「古畑任三郎」の版間の差分
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2004年4月22日 (木) 10:43時点における版
古畑任三郎(ふるはたにんざぶろう)はフジテレビ系列のテレビドラマ。主演の田村正和初の刑事ドラマでもある。現在、あわせて39話放送されており、第1シリーズのタイトルは「警部補 古畑任三郎」だったが、第2シリーズ以降は「古畑任三郎」になっている。
- 第1シリーズ 1994年4月13日から1994年6月29日まで
- 第2シリーズ 1996年1月10日から1996年3月13日まで
- 第3シリーズ 1999年4月13日から1999年6月22日まで
- スペシャル 5回
- 総集編 1回
古畑任三郎は、刑事コロンボで知られる倒叙物と言われる形式で物語が進行していく。これは、犯行の様子をまず見せておき、古畑任三郎が真犯人とのやりとりや、様々な証拠から容疑を固め、最後に自供に追い込むというパターンである。視聴者は「誰が真犯人なのか?」という興味ではなく、「真犯人をどうやって追い詰めるか?」と言う点に目が向けられることになる。まさに、刑事コロンボと同じ構成だが、古畑任三郎は、日本版刑事コロンボをコンセプトに製作されているため、倒叙物と言う形式の他にも随所にコロンボを意識したところが見受けられる。また、犯人役も普段は1回限りのゲスト出演や、殺人犯役をあまりしない役者が起用されることも話題のひとつとなった。
古畑任三郎の概要
登場人物
古畑任三郎に登場する人物は、非常に個性的である。
- 古畑任三郎
- 警視庁捜査一課の刑事で、階級は警部補。分倍河原付近在住で、移動は主にセリーヌの自転車に乗っている。意外とミーハーで、テレビは結構見ているらしい。血を見るのが嫌いで、拳銃を持たないなど、コロンボとの共通点も多いが、黒いスーツで小奇麗な格好、ネコを飼っているなどの正反対の一面もある。
- 今泉慎太郎
- 古畑の部下で、いいいじめ相手。彼の無意味な行動が事件解決のヒントをもたらしてくれる。
- 西園寺守
- 古畑も一目置く、有能な部下。彼の力のみで事件を解決したこともある。
- 芳賀啓二
- 向島音吉
- 桑原
- 花田
仕掛け
古畑任三郎には「遊び」とも言える仕掛けが、随所に散りばめられている。これは、コメディが得意な脚本家三谷幸喜によるところが大きい。
- アヴァンタイトル
- 番組の冒頭、黒い背景にところに古畑が立ち、その回のキーワードや関連する話を披露する。これで視聴者がどこに注目すべきかのヒントが示される。
- 赤い洗面器の男の話
- 第11回の「さよなら、DJ」をかわきりに、シリーズを通して語られる小話。最後のくだりになると、なんらかの理由によって中断されてしまうため、いまだ古畑や視聴者にオチは知らされないまま(三谷幸喜によると、オチは用意されているのこと)である。
- 他の回との繋がり
- 以前放送した話の後日談などが台詞に挟まれることがある。1話完結のドラマでは、あまり多用されない手法だが、古畑任三郎では頻繁に使われている。
- 登場人物の名前
- 毎回登場する犯人をはじめとして、登場人物の名前は元ネタをもじったものが多い。マニアになると、これを探すのも楽しみのひとつとなっている。また、劇中に使われる関連する言葉にも元ネタが存在することがある。
放送の概要
第1シリーズ
古畑任三郎の記念すべき第1シリーズ。タイトルは「警部補 古畑任三郎」として放送された。古畑任三郎の基本的な設定が出来たシリーズと言える。部下の今泉慎太郎は、古畑の助手的な役割が強い。
通算回 | サブタイトル | 犯人(役者) | 放送日 |
---|---|---|---|
第1回 | 死者からの伝言 | 小石川ちなみ(中森明菜) | 1994年4月13日 |
第2回 | 動く死体 | 中村右近(堺正章) | 1994年4月20日 |
第3回 | 笑える死体 | 笹山アリ(古手川祐子) | 1994年4月27日 |
第4回 | 殺しのファックス | 幡随院大(笑福亭鶴瓶) | 1994年5月04日 |
第5回 | 汚れた王将 | 米沢八段(板東八十助) | 1994年5月11日 |
第6回 | ピアノ・レッスン | 井口薫(木の実ナナ) | 1994年5月18日 |
第7回 | 殺人リハーサル | 大宮十四郎(小林稔侍) | 1994年5月25日 |
第8回 | 殺人特急 | 中川淳一(鹿賀丈史) | 1994年6月1日 |
第9回 | 殺人公開放送 | 黒田清(石黒 賢) | 1994年6月8日 |
