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「空耳アワード」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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{{独自研究|date=2008年5月}}
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この項では、[[テレビ朝日]]「[[タモリ倶楽部]]」内の一コーナーとして[[1992年]][[7月3日]]より放送されている'''[[空耳アワー]]'''(そらみみあわー)における'''空耳'''について説明する。
[[言葉遊び]]としての'''空耳'''(そらみみ)とは、諸外国言語の聞き間違いによる[[音韻]]を[[ダブル・ミーニング]]や[[ぎなた読み]]などを利用して、違う意味を持つ言葉として聞こえてくる事である。


==概要==
==概要==
元来「[[空耳]]」とは、[[聴覚]]の[[幻覚]]である幻聴や、聞こえても聞こえない振りをすることを意味している<ref>[http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E7%A9%BA%E8%80%B3&stype=1&dtype=0 空耳] - Yahoo!Japan 辞書([[大辞泉]])</ref>。この項で扱う「空耳」が第3の意味を持った直接的要因[[タモリ倶楽部]]内の企画として[[1992年]][[7月3日]]より放送され'''[[空耳アワー]]'''からる。
元来「[[空耳]]」とは、[[聴覚]]の[[幻覚]]である幻聴や、聞こえても聞こえない振りをすることを意味る<ref>[http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E7%A9%BA%E8%80%B3&stype=1&dtype=0 空耳] - Yahoo!Japan 辞書([[大辞泉]])</ref>が、空耳アワーで「(主に外国の)歌の歌詞の[[音韻]][[ダブル・ミーニング]][[ぎなた読み]]などを利用し、意図的に違う文としてとらえこと」を「空耳」と呼んる。
企画内容は「[[視聴者]]から『'''日本語以外で歌われているが、あたかも[[日本語]]のように聞こえる歌詞'''』の投稿を募り、制作サイドでつけたイメージ映像を交えて紹介」するものであるが、転じて諸外国言語による音を何らかの意味を持った言葉に聞こえるように工夫したり([[ダブル・ミーニング]])、日本語の歌を意味表現としては不自然な音の区切り方([[ぎなた読み]])などを利用して、違う意味として聞こえてしまう[[替え歌]]などの言葉遊びを指す意味を持った。
{{See|空耳アワー}}
{{See|空耳アワー}}


[[ニッポン放送]]のラジオ番組「[[笑福亭鶴光のオールナイトニッポン]]」 に「この歌はこんな風に聞こえる」というほぼ同様の趣旨の投稿コーナーが先に存在していた。また「遊び」とは呼びがたいが、それ以前から諸外国の言語を響きの似た日本語に置き換えると言う発想は存在した。
== 英語のフレーズが日本語に聞こえる例 ==
; ''What time is it now?'' (今は何時ですか) → 「掘った[[芋]]いじるな」:[[ジョン万次郎]]が帰国後に教えたとされる言葉( 「音のなんでも小事典」{[[日本音響学会]]著、1996年講談社刊}より。なおこの逸話自体の真偽は不明)。
* 以下は20世紀初頭から、一部の人々を通じ広まってきた例である。
; ''I surrendar.'' (私は投降します)→「愛されんだぁ」: [[日本軍|日本兵]]に向けたビラに、軍から取り残された時のための言葉として岡繁樹(1878-1959、日本からの帰化アメリカ人)が書いたもの(「女が振り返る昭和の歴史」{[[上坂冬子]]著、1989年中央公論社刊}より)。
** ''What time is it now?'' (今は何時ですか) → 『掘った[[芋]]いじったな?』
** ''Sightseeing, ten days.'' (十日間の[[観光]]) → 『斎藤[[寝具]]店です』
** ''West Kensington'' ([[ウェスト・ケンジントン駅|ウェスト・ケンジントン]]) → 『[[上杉謙信]]』
** ''I surrendar.'' (投降する)→『愛されんだー』([[太平洋戦争]]末期に南方で撒かれた対[[日本軍]]向け投降呼びかけのビラに実在した)


