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{{生物分類表
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|属 = '''ウェルウィッチア属''' {{Snamei||Welwitschia}}<br>{{AU|Hook.f.}}
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|種 = '''ウェルウィッチア''' {{Snamei|W. mirabilis}}
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|シノニム = {{Snamei|Welwitschia bainesii}} <ref name="CITES"/>
|和名 = ウェルウィッチア、キソウテンガイ、サバクオモト
|和名 = ウェルウィッチア、キソウテンガイ、サバクオモト
|生息図 = [[ファイル:Welwitschia Mirabilis Area of Circulation.png|250px]]
|英名 =
|生息図キャプション = 分布
|シノニム =
*''Tumboa bainesii'' <small>Hook. f.</small>
*''Welwitschia bainesii'' <small>(Hook. f.) Carrière</small>
*''Tumboa strobilifera'' <small>Welw. ex Hook. f.</small><ref>[http://www.tropicos.org/Name/14300073?tab=synonyms Tropicos, Welwitschia mirabilis]</ref>
}}
}}
'''ウェルウィッチア'''([[学名]]:{{Snamei||Welwitschia mirabilis}})は[[グネツム綱]]グネツム目[[ウェルウィッチア科]]ウェルウィッチア属属する11属1種の[[裸子植物]]である。和名はサバクオモト(砂漠万年青)やキソウテンガイ(奇想天外)と呼る。
'''ウェルウィッチア'''([[学名]]:{{Snamei|Welwitschia mirabilis}})は[[グネツム綱]]に属する[[裸子植物]]である。[[ウェルウィッチア科]]に分類され、このの現生種は本種のである。[[アフリカ]]の[[アンゴラ]]及び[[ナミビア]]の[[ナミブ砂漠]]に分布する。1対のみの葉を伸し続け特異な形態を持つ。寿命は非常に長い


和名はサバクオモト(砂漠万年青)やキソウテンガイ(奇想天外)。[[ナマ語]]では''kharos'' または''khurub'' 、[[アフリカーンス語]]では''tweeblaarkanniedood'' 、[[ダマラ語]]では''nyanka'' 、[[ヘレロ語]]では''onyanga'' などの名で呼ばれる。"[[生きている化石]]"とされることもある<ref>Flowering Plants of Africa 57:2-8(2001)</ref><ref name="Lewington & Parker">{{cite book | author = A. Lewington & E. Parker | title = Ancient Trees: Trees that Live for a Thousand Years | year = 1999 | publisher = Collins & Brown Ltd. | isbn = 1-85585-704-9}}</ref>。
== 発見の過程と学名の変遷 ==
[[1859年]][[9月3日]]に、[[オーストリア]]の探検家[[フリードリヒ・ヴェルヴィッチュ]](ウェルウィッチとも、[[:w:Friedrich Welwitsch|Friedrich Welwitsch]]、[[1806年]]-[[1872年]])によって[[アンゴラ]]の[[砂漠]]で発見された<ref name="Asahi">コリン・マンヘイマー、ヘルタ・コルバーグ 「ウェルウィッチア科」『週刊 朝日百科 植物の世界 126 9/22 ウェルウイッチア ヒノキ』岩槻邦男ら監修、朝日新聞社、1996年、11;173-177頁</ref>。


== 分類 ==
[[ジョセフ・ダルトン・フッカー]]は、ヴェルヴィッチュの名を取り、{{Snamei|Welwitschia}} 属を設けた。[[種小名]]については、当初はイギリスの画家・探検家[[トーマス・ベインズ]] ([[:w:Thomas Baines|Thomas Baines]]) がほぼ同時期に[[ナミビア]]で別個体を発見しており、ベインズの名前にちなんだ {{Snamei|bainesii}} とされたが<ref name="Asahi"/>、[[1975年]]に「驚異の」を意味する {{Snamei|mirabilis}} に変更された。属名については、ヴェルヴィッチュ自身は現地の言葉で「切り株」を意味する n'tumbo や otjitumbo から {{Snamei|Thumboa}} を提案していた<ref name="Asahi"/>。
[[ファイル:Welwitschia mirabilis00.jpg|thumb|雌花。1863年の[[カーティス・ボタニカル・マガジン]]による。]]
[[1859年]][[9月3日]]に、[[オーストリア]]の探検家{{仮リンク|フリードリヒ・ヴェルヴィッチュ|en|Friedrich Welwitsch}}(ウェルウィッチとも、[[1806年]]-[[1872年]])によって[[アンゴラ]]の[[砂漠]]で発見された<ref name="Asahi">コリン・マンヘイマー、ヘルタ・コルバーグ 「ウェルウィッチア科」『週刊 朝日百科 植物の世界 126 9/22 ウェルウイッチア ヒノキ』岩槻邦男ら監修、朝日新聞社、1996年、11;173-177頁</ref>。ヴェルヴィッチュはこの記録を[[ロンドン・リンネ学会]]の[[ジョセフ・ダルトン・フッカー]]の元に持ち込んだ<ref name="LinnSoc">The Proceedings of the Linnean Society. Botany. Vol. V. London 1861 page 182-186. May be downloaded from: https://ia600607.us.archive.org/33/items/mobot31753002653522/</ref>。これには簡単な記載文が添えられ、現地語に由来する"Tumboa"の属名を与えることが提案されていた。だが、その直後にイギリスの画家・探検家{{仮リンク|トーマス・ベインズ|en|Thomas Baines}}が[[ナミビア]]で別個体を発見しており、保存状態の悪い標本とともに、"tumbo"は本種を特定した名称ではない(n'tumbo や otjitumboの形で「切り株」を意味する一般名詞<ref name="Asahi"/>)という情報をもたらした。 このため、フッカーは属名をヴェルヴィッチュの名に由来する''Welwitschia'' とすることを提案した。ヴェルヴィッチュはこれを受け入れ、[[記載]]のためにより保存状態のよい標本を提供した<ref name= "HookWel">Hooker, Joseph Dalton. On Welwitschia, a new genus of Gnetaceae. Transactions of the Linnean Society v.24 (1864) pp 1-46. May be downloaded from http://archive.org/details/mobot31753002433701 </ref>。


