「群の直積」の版間の差分
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*森田康夫『代数概論』、数学選書9(第12版)、裳華房、ISBN |
*森田康夫『代数概論』、数学選書9(第12版)、裳華房、ISBN 978-4-7853-1311-1 |
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*Serge Lang, ''Algebra'', GTM '''211''' (Rev. 3rd ed.), Springer, ISBN |
*Serge Lang, ''Algebra'', GTM '''211''' (Rev. 3rd ed.), Springer, ISBN 978-0-387-95385-4 |
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==関連項目== |
==関連項目== |
2016年11月15日 (火) 19:45時点における版
数学、特に群論において、直積(ちょくせき、direct product)は与えられた群からそれらを部分群として含むような新しい群を作る構成法である。
定義
2つの群の直積
群 G, H が与えられたとき、その集合としての直積 G × H に、
として演算を定義すると、 G × H は群になる。これを G と H の直積という。
有限個の群の直積
同様に、有限個の群 G1, G2, ..., Gn が与えられたとき、その直積集合の元
に対して
と定義すると、ΠGi は群になり、これを G1, ..., Gn の直積と言う。
任意個の群の直積
一般に、群の族 {Gi}i ∈ I が与えられると、その直積集合の元 (gi), (g'i) に対して、
- (gi) (g'i) = (gi g'i)
によって演算を定義したものが群 {Gi} の直積である。
例
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性質
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- 群 G と H の直積 G × H は、{(g, 1) | g ∈ G} と {(1, h) | h ∈ H} を正規部分群として含む(ただし 1 はそれぞれの単位元)。これらはそれぞれ G, H と同型である。
- 群 G, H, K に対し、次の同型が成り立つ。
- (普遍性)群 Gi (i ∈ I) が与えられているとする。πj : Πi ∈ I Gi → Gj (j ∈ I) を自然な射影とする。このとき任意の群 H と任意の群準同型写像 fj : H → Gj (j ∈ I) に対して、一意的な準同型 φ : H → Πi ∈ I Gi が存在して、fj = πj∘φ (j ∈ I) が成り立つ。つまり群の直積は群のなす圏の直積である。
参考文献
- 森田康夫『代数概論』、数学選書9(第12版)、裳華房、ISBN 978-4-7853-1311-1
- Serge Lang, Algebra, GTM 211 (Rev. 3rd ed.), Springer, ISBN 978-0-387-95385-4