団に入れるのに適している。小型のものは軽くスペースを取らないため、膝の上などに置くのに最適である。

電気を使って熱をおこす「電気湯たんぽ」もある。これは熱媒体として湯の代わりに弱塩化ナトリウム水溶液が充填されており、これを電熱により加温して徐々に放散させるものである。基本的に、家庭用電源を利用するため電源コードが付いているが、パソコンのUSB端子を利用した小型の電気湯たんぽも登場している。電気を使うことで、湯たんぽの「面倒さ」「湯が必要」というデメリットを解消し、どこでも手軽に暖めることが可能となっている。

使用方法

やかんなどで加熱したを注いで栓をし、就寝時に布団などへ入れて暖房とする。体や足を暖めるほか、椅子の背もたれや膝・足先に置いて、足や腰をあたためられるため、ある程度「冷え症」を改善することもできる。 高温の湯を入れる場合には、湯たんぽを完全に満たさなくてはならない。これは湯たんぽの内部に水蒸気および高温の空気が残っていると、時間とともにそれらが冷えて凝結、収縮することで内部の圧力が下がり、湯たんぽが変形または破損するおそれがあるためである。 内部が湯で満たされていれば、湯が冷えて水になっても体積変化は無視できるほど僅かであるため問題はない。 近年では、湯の量が少なくても湯たんぽが破損しないよう、空気を通すが水は通さない弁を蓋に備え、内部の圧力が下がるに従って外気を吸入し大気圧との釣り合いを取る構造の湯たんぽが発売されている。

子供に使う際には、低温やけどを避けるため、風呂の湯を汲んで使用すれば、充分に布団を暖めることができる。

湯たんぽは徐々に熱を放出し冷えていくが、布団に入れて使う場合は体温と(厳密には、体温によって暖められた布団内の空気と)熱平衡状態となればそれ以下の温度には下がらない。このため使用後の湯を利用して、朝にほんのり温かい水で顔を洗ったり、観葉植物に温かい水をやったり、洗濯に利用することもできる。飲み水や料理に使うのは、金属などの素材が溶け出している可能性があるため、非推奨である。

なお、夏には氷水を入れて、あらかじめ布団に入れておけば、ひんやりと涼しく寝ることができる。柔らかい塩化ビニール型であれば、氷枕にすることもできる。

湯たんぽ用カバー

湯たんぽを使用する際には、やけどを防ぎ、保温力を長時間に高める「湯たんぽ用カバー」を利用することが推奨される。蓋を無意識に取ってしまい湯を漏らすのを防止でき、漏れた際にも被害を最小限にできる。

カバーを使用しないと1~2時間ほどで冷めてしまうが、カバー使用することで3~4時間ほど温かく保つことができる。さらにバスタオルや布団などで包めば、5~8時間程度ほど温かく保つことができる。

特徴

メリット

安さ
圧倒的に購入価格が安く、専用の湯たんぽ袋も含めて2000~3000円程度で導入できる。また、湯を沸騰させるだけのため、エアコンストーブなどの暖房器具に比べて、はるかに光熱費が掛からない。ストーブを使用する際に、一緒に湯を沸騰させて湯たんぽに使えば、光熱費の節約になる。
使いやすさ
暖房器具としての使用中は、電気や火力が不要であり、火災の危険性が無く、室内の空気を汚したり乾燥させる事が無い上に、夜具の中などへの持ち運びが容易である。
暖房効果
6~10程度の一般的な部屋であれば、湯たんぽ自体の温度により、部屋の温度を1~2度上げることもできる。環境にもよるが、1日3~5度程度ほど入れ替えれば、暖房器具の使用頻度をある程度に抑えることも可能である。湯たんぽを2つ用意して、少しぬるくなった湯をすぐに捨てずに、交互に使うようにすれば部屋の暖房に使えるので、より効率的である。

デメリット

低温やけど
肌に長時間、直に当てると「低温やけど」になるので注意が必要である。特に睡眠時には注意すること。かならず専用のカバーに入れるなどして、可能であれば更にバスタオルなどで包むと、低温やけどを避けつつ、長時間の保温が可能となる。
高温やけど
沸騰した湯を注ぐ際には、注意が必要である。できれば、少し冷まして80度くらいにしてから注いだ方が、容器の破損を防ぐ意味でも、高温やけど・低温やけどを防ぐ意味でも推奨される。
破損の可能性
本体や蓋が破損したり、蓋が取れてしまうと湯がこぼれてしまう可能性もあるので、注意が必要である。
面倒さ
手軽な半面で、数時間に一度ごとに湯を沸かして注ぐ必要がある。
湯が必要なこと
電気・ガス・水道などがある、「湯を沸かせる環境」でないと使用できない。

歴史

中国ではの時代に「湯婆」(tangpo)として存在していたとされる。「婆」とは「妻」の意味であり、妻の代わりに抱いて暖を取ることを意味している。「湯婆」のみで湯たんぽを表すが、そのままでは意味が通じないために日本に入ってから「湯」が付け加えられ「湯湯婆」となったとされている[1][2]

日本では室町時代に使用されており、栃木県日光市輪王寺に、徳川綱吉が使用したという型の湯たんぽが存在している[3]。古くは陶器製が主で、金属製のものが現れたのは大正期以降である。戦時中は金属が貴重となったため、陶器製のものが使われるようになった。現在ではプラスチック製やポリ塩化ビニル製のものが湯たんぽの主流となっているが、金属やプラスチック製と違い、陶器製は保温性が良く遠赤効果があるとされている。

1990年代になってから、保温性の高い液体をプラスチックの容器内に密閉し、電子レンジで加熱することにより湯水の出し入れをしなくてもよいものが登場したが、加熱のし過ぎによって容器が破損し、内部の高温の液体が漏れ出して火傷を負う事故があったため、メーカーのADEKAが利用者に商品の回収を呼びかけている[4]

2007年(平成19年)からは原油価格の高騰によって省エネルギー性が注目され、商品数・売上が増加している[5]

2010年(平成22年)からは湯が注ぎやすく、夏はを入れて使えるそそぎ口の広いものが増えている[独自研究?]。また、停電の際の暖房としても注目され、デザインの工夫などにもよって新たに利用する人も増えている。

就寝時に用いた湯たんぽの湯を翌朝の洗顔に利用している家庭もある。

脚注

  1. ^ 湯たんぽ - 語源由来辞典
  2. ^ 余録:「湯たんぽ」の語源について柳田国男は… - 毎日新聞 2011年11月18日 東京朝刊(2011年12月2日時点のアーカイブ
  3. ^ 『湯たんぽの歴史』 - 湯たんぽネット(2008年11月20日時点のアーカイブ
  4. ^ 「電子レンジで温める湯たんぽ」の商品回収について - (株)ADEKA 2007年10月15日
  5. ^ <湯たんぽ>原油高で女性らに人気 年末ギフトにも登場毎日新聞 2007年11月24日付配信(2007年11月28日時点のアーカイブ

関連項目

外部リンク