[[種小名]]は、ベインズの名前にちなんだ {{Snamei|bainesii}} とされることもあるが、この名は[[1975年]]に {{Snamei|Welwitschia mirabilis}} のシノニムとされた。''mirabilis'' はラテン語で「驚異の」を意味する<ref name="Asahi"/><ref>{{cite web|url=http://www.plantzafrica.com/plantwxyz/welwitschia.htm|author=Alice Notten Kirstenbosch National Botanical Garden|year=2003|accessdate=2014-12-28|title=Welwitschia mirabilis}}</ref>。
== 分布・生育環境 ==

[[File:Welwitschia Mirabilis Area of Circulation.png|thumb|left|ウェルウィッチアの分布]]
本種には2亜種が認められている。アンゴラから得られた基亜種''Welwitschia mirabilis mirabilis'' は雄花が赤褐色であるが、ナミビアから得られた''Welwitschia mirabilis namibiana'' の雄花は灰緑色である<ref>{{cite web|url=http://www.bgbm.org/en/welwitschia-annex-house/two-subspecies-welwitschia-mirabilis|accessdate=2014-12-28|title=The two subspecies of Welwitschia mirabilis}}</ref>。
[[アフリカ]]の[[アンゴラ]]<ref name="CITES"/> 及び[[ナミビア]]<ref name="CITES"/> の[[ナミブ砂漠]]<ref name="Asahi"/> に分布する固有種。普段は高温で降水量の少ないが、雨が降ると地表に溢れる川沿いに生育する<ref name="Asahi"/>。

本種の分類学的位置は分類体系の更新とともに断続的に変化しており、単型目の'''ウェルウィッチア目'''に位置づけられることもあったが、現代の分類では[[グネツム目]]に含められ、最初にフッカーが提案した分類と比較的近いものとなっている<ref>Stevens, P. F. (2001 onwards). Angiosperm Phylogeny Website. Version 9, June 2008 http://www.mobot.org/MOBOT/research/APWeb/</ref>。グネツム目は[[マツ目]]と近縁で<ref>Christenhusz, M.J.M., J.L. Reveal, A. Farjon, M.F. Gardner, R.R. Mill, and M.W. Chase (2011). A new classification and linear sequence of extant gymnosperms. ''Phytotaxa'' 19:55-70. http://www.mapress.com/phytotaxa/content/2011/f/pt00019p070.pdf</ref>、このグループと被子植物との間でのいくつかの類似性は、収斂進化によるものである<ref>Chaw S-M., C.L. Parkinson, Y. Cheng, T.M. Vincent and J. D. Palmer (2000) Seed plant phylogeny inferred from all three plant genomes: Monophyly of extant gymnosperms and origin of Gnetales from conifers ''Proceedings of the National Academy of Science of the United States of America 97:4086-4091</ref>。グネツム目を含む裸子植物の祖先は古生代の終わりに出現し、ペルム紀後期と中生代の植物相において優占的な要素となった<ref>Wang, Z-Q. (2004) A new Permian Gnetalean cone fossil as evidence for supporting molecular phylogeny. ''Annals of Botany'' 94:281-288</ref>。[[ウェルウィッチア科]]植物の化石は、白亜紀前期の南米から見つかっている<ref>Dilcher, D.L., M. E. Bernardes-de-Oliveira, D. Pons and T.A. Lott (2005) Welwitschiaceae from the Lower Cretaceous of northeastern Brazil. ''American Journal of Botany'' 92:1294-1310</ref>。初期のウェルウィッチア科植物は現在より湿度の高い環境に生息しており、この頃には既に特異な形態的特徴を獲得していた。現在の狭く乾燥し、断片化した分布域は、第三紀から第四紀にかけての生息地の乾燥に起因するとされる<ref>Jacobson, K.M. and E. Lester (2003). A first assessment of genetic variation in ''Welwitschia mirabilis'' Hook. ''Journal of Heredity'' 94:212-217</ref>。

== 分布 ==
ナミブ砂漠の北に広がる[[カオコランド]] (Kaokoveld) と呼ばれる地域の[[固有種]]である<ref name="van Wyk">van Wyk, A.E. and G.F. Smith (2001). ''Regions of Floristic Endemism in Southern Africa''. Umdaus Press, Hatfield.</ref>。北はアンゴラ南部の[[w:Bentiaba River|Bentiaba River]]から、南はナミビアの[[クイセブ川]]まで見られ<ref>Kers, L.E. (1967). The distribution of ''Welwitschia mirabilis'' Hook. F. ''Svensk Botanisk Tidskrift'' 61:97-125</ref>、海岸から内陸100km程度の場所まで自生する<ref name=" Bornman">{{cite book | last = Bornman | first = Chris | title = Welwitschia | publisher = Struik | location = Cape Town | year = 1978 | isbn = 0-86977-097-7 }}</ref>。この地域は極度に乾燥しているが、2-4月の雨季には斜面の下に100mm以下の雨が降る<ref name="van Wyk" />。霧からの水分や地下水に依存するため、これらの集まる季節的な川沿いに自生する傾向がある<ref>Henchel, J.R. and M.K. Seely (2000). Long-term growth patterns of ''Welwitschia mirabilis'', a long-lived plant of the Namib Desert (including a bibliography). ''Plant Ecology'' 150:7-26</ref><ref name="Asahi"/>。


