「藪医者」の版間の差分
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語源については、諺「[[藪]]をつついて蛇を出す」(余計なことをしてかえって事態を悪化させてしまう)からとする説、「[[ヤブコウジ|薮柑子]]」「[[ヤブミョウガ|薮茗荷]]」「薮連歌」など、似て非なる物に「薮」の字を冠するところからとする説や<ref name="gijin">宮武外骨編[{{NDLDC|1126432/32}} 『日本擬人名辞典』50頁](成光館,1930)</ref>、野巫(やぶ)<ref>「野巫」とは、田舎に住んで、占い、[[呪術]]、まじないや悪霊祓いなどを職業とする霊能者のこと</ref>を語源とする説もある。また、腕が悪くて普段は患者の来ない医者でも、風邪が流行って医者の数が足りなくなると患者が押し寄せ忙しくなることから、「カゼ(風)で動く=藪」という説もある。「藪のように見通しがきかない」医者という説も存在し、この説に基づき、藪以下の全く見通しのきかない未熟な医者を「'''土手医者'''」と呼ぶこともある。また藪医者以下のひどい医者のことは、「やぶ医者にも至らない」「藪にも至らない」という意味を込めて「'''筍(たけのこ)医者'''」と呼ぶこともある<ref>goo辞書、[http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/136156/m0u/]</ref><ref name="gijin"/>。 |
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[[松尾芭蕉]]の弟子だった[[森川許六]]が編んだ『風俗文選』によると、本来は[[但馬国]]の養父(やぶ、現在の[[兵庫県]][[養父市]])に住んでいた「名医」を指す言葉であった。どんな病人でも治療し、薬の効果も大きかったため評判は広く伝わり、多くの医者の卵が弟子となったが、次第に「自分は養父医者の弟子だ」などと騙る医者が相次いだため信用が失墜し逆の意味になったとしている<ref>[http://www.city.yabu.hyogo.jp/7190.htm 薮医者の語源は、養父の名医](兵庫県養父市)</ref>。 |
[[松尾芭蕉]]の弟子だった[[森川許六]]が編んだ『風俗文選』によると、本来は[[但馬国]]の養父(やぶ、現在の[[兵庫県]][[養父市]])に住んでいた「名医」を指す言葉であった。どんな病人でも治療し、薬の効果も大きかったため評判は広く伝わり、多くの医者の卵が弟子となったが、次第に「自分は養父医者の弟子だ」などと騙る医者が相次いだため信用が失墜し逆の意味になったとしている<ref>[http://www.city.yabu.hyogo.jp/7190.htm 薮医者の語源は、養父の名医](兵庫県養父市)</ref>。 |
2016年11月15日 (火) 15:49時点における版
藪医者(やぶいしゃ、英語: Quack)とは、適切な診療能力や治療能力を持たない医師や歯科医師を指す俗称・蔑称である。ヘボ医者、ダメ医者、庸医(ようい)などとも言う。
概要
藪医者は誤診をしたり、医療過誤や医療事故を引き起こしたりして、患者に健康被害を与えたり後遺症を残したり、時には患者を死なせてしまうこともある。[1]
藪医者(Quack)が行っている治療効果の無い行為や健康被害をもたらす行為、人を殺してしまう行為は偽医療(にせいりょう、Quackery)などと呼ばれている。[要出典]
藪医者の一定義として、無謀な治療方針を強行する、患者に多大な被害をもたらす、その尻拭いを周囲の医療機関に押し付ける、その行為が常習的(同じ失敗を繰り返す)、などがある。また、自らの金銭欲のために医療費を不正請求する傾向が見られる。 医師不足の昨今においては、このような医師ですら自然淘汰されないという現実があり、利用者は医師や医療機関の選択に十分な注意を払う必要がある。[要出典]
語源
語源については、諺「藪をつついて蛇を出す」(余計なことをしてかえって事態を悪化させてしまう)からとする説、「薮柑子」「薮茗荷」「薮連歌」など、似て非なる物に「薮」の字を冠するところからとする説や[2]、野巫(やぶ)[3]を語源とする説もある。また、腕が悪くて普段は患者の来ない医者でも、風邪が流行って医者の数が足りなくなると患者が押し寄せ忙しくなることから、「カゼ(風)で動く=藪」という説もある。「藪のように見通しがきかない」医者という説も存在し、この説に基づき、藪以下の全く見通しのきかない未熟な医者を「土手医者」と呼ぶこともある。また藪医者以下のひどい医者のことは、「やぶ医者にも至らない」「藪にも至らない」という意味を込めて「筍(たけのこ)医者」と呼ぶこともある[4][2]。
松尾芭蕉の弟子だった森川許六が編んだ『風俗文選』によると、本来は但馬国の養父(やぶ、現在の兵庫県養父市)に住んでいた「名医」を指す言葉であった。どんな病人でも治療し、薬の効果も大きかったため評判は広く伝わり、多くの医者の卵が弟子となったが、次第に「自分は養父医者の弟子だ」などと騙る医者が相次いだため信用が失墜し逆の意味になったとしている[5]。
藪医者を人名になぞらえて、“藪井竹庵(やぶい ちくあん)”とも言い[2]、落語などで藪医者を登場させる時、この名を用いることがある。
出典・脚注
- ^ 東海林 茂樹『やぶ医者!―誤診、ミス、事故はこうして起こる』
- ^ a b c 宮武外骨編『日本擬人名辞典』50頁(成光館,1930)
- ^ 「野巫」とは、田舎に住んで、占い、呪術、まじないや悪霊祓いなどを職業とする霊能者のこと
- ^ goo辞書、[1]
- ^ 薮医者の語源は、養父の名医(兵庫県養父市)
関連書
- 『ヤブ医者の見分け方!!―判別チェックリスト』データハウス、1992 ISBN 4887181329
- 舘 一男『 糖尿病 間違いだらけの医者選び―糖尿病のやぶ医者を見抜く方法』宙出版、2000 ISBN 4872878264
- ジョージ・アシャンスキー『やぶ医者の見分け方―患者の生命を危険にさらす無知な医師を緊急告発』2003
- 東海林 茂樹『やぶ医者! ―誤診、ミス、事故はこうして起こる』都築事務所 2004 ISBN 4396693168