==空耳アワー以外での使用の例==
== 英語以外のフレーズが空耳に聞こえる例 ==
こういった駄洒落のようなものを指して「空耳」という言葉を使うのはタモリ倶楽部が始めた事で、あまりそれ以外の番組や出版物での使用は見られないが(個人によるものは別として)、[[フジテレビ]]の「[[桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜]]」では、2009年5月4日に放送した「[[ビートルズ]]の『[[アビイ・ロード]]』の収録曲に日本語の歌詞を当て、メドレー形式で演奏する」という内容の回のタイトルを 「空耳アビーロード」としている。
* [[Unreal Tournament|アンリアルトーナメント]]に熱中しすぎて[[キーボード (コンピュータ)|キーボード]]を破壊する[[ドイツ人]]少年の映像、「[[キーボードクラッシャー]]」の怒号がいくつか日本語に聞こえる。
* [[2009年]][[9月9日]]に行われた[[2010 FIFAワールドカップ アジア地区予選#アジア地区プレーオフ|サッカーW杯アジア地区予選プレーオフ]]第2戦([[サッカーバーレーン代表|バーレーン]] - [[サッカーサウジアラビア代表|サウジアラビア]])において、バーレーン代表の[[2010 FIFAワールドカップ アジア地区予選#アジア/オセアニア地区プレーオフ|大陸間プレーオフ]]進出を決定づける同点ゴールが決まった際の、バーレーンのテレビ局の実況アナウンサーによる[[アラビア語]]が、約4分間にわたり断続的に日本語のような言葉に聞こえる、として[[ニコニコ動画]]などの[[動画共有サービス|動画投稿サイト]]にアップロードされ<ref>[http://news.ameba.jp/weblog/2009/11/50086.html バーレーンのサッカー実況が見事な「空耳」になった] - アメーバニュース、2009年11月14日</ref><ref>[http://getnews.jp/archives/36329 バーレーン戦の実況が日本語にしか聞こえない件] - ガジェット通信、2009年11月1日</ref>、後に「[[トリハダ(秘)スクープ映像100科ジテン|トリハダ㊙スクープ映像100科ジテン]]」、「[[世界おもしろ珍メダル バカデミービデオ大賞]]」や「[[人志松本の○○な話]]」など、複数のバラエティー番組でも取り上げられた。また、「世界おもしろ珍メダル―」では、このアナウンサーと同一人物が実況アナウンスを担当した[[競駝]]([[ラクダ]]レース)の映像についても、同様に「日本語に聞こえる部分がいくつかある」として紹介された。
* ドイツ語で、相手の発言を聞き返す言葉は「Nanu?(ナヌ?)」、理解した場合には「Ach so(アッ(ハ) ゾー)」であり、そのまま日本語として捉えても意味が通る。
* [[スペイン]]の片[[田舎]]を舞台とした[[ホラーゲーム]]:『[[バイオハザード4]]』では、敵が[[スペイン語]]を喋るが、『Vos voy a romper a pedazos!(八つ裂きにしてやる!!)』が『[[乳房|オッパイ]]のペラペラ[[ソース]]』、『Un forastero!(余所者だ!)』が『[[排泄物|ウンコ]]だ捨てろ!』、『Muere….(死ね)』が『萌えれ〜。』、『Morir es vivir(死こそ生なり)』が『[[森]][[ねずみ]]』に聞こえる。『[[ファミ通]]』でも取り上げられ、発表当時は、それが大きく話題となった。
* アラビア語で「[[煙草]]」は「スイガーラ(吸い殻)」と言う。
* [[広東語]](粤語)の「無問題(モウマンタイ)」は「問題無い」に聞こえ、そのまま日本語として捉えても意味が通る。
* 台湾の中国語では「[[無職]]」のことを「無頭路(プータロー)」といい、こちらも日本語「[[プータロー]]」として捉えても意味が通じる(尚「無頭路」が「プータロー」の語源である可能性がある)。
* [[韓国語]]では、「([[バッテリー]]の)[[電圧]]が低くなった」ことを「{{lang|ko|밧데리가 나갔다}}(バッテリガ ナカッタ)」と言う。「バッテリーが無かった」と、日本語でも通じる。
*[[任天堂]]のキャラクター同士が戦うゲーム[[大乱闘スマッシュブラザーズX]]のラテン語のメインテーマ曲の所々日本語に聞こえることがあり、[[Youtube]]や[[ニコニコ動画]]などで空耳動画が作られた。