== 形態・生態 ==
== 形態・生態 ==
発芽後、[[子葉]]は25&ndash;35&nbsp;mmまで伸び、その後すぐに2枚の本葉が形成される。およそ4ヶ月で本葉は子葉の長さを超え、子葉の成長点は死ぬ。本葉は子葉と直角に位置し、生涯に渡って伸び続ける。本種がこれ以上の葉を形成することはなく、茎の[[分裂組織]]は本葉の形成後に枯死する<ref name=" Bornman"/>。この2枚の葉は、茎の末端の溝にある分裂組織から成長する。葉は2-4mに達すると、木部の捻れや風などの外的要因によって擦り切れて裂け始め<ref name=" Bornman"/><ref>[http://waynesword.palomar.edu/welwit.htm Welwitschia and Ephedra: Remarkable Genera Of Gymnosperms]</ref>、一見何枚もあるように見える。葉先は次第に枯れていく<ref name="Asahi"/>。機能する葉を1対しか持たないことから、一時は、本種の形態は[[幼形進化]]によるものではないかと考えられた。だが、その解剖学的特徴は[[苗木]]のものとは全く異なり、実際には成長の初期に成長点を失うことによるものだと分かっている<ref>[http://www.jstor.org/discover/10.2307/2442386?uid=3738744&uid=2129&uid=2&uid=70&uid=4&sid=21102087533121 Welwitschia mirabilis and Neoteny - JStor]</ref>。茎は木質で分岐せず、高さは最大個体でも1.5mを超えないが、植物体の直径は8mにも達する<ref name="Bornman et al 72">Bornman, C.H., J.A. Elsworthy, V. Butler and C.E.J Botha (1972). ''Welwitschia mirabilis'': Observations on general habit, seed, seedling, and leaf characteristics. ''Madoqua'' Series II 1:53-66.</ref><ref name="Bornman" />。
短い茎から、生涯2枚だけの葉を伸ばし続ける<ref name="Asahi"/>。葉は裂けやすく、一見何枚もあるように見える。葉先は葉脈に沿って裂け、次第に枯れていくが、葉の基部に[[分裂組織]]があり、伸び続ける<ref name="Asahi"/>。{{要出典範囲|このように永続的に成長する葉は[[陸上植物]]全体で見ても例が少なく、また、葉の基部で成長を続ける型は他に例がない|date=2010年12月}}。[[褐藻類]]の[[コンブ]]類の成長がほぼ同じ型であり、もともとはコンブが陸上植物として適応したものであるとされている。


乾燥に適応するために、葉の気孔から大気中の湿気を吸収し、長さ3-10mにも達する根によって地下水を吸い上げる<ref name="Asahi"/>。また、クチクラ層が厚く、[[気孔]]が葉の両面で同数有り、高い[[蒸散]]能力を有しているが、葉を冷却すためと考えられている<ref name="Asahi"/>。
[[File:N-welwitschia-3.jpg|thumb|雄花序]]
[[File:N-welwitschia-2.jpg|thumb|雌花序]]
茎の中央部にはくぼみがあり、そこから細かい枝を出し、[[花序]](胞子嚢穂)をつける<ref name="Asahi"/>。[[雌雄異株]]で、雌花序は雄花序より大きく、共に灰緑色や深紅色をしている<ref name="Asahi"/>。雌花は球果状(他の裸子植物と同様に松かさ状)で、長さ2-8cm程度<ref name="Asahi"/>。雄花は1.5-4&nbsp;cm、退化した[[胚珠]]1つと小胞子嚢柄6本を有す<ref name="Asahi"/>。[[花粉]]は[[風媒]]及び[[昆虫媒]]により送粉する<ref name="Asahi"/>。[[種子]]は2枚の翼を持ち、風で散布される<ref name="Asahi"/>。


根を詳しく調査したChris H Bornmanは、"構造はかなり単純で、先細りになった長い主根と、そこから分岐した太さの変化しない側根からなる。組織は繊細なスポンジ状である。"と書いている。彼はまた、根の深さは、地上の葉の端から端までの長さと概ね等しいとしている<ref name=" Bornman"/>。
乾燥に適応するために、葉の気孔から大気中の湿気を吸収し、長さ310mにも達する根によって地下水を吸い上げる<ref name="Asahi"/>。また、クチクラ層が厚く、[[気孔]]が葉の両面で同数有り、高い[[蒸散]]能力を有しているが、葉を冷却すためと考えられている<ref name="Asahi"/>。