第10回 | 矛盾だらけの死体 | 佐古水茂雄(小堺一機) | 1994年6月15日 |
第11回 | さよなら、DJ | 中浦たか子(桃井かおり) | 1994年6月22日 |
第12回 | 最後のあいさつ | 小暮音次郎(菅原文太) | 1994年6月29日 |
第2シリーズ
タイトルを「古畑任三郎」に改めてのレギュラー放送。芳賀刑事が捜査に参加するようになって、今泉はどちらかというとドジさが強調されるようになった。
通算回 | サブタイトル | 犯人(役者) | 放送日 |
---|---|---|---|
第14回 | しゃべりすぎた男 | 小清水潔(明石家さんま) | 1996年1月10日 |
第15回 | 笑わない女 | 宇佐美ヨリエ(沢口靖子) | 1996年1月17日 |
第16回 | ゲームの達人 | 乾研一郎(草刈正雄) | 1996年1月24日 |
第17回 | 赤か、青か | 林功夫(木村拓哉) | 1996年1月31日 |
第18回 | 偽善の報酬 | 佐々木高代(加藤治子) | 1996年2月7日 |
第19回 | VSクイズ王 | 千堂謙吉(唐沢寿明) | 1996年2月14日 |
第20回 | 動機の鑑定 | 春峯堂のご主人(澤村藤十郎) | 1996年2月21日 |
第21回 | 魔術師の選択 | 南大門昌男(山城新伍) | 1996年2月28日 |
第22回 | 間違われた男 | 若林仁(風間杜夫) | 1996年3月6日 |
第23回 | ニューヨークでの出来事 | のり子・ケンドール(鈴木保奈美) | 1996年3月13日 |
第3シリーズ
西園寺が参加して、初のレギュラーシリーズ。今泉の存在が、完全にお笑い担当になった。いままでの古畑任三郎のお約束的な流れを破壊する(視聴者からのはがきを読んだり、古畑が全く捜査に参加しないなど)実験的な話があるのが特徴。
通算回 | サブタイトル | 犯人(役者) | 放送日 |
---|---|---|---|
第28回 | 若旦那の犯罪 | 気楽家雅楽(市川染五郎) | 1999年4月13日 |
第29回 | その男、多忙につき | 由良一夫(真田広之) | 1999年4月20日 |
第30回 | 灰色の村 | 荒木嘉右衛門(松村達雄) | 1999年4月27日 |
第31回 | 古畑、歯医者へ行く | 金森晴子(大地真央) | 1999年5月4日 |
第32回 | 再会 | 安斎亨(津川雅彦) | 1999年5月11日 |
第33回 | 絶対音感殺人事件 | 黒井川尚(市村正親) | 1999年5月18日 |
第34回 | 哀しき完全犯罪 | 小田嶋さくら(田中美佐子) | 1999年5月25日 |
第35回 | 頭でっかちの殺人 | 堀井岳(福山雅治) | 1999年6月1日 |
第36回 | 追いつめられて | 臺修三(玉置浩二) | 1999年6月8日 |
第37回 | 最も危険なゲーム 前編 | 日下光司(江口洋介) | 1999年6月15日 |
第38回 | 最も危険なゲーム 後編 | 日下光司(江口洋介) | 1999年6月22日 |
スペシャル
シリーズの始めと終わりや、単発的に放送される。通常は1時間の放送時間だが、スペシャルでは2時間にわたる長編になる。
通算回 | サブタイトル | 犯人(役者) | 放送日 |
---|---|---|---|
第13回 | 笑うカンガルー | 二本松晋(陣内孝則) | 1995年4月12日 |
第24回 | しばしのお別れ | 二葉鳳翆(山口智子) | 1999年1月3日 |
第26回 | 古畑任三郎 vs SMAP | SMAP(SMAP) | 1994年4月27日 |
第27回 | 黒岩博士の恐怖 | 黒岩健吾(緒形 拳) | 1999年4月6日 |
第39回 | すべて閣下の仕業 | 黛竹千代(松本幸四郎) | 2004年1月3日 |
総集編
通算回 | サブタイトル | 犯人(役者) | 放送日 |
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第25回 | 消えた古畑任三郎 | 第24回までの犯人 | 1996年4月9日 |
キャスト
- 古畑任三郎(田村正和)
- 今泉慎太郎(西村雅彦)
- 西園寺守(石井正則)
- 芳賀啓二(白井晃)
- 向島音吉(小林隆)
- 桑原技官(伊藤俊人)
- 花田(八嶋智人)
スタッフ
- 脚本 三谷幸喜
- 企画 石原隆 鈴木専哉
- プロデューサー 関口静夫
- 演出 星護 河野圭太 松田秀知
参考書籍
- 古畑任三郎大事典 扶桑社