== 外国語楽曲に対する日本語の空耳 ==
多くの場合、外国語で歌われている[[歌]]の[[歌詞]]に日本語の[[字幕]]をつけて遊ぶ。
有名なものとしては、[[タモリ倶楽部]]の1コーナーである「[[空耳アワー]]」や「[[笑福亭鶴光]]の[[オールナイトニッポン]]」 のコーナーである「この歌はこんな風に聞こえる」などが挙げられる。

また、インターネット上で[[Macromedia Flash|Flash]]のアニメーションに空耳の歌詞を合わせたものが個人の手によってしばしば公開される。日本で流行した代表的な作品として[[ミッシェル・ポルナレフ]]の「[[シェリーに口づけ]]」(トゥマシェリー)、[[ジンギスカン (グループ)|ジンギスカン]]の[[めざせモスクワ]]、[[O-Zone]]の「Dragostea din tei」([[恋のマイアヒ]])、[[ロイツマ]]の[[イエヴァン・ポルッカ]]、[[キャラメル (音楽グループ)|キャラメル]]の「[[キャラメルダンセン|caramelldansen]]」(キャラメルダンセン)や[[アフターダーク (ドラァグ・クイーン)|アフターダーク]]の「[[(Åh) När ni tar saken i egna händer]]」(高らかに[[オナニー]])等が挙げられる。特に「[[恋のマイアヒ]]」は空耳Flashの流行以前は日本国内ではほとんど知られていなかった曲であり、日本盤のプロモーションを行う際に空耳の歌詞を大きく取り上げて話題となった。それぞれ[[フランス語]]、[[ドイツ語]]、[[ルーマニア語]]、[[フィンランド語]]、[[スウェーデン語]]と、日本で聞く機会の少ない英語(例外として、英語の空耳に[[VIP先生]]が存在する)以外の外国語で歌われているのが特徴で、発音が独特なため原詩とはまったく意味の異なった日本語を当てはめ易いことが共通している。

== 日本語楽曲に対する日本語の空耳 ==
同様な遊びは、独特の歌詞や歌唱法を持った日本語の歌謡に対しても行われる。この場合は、歌詞が自然な日本語の切れ目に合わない形での節回しになっていることによって「[[ぎなた読み]]」に近い形で別の意味に取れてしまうことと、歌手の発音によって、歌詞とは異なる語を発しているように聞こえてしまうことが「空耳」の原因になっている。このため、その歌謡が「空耳」から[[替え歌]]に発展して流行してしまうことがある。

昭和30年代ごろまでの日本の歌謡界においては、歌詞やアクセントを日本語として正しく発音させる作曲や歌唱法が正統とされてきたため、一部の民謡などを除いては、歌詞が聞き取れなかったり誤解や空耳を生むような楽曲はほとんど存在しなかった。しかし昭和40年代後半の[[はっぴいえんど]]をはじめとして、(日本語の文法や意味を崩してでも)[[日本語ロック論争|外国風の楽曲に日本語詞を乗せるという試み]]が徐々に行われるようになり、[[1978年]]の[[サザンオールスターズ]]登場以降は、歌詞の聞き取れない日本語曲が一般にも広く認知・容認されるようになっていった。

現在では、インターネット上の動画投稿サイトで[[アニメ]]や[[ゲーム]]などの楽曲を空耳ソングとして投稿することが流行している。この場合の空耳には、「本来の歌詞とは別の日本語に聞こえる」というだけではなく、普通の日本語[[歌詞]]に「(そのようにも聞こえる)別の単語をわざと当てはめて笑う」という趣旨も含まれており、本来の「空耳」とは意味が異なる場合がある。

== 日本国外の空耳 ==
空耳で遊ぶのは日本人だけではない。日本人以外が行った空耳として有名なものに、スウェーデン人が[[アーザール・ハビブ]]の「Meen ma Kenty/Habbaytek」で行った「[[Hatten är din]]」や、[[はっぱ隊]]の「YATTA!」の英語空耳などがある。