茎の中央部にはくぼみがあり、そこから細かい枝を出し、[[花序]](胞子嚢穂)をつける<ref name="Asahi"/>。[[雌雄異株]]で、雌花序は雄花序より大きく、共に灰緑色や深紅色をしている<ref name="Asahi"/>。雌花は球果状(他の裸子植物と同様に松かさ状)で、長さ2-8cm程度<ref name="Asahi"/>。雄花は1.5-4&nbsp;cm、退化した[[胚珠]]1つと小胞子嚢柄6本を有す<ref name="Asahi"/>。[[花粉]]は[[風媒]]及び[[昆虫媒]]により送粉される<ref name="Asahi"/>。[[双翅目]]・[[半翅目]]などの昆虫を[[送粉者]]とし、最も一般的には[[ホシカメムシ科]]に属する{{Snamei||Odontopus sexpunctatus}}({{Snamei||Probergrothius}} 属とすることもある)である<ref>Robertson IAD. 2004. The Pyrrhocoroidea (Hemiptera – Heteroptera) of the Ethiopian region. 44pp. Journal of Insect Science, 4:14, Available online: insectscience.org/4.14</ref>。このカメムシはほぼ本種のみを利用していると考えられる。[[バオバブ属]]のような他の植物でもこの昆虫が見られたという報告もあるが、実際にそれらの植物を利用しているかどうかは定かではない<ref>{{cite web|url=http://www.andycowley.com/namibia/animals/Odontopus-sexpunctatus-001.html|title=Welwitschia Bug Odontopus sexpunctatus|accessdate=2014-12-31}}</ref>。稀にハチが送粉者となることもあり、いくらかの昆虫は球果が分泌する"蜜"に惹き寄せられている<ref name="Wetschnig and Depisch">{{cite journal|author=Wetschnig W, Depisch B|year= 1999|title=Chrysomya albiceps Pollination biology of ''Welwitschia mirabilis'' HOOK. f. (Welwitschiaceae, Gnetopsida)|journal=Phyton-Annales Rei Botanicae|volume=39|pages=167}}</ref>。[[種子]]は2枚の翼を持ち、風で散布される<ref name="Asahi"/>。
種子から発芽した個体が、再び種子をつけるまでに、25年ほどかかると考えられている<ref name="Asahi"/>。寿命は1,000年以上と言われている<ref name="Kyouto"/>。


本種は[[CAM型光合成]]を行うと考えられている。だが、このタイプの光合成による本種の炭素固定量は非常に少なく、その理由は不明である<ref>Eller, B.M, D. J. von Willert, E. Brinckmann and R. Baasch (1983). Ecophysiological studies on ''Welwitschia mirabilis'' in the Namib desert. ''South African Journal of Botany'' 2:209-223.</ref><ref>von Willert, D.J. N. Armbruster, T. Drees and M. Zaborowski (2005). ''Welwitschia mirabilis'': CAM or not CAM - what is the answer? ''Functional Plant Biology'' 32:389-395.</ref>。
== 他の生物との関 ==
[[カメムシ]]の {{Snamei||Probergrothius sexpunctatis}} はウェルウィッチアの[[送粉者]]で、本種のみから栄養分を摂取している<ref name="Asahi"/>。


個体の寿命の計測は難しいが、1000年以上生きると考えられる。いくつかの個体は2000歳を超えている可能性もある<ref name=" Bornman"/>。種子から発芽した個体が、再び種子をつけるまでに、25年ほどかかると考えられている<ref name="Asahi"/>。
== 保護 ==
希少植物であることから、[[ナミビア]]では厳重に管理されている<ref name="Asahi"/>。


== との関わり ==
世界中の[[植物園]]で管理されており<ref name="Asahi"/>、[[キュー植物園]]<ref name="Asahi"/>([[イギリス]])や[[京都府立植物園]]<ref name="Kyouto">[http://www.pref.kyoto.jp/plant/1247112530012.html 京都府立植物園]</ref>(日本)等でも栽培されている京都府立植物園では、[[2004年]][[8月13日]]に温室から鉢2株が盗まれた<ref>[http://www.47news.jp/CN/200408/CN2004081801002978.html 希少種の「奇想天外」盗難 京都府立植物園で(2004/08/18 09:14【共同通信】)]</ref>。

[[ナミビアの国章]]の一部にも用いられている。

=== 保護 ===
[[絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約|ワシントン条約]]の附属書IIに掲載されている<ref name="CITES">[http://www.unep-wcmc.org/isdb/CITES/Taxonomy/tax-species-result.cfm?displaylanguage=eng&Genus=%25Welwitschia%25&source=plants&Species=mirabilis&Country=&tabname=all CITES species database]</ref>。
[[絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約|ワシントン条約]]の附属書IIに掲載されている<ref name="CITES">[http://www.unep-wcmc.org/isdb/CITES/Taxonomy/tax-species-result.cfm?displaylanguage=eng&Genus=%25Welwitschia%25&source=plants&Species=mirabilis&Country=&tabname=all CITES species database]</ref>。


希少植物であることから、[[ナミビア]]では厳重に管理されている<ref name="Asahi"/>。逆説的だが、[[アンゴラ]]では内戦で埋設された[[地雷]]が人間活動を遠ざけ、[[ナミビア]]より本種がよく保護される結果となっている<ref>{{Cite web|url=http://taxusbaccata.hubpages.com/hub/Welwitschia-mirabilis|title=The Living Fossil Welwitschia mirabilis|accessdate=2014-12-31}}</ref>。
== 人間との関係 ==

