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「MC6800」の版間の差分

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* [http://www.st.rim.or.jp/~nkomatsu/mc680x/MC6800.html 半導体コレクション展示会場(個人のページ)](日本語)
* [http://www.st.rim.or.jp/~nkomatsu/mc680x/MC6800.html 半導体コレクション展示会場(個人のページ)](日本語)
* [http://web.archive.org/web/20081120145749/http://www.cpu-museum.com/680x_e.htm CPU-Museum(個人のページ)](英文) - 閉鎖。(2008年11月20日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])
* [http://web.archive.org/web/20081120145749/http://www.cpu-museum.com/680x_e.htm CPU-Museum(個人のページ)](英文) - 閉鎖。(2008年11月20日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])


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2017年9月4日 (月) 18:08時点における版

Motorola MC6800

MC6800(通称「6800」)は1974年モトローラ社(現在はフリースケール・セミコンダクタに移管)が開発した8ビットマイクロプロセッサである。

概要

ミニコンのアーキテクチャと、プログラム分析に基づいて設計された。PDP-11のアーキテクチャを参考にしたといわれる。同時期のインテルの8080と比べて、洗練された構成が評価されている。ただし、インデクスレジスタが一つしかなく、ブロック転送の手順に手間がかかる点が弱点として挙げられる。

8ビットのレジスタを二つ、16ビットのインデクスレジスタを一つ持つ。レジスタの少なさをカバーするために、メモリの0000〜00FFを8ビットで指定するダイレクトアドレッシング機能を備えていた。分岐命令に-128〜+127の相対アドレッシングを使用できるので、位置に依存しないプログラムを作成することができた。

そのほかにも10進演算命令やビットテスト命令、ソフトウエア割り込み命令を備えており、また二相クロックを使用してメモリアクセスを1クロックで実行できた。これを利用し、CPUがメモリアクセスするタイミングと、ビデオコントローラが表示のためにメモリをアクセスするタイミングを協調させ、バスの競合が起きないようにすることができた(トランスペアレントによるサイクルスチール)。

当初ゼネラルモーターズの自動車用電子制御コンピュータとして設計された。

レジスタ

A アキュムレータ 8ビット
B アキュムレータ 8ビット
X インデクスレジスタ 16ビット
PC プログラムカウンタ 16ビット
SP スタックポインタ 16ビット
CCR コンディションコードレジスタ(フラグレジスタ) 8ビット

周辺デバイス

MC6800バスに接続可能な周辺デバイスファミリーが存在する。

  • MC6810 128バイトRAM
  • MC6818 リアルタイムクロック
  • MC6820/6821 パラレルI/O PIA(Peripheral Interface Adapter)
  • MC6828 割り込みコントローラ PIC(Priority Interrupt Controller)
  • MC6830 1024バイトROM
  • MC6840 カウンタ/タイマー
  • MC6843 フロッピーディスクコントローラ
  • MC6844 DMAコントローラ
  • MC6845 CRTコントローラ
  • MC6846 ROM + カウンタ/タイマー + GPIO
  • MC6847 ビデオディスプレイコントローラ
  • MC6850 非同期シリアルインタフェース ACIA(Asynchronous Communications Interface Adapter)
  • MC6852 同期シリアルインタフェース SSDA(Synchronous Serial Data Adapter)
  • MC6854 通信インタフェース ADLC(Advanced Data Link Controller) HDLC/SDLC通信
  • MC6860 モデム
  • MC6883 MC6847用DRAMコントローラ SAM(Synchronous Address Multiplexer)

シリーズ展開

  • MC6802 - MC6800に内蔵RAMとクロックジェネレータを追加したもの。
  • MC6808 - MC6802から内蔵RAMを除いたもの。MC68HC08(後述)と互換性はない。
  • MC6801 - MC6800にいくつかの命令を追加し一部命令を高速化、RAM、ROM、クロックジェネレータ、シリアル/パラレルI/O、タイマを追加したもの。ROMについては、マスクROM、UVEPROM、ROMなし(MC6803)のバージョンがある。互換品にはピギーバックソケット付き(パッケージ背面にROMソケットがある)もあった。

MC6800から派生したMPU/MCU

以下に、MC6800をベースに開発されたプロセッサを示す。オブジェクトコードの互換性はないが、一部ではニーモニックレベルでの上位互換が考慮されている。

  • MC6809 - MC6800を大幅に強化したMPU。「究極の8ビットCPU」とも謳われる。
  • MC6805 - MC6800からBレジスタの削除やX/SP/PC/CCRもビット幅を縮小し命令数も削減し簡素化したCPU機能に、ROM/RAMやタイマーなどの周辺機能を内蔵した、小規模の組み込み用に特化したマイクロコントローラ
    • MC68HC08 - MC6805のCMOS版(MC68HC05)をベースに機能を強化したマイクロコントローラ。MC6805上位互換。(HC08)
    • MC68HCS08 - HC08を論理合成による回路設計とプロセスの改善により高クロック化したマイクロコントローラ。(S08)
  • MC68HC11 - MC6805とは逆にMC6801にIYレジスタと命令を追加して高機能化したCPU機能と、ROM/RAMやタイマー/SPI/SCI/ADコンバータなどの周辺機能を内蔵したマイクロコントローラ。
  • MC68HC12 - MC68HC11に一部命令を追加した形の16ビットCPU機能を内蔵したマイクロコントローラ。(HC12)
    • MC68HCS12 - HC12を論理合成による回路設計とプロセスの改善により高クロック化したもの。ファジー制御命令を追加。(S12)
  • MC68HC16 - 16ビットマイクロコントローラ。DSP命令がある。
  • MB8861 - 富士通のMC6800セカンドソース製品。MC6800に対して、ビット操作やインデックス加算など、命令が5つ追加されている。

関連項目

外部リンク