== 空耳の実例 ==
*[[ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト|モーツァルト]]の『[[俺の尻をなめろ#1788年のカノン|戦記を読むなんて俺にはとても]]』K.559 - モーツァルトが友人をからかうために作曲したもの。[[ラテン語]]で書かれた歌詞を[[ドイツ語]]なまりの発音で歌うと[[わいせつ|卑猥]]な空耳が聞こえるようになっている。
* 『[[スキップ・ビート|SKIPPED BEAT]]』 - [[桑田佳祐]]が[[サザンオールスターズ]]活動休止中に率いた[[KUWATA BAND]]の代表曲の一つ。サビの「SKIP BEAT」を連呼するフレーズが意図的に「スケベ」と聞こえるように歌われている(実際にはっきり「スケベ」と歌っている)。サザンオールスターズの楽曲『[[ボディ・スペシャルII]]』でも「Man Call」という[[女性器]]の名称に聞こえる箇所がある。
*『[[I'm Dandy|Sendenfor]]』 - [[玉置浩二]]のシングル「I'm Dandy」(映画[[右曲りのダンディー]]主題歌)のカップリング曲。歌詞は全て英語っぽく書かれているが、曲を聴くと全て日本語であり、歌詞中の日本語の単語を英語の韻に近い単語に(無理矢理に)当てはめたもの。Sendenforとは「[[宣伝]]法」という意味。
*『不思議な第3惑星』 - [[聖飢魔II]]の[[アルバム]]・[[THE OUTER MISSION]]に収録の楽曲。歌詞カードには英語の歌詞が書かれているが、日本人が聞く限りでは日本語に(それもヘンな意味の文章に)聞こえる。作詞担当の[[デーモン閣下|デーモン小暮閣下]]が、“世を忍ぶ仮の”幼少時代に[[アメリカ合衆国|アメリカ]]に在住していた「[[帰国子女]]」としての経験があるがゆえの、言葉遊びの集大成。
* 『[[Darling (V6の曲)|Darling]]』 - [[V6 (グループ)|V6]]の23枚目のシングル。曲を聴くだけでは歌詞に違和感はないが、日本語の「いいじゃない」「わかんない」を、歌詞カードでは「いいJust night」「What感eye」と表記する、逆に英語の「Do you know?」を「どう?You know」と表記するなど、言葉遊びがなされている。
* [[仮面ライダー剣]] - 主題歌やエンディングテーマの中に、[[オンドゥル語]]と呼ばれる滑舌の悪い言葉で歌われたものが存在するため、空耳が流行した。2代目ED「rebirth」の「Got to be strong」→「辛[[味噌]]」や、3代目ED「take it a try」の「take it a try」→「敵[[裸|裸体]]」など。しかし元々は本編でのセリフ、「本当に裏切ったんですか!」を「オンドゥルルラギッタンディスカー」と掲示板に書かれたことが発端である。その後、これ以外のセリフにも広がりが見られた。
* [[犬夜叉]] - 主題歌として使用された[[タッキー&翼]]の「One day,One dream」で、いくつかの空耳を使用している。
* 『[[Nursery Rhyme -ナーサリィ☆ライム-]]』 - オープニングテーマ『[[True My Heart|true my heart]]』がいわゆる「空耳ソング」として[[動画投稿サイト]]などを通じて話題になる。(「〜抱きしめ」⇒「〜[[きしめん]]」)
* 『[[BAMBOO BLADE]]』 - アニメ版エンディングテーマ『[[BAMBOO BEAT/STAR RISE|STAR RISE]]』の冒頭の歌詞「I'm calling the star rise.」が「あんこ入りパスタライス」と聞こえると話題となり、文字通り[[パスタ]]に[[飯|ライス]]と[[あんこ]]を加えた「あんこ入りパスタライス」を実際に作って試食する者も現れた。
* 「HAPPY NIGHT」 - [[モーニング娘。]]シングル「[[Memory 青春の光]]」収録曲。「Dancing Bashing Love」が「[[電柱|電信柱]]」と聞こえるが、これは実際に「電信柱」と歌っている。レコーディング現場で気づかれた空耳が採用されたもの。
* 『Sunday early morning』 - [[桃井はるこ]]の全編英語による曲だが、ほぼ全ての歌詞がアニメやゲームのタイトルに聞こえるようになっている。
* [[伊藤秀志]]の『くどい太めの[[納豆]]売り』 - 『[[黒い瞳のナタリー]]』を日本語として聞き取り、それを日本語でわかりやすく説明する、といった感じで、原曲の一くさりごとに日本語での説明を入れるという構成。
* 通販会社である[[セシール]]のCMの[[サウンドロゴ]]の「Il offre sa confiance et son amour.」“イ・ロッフル・サ・コンフャン・セ・ソナムール”の発音が「しもふさ君幸せそうなのに」と聞こえる、と[[朝日放送]]の[[探偵!ナイトスクープ]]で探偵依頼があった。
* 『そらとぶひかり』 - [[コルテモニカ]]のアルバム「COLTEMONIKHA」所収。日本語としても英語としても聞き取れる楽曲。歌詞カードにも両方の言語の歌詞が記されている。
* 『[[タイムクライシス4]]』-オープニングにて「エリザベスのバーゲン2割引」と聞こえる所がある
* 『[[未来日記]]』- OPテーマ『空想メソロギヰ』のサビの冒頭部分の「eins zwei drei!」が「あいつバイトない!」と聞こえる。
* 『[[桑田佳祐の音楽寅さん_〜MUSIC_TIGER〜#STAGE 3 「空耳アビーロード」]]』- [[ビートルズ]]の[[アルバム]]「[[アビイ・ロード|Abbey Road]]」に収録された楽曲へ日本語の[[空耳 (言葉遊び)|空耳]]歌詞を当てて、メドレー形式で演奏するという企画。歌詞は日本の政治・経済を強く批判・風刺したものとなっている。タイトル名は「アベー・ロード」。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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[[Category:日本の言葉遊び]]
[[Category:歌]]
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2012年1月29日 (日) 14:10時点における版