世界中の[[植物園]]で管理されており<ref name="Asahi"/>、[[キュー植物園]]<ref name="Asahi"/>([[イギリス]])や[[京都府立植物園]]<ref name="Kyouto">[http://www.pref.kyoto.jp/plant/1247112530012.html 京都府立植物園]</ref>(日本)等でも栽培されているが、京都府立植物園では、[[2004年]][[8月13日]]に温室から鉢2株が盗まれた<ref>[http://www.47news.jp/CN/200408/CN2004081801002978.html 希少種の「奇想天外」盗難 京都府立植物園で(2004/08/18 09:14【共同通信】)]</ref>。
広範囲に多くの個体が存在するため絶滅に瀕しているわけではないが、十分な保護政策がとられているとは言い難い。成長・繁殖は遅く、生息環境は生態学的に見て、非常に限定された脆弱ものである。寿命が非常に長いことは、種子の発芽に不適な期間を生き延びることには適しているが、逆に、病気や過放牧などの直接的な脅威に耐えるには不適である。特に、雌花への菌類感染は種子の発芽能力を極端に落とし、ただでさえ低い繁殖力をさらに低いものとしている。他の脅威としては、車両による損傷、収集家による採集、シマウマ・サイ・家畜による摂食などがある<ref>{{cite web|url=http://www.kew.org/plants-fungi/Welwitschia-mirabilis.htm|accessdate=2014-12-31|title=Welwitschia mirabilis (tree tumbo) in Kew royal botanic gardens}}</ref>。

=== 栽培 ===
種子は専門の業者から入手できる。[[オーソドックス種子]]であり、低温・低湿度下で長期間保存できる。野生下でも、種子の成熟には水分の少ない環境が適している<ref name="Whitaker et al 2004">Whitaker, C., P. Berjak, H. Kolberg, and N.W. Pammenter (2004). Responses to various manipulations, and storage potential, of seeds of the unique desert gymnosperm, ''Welwitschia mirabilis'' Hook. fil. ''South African Journal of Botany'' 70: 622-630.</ref>。

外種皮を除去することで発芽が促進されるが、これは種子が長期の休眠を行わないことを示唆している<ref name="Whitaker et al 2004" />。播種後の数週間は湿度を保つ必要があるが、水に浸かってはならない。播種前の種子でも、水に浸けると発芽が阻害される可能性がある<ref name="Whitaker et al 2004" />。野生個体から採取された種子は[[コウジカビ]]属の[[クロコウジカビ]]({{Snamei||Aspergillus niger}} var. ''phoenicis'')の胞子に重度に汚染されていることが多く<ref>Cooper-Driver, G.A., C. Wagner and H. Kolberg (2000). Patterns of ''Aspergillus niger'' var. ''phoenicis'' (Corda) Al-Musallam infection in Namibian populations of ''Welwitschia mirabilis'' Hook. f. ''Journal of Arid Environments'' 46:181-198</ref>、発芽後すぐに根腐れを起こす可能性が高い。この菌は成長途中の雌花に侵入する。[[受粉滴]]の形成に伴って感染が急激に増加することから、これを通して胞子は内部の種子に侵入すると見られる<ref name="Whitaker et al 2008">Whitaker, C., N. Pammenter, and P. Berjak(2008). Infection of the cones and seeds of ''Welwitschia mirabilis'' by ''Aspergillus niger'' var. ''phoenicis'' in the Namib-Naukluft Park. ''South African Journal of Botany'' 74:41-50</ref>。このため、野生下の種子は熟する前に発芽能力を失ってしまうこともある。植物園など栽培下の種子は汚染の度合いが少なく、根腐れの可能性も低い。殺菌剤の[[テブコナゾール]]は感染制御に有効であるかもしれない<ref name="Whitaker et al 2008" />。

== 画像 ==
<gallery>
ファイル:Welwitschia mirabilis(2).jpg|現在知られている最大個体、"The Big ''Welwitschia''"。高さ1.4 m、直径4 m。
ファイル:Welwitschia-mirabilis-female.jpg|雌個体
ファイル:Welwitschia mirabilis (female).jpg|種子を散布し始めた花序
ファイル:N-welwitschia-2.jpg|種子を散布し終えた花序
ファイル:N-welwitschia-3.jpg|雄花序
ファイル:Namib, Welwitschia mirabilis.jpg|全体像
ファイル:Welwitschia at Huntington Library, Art Collections and Botanical Gardens.jpg|[[ハンティントン・ライブラリー]]の植物園の栽培個体
ファイル:Welwitschia_mirabilis0425.jpg|ナミビア、[[コリクサス]]の[[w:Petrified forest, Khorixas|Petrified forest]]の自生個体
ファイル:Odontopus_sexpunctatus.jpg|送粉者である[[ホシカメムシ科]]の{{Snamei||Odontopus sexpunctatus}} 。''Welwitschia'' bug と呼ばれる。
</gallery>


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{Reflist}}
{{Reflist|40em}}


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
{{wikispecies|Welwitschia}}
{{Commons|Welwitschia mirabilis}}
{{Commons|Welwitschia mirabilis}}
*[http://www.conifers.org/we/Welwitschiaceae.php Gymnosperm database: ''Welwitschia'']
*[http://florawww.eeb.uconn.edu/acc_num/199700061.html Ecology & Evolutionary Biology Conservatory]
*[http://www.explorelifeonearth.org/welwitschia.html The Welwitschia Page: photos of Welwitschia in the wild]
*[http://www.bihrmann.com/caudiciforms/subs/wel-mir-sub.asp Bihrmann's Welwitschia growing project]
*[http://www.npr.org/blogs/krulwich/2014/05/21/314225165/so-what-if-its-ugly-it-just-keeps-on-going Robert Krulwich So What If It's Ugly? It Just Keeps On Going ...]
* [http://www7a.biglobe.ne.jp/~websabotenkonjaku/konjaku2kisoutengai.htm サボテン今昔 No.2-1 「奇想天外」]
* [http://www7a.biglobe.ne.jp/~websabotenkonjaku/konjaku2kisoutengai.htm サボテン今昔 No.2-1 「奇想天外」]
* [http://www.angola.emb-japan.go.jp/jp/angola_hot/welwitschia.htm ナミブ砂漠のウェルウィッチア (在アンゴラ日本国大使館)]
* [http://www.angola.emb-japan.go.jp/jp/angola_hot/welwitschia.htm ナミブ砂漠のウェルウィッチア (在アンゴラ日本国大使館)]
* [http://ci.nii.ac.jp/naid/110002771554 ウェルウィッチア(奇想天外)の花粉 (国立論文学研究所 論文情報ナビゲータ)]
* [http://ci.nii.ac.jp/naid/110002771554 ウェルウィッチア(奇想天外)の花粉 (国立論文学研究所 論文情報ナビゲータ)]



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2015年1月21日 (水) 00:07時点における版

ウェルウィッチア
ウェルウィッチア(雌個体)
分類
: 植物界 Plantae
: 裸子植物門 Gymnospermae
: グネツム綱 Gnetopsida
: グネツム目 Gnetales
: ウェルウィッチア科 Welwitschiaceae
Caruel
: ウェルウィッチア属 Welwitschia
Hook.f.
: ウェルウィッチア W. mirabilis
学名
Welwitschia mirabilis Hook.f.
シノニム
  • Tumboa bainesii Hook. f.
  • Welwitschia bainesii (Hook. f.) Carrière
  • Tumboa strobilifera Welw. ex Hook. f.[1]
和名
ウェルウィッチア、キソウテンガイ、サバクオモト
分布

ウェルウィッチア学名Welwitschia mirabilis)はグネツム綱に属する裸子植物である。ウェルウィッチア科に分類され、この科の現生種は本種のみである。アフリカアンゴラ及びナミビアナミブ砂漠に分布する。1対のみの葉を伸ばし続ける特異な形態を持つ。寿命は非常に長い。

和名はサバクオモト(砂漠万年青)やキソウテンガイ(奇想天外)。ナマ語ではkharos またはkhurubアフリカーンス語ではtweeblaarkanniedoodダマラ語ではnyankaヘレロ語ではonyanga などの名で呼ばれる。"生きている化石"とされることもある[2][3]

分類

雌花。1863年のカーティス・ボタニカル・マガジンによる。

1859年9月3日に、オーストリアの探検家フリードリヒ・ヴェルヴィッチュ(ウェルウィッチとも、1806年-1872年)によってアンゴラ砂漠で発見された[4]。ヴェルヴィッチュはこの記録をロンドン・リンネ学会ジョセフ・ダルトン・フッカーの元に持ち込んだ[5]。これには簡単な記載文が添えられ、現地語に由来する"Tumboa"の属名を与えることが提案されていた。だが、その直後にイギリスの画家・探検家トーマス・ベインズ英語版ナミビアで別個体を発見しており、保存状態の悪い標本とともに、"tumbo"は本種を特定した名称ではない(n'tumbo や otjitumboの形で「切り株」を意味する一般名詞[4])という情報をもたらした。 このため、フッカーは属名をヴェルヴィッチュの名に由来するWelwitschia とすることを提案した。ヴェルヴィッチュはこれを受け入れ、記載のためにより保存状態のよい標本を提供した[6]

種小名は、ベインズの名前にちなんだ bainesii とされることもあるが、この名は1975年Welwitschia mirabilis のシノニムとされた。mirabilis はラテン語で「驚異の」を意味する[4][7]

本種には2亜種が認められている。アンゴラから得られた基亜種Welwitschia mirabilis mirabilis は雄花が赤褐色であるが、ナミビアから得られたWelwitschia mirabilis namibiana の雄花は灰緑色である[8]

本種の分類学的位置は分類体系の更新とともに断続的に変化しており、単型目のウェルウィッチア目に位置づけられることもあったが、現代の分類ではグネツム目に含められ、最初にフッカーが提案した分類と比較的近いものとなっている[9]。グネツム目はマツ目と近縁で[10]、このグループと被子植物との間でのいくつかの類似性は、収斂進化によるものである[11]。グネツム目を含む裸子植物の祖先は古生代の終わりに出現し、ペルム紀後期と中生代の植物相において優占的な要素となった[12]ウェルウィッチア科植物の化石は、白亜紀前期の南米から見つかっている[13]。初期のウェルウィッチア科植物は現在より湿度の高い環境に生息しており、この頃には既に特異な形態的特徴を獲得していた。現在の狭く乾燥し、断片化した分布域は、第三紀から第四紀にかけての生息地の乾燥に起因するとされる[14]

分布

ナミブ砂漠の北に広がるカオコランド (Kaokoveld) と呼ばれる地域の固有種である[15]。北はアンゴラ南部のBentiaba Riverから、南はナミビアのクイセブ川まで見られ[16]、海岸から内陸100km程度の場所まで自生する[17]。この地域は極度に乾燥しているが、2-4月の雨季には斜面の下に100mm以下の雨が降る[15]。霧からの水分や地下水に依存するため、これらの集まる季節的な川沿いに自生する傾向がある[18][4]