この項では、テレビ朝日タモリ倶楽部」内の一コーナーとして1992年7月3日より放送されている空耳アワー(そらみみあわー)における空耳について説明する。

概要

元来「空耳」とは、聴覚幻覚である幻聴や、聞こえても聞こえない振りをすることを意味する[1]が、空耳アワーでは「(主に外国の)歌の歌詞の音韻ダブル・ミーニングぎなた読みなどを利用して、意図的に違う文としてとらえること」を「空耳」と呼んでいる。

ニッポン放送のラジオ番組「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン」 に「この歌はこんな風に聞こえる」というほぼ同様の趣旨の投稿コーナーが先に存在していた。また「遊び」とは呼びがたいが、それ以前から諸外国の言語を響きの似た日本語に置き換えると言う発想は存在した。

What time is it now? (今は何時ですか) → 「掘ったいじるな」
ジョン万次郎が帰国後に教えたとされる言葉( 「音のなんでも小事典」{日本音響学会著、1996年講談社刊}より。なおこの逸話自体の真偽は不明)。
I surrendar. (私は投降します)→「愛されんだぁ」
日本兵に向けたビラに、軍から取り残された時のための言葉として岡繁樹(1878-1959、日本からの帰化アメリカ人)が書いたもの(「女が振り返る昭和の歴史」{上坂冬子著、1989年中央公論社刊}より)。

空耳アワー以外での使用の例

こういった駄洒落のようなものを指して「空耳」という言葉を使うのはタモリ倶楽部が始めた事で、あまりそれ以外の番組や出版物での使用は見られないが(個人によるものは別として)、フジテレビの「桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜」では、2009年5月4日に放送した「ビートルズの『アビイ・ロード』の収録曲に日本語の歌詞を当て、メドレー形式で演奏する」という内容の回のタイトルを 「空耳アビーロード」としている。

脚注

  1. ^ 空耳 - Yahoo!Japan 辞書(大辞泉

関連項目