形態・生態

発芽後、子葉は25–35 mmまで伸び、その後すぐに2枚の本葉が形成される。およそ4ヶ月で本葉は子葉の長さを超え、子葉の成長点は死ぬ。本葉は子葉と直角に位置し、生涯に渡って伸び続ける。本種がこれ以上の葉を形成することはなく、茎の分裂組織は本葉の形成後に枯死する[17]。この2枚の葉は、茎の末端の溝にある分裂組織から成長する。葉は2-4mに達すると、木部の捻れや風などの外的要因によって擦り切れて裂け始め[17][19]、一見何枚もあるように見える。葉先は次第に枯れていく[4]。機能する葉を1対しか持たないことから、一時は、本種の形態は幼形進化によるものではないかと考えられた。だが、その解剖学的特徴は苗木のものとは全く異なり、実際には成長の初期に成長点を失うことによるものだと分かっている[20]。茎は木質で分岐せず、高さは最大個体でも1.5mを超えないが、植物体の直径は8mにも達する[21][17]

乾燥に適応するために、葉の気孔から大気中の湿気を吸収し、長さ3-10mにも達する根によって地下水を吸い上げる[4]。また、クチクラ層が厚く、気孔が葉の両面で同数有り、高い蒸散能力を有しているが、葉を冷却するためと考えられている[4]

根を詳しく調査したChris H Bornmanは、"構造はかなり単純で、先細りになった長い主根と、そこから分岐した太さの変化しない側根からなる。組織は繊細なスポンジ状である。"と書いている。彼はまた、根の深さは、地上の葉の端から端までの長さと概ね等しいとしている[17]

茎の中央部にはくぼみがあり、そこから細かい枝を出し、花序(胞子嚢穂)をつける[4]雌雄異株で、雌花序は雄花序より大きく、共に灰緑色や深紅色をしている[4]。雌花は球果状(他の裸子植物と同様に松かさ状)で、長さ2-8cm程度[4]。雄花は1.5-4 cm、退化した胚珠1つと小胞子嚢柄6本を有す[4]花粉風媒及び昆虫媒により送粉される[4]双翅目半翅目などの昆虫を送粉者とし、最も一般的にはホシカメムシ科に属するOdontopus sexpunctatusProbergrothius 属とすることもある)である[22]。このカメムシはほぼ本種のみを利用していると考えられる。バオバブ属のような他の植物でもこの昆虫が見られたという報告もあるが、実際にそれらの植物を利用しているかどうかは定かではない[23]。稀にハチが送粉者となることもあり、いくらかの昆虫は球果が分泌する"蜜"に惹き寄せられている[24]種子は2枚の翼を持ち、風で散布される[4]

本種はCAM型光合成を行うと考えられている。だが、このタイプの光合成による本種の炭素固定量は非常に少なく、その理由は不明である[25][26]

個体の寿命の計測は難しいが、1000年以上生きると考えられる。いくつかの個体は2000歳を超えている可能性もある[17]。種子から発芽した個体が、再び種子をつけるまでに、25年ほどかかると考えられている[4]

人との関わり

世界中の植物園で管理されており[4]キュー植物園[4]イギリス)や京都府立植物園[27](日本)等でも栽培されている。京都府立植物園では、2004年8月13日に温室から鉢2株が盗まれた[28]

ナミビアの国章の一部にも用いられている。

保護

ワシントン条約の附属書IIに掲載されている[29]

希少植物であることから、ナミビアでは厳重に管理されている[4]。逆説的だが、アンゴラでは内戦で埋設された地雷が人間活動を遠ざけ、ナミビアより本種がよく保護される結果となっている[30]

広範囲に多くの個体が存在するため絶滅に瀕しているわけではないが、十分な保護政策がとられているとは言い難い。成長・繁殖は遅く、生息環境は生態学的に見て、非常に限定された脆弱ものである。寿命が非常に長いことは、種子の発芽に不適な期間を生き延びることには適しているが、逆に、病気や過放牧などの直接的な脅威に耐えるには不適である。特に、雌花への菌類感染は種子の発芽能力を極端に落とし、ただでさえ低い繁殖力をさらに低いものとしている。他の脅威としては、車両による損傷、収集家による採集、シマウマ・サイ・家畜による摂食などがある[31]

栽培

種子は専門の業者から入手できる。オーソドックス種子であり、低温・低湿度下で長期間保存できる。野生下でも、種子の成熟には水分の少ない環境が適している[32]

外種皮を除去することで発芽が促進されるが、これは種子が長期の休眠を行わないことを示唆している[32]。播種後の数週間は湿度を保つ必要があるが、水に浸かってはならない。播種前の種子でも、水に浸けると発芽が阻害される可能性がある[32]。野生個体から採取された種子はコウジカビ属のクロコウジカビAspergillus niger var. phoenicis)の胞子に重度に汚染されていることが多く[33]、発芽後すぐに根腐れを起こす可能性が高い。この菌は成長途中の雌花に侵入する。受粉滴の形成に伴って感染が急激に増加することから、これを通して胞子は内部の種子に侵入すると見られる[34]。このため、野生下の種子は熟する前に発芽能力を失ってしまうこともある。植物園など栽培下の種子は汚染の度合いが少なく、根腐れの可能性も低い。殺菌剤のテブコナゾールは感染制御に有効であるかもしれない[34]

画像

脚注

  1. ^ Tropicos, Welwitschia mirabilis
  2. ^ Flowering Plants of Africa 57:2-8(2001)
  3. ^ A. Lewington & E. Parker (1999). Ancient Trees: Trees that Live for a Thousand Years. Collins & Brown Ltd.. ISBN 1-85585-704-9 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q コリン・マンヘイマー、ヘルタ・コルバーグ 「ウェルウィッチア科」『週刊 朝日百科 植物の世界 126 9/22 ウェルウイッチア ヒノキ』岩槻邦男ら監修、朝日新聞社、1996年、11;173-177頁
  5. ^ The Proceedings of the Linnean Society. Botany. Vol. V. London 1861 page 182-186. May be downloaded from: https://ia600607.us.archive.org/33/items/mobot31753002653522/
  6. ^ Hooker, Joseph Dalton. On Welwitschia, a new genus of Gnetaceae. Transactions of the Linnean Society v.24 (1864) pp 1-46. May be downloaded from http://archive.org/details/mobot31753002433701
  7. ^ Alice Notten Kirstenbosch National Botanical Garden (2003年). “Welwitschia mirabilis”. 2014年12月28日閲覧。
  8. ^ The two subspecies of Welwitschia mirabilis”. 2014年12月28日閲覧。
  9. ^ Stevens, P. F. (2001 onwards). Angiosperm Phylogeny Website. Version 9, June 2008 http://www.mobot.org/MOBOT/research/APWeb/
  10. ^ Christenhusz, M.J.M., J.L. Reveal, A. Farjon, M.F. Gardner, R.R. Mill, and M.W. Chase (2011). A new classification and linear sequence of extant gymnosperms. Phytotaxa 19:55-70. http://www.mapress.com/phytotaxa/content/2011/f/pt00019p070.pdf
  11. ^ Chaw S-M., C.L. Parkinson, Y. Cheng, T.M. Vincent and J. D. Palmer (2000) Seed plant phylogeny inferred from all three plant genomes: Monophyly of extant gymnosperms and origin of Gnetales from conifers Proceedings of the National Academy of Science of the United States of America 97:4086-4091
  12. ^ Wang, Z-Q. (2004) A new Permian Gnetalean cone fossil as evidence for supporting molecular phylogeny. Annals of Botany 94:281-288
  13. ^ Dilcher, D.L., M. E. Bernardes-de-Oliveira, D. Pons and T.A. Lott (2005) Welwitschiaceae from the Lower Cretaceous of northeastern Brazil. American Journal of Botany 92:1294-1310
  14. ^ Jacobson, K.M. and E. Lester (2003). A first assessment of genetic variation in Welwitschia mirabilis Hook. Journal of Heredity 94:212-217
  15. ^ a b van Wyk, A.E. and G.F. Smith (2001). Regions of Floristic Endemism in Southern Africa. Umdaus Press, Hatfield.
  16. ^ Kers, L.E. (1967). The distribution of Welwitschia mirabilis Hook. F. Svensk Botanisk Tidskrift 61:97-125
  17. ^ a b c d e f Bornman, Chris (1978). Welwitschia. Cape Town: Struik. ISBN 0-86977-097-7 
  18. ^ Henchel, J.R. and M.K. Seely (2000). Long-term growth patterns of Welwitschia mirabilis, a long-lived plant of the Namib Desert (including a bibliography). Plant Ecology 150:7-26
  19. ^ Welwitschia and Ephedra: Remarkable Genera Of Gymnosperms
  20. ^ Welwitschia mirabilis and Neoteny - JStor
  21. ^ Bornman, C.H., J.A. Elsworthy, V. Butler and C.E.J Botha (1972). Welwitschia mirabilis: Observations on general habit, seed, seedling, and leaf characteristics. Madoqua Series II 1:53-66.
  22. ^ Robertson IAD. 2004. The Pyrrhocoroidea (Hemiptera – Heteroptera) of the Ethiopian region. 44pp. Journal of Insect Science, 4:14, Available online: insectscience.org/4.14
  23. ^ Welwitschia Bug Odontopus sexpunctatus”. 2014年12月31日閲覧。
  24. ^ Wetschnig W, Depisch B (1999). “Chrysomya albiceps Pollination biology of Welwitschia mirabilis HOOK. f. (Welwitschiaceae, Gnetopsida)”. Phyton-Annales Rei Botanicae 39: 167. 
  25. ^ Eller, B.M, D. J. von Willert, E. Brinckmann and R. Baasch (1983). Ecophysiological studies on Welwitschia mirabilis in the Namib desert. South African Journal of Botany 2:209-223.
  26. ^ von Willert, D.J. N. Armbruster, T. Drees and M. Zaborowski (2005). Welwitschia mirabilis: CAM or not CAM - what is the answer? Functional Plant Biology 32:389-395.
  27. ^ 京都府立植物園
  28. ^ 希少種の「奇想天外」盗難 京都府立植物園で(2004/08/18 09:14【共同通信】)
  29. ^ CITES species database
  30. ^ The Living Fossil Welwitschia mirabilis”. 2014年12月31日閲覧。
  31. ^ Welwitschia mirabilis (tree tumbo) in Kew royal botanic gardens”. 2014年12月31日閲覧。
  32. ^ a b c Whitaker, C., P. Berjak, H. Kolberg, and N.W. Pammenter (2004). Responses to various manipulations, and storage potential, of seeds of the unique desert gymnosperm, Welwitschia mirabilis Hook. fil. South African Journal of Botany 70: 622-630.
  33. ^ Cooper-Driver, G.A., C. Wagner and H. Kolberg (2000). Patterns of Aspergillus niger var. phoenicis (Corda) Al-Musallam infection in Namibian populations of Welwitschia mirabilis Hook. f. Journal of Arid Environments 46:181-198
  34. ^ a b Whitaker, C., N. Pammenter, and P. Berjak(2008). Infection of the cones and seeds of Welwitschia mirabilis by Aspergillus niger var. phoenicis in the Namib-Naukluft Park. South African Journal of Botany 74:41-50

外部リンク